松田産 - 2026年3月期 第2四半期 決算説明資料 ★★★
基本情報
- 会社コード: 74560
- 会社名: 松田産
- タイトル: 2026年3月期 第2四半期 決算説明資料
- 発表日時: 2025年11月25日 16:00
- PDF URL: https://www.release.tdnet.info/inbs/140120251125508270.pdf
- YahooFinance: https://finance.yahoo.co.jp/quote/7456.T
松田産業株式会社 2025年11月26日
本資料は弊社についてご理解を深めていただくことを目的として作成したものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。本資料の掲載内容は、現在までにプレスリリース等を行った各種資料に基づいて作成しておりますが、掲載内容の正確性、完全性、相当性、その他一切について何ら責任を負うものではありません。
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本資料には、将来の業績に関する記述が含まれております。こうした記述は将来の業績を保証するものではなく、リスクと不確実性を内包するものであります。将来の業績は、経営環境の変化等に伴い、目標と異なる可能性があることにご留意ください。
<お問い合わせ先> 松田産業株式会社 ・ CSR IR部
お問い合わせフォーム :https://www.matsuda-sangyo.co.jp/ja/contact/contact4.html
連結決算の概要
連結業績
貴金属関連事業における増収増益、食品関連事業における増収増益を受け、売上高及び営業利益は前年同期比で増加
連結貸借対照表
連結キャッシュ・フロー計算書
(億円)
通期の連結業績見通し
2026年3月期通期の業績予想について、5/9公表値から下記の通り上方修正
(億円)
株主還元
成長投資の為の内部留保とのバランスを考慮しつつ、安定且つ持続的な配当を実施
株主資本配当率1.5%以上を目安とした還元
市場環境を勘案した機動的な自己株式取得
| 自己株式取得額(百万円) | 0 |
| 配当金総額(百万円) | 400 |
| 1株当たりの年間配当金(円) | 28 |
| 8年連続の増配 | 当初予想から+10円(11/4公表) |
| 【年間】100 | (前期比+75円予想) |
| 17/3 | 18/3 | 19/3 | 20/3 | 21/3 | 22/3 | 23/3 | 24/3 | 25/3 | 26/3(予想) | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 自己株式取得額(百万円) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 400 | 400 | 28 | 28 | 30 |
| 配当金総額(百万円) | 737 | 737 | 763 | 842 | 919 | 1,095 | 1,304 | 1,557 | 1,943 | 2,591 |
| 1株当たりの年間配当金(円) | 28 | 28 | 30 | 34 | 38 | 46 | 50 | 60 | 75 | 100 |
| 株主資本配当率(DOE) | 1.4% | 1.4% | 1.4% | 1.4% | 1.5% | 1.6% | 1.6% | 1.8% | 2.1% | 2.6% |
セグメント別の業績(貴金属関連事業)
宝飾分野を含めた貴金属リサイクル取扱量の増加、貴金属相場の上昇が追い風となり、売上高及び営業利益は前年同期比で増加
売上高 営業利益
品目別売上高の推移(貴金属関連事業)
貴金属価格の上昇や、宝飾分野を含めた貴金属リサイクル量増加による金製品の増収が大きく貢献し、全体の売上高は前期同期比+588億円
| 24/3上期 | 24/3下期 | 25/3上期 | 25/3下期 | 26/3上期 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 金 | 1,300 | 1,688 | 2,277 | 1,228 | 1,927 |
| 銀 | |||||
| 白金族 | |||||
| その他 | |||||
| 体の売上高 | 1,759 | +489 | +38.5% | 数量要因 +4.1%、価格要因 +34.4% |
| 24/3上期 | 24/3下期 | 25/3上期 | 25/3下期 | 26/3上期 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 金 | 1,300 | 1,688 | 2,277 | 1,228 | 1,927 |
| 銀 | |||||
| 白金族 | |||||
| その他 | |||||
| 体の売上高 | 141 | +19 | +16.1% | 数量要因+0.7%、価格要因 +15.4% |
| 24/3上期 | 24/3下期 | 25/3上期 | 25/3下期 | 26/3上期 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 金 | 1,300 | 1,688 | 2,277 | 1,228 | 1,927 |
| 銀 | |||||
| 白金族 | |||||
| その他 | |||||
| 体の売上高 | 268 | +60 | +29.0% | 数量要因+14.4%、価格要因+14.5% |
| 24/3上期 | 24/3下期 | 25/3上期 | 25/3下期 | 26/3上期 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 金 | 1,300 | 1,688 | 2,277 | 1,228 | 1,927 |
| 銀 | |||||
| 白金族 | |||||
| その他 | |||||
| 体の売上高 | 107 | +18 | +21.2% | (非鉄、産廃処理 他) |
セグメント別の業績(食品関連事業)
水産品の販売量は減少したものの、畜産品・農産品の販売量増加や販売価格の上昇により、売上高及び営業利益は前年同期に比べ増加
売上高 営業利益
品目別売上高の推移(食品関連事業)
水産品の販売量は減少したものの、畜産品・農産品の販売量は増加し、全体的に販売価格が上昇したことから、売上高は前年同期比+72億円
営業利益の増減
貴金属関連事業は、電子デバイス分野での緩やかな数量改善、宝飾分野での数量増加、金相場上昇が貢献
食品関連事業は、販売量が増加し、コスト適正化や価格転嫁などで利益率を改善
(億円)
貴金属関連事業
25/3上期 → 26/3上期
数量要因、価格要因(相場影響+利益率改善)
製造費及び販管費増加
食品関連事業
25/3上期 → 26/3上期
数量要因、価格要因(利益率改善)
販管費増加
業績見通し
セグメント別の業績予想について、以下の通り修正
(億円)
業績予想の前提
現状認識
株主資本コストを上回るROEを達成、PBRは1.0倍以上
足元では、資本収益性が向上
◼ 2025年度予想では、業績の拡大と併せて、ROEは11%となり、当社の株主資本コスト(5.5~6.5%で推移)を大きく上回る水準に
◼ 2025年9月末時点でPBRは1倍を超え、現時点で1.1倍程度まで改善
◼ PBR1倍以上の維持・改善
PBRの改善に向けた課題は、資本収益性の低下を抑え改善に繋げるための「資本効率の向上」と、投資家及び株主への「成長期待の醸成」と認識する
(予想)
PBR改善に向けた方針と取組み
方針
(2025年度見通し)
PBR改善に繋がる資本収益性の向上に向けて、中期経営計画の着実な推進で経営目標の達成を目指すとともに、「資本効率の向上」と「成長期待の醸成」を重要課題として、施策の実行に取り組む
~ 中期経営計画(2022~2025年度) (重要課題と施策)
| 経営目標 | ROE | 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 | ROA |
|---|---|---|---|---|---|
| (2025年度見通し) | 11.0% | 5,500億円 | 154億円 | 2.8% | 9.3% |
重要課題と施策
- ROIC経営の推進
ROICを指標とした経営管理を今後導入し、各事業の資本効率向上を目指す - 資本政策の的確な実行
財務健全性の確保を考慮しつつ、将来の資本収益性向上に繋がる事業投資と、株主還元の充実に向けた政策を実行する - IR活動の強化
投資家・株主に向けて、持続的成長のシナリオや競争優位性、サステナビリティ課題への取り組みなどを分かりやすく伝え、対話し、意見を経営に活かす
<基本方針>
貴金属関連事業&食品関連事業の両事業を成長の牽引役とし…
積極投資の継続で収益基盤強化と新規収益源の創出
持続的成長を支え、加速させる経営基盤の強化
ESG経営の推進で企業価値向上
資本効率の向上 成長期待の醸成
貴金属関連事業
資源循環(活用)を創造するリーディングカンパニー
食品関連事業
お客様の商品開発のベストパートナー
経営基盤強化
重要課題と施策の進捗
| 重要課題 | 施策 | 進捗 |
|---|---|---|
| 資本効率の向上 | ROIC経営の推進 | 資本効率向上に向けた議論を継続。食品事業ではPSI管理強化による在庫回転率の改善を実行中。 |
| 成長期待の醸成 | 資本政策の的確な実行 | 財務健全性の確保を考慮しつつ、将来の資本収益性向上に繋がる事業投資と、株主還元の充実に向けた政策を実行する。 |
| 成長期待の醸成 | IR活動の強化 | 決算補足説明資料と英文開示を拡充。資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた現状と課題について取締役会で議論。新たな対話機会として、投資家協働対話の実施、スモールミーティングを計画。 |
2022-2025年度(中間期)
【営業 CF 】 188/400億円
【事業投資】 302/346億円
【株主還元】 71/65-70億円
資本政策/キャッシュ・アロケーション
~ <中期経営計画(2022~2025年度)累計に基づく、キャッシュ・アロケーションの想定>
キャッシュ・イン
* 営業キャッシュ・フロー:約400億円(22-25年度(中間期) 188億円)
* 有利子負債の活用
* 現預金
キャッシュ・アウト
* 事業投資:約346億円(22-25年度(中間期) 302億円)
* 株主還元:約65-70億円(22-25年度(中間期) 71億円)
* 財務健全性の確保(借入金の返済を含む)
貴金属相場の推移
| 金(ドル/オンス) | 銀(山元建値 円/g) | パラジウム(N・Y$建円換算円/g) | |
|---|---|---|---|
| 22.7 | 227 | 0 | |
| 22.10 | 2210 | 2,000 | |
| 23.1 | 231 | 4,000 | |
| 23.4 | 234 | 6,000 | |
| 23.7 | 237 | 8,000 | |
| 23.10 | 2310 | 10,000 | |
| 24.1 | 241 | 12,000 | |
| 24.4 | 244 | ||
| 24.7 | 247 | ||
| 24.10 | 2410 | ||
| 25.1 | 251 | ||
| 25.4 | 254 | ||
| 25.7 | 257 | ||
| 25.10 | 2510 |
運転資本の推移
棚卸資産 売上債権 仕入債務 CCC
1 棚卸資産回転期間=棚卸資産(期首・期末の平均)÷売上原価×183
2 売上債権回転期間=売上債権(期首・期末の平均)÷売上高×183
3 仕入債務回転期間=仕入債務(期首・期末の平均)÷売上原価×183
4 CCC(Cash Conversion Cycle)=棚卸資産回転期間+売上債権回転期間-仕入債務回転期間
投資判断(AI生成)
投資評価: ★★★
評価の理由:
松田産業は、貴金属関連事業と食品関連事業の二本柱で安定的な成長を遂げており、特に貴金属価格の上昇とリサイクル量の増加が業績を牽引しています。今期の上方修正は、この外部環境の恩恵を的確に捉えた結果であり、財務基盤も安定しています。ROEは株主資本コストを大きく上回っており、PBRも1倍を超えて改善傾向にある点は評価できます。
しかし、貴金属事業の収益性が地金価格の変動に大きく依存している点は構造的なリスクです。価格要因による売上・利益の変動が大きく、持続的な成長シナリオの具体性にはまだ課題が残ります。中期経営計画の進捗状況を見ると、営業CFや事業投資は計画通りに進んでいるものの、ROIC経営の導入やIR活動の強化といった重要課題の実行フェーズはまだ初期段階であり、具体的な成果が確認できるまでには時間がかかると見られます。
投資判断の根拠:
保有(ニュートラル寄り)。貴金属価格の動向に大きく左右されるものの、現在の業績は堅調であり、株主還元も強化されています。PBR改善に向けた取り組みも開始されており、短期的な急落リスクは低いと判断します。ただし、貴金属価格の変動リスクと、中期計画の実行による持続的成長の確証が得られるまでは、積極的な買い材料としては不十分です。
重要なポイント:
1. 貴金属価格への高い依存度: 貴金属事業の売上・利益の大部分が地金価格の変動に起因しており、収益の持続性に不確実性がある。
2. 中期計画の進捗の遅れ: ROIC経営の導入やIR活動強化など、PBR改善に向けた重要課題の実行がまだ初期段階であり、具体的な成果が不明確。
3. 堅調な財務状況と株主還元: 安定したキャッシュ創出能力と、増配・自己株式取得の強化により、株主還元への意識は高い。
4. 食品事業の安定性: 食品事業が貴金属事業の変動をある程度補完する役割を果たしている。
会社への質問(AI生成)
貴金属事業の売上高における「価格要因」と「数量要因」の寄与度合いが、貴金属価格の変動に大きく左右される構造が見られます。貴金属価格が下落した場合、数量を維持しても売上・利益が大幅に減少するリスクがあります。貴金属価格の変動リスクをヘッジする具体的な戦略や、価格変動に左右されにくい高付加価値ビジネスへのシフト計画について、具体的なロードマップをお聞かせください。
中期経営計画において「ROIC経営の推進」が重要課題とされていますが、現状では「資本効率向上に向けた議論を継続」に留まっています。具体的なROIC算出方法、目標設定、および各事業部門への導入スケジュールについて、詳細な計画をご教示ください。
運転資本の推移において、CCC(Cash Conversion Cycle)が改善傾向にあるものの、棚卸資産回転期間が長期化しているように見受けられます。特に貴金属事業における在庫管理の最適化策と、それがCCC全体に与える影響について、具体的な改善目標と進捗状況を教えてください。
売上倍増のための施策(AI生成)
| 施策名 | 成功率(%) | インパクト | 評価コメント |
|---|---|---|---|
| 貴金属リサイクル事業のグローバル展開とM&A | 60% | S | 貴金属価格変動リスクを分散し、取扱量を飛躍的に増加させるための最重要施策。特にアジア圏でのリサイクル網拡大が鍵。 |
| 食品事業における高付加価値・PB商品の開発強化 | 75% | A | 既存顧客基盤を活用し、単価と利益率を向上させる。サプライチェーンの強みを活かした差別化が求められる。 |
| 貴金属リサイクルにおける高度な選別・精製技術の導入とサービス化 | 50% | A | 廃棄物からの貴金属回収率向上と、他社への技術提供による新たな収益源創出。初期投資と技術開発の難易度が高い。 |
| 食品事業のサプライチェーン最適化とDX推進 | 80% | B | 在庫回転率向上とリードタイム短縮による効率化。直接的な売上増よりも利益率改善と安定供給に寄与する。 |
最優先戦略(AI生成)
最優先戦略:貴金属リサイクル事業のグローバル展開とM&A
松田産業の売上成長の最大のドライバーは貴金属関連事業であり、その成長は「リサイクル取扱量の増加」と「貴金属相場の上昇」に依存しています。現状の売上規模(約5,500億円規模)を倍増させるためには、国内市場の成長だけでは限界があり、外部環境(地金価格)への依存度を下げつつ、取扱量を飛躍的に拡大する必要があります。
このため、最優先戦略として「貴金属リサイクル事業のグローバル展開とM&A」を位置づけます。
戦略の具体的内容:
1. ターゲット市場の選定と進出: 貴金属リサイクル需要が高いが、まだ松田産業のプレゼンスが低いアジア地域(特に東南アジアやインド)をターゲットとし、現地企業との提携または買収(M&A)を積極的に検討します。
2. M&Aによる取扱量確保: 既存の国内リサイクル網のノウハウを活かし、現地でのリサイクルインフラや顧客基盤を持つ企業を買収することで、短期間での取扱量拡大を目指します。
3. サプライチェーンの最適化: グローバルな調達網を構築することで、特定の地域や国に依存しない安定的な貴金属供給体制を確立し、価格変動リスクを分散させます。
期待される効果:
この戦略により、国内市場の成長率を上回るペースでの取扱量増加が見込まれ、売上高の倍増に向けた強力な柱となります。また、グローバル展開は、国内市場の飽和や地金価格の低迷といったリスクに対するヘッジ機能も果たします。
成功の鍵:
成功の鍵は、M&Aによる迅速な事業基盤の獲得と、松田産業の持つ高度なリサイクル技術・ノウハウの現地展開のスピードです。中期経営計画で示されている「積極投資の継続」を、このグローバル展開に集中させることが不可欠です。
ITコンサルからの提案(AI生成)
貴社が提案された最優先戦略である「貴金属リサイクル事業のグローバル展開とM&A」を成功させるため、ITコンサルタントとして以下の支援を提供します。これらの提案は、マーケティング活動を除外し、事業オペレーションの効率化とグローバル展開の基盤構築に焦点を当てます。
-
グローバルM&A後のシステム統合(PMI支援)
- 目的: 買収した海外子会社の基幹業務システム(ERP、SCMなど)を松田産業の標準システムアーキテクチャに迅速かつ効率的に統合します。
- 期待される効果: 買収後のシステムサイロ化を防ぎ、グローバルでの在庫・生産・財務データのリアルタイム可視化を実現します。これにより、経営層はグローバル全体の貴金属在庫状況やリサイクルプロセスを迅速に把握し、意思決定の精度を高めることができます。
- 実現可能性: 既存の基幹システム(もしあれば)の標準化レベルと、買収先のシステムの柔軟性によりますが、標準化された統合フレームワークを用いることで実現可能です。
-
貴金属リサイクルプロセスのトレーサビリティ強化とデータ分析基盤構築
- 目的: リサイクル原料の受け入れから精製、出荷までの全工程におけるトレーサビリティを強化し、回収率や品質に関するデータを収集・分析する基盤を構築します。
- 期待される効果: 回収率のボトルネック特定、品質管理の高度化、および顧客への透明性の高い報告が可能になります。これにより、貴金属の歩留まり向上による利益率改善と、高付加価値化に貢献します。
- 実現可能性: IoTセンサーやバーコード/RFID技術を活用し、既存のプロセスにデータ収集レイヤーを追加することで実現可能です。
-
グローバルサプライチェーン・オペレーションの可視化と最適化
- 目的: グローバルに展開するリサイクル拠点間の物流、在庫、生産計画を統合管理するダッシュボードを構築します。
- 期待される効果: 各拠点の稼働状況や在庫水準をリアルタイムで把握し、最適なリソース配分を可能にします。これにより、運転資本の効率化(CCCの改善)と、グローバルでの安定供給体制の確立を支援します。
- 実現可能性: 既存のSCMシステムやERPデータと連携するBIツールを活用することで、比較的早期に可視化基盤を構築できます。


