トビラシステムズ - 2025年10月期 決算説明資料 ★★

目次

基本情報

2025年10月期 決算説明資料

2025年12月10日

トビラシステムズ株式会社(東証スタンダード 4441)

エグゼクティブサマリー

2025年10月期 実績

項目 金額(百万円) 対前期比
売上高 2,805 116.6%
営業利益 898 108.1%

セキュリティ事業、ソリューション事業ともに成長し、売上高はYoY+16.6%の2,805百万円、営業利益はYoY+8.1%の898百万円で着地しました。
中期経営計画2028の達成に向けた投資として、採用強化や新サービス「サギトレ」をリリースしました。
採用計画を上回る進捗で組織体制を拡充し、従業員数は前期末から31名の増員となりました。

2026年10月期 業績予想

項目 金額(百万円) 対前期比
売上高 3,366 120.0%
営業利益 785 87.3%

中期経営計画2年目です。トップラインは120%での成長を計画するとともに、中期経営計画2028達成に向けた成長投資を今期も継続します。
積極的な採用活動の継続により従業員数は41名の増員を予定しています。また人員拡大に備え、名古屋・東京の2拠点でオフィス移転を予定しています。
採用や移転関連費用等の影響で当期は減益見通しです。

中期経営計画2028 経営目標

項目 金額(百万円)
売上高 6,000
営業利益 1,700

2024年12月10日に、2028年10月期を最終事業年度とする「中期経営計画2028」を公表しました。
最終年度である2028年10月期に、売上高60億円、営業利益17億円、純利益11億円以上を達成すべき経営目標として掲げ、同計画の達成を最重要課題と位置付けます。
当該期間を将来に向けた変革の4年間と捉え、注力分野への投資および新規事業開発を推進し、経営基盤の強化を図ります。

2025年10月期 ハイライト

2025年10月期 業績ハイライト

売上高、各利益ともに、前期比及び業績予想を上回って着地しました。

項目 2024年10月期 実績(前期) 2025年10月期 実績 2026年10月期 業績予想 達成率
売上高(百万円) 2,406 2,805 3,366 116.6%
EBITDA*(百万円) 888 1,087 969 122.4%
営業利益(百万円) 831 898 785 108.1%
経常利益(百万円) 826 886 771 107.3%
純利益(百万円) 608 668 545 110.4%

*:EBITDAは「営業利益+減価償却費+のれん償却額」にて算出

2025年10月期 セグメント別売上内訳

セキュリティ事業は当社収益の基盤として、想定どおり安定的に収益を獲得しました。
ソリューション事業の売上拡大が全社増収の主因です。トビラフォン Bizはカスハラ対策需要を背景に通期で販売が堅調に推移し、トビラフォン Cloudは取次販売など紹介チャネル経由の契約が拡大しました。

項目(単位:百万円) 2024年10月期 実績(前期) 2025年10月期 実績 2026年10月期 業績予想 達成率
<セキュリティ事業> 1,843 1,905 1,960 103.3%
モバイル向け 1,623 1,669 1,715 102.8%
固定電話向け 212 217 222 102.3%
その他 8 19 23 236.5%
<ソリューション事業> 562 899 1,105 160.1%
トビラフォン Biz 430 650 798 150.9%
トビラフォン Cloud 131 249 307 190.2%

第4四半期トピック:新サービス「サギトレ」をリリース

2025年10月29日、法人向け詐欺メール・SMS訓練サービス「サギトレ」を提供開始しました。
継続訓練を前提としたストック型モデルで展開し、中長期の収益柱化を狙います。

「サギトレ」は、法人のセキュリティ教育とリスク対応力の向上を目的とした訓練サービスです。実際の詐欺メールやSMSを模した疑似メッセージを従業員に配信し、その訓練結果をAIが自動で分析します。

「サギトレ」の特徴

  • AIが自動で訓練を実施:初期設定だけで、訓練の実行・分析・更新までAIが自動運用します。部門・個人ごとのリスク傾向を分析し、訓練内容や配信タイミングを継続的に最適化。担当者の負担を最小限にしながら、高精度のセキュリティ教育を続けられる仕組みです。
  • 会社スマホのセキュリティ対策:メールだけでなくSMS(スミッシング)の訓練にも対応。PCとスマホの両方を入口にした攻撃を想定でき、現実のリスクに沿った教育が可能です。
  • 最新の手口に対応:年間約50億件を判定するトビラシステムズのデータベースを活用。データベースに蓄積される最新の詐欺手口を訓練コンテンツに反映し、変化の早い脅威に対して迅速に対応します。

第4四半期トピック:従業員数(正社員)の推移

成長戦略に基づき、営業・技術人材の採用を強化しました。
2025年10月期は+31名の増員となり、従業員数は114名に拡大しました。

区分 2022年10月期末 2023年10月期末 2024年10月期末 2025年10月期末
経営企画・社長室 / 管理部 14 21 27 31
営業企画部 10 11 12 13
技術部 58 71 83 106
合計 82 103 122 150

※グラフの数値は一部調整されています。2025年10月期末は114名(グラフの数値と本文の数値に差異あり、本文の「114名」を採用)。

2025年10月期 通期業績の概要

2025年10月期 第4四半期業績サマリー

売上高は四半期ベースで過去最高を更新。一方、各段階利益は、トビラフォン Bizの出荷増に伴う棚卸高の増加、人員拡充による労務費・人件費の増加やサギトレに係る広告宣伝費の増加により減益となりましたが、想定どおりです。
第4四半期において、トビラフォン Cloudに関連する資産を減損したため、特別損失を計上しました。

項目(単位:百万円) 2024年10月期 4Q(前年同期) 2025年10月期 3Q(前四半期) 2025年10月期 4Q 実績 対前期比 対前四半期比
売上高 634 702 730 115.2% 104.0%
EBITDA* 222 279 189 85.1% 67.7%
営業利益 162 233 139 85.7% 59.7%
経常利益 162 236 143 88.1% 60.6%
純利益 136 162 109 80.5% 67.5%

*:EBITDAは「営業利益+減価償却費+のれん償却額」にて算出

2025年10月期 第4四半期セグメント別 売上高

【セキュリティ事業】概ね横ばいで安定的に推移。各サービスの利用者数は増加基調です。通信キャリア各社との関係は良好で、連携を深めつつ利用者拡大に向けた協議を継続しています。
【ソリューション事業】営業体制の拡充により案件対応数が増加。トビラフォン Biz/Cloudともに販売は堅調で、四半期売上は過去最高を更新しました。

項目(単位:百万円) 2024年10月期 4Q(前年同期) 2025年10月期 3Q(前四半期) 2025年10月期 4Q 実績 対前期比 対前四半期比
<セキュリティ事業> 469 468 466 99.5% 99.7%
モバイル向け 414 413 412 99.6% 99.9%
固定電話向け 53 54 53 100.4% 98.3%
その他 1 0 0 15.0% 100.0%
<ソリューション事業> 164 234 263 160.3% 112.6%

売上高四半期推移(ストック収益、フロー収益)

セキュリティ事業の安定的な推移とソリューション事業の販売拡大により、収益基盤であるストック収益は堅調に拡大しました。
フロー収益は、トビラフォン Bizの販売台数が前四半期比で増加したことで増加しました。

*:フロー収益は、「280blocker」の売上、「トビラフォン」及び「トビラフォン Biz」の端末代金等を含む

売上原価の推移

既存サービスの拡充および新規サービス立ち上げに伴う増員により、労務費が増加しました。
その他費用は、トビラフォン Bizの出荷増に伴う棚卸高の増加が主因です。

1:労務費、減価償却費、外注加工費、その他の合計は、他勘定振替や仕掛品振替の調整前であり、財務諸表の売上原価合計とは異なります。
2:他勘定振替率とは、売上原価のうち、主に従業員の活動内容の種類から、研究開発費及び資産等に計上された割合。

販管費の推移

ソリューション事業の販売拡大に向けた人員拡充により人件費や採用費が増加しました。
「サギトレ」リリースに伴う製品発表会等の実施により広告宣伝費が増加しました。
将来に向けた研究開発投資の拡大により研究開発費が増加しました。

1:「その他」に含まれるものは、回収手数料や業務委託手数料、地代家賃等。
2:販売費は、販売手数料、広告宣伝費及び販売促進費の合計。

通期でのコスト推移

営業利益の推移

売上高は過去最高であったものの、売上原価、販管費ともに増加したため、ガイダンスどおり四半期単体では減益となりました。
通期では前年同期比+8.1%の898百万円であり、業績予想を上回って着地しました。

BS推移

負債の増加の主な要因は、トビラフォン Bizの売上拡大にともなう契約負債*の増加によるものです(トビラフォン Bizのサービス収益は契約期間に合わせて認識)。

*:契約負債は、主に契約期間に応じて収益を認識するサービス利用料に係る顧客からの前受け金であり、収益の認識に伴い取り崩されるものです。

モバイル向け:主な契約モデル別の売上高四半期推移

大手通信キャリアのメインブランドの売上高は前四半期比で微減であり、安定的に推移しています。
特殊詐欺被害は依然として増加傾向で、通信キャリア各社でも対策検討が進む状況です。引き続き、利用者拡大に向けた取り組みを各社と協議していきます。

*:売上高、月間利用者数ともに、3大通信キャリアの契約のみ対象です。格安スマホ等MVNOの契約は数値に含んでおりません。

トビラフォン Bizの推移

販売台数は堅調に増加し、前期末比+2,122台、前期比151.1%の6,273台で着地しました。
カスハラ対策需要の高まりを背景に引き合いは増加基調です。企業に加え自治体からの問い合わせ・受注も拡大し、ストック収益の積み上がりも順調です。

*:代理店を通じた、端末代と5~7年の利用料をパッケージにした販売が主流です。端末代は代理店に販売した時点で売上計上し、ライセンス料は契約負債に計上の上、サービスの契約期間に応じて按分した金額を毎月売上に計上します。

トビラフォン Cloudの推移

直販リードに加え、取次販売経由のリード件数も増加しました。既存契約からのアップセルに加え、人員拡充による初動対応の迅速化と顧客フォロー強化が寄与し、課金ID数は足元で順調に拡大しています。解約率も1%未満の低水準を継続しています。

1:課金中の契約に含まれるID数の合計。利用可能なユーザー数と同義です。過去分を含めた算定で誤って定義していた部分があり、修正数字で過去分含め開示しました。
2:当月初の契約件数に対する当月の解約件数の割合を月次解約率として、それを四半期ごとに平均した値です。

2025年10月期期末配当

中期経営計画2028の期間中は、1株当たり配当金の下限を20.00円と設定し、2025年10月期も期初は20.00円を予想していました。
2025年10月期の業績および配当性向35%の方針を踏まえ、株主の皆さまへの還元として1株当たり21.30円へ増配しました。
自社アプリ 迷惑電話・SMSブロック「トビラフォンモバイル」(月額200円)を1年間無料で利用できる株主優待を新設しました。

配当の考え方
配当性向 35%
株主の皆様に対する利益還元を経営の重要な課題の1つと位置付け、財務体質の強化と積極的な事業展開に必要な内部留保を勘案し、配当性向は35%を基本方針としています。

2026年10月期 業績予想

中期経営計画2028(2025年10月期~2028年10月期)の成長戦略

ソリューション事業を強化する戦略とし、5つの重点施策に経営資源を投資していきます。

5つの重点施策

  1. 新規事業:2028年10月期にサギトレ売上目標4億円を目指す。
  2. 【セキュリティ事業】:モバイル向け 31%、固定電話向け 22%
  3. 【ソリューション事業】:ビジネスフォン向け 47%
  4. 時価総額250億円以上を目指す。

2025年10月期の振り返りと、2026年10月期の方針

中期経営計画2028の達成を目指し、初年度である2025年10月期は準備期間と位置づけ、重点施策5つの領域で各アクションを実施しました。

5つの重点施策 2025年10月期実績 2026年10月期の方針
【ソリューション事業】トビラフォン Cloudの販売加速 ・営業人数の増加に伴い、直販でのリード獲得数および課金ID数が安定的 に増加 ・加えて、エスケーアイ社、クロップス社、No.1社と販売代理店契約を 締結し、代理店販売の立ち上げを実施 継続 ・販売の拡充に向け、取り扱い代理店の拡大、関係強化 ・営業体制の強化および課金ID獲得に向けた活動の継続
【ソリューション事業】トビラフォン Bizの販売加速 ・2025年3月末時点で、累計販売台数5,000台を突破 ・NTT東西の新型ビジネスフォン「SmartNetcommunityαZXⅡ」に機能組み入れ ・リコージャパンの「電話カスハラ対策ソリューションパック」に採用 継続 ・代理店との関係性強化に向け、引き続き営業体制を拡充 ・カスハラ対策需要の追い風も見込み、販売台数増加を目指す
通信キャリア向け販売の拡充 ・特殊詐欺被害の急増により、固定電話における対策が求められる中、 KDDI株式会社のauひかり電話向け迷惑電話対策サービス「迷惑電話 発着信ブロック」が、条件を満たした方対象に6カ月間無料で提供決定 継続 ・新規キャリアとの提携に向けた取り組みの継続 ・すでにアライアンスを結んでいる大手通信キャリア向けに、ユーザー提供価値をさらに高めるための新機能の提案を行うことなどによって、高付加価値化を目指す
新規事業の創出 ・2025年10月29日に新サービス「サギトレ」をリリース ・「サギトレ」の早期立ち上げを目指し活動 ・2028年10月期にサギトレの売上目標4億円を目指す ・更なる新規事業の継続検討
メンバーの拡大、成長 ・今後の成長のため必要な人材の採用を注力し、前期末から31名増員 継続 ・全社員150名~を目指し、2026年10月期においては41名の増員を 予定

2026年10月期 業績計画

中期経営計画2028の達成を最重要課題として捉えており、成長の投資を継続するため、意図的に一時的な減益を見込むとしています。
主には人員採用やオフィス移転等の人への投資を計画しています。

項目 2025年10月期 実績 2026年10月期 計画
売上高(百万円) 2,805 3,366
売上総利益(百万円) 2,243 2,709
販管費(百万円) 1,345 1,924
営業利益(百万円) 898 785
営業利益率 32.0% 23.3%

2026年10月期 セグメント別売上計画

中期経営計画に基づき、2026年10月期においても各サービスの堅調な成長を目指します。
特に、今後の成長ドライバーとなるソリューション事業の収益基盤拡大を図ります。

2026年10月期 コストに関する見通し

今後の成長に向けて引き続き積極的に人材採用を強化する予定です。採用費や労務費・人件費の増加を見込みます。
ソリューション事業の拡販に向け、トビラフォン Bizの端末代等の原価も増加する見通しです。

営業利益見通しの背景

2026年10月期は東京・名古屋の両オフィスの移転、採用の強化を計画しており、営業利益は減益の見込みです。
次期 2027年10月期以降は、一過性の費用や280blocker買収に伴うのれん償却費等がなくなるため、2025年10月期同等以上の営業利益を見込みます。

トビラフォン Bizの事業方針

代理店販売の強化が有効であるため、営業人員等の採用を継続します。
プロダクトのラインナップを拡大することで、従来のトビラフォン Bizでは獲得ができなかった顧客への対応を目指します。

トビラフォン Bizの市場

従来の法人電話では、通話録音・IVR・迷惑電話対策・履歴管理などの付加機能を利用するため、個別にシステム導入や追加投資が必要でした。トビラフォン Bizは、これら法人電話に必要な機能をオールインワンで備え、電話のセキュリティ対策や業務効率化を一括で支える運用基盤を提供します。
カスハラ対策の義務化が改正労働施策総合推進法に盛り込まれるなどの社会的背景もあり、今後も需要は拡大する見通しです。

トビラフォン Cloudの事業方針

現状の直販体制ではリーチできていない顧客へのアプローチ強化を実施します。新機能(AI関連機能など)の開発強化と、セールス・マーケティングの効率化を図り、受注数増加を目指します。

今後の方針:
* 現状の活動の継続
* リード獲得数、受注数増加に向けて、マーケティングおよび販売体制を強化
* 代理店販売の拡大
* エンプラ専属の営業メンバーを配置
* SFA(営業支援システム)とMA(マーケティングオートメーション)の開発により、大幅な受注増に対応

トビラフォン Cloudの市場規模

クラウドPBX市場は、固定電話インフラのIP化・クラウド化、ハイブリッドワークの定着を背景に、中長期で拡大の見込みです。今後の成長余地は大きいと認識しています。

採用計画

全体で+41名の増員を計画しています。2026年10月期も、ソリューション事業の販売推進を担う営業・技術メンバーの採用強化に加え、新規プロダクトの企画・推進を担う人材の採用にも注力する方針です。
なお、今期に計画どおりの人員が確保できた場合には、来期以降は採用ペースは落ち着く見込みです。

中期経営計画2028期間中における株主還元の方針

創出したキャッシュフローは事業成長への投資を優先し、株主の皆さまへも適切に配分を実施します。

想定されるご質問に対する回答

Q1. 2026年10月期の減益予想の理由について

中長期的な成長に向けた必要な先行投資を行うためであり、意思と覚悟をもったうえで行うものです。
今期の費用の中には、一過性の費用等も含まれており、それらを除くと減益にはなりません。
一過性の費用等の具体的なものとしては、2026年1月に東京オフィス、同年9月に名古屋オフィスの移転を予定しています。これに伴い、移転関連の一過性の費用として4,500万円を見込んでおります。
また、合同会社280blocker買収に伴うのれん償却費6,000万円についても、今期で償却を終えます。これは、一過性の費用ではございませんが、2027年10月期からは除かれる費用という意味で、記載しております。
さらに、当社の情報セキュリティ体制強化を図るべく、アセスメントの実施及び対策を行う費用、サギトレに続く新規事業創出のためのテストなどその他の費用を2,000万円を見込んでおります。

Q2. サギトレはどのセグメントに計上し、いつ収益化を目指すのか

セキュリティ対策サービスとして、今後の収益はセキュリティ事業の「モバイル向け」に計上いたします。
新規事業の一つとして、収益化を進めたいと考えており、2028年10月期に売上高4億円を目標としています。

Q3. セキュリティ事業はほぼ横ばい予想。アップサイドは見込んでいないのか

セキュリティ事業は、主には大手通信キャリア各社との連携により進捗が左右される特性があり、不確実性の高い要素は計画に織り込んでおりません。
外部環境としては、2025年においても特殊詐欺被害は増加傾向にあり、総務省より電気通信事業者に対して、固定電話・携帯電話・SMS・メール等を悪用した特殊詐欺への対策強化が要請されています。
こうした対策領域は当社が貢献できる部分が大きいと考えており、今後もしっかりと取り組んでまいります。

Q4. 2025年10月期4Qに計上されている、トビラフォン Cloudに関連する減損の背景について

減損の認識については、資産グループごとに将来キャッシュ・フローを見積り、割引前の将来CF合計が帳簿価額を下回る場合は、回収可能価額まで帳簿価額を引き下げ、その差額を減損損失として計上しております。
将来CFは、当社のトビラフォン Cloud販売戦略に基づき、一定の仮定を用いて算定しておりますが、見積りにあたっては、当社が新たにチャレンジしている取り組みや成長に向けた施策に対する見解がすべて反映できるものではない部分があるため、減損を行いました。
なお、当期は減損損失を認識したものの、全社としては、2025年10月期は増収増益を確保しており、収益基盤の強化が着実に進んでおります。

Appendix

企業理念・行動指針

私たちが目指す世界

私たちの生活 私たちの世界を よりよい未来につなぐ トビラになる

私たちは素晴らしい未来を想像し、失敗を恐れず変化を続け、常識を疑いあるべき形を追求します。
社会的課題を解決する、人々の役に立つ製品を次々に生み出し、持続的かつ発展的に成長するため適切な利益を得ます。
自分と大切な人が幸せな時間を送れる環境であり続けることが、私たちの成長や世界中の人々の生活の向上につながっていきます。

会社概要

特殊詐欺やフィッシング詐欺などの“社会課題をテクノロジーで解決”することを目指す企業です。

項目 内容
社名 トビラシステムズ株式会社
証券コード 東証スタンダード 4441
設立年月日 2006年12月1日(創業2004年4月1日)
代表者 代表取締役社長 明田篤(創業者)
従業員数 134人(うち技術部69人)※2025年10月末時点
拠点 東京オフィス、名古屋オフィス

社会課題に向けたアプローチ:「迷惑情報データベース」

危険な電話に出てしまう、受信したSMSに反応してしまう、危険なURLを触ってしまうことが被害に遭うきっかけとなります。
電話番号・SMS・URLを収集した「迷惑情報データベース」を日々更新し、危険な電話番号・SMSに記載されているURL等をブラックリスト化することで、当社サービスの利用者を危険から守る仕組みを提供します。

事業内容

2025年10月期より「セキュリティ事業」「ソリューション事業」の2つのセグメントで、事業を推進します。

2025年10月期売上高:2,805百万円
- セキュリティ事業 :1,905百万円
- ソリューション事業:899百万円

投資判断(AI生成)

投資評価: ★★☆☆

評価の理由は、2025年10月期は増収増益で着地し、中期経営計画の初年度としては堅調なスタートを切ったものの、2026年10月期の業績予想がトップライン成長(+20%)を維持しつつも、大幅な営業利益の減少(-12.7%)を見込んでいる点にあります。これは、積極的な先行投資(採用強化、オフィス移転)による一時的な利益圧迫が主因と説明されていますが、投資の規模と利益率の低下(32.0%→23.3%)は無視できません。

ソリューション事業(トビラフォン Biz/Cloud)の成長は顕著であり、セキュリティ事業の安定性と合わせて収益基盤は強固です。特にトビラフォン Bizのカスハラ対策需要は追い風です。しかし、セキュリティ事業の成長がほぼ横ばい(+3.3%)である点、また、トビラフォン Cloudの減損処理が行われたことは、既存事業の成長性や将来の収益性評価に懸念を残します。

中期経営計画2028(売上60億円、営業利益17億円)達成に向けたロードマップは示されていますが、2026年10月期の利益水準が2025年10月期実績を下回ることは、投資家にとって短期的な魅力が低下する要因となります。経営陣は「一過性の費用を除けば減益ではない」と説明していますが、オフィス移転や採用強化は将来の成長のための必須投資であり、そのコストが利益を圧迫するのは事実です。

投資判断の根拠としては、堅実なトップライン成長と安定した既存事業基盤を評価しつつも、利益率の急低下と既存事業の成長鈍化を懸念し、現状は「中立」と判断します。

投資判断の根拠:買い、保有、売りのいずれかの判断とその根拠。判断は事実と市場環境に基づいて行い、経営者の発言や将来の期待に依存しないでください。

投資判断:保有

根拠:2025年10月期は増収増益で着地し、中期経営計画の初年度としては堅調でした。ソリューション事業の成長が牽引しており、特にトビラフォン Bizはカスハラ対策需要を背景に好調です。セキュリティ事業は安定的な収益基盤を提供しています。しかし、2026年10月期は積極的な先行投資により大幅な減益見通しであり、成長投資の実行可能性と費用対効果が今後の焦点となります。既存の収益基盤は評価できるため、現状は「保有」とし、次期以降の投資効果を注視すべきです。

重要なポイント:
1. ソリューション事業の成長性:トビラフォン Biz/Cloudが売上成長の主因となっており、特にBizはカスハラ対策需要で堅調。
2. セキュリティ事業の安定性と成長鈍化:収益の基盤だが、成長率は約3%と横ばいであり、今後の成長ドライバーとしては不十分。
3. 2026年10月期の利益率低下:積極的な先行投資により営業利益率が32.0%から23.3%へ大幅に低下する見通し。
4. トビラフォン Cloudの減損処理:将来のキャッシュフロー見積もりに不確実性があることを示唆しており、投資の実行可能性に懸念。

会社への質問(AI生成)

[ソリューション事業の成長ドライバーであるトビラフォン Bizの販売台数増加に伴い、代理店への端末販売によるフロー収益が先行計上されていますが、契約負債の増加ペースと、それに伴う将来のストック収益認識の確実性について、具体的な根拠となる契約期間や解約率の変動予測を教えてください。]

[2026年10月期の営業利益率が23.3%に低下する主な要因として、採用強化とオフィス移転費用が挙げられていますが、これらの先行投資が具体的にどの事業セグメントの売上・利益にいつ貢献するのか、投資対効果の具体的なKPIと達成時期を示してください。]

[トビラフォン Cloudの減損処理について、将来キャッシュフローの見積もりに「新たにチャレンジしている取り組みや成長に向けた施策に対する見解がすべて反映できるものではない部分がある」とありますが、具体的にどの施策の将来性が低く評価されたのか、また、その見積もりは現在の市場環境や競合状況をどの程度反映しているのか詳細を教えてください。]

売上倍増のための施策(AI生成)

施策名 成功率(%) インパクト 評価コメント
トビラフォン Bizの代理店チャネル拡大とインセンティブ強化 85% S カスハラ対策需要は継続的であり、既存の代理店販売モデルの強化は最も確実性が高い。営業人員増強と連動させ、代理店へのインセンティブ設計を見直すことで、販売台数の飛躍的増加を目指す。
トビラフォン Cloudのエンタープライズ市場への本格参入 70% A 現在の直販・代理店モデルに加え、大企業向けに特化した営業体制(エンプラ専属メンバー配置)を構築し、高単価案件の獲得を目指す。SFA/MA導入と連動させ、受注効率を向上させる。
新規事業「サギトレ」の早期収益化とクロスセル強化 60% A セキュリティ事業の顧客基盤(トビラフォン利用者)へのクロスセルを強化し、2028年目標4億円を早期に達成する。AIによる自動訓練の優位性を訴求し、ストック収益の柱とする。
セキュリティ事業におけるMVNO/中小企業向けチャネル開拓 50% B 大手キャリア依存からの脱却を図るため、MVNOや中小企業向けに特化したパッケージや販売チャネルを構築し、安定的なストック収益の積み上げを目指す。

最優先戦略(AI生成)

最優先戦略:トビラフォン Bizの代理店チャネル拡大とインセンティブ強化

この戦略が最優先である理由は、現在の業績において最も成長インパクトが大きく、かつ成功確率が高いと評価されるためです。2025年10月期の実績では、トビラフォン Bizがソリューション事業の売上拡大を牽引し、販売台数は前期比151.1%増の6,273台に達しました。この成長は、代理店を通じた端末販売とそれに付随するライセンス料(ストック収益)によるものであり、カスハラ対策義務化という強力な外部環境要因に支えられています。

中期経営計画2028の達成には、売上60億円を目指す必要があり、既存のセキュリティ事業の成長が限定的である中、ソリューション事業のさらなる拡大が不可欠です。特にトビラフォン Bizは、NTT東西やリコージャパンといった大手との連携実績があり、販売チャネルの拡大余地が大きいと判断できます。

最優先戦略として、既存の代理店販売モデルをさらに強化し、販売台数を飛躍的に増加させることに注力すべきです。具体的には、営業人員の増強と連動させ、代理店へのインセンティブ設計を見直し、販売意欲を最大化することが求められます。また、NTT東西の新型ビジネスフォンへの機能組み入れなど、プロダクトの優位性を活かせる販売チャネルへのリソース集中が重要です。

2026年10月期計画では、ソリューション事業の売上を1,105百万円(+22.9%)と計画していますが、この成長を確実なものにするためには、代理店チャネルの強化が最も確実な手段です。先行投資による減益は避けられないものの、この投資が将来のストック収益の積み上げに直結するため、最優先で実行すべき戦略と位置付けます。

ITコンサルからの提案(AI生成)

提案する施策は、最優先戦略である「トビラフォン Bizの代理店チャネル拡大とインセンティブ強化」をITシステム面から支援し、営業効率と代理店管理能力を向上させることに焦点を当てます。

  1. 代理店向け販売管理・インセンティブダッシュボードの構築

    • 目的: 代理店ごとの販売実績、契約負債の積み上がり状況、インセンティブ達成状況を一元管理し、リアルタイムで可視化する。
    • 期待される効果: 営業管理部門が各代理店のパフォーマンスを迅速に把握し、適切なタイミングで営業支援やインセンティブの調整が可能になる。これにより、代理店のモチベーション維持と販売活動の最適化が図れる。
    • 実現可能性: 既存の販売管理システムやCRMと連携し、BIツールを活用することで実現可能。
  2. 営業支援システム(SFA)の導入と代理店連携機能の強化

    • 目的: 経営陣が言及しているSFA導入を具体化し、リード管理から受注、契約情報までをシステム上で一元管理する。特に、代理店からの案件報告や進捗状況の入力プロセスを簡素化し、入力負荷を軽減する。
    • 期待される効果: 営業活動の属人化を防ぎ、案件のボトルネックを特定しやすくなる。また、代理店が入力した情報に基づき、迅速な契約処理やサポートが可能となり、販売機会損失を防ぐ。
    • 実現可能性: 既存の業務フローを分析し、カスタマイズされたSFAを導入することで、営業効率を大幅に改善できる。
  3. トビラフォン Bizの導入・設定プロセスの自動化・標準化

    • 目的: 代理店が顧客への導入・設定作業を迅速かつ正確に行えるよう、設定ツールやマニュアルをデジタル化し、自動化を進める。
    • 期待される効果: 導入リードタイムの短縮と、設定ミスによる顧客からのクレームやサポートコストの削減。これにより、代理店は販売活動に集中でき、顧客満足度向上にも寄与する。
    • 実現可能性: 導入設定のワークフローを分析し、設定ウィザード形式のツールを開発することで実現可能。