マネーフォワード - 2025年11月期 通期決算説明資料 ★★★
基本情報
- 会社コード: 39940
- 会社名: マネーフォワード
- タイトル: 2025年11月期 通期決算説明資料
- 発表日時: 2026年01月14日 15:30
- PDF URL: https://www.release.tdnet.info/inbs/140120260114533742.pdf
- YahooFinance: https://finance.yahoo.co.jp/quote/3994.T
2025年11月期 通期エグゼクティブ・サマリー
2025年11月期 通期ハイライト
売上高503.5億円、ガイダンス中央値を上回り達成。
調整後EBITDA 49.6億円、マージンは+5.2pts改善。
「No.1 バックオフィスAIカンパニー」を目指し取り組みを加速。
キャピタルアロケーションの最適化。
- 全社SaaS ARRは前年同期比+31%と成長加速。
- BusinessセグメントではSMB、Mid共に過去最高のオーガニックARR純増を4Qに更新し、前年同期比+34%と成長加速。
- 調整後EBITDAはガイダンス上限(44億円)を超過。
- 営業利益率については+6.5ptsの改善により、高成長と利益改善を両立。
- 自律的なバックオフィスに向けたAI機能やAIエージェントを複数リリース。
- AIネイティブプロダクト『AI確定申告』や、Digital Worker市場拡大に向けて『マネーフォワード おまかせ経理』をリリース。
- Businessセグメント、特にAI投資へリソースを集中。
- SaaSマーケティングセグメントの売却を実施。
2025年11月期実績とガイダンス比較
全項目においてガイダンスを達成。
| 通期実績 | ガイダンス*¹ (期中の連結子会社譲渡による影響を反映) | 比較 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 50,350 (百万円) | 49,000〜51,600 (百万円) | 前年同期比+25%、力強い成長が続く。 Businessセグメントはガイダンス上限を超過。 |
| SaaS ARR*2 | 39,333 (百万円) | 39,180〜41,160 (百万円) | 前年同期比+31%、成長が加速。 |
| 調整後EBITDA*3 | +4,963 (百万円) | 2,400〜4,400 (百万円) | レンジを超えて達成 |
| 営業利益 | ▲2,653 (百万円) | ▲4,800〜▲2,400 (百万円) | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | +1,587 (百万円) | ▲1,400〜1,000 (百万円) | レンジを超えて達成 |
*1 連結子会社の異動(株式譲渡)に伴い2025年3月31日、11月4日に業績予測を修正。Nexsol社、スマートキャンプ社の非連結化および特別利益の影響を反映。
*2 SaaS ARRの定義はP.74を参照。
*3 調整後EBITDA=営業損益 + 償却費 + 営業費用に含まれる税金費用+株式報酬費用+M&A関連の一時費用+その他一時費用。 調整額を含む詳細については、P.72を参照。
FY26業績予測ならびにFY28中長期財務ターゲット
力強いトップライン成長の継続と、収益性改善を大きく実現する一年。売上、EBITDA*1に加えて、事業キャッシュフロー [*2] を重視し、キャッシュフロー創出へのコミットメントを強化。
FY26業績予測
通期事業CF黒字化
AI投資とEBITDAマージン改善加速を両立
- 通期売上高 534〜575.5億円(YoY+17.5〜26.6% *3)、SaaS ARR 475〜498億円(YoY+20.8〜26.6%)、法人ARR 388〜407億(YoY+24.2〜30.3%)。
- 調整後EBITDA*4 は80〜100億円。HIRAC除きの調整後EBITDAマージンの改善幅はFY25(+5.6pts)から加速、+7.5pts〜10.5ptsへ。BusinessセグメントのEBITDAマージンはレンジ(12〜19%)の中央値以上を目指す。
- 営業利益は▲25〜+5億円と、上限値では初の黒字化達成実現。
- 事業CFは20〜40億、通期黒字化を達成。
FY28中長期財務ターゲット
事業CF180億円を新たに追加
- 売上900億円、EBITDA270億円に加え、事業CF180億を新たに掲げ、キャッシュフロー創出へのコミットメントを強化。
- AI戦略の推進や、機能強化を通じた付加価値向上、クロスセル/アップセル強化により、BusinessセグメントARPAはFY28までに+30%〜40%以上の拡大を目指す。
*1 EBITDA=営業損益 + 償却費 + 営業費用に含まれる税金費用+株式報酬費用。
*2 事業CF=EBITDA(HIRAC FUND除き) + 契約負債増減額 - ソフトウェア資産取得計上額。
*3 FY25実績からSaaSマーケティングセグメント売上、Next Solution社売上を除いたもの。
*4 調整後EBITDA=営業損益 + 償却費 + 営業費用に含まれる税金費用+株式報酬費用+M&A関連の一時費用+その他一時費用。 調整額を含む詳細については、P.72を参照。
2025年11月期 全社業績ハイライト
通期売上高推移
前年同期比+25% と高成長を継続し、500億円を突破。ガイダンス中央値を上回り(490億円〜516億円)着地。Businessセグメント、Financeセグメントはガイダンス上限を超過。売却済みのスマートキャンプ社を除いた売上高成長率はYoY+29%。
SaaS ARR推移
前年同期比+31%
Businessセグメント法人ARRは、前年同期比+36%と成長が加速。全社でガイダンス(391.8億円〜411.6億円)を達成。
通期EBITDA推移
EBITDA*1は47.8億円(調整後EBITDA*2は49.6億円)と過去最高額を更新。ガイダンス(24〜44億円)を超過して達成。EBITDAマージンは9.5%と前期比+5.2ptsの改善となり、期初想定の+1〜5ptsのレンジを超過して達成。
通期売上原価・販売費及び一般管理費の推移(対売上高比率)
前期比でマージン(営業利益ベース:6.5pts、EBITDAベース:5.2pts)を改善。
広告宣伝費売上高比率は13.8%とガイダンス(14.5〜16.5%)下限以下で着地。
人件費外注費売上高比率(EBITDAベース)*は61.0%とガイダンス範囲内(57.0〜62.0%)で着地。
Businessセグメント
2025年11月期 Businessセグメント 第4四半期ハイライト
法人ARRは前年同期比+36%と成長が加速し、ガイダンスを達成。
- 通期売上高 360.5億円(YoY +33%)
- 法人 ARR 312.6億円(YoY +36%)
- 4Q ARR純増(SMB / 中堅)+12.3億円(YoY +33%)
- オーガニック [*2] での過去最高純増額を更新。(+11.1億円 *1)
- 法人課金顧客数 4Q純増数 +11,619 社
- 法人顧客純増数は過去最高を更新。
- 法人 / 中堅 ARPA YoY +12.0% / +11.0%
- 価格改定効果が引き続き好調。
- 法人顧客解約率 0.8% / 0.8% (3ヶ月平均/12か月平均)
- 個人事業主の顧客解約率はそれぞれ1.0%/2.1%。(3ヶ月平均/過去12か月)
*1 FY25Q4から連結しているキャシュモ社のM&A効果によるインパクトを除いた数値。
*2 グループジョイン影響を除く。
Businessセグメント 四半期 売上高推移
価格改定効果もあり、法人ストック売上は前年同期比+38%(オーガニック成長率 *1 は+31%)と成長が加速。カード事業が大きく牽引し、Businessセグメント全体の売上もYoY+50%(+39% *1)と大きく加速。
課金顧客数とARPAの成長が継続
法人ARPAは前年同期比+12.0%(オーガニック *3 で+7.5%)と前四半期から成長率が加速。
法人顧客数についても、前年同期比+21.6%と順調に増加。
法人顧客純増数と士業チャネルの継続的な強化
特に中堅領域の顧客獲得が好調に進み、四半期及び年間で過去最高の顧客純増数を実現。
SMB企業向けARRは、価格改定の実施によりYoY+29%と成長が加速
純増ARRは+13.8億円(オーガニック *1 は +11.1億円)と過去最高額を更新。価格改定、および経理BPO事業の『マネーフォワード おまかせ経理』がARPAの伸びを牽引。
中堅企業向けARRもYoY+44%と力強い成長が続く
4Q純増ARRは+12.3億円とオーガニック過去最高額を更新。期末ARRはガイダンス上限(159.7億円)付近で着地。顧客純増も+812社と加速。ARPAは、YoY+11.0%(オーガニック*1成長率は+7.2%)と引き続き成長。
全社売上総利益/バックオフィス向けSaaS事業”Gross Profit Margin”推移
全社売上総利益およびバックオフィス向けSaaS事業の粗利益は引き続き増加。
バックオフィス向けSaaS事業の粗利率(Gross Profit Margin *1)は87%。
EBITDA(四半期推移)
EBITDAは15.3億円と過去最高額を更新(調整後EBITDA*2は16.2億円)。
EBITDAマージンはFY25通期で9.5%と、前年同期比+5.2ptsの改善。
売上原価・販売費及び一般管理費の構造(対売上高比率、EBITDAベース)
人件費、外注費対売上高比率は大幅に低下。カード事業好調に伴うポイント費用の増加により、その他費用については一時的に増加。引き続きユニットエコノミクスを重視し、規律を持った投資を進める。
従業員数の推移
バランスシートの状況
引き続き高い財務健全性を堅持。
現預金残高推移分析
現預金残高+買取債権はスマートキャンプ社の株式譲渡により81.2億円*1 増加。
FY26では通期での事業CF黒字化を実現。
3つの成長戦略
- バックオフィスSaaSの価値向上
- AIプロダクトの開発・提供
- M&A戦略の遂行
収益性の拡大
- マージンの継続的な改善とEBITDA40%以上の実現
- 一人当たり売上高の最大化
- AI活用による生産性拡大
キャピタルアロケーションの最適化
キャピタルアロケーションの最適化について
企業価値最大化を目指し、事業リソースをARR成長率が加速しているBusinessセグメント(法人向けバックオフィスSaaS)により集中。他セグメントは収益性改善を優先し、さらなるキャピタルアロケーションの最適化を進める。
キャピタルアロケーションの最適化に向けて、スマートキャンプ株式会社の当社持分を譲渡
グループ全体の中長期的な戦略の見直しに際し、当社が保有するスマートキャンプ社の全株式をエムキャップ二十一号株式会社*1へ譲渡。
2026年11月期通期ガイダンスと中長期の財務ターゲット
FY26業績予測ならびにFY28中長期財務ターゲット
力強いトップライン成長の継続と、収益性改善を大きく実現する一年。売上、EBITDA*1に加えて、事業キャッシュフロー [*2] を重視し、キャッシュフロー創出へのコミットメントを強化。
FY26業績予測
- 通期売上高 534〜575.5億円(YoY+17.5〜26.6% *3)、SaaS ARR 475〜498億円(YoY+20.8〜26.6%)、法人ARR 388〜407億(YoY+24.2〜30.3%)。
- 調整後EBITDA*4 は80〜100億円。HIRAC除きの調整後EBITDAマージンの改善幅はFY25(+5.6pts)から加速、+7.5pts〜10.5ptsへ。BusinessセグメントのEBITDAマージンはレンジ(12〜19%)の中央値以上を目指す。
- 営業利益は▲25〜+5億円と、上限値では初の黒字化達成実現。
- 事業CFは20〜40億、通期黒字化を達成。
FY28中長期財務ターゲット
- 売上900億円、EBITDA270億円に加え、事業CF180億を新たに掲げ、キャッシュフロー創出へのコミットメントを強化。
- AI戦略の推進や、機能強化を通じた付加価値向上、クロスセル/アップセル強化により、BusinessセグメントARPAはFY28までに+30%〜40%以上の拡大を目指す。
FY26通期ガイダンス
- 通期売上高 534〜575.5億円(YoY +17.5〜26.6%)、SaaS ARR 475~498億円(YoY +20.8〜26.6%)の実現を目指す。Businessセグメント売上と法人ARRは、上限ではYoY+30%以上の成長を目指す。
FY26通期ガイダンス
調整後EBITDA *1 は80〜100億円、HIRAC除き調整後EBITDAマージンの改善幅はFY25(+5.6pts)から、+7.5〜10.5ptsに加速。広告宣伝費売上高比率*2 9.5〜11.5%、人件費外注費売上高比率*3(EBITDAベース)57.0〜61.0%と、FY25対比での改善を進める。FY26は既存リソースのアロケーション変更を含め、AIプロダクト開発に20億円(売上高対比3.6% *4)を投資し、FY30でARR150億円以上創出を目指す。
| 単位:百万円 | 通期実績 FY25 | FY26ガイダンス レンジ | 補足 |
|---|---|---|---|
| 調整後EBITDA*1 | +4,830 | +8,000〜10,000 | ・HIRAC除きの調整後EBITDAマージンの改善幅はFY25(+5.6pts)から加速、+7.5pts〜10.5ptsへ ・Businessセグメントを中心にEBITDAマージン改善を推進し、セグメント利益計画*5におけるEBITDAマージンレンジ(+12-19%)の中央値以上を目指す(改善幅+7pts以上)。 |
| 事業CF | ▲624 | +2,000〜4,000 | ・事業からのキャッシュ創出力を測る指標*6であり、FY26では通期黒字化を実現。 |
| 営業利益 | ▲2,653 | ▲2,500〜+500 | ・減価償却費は、新リース会計基準の適用開始*7に伴う影響分として+約15億円を見込む。 同影響を除くと減価償却費の増加ペースはFY25より減速。 ・株式報酬費用(non-cash項目)は主に第13回業績連動型有償SOの行使条件の達成確度に応じて増減。 ガイダンス上は15億円前後を見込む。 |
| 親会社に帰属する当期純利益 | +1,587 | ▲5,200〜▲2,200 | ・FY25はスマートキャンプ社の売却を主要因に期初ガイダンス(▲68〜▲44億円)上限から+60億円の超過。 ・FY25の営業利益と当期純利益の差分である+42.4億の内訳は下記: - 特別利益(特別損失を含む):+72.7億円*8 - 上記以外:▲30.3億*9 |
中長期の財務ターゲット
FY28通期での事業CF 180億円以上を新たに中長期の財務ターゲットとして追加し、キャッシュフロー創出へのコミットメントを強化。
- FY28 売上高 900億円以上
- FY28 事業CF 180億円以上
- FY28 EBITDA 270億円以上
- 長期的にはEBITDAマージン40%以上
Appendix:全社/セグメント別財務ハイライト
Homeセグメント 四半期 売上高推移
2025年8月に実施した価格改定により、プレミアム課金収入は前年同期比+13%と成長が加速。
『マネーフォワード ME』利用者数 / プレミアム課金ユーザー数推移
利用者数は1,780万+、課金ユーザーは62.8万以上。
2025年8月にはプレミアムサービス スタンダードコースにて価格改定を実施。
『Olive』ユーザー向けに提供している『三井住友銀行アプリ』および『三井住友カード Vpassアプリ』で『マネーフォワード ME』の導入が決定
当社と三井住友カードにおける合弁会社の取組の一環として、2026年3月上旬より『マネーフォワード ME』の一部機能が利用可能に。『三井住友銀行アプリ』や『三井住友カード Vpassアプリ』とのシームレスな連携により、『Olive』ユーザーからの送客の加速が期待できる。
Xセグメント 四半期 売上高推移
四半期売上高は9億円を突破。JCBの『Cashmap』の開発が順調に進捗し、フロー売上が向上。
2025年11月期 第4四半期 セグメント別実績
BusinessセグメントEBITDAは前年同期比+9.4億円、EBITDAマージンは+8ptsと大きく改善。
| (百万円) | FY25 4Q 実績 | YoY | EBITDA | EBITDA マージン | (ご参考)FY24 4Q 実績 | EBITDA | EBITDA マージン |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 全社 | 15,043 | 41% | 1,527 | 10% | 10,690 | 244 | 2% |
| 全社(HIRAC FUND除*2) | 14,387 | 35% | 1,354 | 9% | 10,690 | 244 | 2% |
| Business | 11,135 | 50% | 1,077 | 10% | 7,417 | 138 | 2% |
| Home | 1,294 | 14% *1 | 465 | 36% | 1,267 | 339 | 27% |
| X | 934 | 30% | 318 | 34% | 719 | 195 | 27% |
| SaaS Marketing | 964 | NA | 232 | 24% | 1,285 | 281 | 22% |
| Finance | 657 | - | 101 | - | 1 | ▲55 | - |
| 共通費*3 | 60 | - | ▲666 | - | 2 | ▲654 | - |
調整後EBITDA / EBITDA 調整項目、および営業利益
調整後EBITDAは前年同期比で12.5億円上昇。
経営指標定義
- MRR: 月間経常収益(Monthly Recurring Revenue)。対象月の月末時点におけるストック収入合計額。
- ARR: 年間経常収益(Annual Recurring Revenue)。各期末時点におけるMRRを12倍して算出。
- SaaS ARR: 各期末時点におけるHomeセグメント、Businessセグメント、Xセグメント、FinanceセグメントのMRRを12倍して算出。
- 課金顧客数: Businessセグメントが提供するサービスを有料で利用している士業及びその顧問先、WEB・フィールドセールス等を通じた直販先の法人事業者・個人事業主の合計。
- ARPA: 課金顧客あたり売上高(Average Revenue per Account)。各期末時点におけるARR ÷ 顧客数で算出。
- New ARPA: 新規の課金顧客に紐づくMRRを、新規の課金顧客数で割った値。
- 解約率(課金顧客数ベース): 各期における月次平均解約率。
- 解約率(MRRベース): 各期におけるMRR基準の月次平均解約率。
- CAC Payback Period: 顧客獲得コストの回収期間(月)。
- NRR: Net Revenue Retentionの略。前年同月の課金顧客のMRRが、当月においてどの程度増減したかを示す値。
投資判断(AI生成)
投資評価: ★★★
評価の理由:
2025年11月期は、売上高、SaaS ARRともに力強い成長を達成し、調整後EBITDAもガイダンスを上回る結果となりました。特にBusinessセグメントのARR成長率が+36%と加速し、価格改定効果と顧客獲得数の増加が寄与しています。また、SaaS Marketingセグメントの売却により特別利益を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は黒字化を達成しました。
しかし、営業利益は依然として赤字(▲26.5億円)であり、キャッシュフロー創出能力には課題が残ります。FY26のガイダンスでは、売上高成長率が+17.5%〜26.6%と鈍化する見込みであり、AI投資20億円を計画しています。FY28のターゲットである売上900億円、事業CF180億円は野心的な目標ですが、FY26の事業CF黒字化(20〜40億円)が達成できるかどうかが鍵となります。
全体として、SaaSビジネスとしての高い成長性と収益性の改善トレンドは評価できますが、営業利益の赤字継続と、AI投資の実行リスク、そして過去のM&Aによる事業ポートフォリオの変更が続く中で、持続的な成長と収益性の両立が課題です。
投資判断の根拠:
保有(ニュートラル)。SaaS ARRの成長は堅調であり、収益性改善のトレンドも明確です。しかし、営業利益の赤字が継続しており、AI投資の具体的な成果が見えるまでは、高い成長率を前提とした評価は慎重になるべきです。FY26の事業CF黒字化と営業利益黒字化(上限)の達成が重要なマイルストーンとなります。
重要なポイント:
1. BusinessセグメントのARR成長加速: 価格改定と顧客獲得数の増加により、ストック収益の基盤が強化されている点。
2. 収益性改善の明確なトレンド: 調整後EBITDAマージンが+5.2pts改善し、FY26にはさらに加速する見込み。
3. 事業ポートフォリオの再編: SaaS Marketingセグメント売却による特別利益計上と、Businessセグメントへのリソース集中。
4. AI投資の規模: FY26に売上高の約3.6%にあたる20億円をAI開発に投資する計画。
会社への質問(AI生成)
[Businessセグメントの法人ARPAがYoY+12.0%(オーガニック+7.5%)と成長していますが、この成長の主要因である価格改定の効果はいつまで持続すると見込んでいますか?]
[FY26のAI投資20億円の内訳について、具体的な開発ロードマップと、それがFY26のARR成長率(20.8%〜26.6%)にどの程度貢献する見込みか、具体的な数値目標を教えてください。]
[FY25でSaaS Marketingセグメントを売却しましたが、この売却による事業構造の変化が、FY26の広告宣伝費売上高比率(9.5〜11.5%)に与える影響について、詳細な説明をお願いします。特に、既存顧客獲得コストへの影響を教えてください。]
売上倍増のための施策(AI生成)
| 施策名 | 成功率(%) | インパクト | 評価コメント |
|---|---|---|---|
| 既存顧客向けクロスセル/アップセル強化(AI機能・新サービス連携) | 85% | S | BusinessセグメントのARPA成長率(FY25実績+12.0%)をさらに加速させるため、既存顧客基盤への深耕が最も確実性が高い。AI機能の導入による付加価値向上と価格改定の継続が鍵。 |
| 中堅・エンタープライズ向け営業体制の強化と製品ラインナップ拡充 | 70% | A | SMB中心から中堅・エンタープライズへのシフトはARPA向上に直結する。ただし、競合も激しく、営業リソースの再配分と専門性の向上が必要。 |
| 士業チャネルの深耕とパートナーエコシステムの拡大 | 80% | A | 既存の強みである士業チャネルを活かし、紹介・連携による新規顧客獲得コストの低減と顧客基盤の拡大を図る。特にAI関連サービスでの連携強化。 |
| 海外市場への段階的展開(アジア圏) | 50% | B | 長期的には必要だが、国内での収益性改善とAI戦略の確立が優先されるべき。初期投資とリスクを考慮し、段階的なアプローチが必要。 |
最優先戦略(AI生成)
最優先戦略:既存顧客向けクロスセル/アップセル強化(AI機能・新サービス連携)
現在のBusinessセグメントは、法人ARRが前年同期比+36%と力強い成長を続けており、顧客数とARPAの両方が成長しています。特にFY25のARPA成長率は+12.0%と高く、価格改定の効果が寄与しています。売上を倍増させるためには、新規顧客獲得だけでなく、既存顧客からの収益最大化が最も確実性が高いアプローチです。
この戦略の核心は、経営陣が強調する「AIプロダクトの開発・提供」と「バックオフィスSaaSの価値向上」を既存顧客基盤に迅速に展開することです。具体的には、FY26に計画されているAI投資(20億円)の成果を、既存の法人顧客(特に中堅層)に対してクロスセル・アップセルとして提供します。
実行のポイント:
1. AIネイティブプロダクトの早期導入: 『AI確定申告』や『マネーフォワード おまかせ経理』などの新機能を、既存の会計・経理SaaS顧客に対してバンドルまたはアドオンとして提供します。これにより、顧客単価(ARPA)をさらに引き上げます。
2. 価格設定の見直し: AI機能による付加価値向上に見合った価格設定を行い、FY25の価格改定効果を継続させます。
3. 顧客サクセス部門の強化: 新機能の活用を促進し、解約率(0.8%)を維持・低下させつつ、アップセルを推進する体制を構築します。
この戦略は、新規顧客獲得に比べてCAC(顧客獲得コスト)が低く、NRR(Net Revenue Retention)の向上に直結するため、収益性改善(EBITDAマージン向上)と売上成長の両立に最も貢献します。FY28のARPA+30%〜40%拡大目標達成の基盤となります。
ITコンサルからの提案(AI生成)
提案する施策は、最優先戦略である「既存顧客向けクロスセル/アップセル強化」をITシステム面から支援することに焦点を当てます。
-
顧客データ統合基盤(CDP)の構築とARPA向上分析の自動化
- 目的: 既存顧客の利用状況、契約情報、サポート履歴、AI機能の利用度合いなどを統合し、クロスセル・アップセルの機会をリアルタイムで特定する。
- 期待される効果: 顧客サクセス部門が、どの顧客にどのAI機能や新サービスを提案すべきかをデータに基づいて判断できるようになり、提案の精度と成約率が向上する。これにより、ARPAの成長をデータドリブンで加速させる。
- 実現可能性: 既存のSaaSデータとAI利用ログを統合するデータレイク/CDPを構築し、機械学習モデルを用いてアップセル可能性の高い顧客セグメントを自動抽出する。
-
AI機能導入・活用状況のモニタリングと最適化プラットフォームの導入
- 目的: リリースされたAI機能(例:AI確定申告)の利用率、効果(例:処理時間短縮)を詳細にトラッキングし、顧客ごとのROIを可視化する。
- 期待される効果: 顧客への価値提供度合いを定量化することで、価格改定やアップセル時の交渉材料として活用できる。また、利用率の低い機能については、利用促進のためのアクションを自動化し、顧客満足度を維持する。
- 実現可能性: 既存のプロダクトログと連携し、利用状況をダッシュボード化する。特にAI機能の利用ログを詳細に分析する仕組みを構築する。
-
クロスセル・アップセルプロセスの自動化と営業支援システム(SFA/CRM)の高度化
- 目的: 顧客サクセス担当者が手動で行っている提案活動や契約更新プロセスを効率化し、提案の質を均一化する。
- 期待される効果: 担当者ごとのパフォーマンスのばらつきを抑え、全社的なクロスセル・アップセル成功率を向上させる。特に、AI機能の提案シナリオをSFAに組み込むことで、提案の標準化を図る。
- 実現可能性: 既存のSFA/CRMとCDPを連携させ、アップセル機会発生時に自動でタスクを生成し、推奨提案内容を提示するワークフローを構築する。


