村田製 - 2026年3月期 第3四半期決算説明会資料 ★★

基本情報

2025年度第3四半期 決算説明会

2026年2月2日
株式会社村田製作所

2025年度第3四半期

ハイライト・トピックス

代表取締役社長 中島規巨

当決算のハイライト

2025年度 第3四半期実績

売上収益 4,675億円

前年同期比で+4.3%増収。スマートフォン向けで高周波モジュールや樹脂多層基板が減少したものの、サーバー向けでコンデンサが増加したことにより増収。為替影響除きで+3.5%増収。

営業利益 379億円

前年同期比で表面波フィルタ製品に係る事業ののれんの減損438億円を含む一時費用▲498億円を計上した影響で営業利益は半減。一時費用を除く営業利益は877億円。

2025年度業績予想(2月)
売上収益 18,000億円

10月予想比で+3.4%、600億円の上方修正。予想レートからの円安進行に加え、AIサーバー及び周辺機器における電子部品の搭載数の増加、スマートフォンの生産台数が増加したことによる当社製品の需要増が主な要因。

営業利益 2,700億円

10月予想比で▲3.6%、100億円の下方修正。為替影響や準変動費・固定費の抑制による増益要因はあるものの、減損の影響が大きく、前回予想を下回る見込み。

のれんの減損損失について
  • 表面波フィルタ製品に係る事業の将来キャッシュ・フロー計算に基づきResonant社買収時に発生したのれんにおける減損テストを実施。
  • 減損テスト及び測定の結果、Resonant社のれん全額(438億円)を減損。
  • 固定資産は回収可能性ありと判断。減損は実施しない。
買収当時の狙い

概要
買収時期:2022年3月
買収金額:約350億円
* Resonant社

買収による効果
* 高周波フィルタの製品ラインアップの拡充
* 高周波帯域向けフィルタの差異化技術として
* 高周波デバイス事業の成長にも寄与

「高周波・通信」での差異化技術の獲得
競争優位性の確立へ

XBAR技術の特長
* 高周波・広帯域での高い特性
難易度の高い高周波・広帯域の領域において、周波数のフィルタリング特性(高減衰、低損失、急峻性)で優位性を発揮
* SAWフィルタ技術との高い親和性
既存技術との高いシナジー効果。業界最大である当社SAWフィルタの生産能力も活用可能

各フィルタと対応周波数帯 XBARのニーズ
* 5Gや次世代のWi-Fi規格が普及
* 通信端末が高周波帯における信号を正確に受信することが必要に
* 帯域幅の広い高性能な高周波フィルタのニーズが高まる

SAW工法とのXBAR技術のシナジーや将来事業機会は不変
一方で、事業としてのキャッシュ・フロー化が買収当時の想定よりも遅れている

減損の経緯

買収当初に想定していたよりも

  • 中華圏競合の台頭による競争激化
  • 高周波化の進展に遅れ

【表面波フィルタ製品に係る事業の売上推移】
* 売上は2024年度に底打ち
* 現在は回復基調となり、反転の兆し
* 高性能部品による市場ポジション強化を狙う

当初想定:2023年度 XBAR量産出荷 → 約2年の遅れ
実 績 :2025年度 XBAR量産出荷

  • WiFi7 シェア獲得(Phone向け)
  • 6G 当初想定から進展遅れ 将来成長に期待
  • 高周波化は鈍化も、事業機会拡大は不変
  • 足元ではAIデバイス登場による多接続、低遅延、大容量通信における需要増を想定
今後の方針
これまでの取り組み 達成状況評価/今後の方向性
中期課題1 高周波領域における差異化技術の追求・シェア拡大 〇 ・ハイエンド端末の来期モデルのシェア獲得
中期課題2 電池事業の安定的な収益貢献・ESS市場での価値提供 ー ・表面波フィルタ事業の取り組み ー 成長市場への参入(実績:XBAR量産出荷開始) ー 高性能部品による市場ポジション強化 ー 高速大容量・低遅延通信・同時多接続への対応強化
中期課題3 電源事業のAIサーバー向け需要獲得 ◎ ・電池黒字化達成(通期黒字化見込み)
◎ ・PT/OPE市場、BBU市場、ESS市場に資源を集中し、拡売活動を推進
◎ ・垂直給電用電源の受注獲得

2025年度第3四半期 業績概要および事業概況

2025年4月~2025年12月 第3四半期連結累計期間

代表取締役副社長 南出雅範

業績概況

2025年度 第3四半期(前年同期比)

売上収益は、スマートフォン向けで高周波モジュールや樹脂多層基板が減少したものの、サーバー向けでコンデンサが増加したことにより増収となった。

営業利益は、円安効果による増益要因はあったものの、表面波フィルタ製品に係る事業においてのれんの減損損失を計上した影響などにより減益となった。

項目 2024年度 第3四半期 (億円) (%) 2025年度 第2四半期 (億円) (%) 2025年度 第3四半期 (億円) (%) 前年同期比 25Q3/24Q3 (億円) (%) 直前四半期比 25Q3/25Q2 (億円) (%) 為替影響 (億円) 為替影響除き (%)
売上収益 4,480 (100.0) 4,866 (100.0) 4,675 (100.0) +194 (+4.3) ▲192 (▲3.9) +150 ▲342 (▲4.0)
営業利益 760 (17.0) 1,035 (21.3) 379 (8.1) ▲381 (▲50.2) ▲656 (▲63.4) +75 ▲731 (▲64.1)
税引前利益 1,045 (23.3) 1,125 (23.1) 495 (10.6) ▲550 (▲52.6) ▲630 (▲56.0) ▲56.0 ▲56.0
親会社の所有者に帰属する当期利益 710 (15.8) 827 (17.0) 250 (5.3) ▲460 (▲64.8) ▲577 (▲69.8) ▲69.8 ▲69.8
為替 (円/USD) 152.44 147.48 154.15 154.15 154.15 154.15 154.15
売上・受注・注残推移(四半期)

全社の受注高は直前四半期比で増加。円安の進行により外貨建て受注残高の評価額が増加したことに加え、サーバー向けの需要が堅調に推移した。

(グラフの内容は省略)

  • 25Q3売上 4,675 億円
  • 25Q3受注高 5,007 億円
  • 25Q3受注残高 3,361 億円

(注)受注高=売上+当四半期受注残高-前四半期受注残高 受注残高は、各四半期末日時点の為替レートに基づき算出。
※対米ドル為替レート2024年12月末:158.17円、2025年9月末:148.89円、2025年12月末:156.54円

事業別セグメント売上収益
項目 2024年度 第3四半期 (億円) (%) 2025年度 第2四半期 (億円) (%) 2025年度 第3四半期 (億円) (%) 前年同期比 25Q3/24Q3 (億円) (%) 直前四半期比 25Q3/25Q2 (億円) (%)
コンデンサ 2,131 (47.6) 2,376 (48.8) 2,391 (51.1) +260 (+12.2) +15 (+0.6)
インダクタ・EMIフィルタ 515 (11.5) 583 (12.0) 564 (12.1) +49 (+9.5) ▲19 (▲3.2)
高周波・通信 1,209 (27.0) 1,206 (24.8) 1,022 (21.9) ▲186 (▲15.4) ▲184 (▲15.2)
エナジー・パワー 347 (7.7) 391 (8.0) 389 (8.3) +43 (+12.4) ▲2 (▲0.5)
機能デバイス 245 (5.5) 274 (5.6) 271 (5.8) +25 (+10.3) ▲3 (▲1.2)
その他 34 (0.7) 37 (0.8) 37 (0.8) +3 (+10.3) +1 (+1.6)
売上収益計 4,480 (100.0) 4,866 (100.0) 4,675 (100.0) +194 (+4.3) ▲192 (▲3.9)

対前年比
売上収益 営業利益
↑+10.5% ↑+6.7% (※これは9ヵ月累計の実績のようです)

セグメント別概況ーコンポーネント [2024年度9ヵ月累計→2025年度9ヵ月累計]

売上収益
* コンデンサ (前年同期比+10.1%)
* ○積層セラミックコンデンサ(MLCC) サーバーや代理店向けで増加
* インダクタ・EMIフィルタ (前年同期比+9.6%)
* ○インダクタ モビリティやスマートフォン向けで増加
* ○EMI除去フィルタ モビリティやサーバー向けで増加

セグメント別概況ーデバイス・モジュール

[2024年度9ヵ月累計→2025年度9ヵ月累計]

対前年比
売上収益 営業利益
↓▲7.5% ↓ー

  • 売上収益 高周波モジュール
    • スマートフォンやPC向けで減少
  • 売上収益 高周波 通信 ー 樹脂多層基板 (前年同期比▲12 .0%)
    • ▲樹脂多層基板 スマートフォン向けで減少
  • 売上収益 エナジー・パワー (前年同期比▲3.8%)
    • ▲リチウムイオン二次電池 ゲーム機向けで減少
  • 売上収益 機能デバイス (前年同期比+7.5%)
    • ○センサ モビリティ向けで増加
用途別売上収益
項目 2024年度 第3四半期 (億円) (%) 2025年度 第2四半期 (億円) (%) 2025年度 第3四半期 (億円) (%) 前年同期比 25Q3/24Q3 (億円) (%) 直前四半期比 25Q3/25Q2 (億円) (%)
通信 1,798 (40.1) 1,910 (39.3) 1,717 (36.7) ▲81 (▲4.5) ▲192 (▲10.1)
モビリティ 1,146 (25.6) 1,212 (24.9) 1,218 (26.1) +72 (+6.3) +6 (+0.5)
コンピュータ 611 (13.6) 759 (15.6) 773 (16.5) +162 (+26.5) +14 (+1.9)
家電 323 (7.2) 366 (7.5) 356 (7.6) +33 (+10.3) ▲10 (▲2.7)
産業・その他 601 (13.5) 620 (12.7) 610 (13.1) +9 (+1.5) ▲10 (▲1.6)
売上収益計 4,480 (100.0) 4,866 (100.0) 4,675 (100.0) +194 (+4.3) ▲192 (▲3.9)

(注)当社推計値に基づいております。なお、2025年度よりビジネスの実態に合わせて用途別の売上収益区分の集計範囲を変更しております。増減比較のため、2024年度実績を変更後の区分に組み替えて表記しております。

利益変動要因 [2025年度第2四半期→2025年度第3四半期]

(億円) 対ドル:147.48円(25年度Q2)→ 154.15円(25年度Q3)

  • 営業利益 (Q2: 1,035億円 → Q3: 379億円)
  • 主な 一時収益 ・費用の実績 一覧
    • 2025年度Q2:なし
    • 2025年度Q3 合計 ▲498億円
      • 表面波フィルタ製品に係る事業ののれんの減損▲438億円
      • 固定資産の減損▲45億円
      • 環境対策費用▲15億円
  • 為替変動 (推計値) +80
  • 合理化効果 (推計値) +20
  • 売価値下げ ▲30
  • 減価償却費の増加 ▲17
  • 準変動費の増加 ▲10
  • 固定費の増加 ▲230
  • 操業度損益 (推計値) その他(品種構成差他) ▲230
  • その他 ▲469

※操業度損益は売価値下げ・為替変動の影響を除いた生産高をもとに計算しております。

利益変動要因 [2024年度9ヵ月累計→2025年度9ヵ月累計]

対ドル:152.56円(24年度9ヵ月)→ 148.74円(25年度9ヵ月)
対ドル為替感応度:約45億円(1円変動)/年
生産高:13,060億円(24年度9ヵ月)→ 13,680億円(25年度9ヵ月)

  • 営業利益 (24年度9ヵ月: 2,030億円 → 25年度9ヵ月: 2,342億円 ※み)
  • <主な 一時収益 ・費用の実績 一覧>
    • 2024年度9ヵ月累計 合計▲75億円
      • 受取保険金+70億円
      • 電池事業の設備等の減損含む構造改革費用▲135億円
      • 環境対策費用▲10億円
    • 2025年度9ヵ月累計 合計▲498億円
      • 表面波フィルタ製品に係る事業ののれんの減損▲438億円
      • 固定資産の減損▲45億円
      • 環境対策費用▲15億円
  • 操業度益 (推計値) +1,070
  • 合理化効果 (推計値) +310
  • 減価償却費の増加 ▲800
  • 為替変動 (推計値) ▲130
  • 準変動費 固定費の増加 ▲250
  • その他 (品種構成差他) ▲511

※操業度損益は売価値下げ・為替変動の影響を除いた生産高をもとに計算しております。

棚卸資産の状況

2025年12月末の棚卸資産は、前四半期末比で+125億円増加。期末為替レートが円安に進行したことによる影響を除くと、同▲10億円程度の減少。

(グラフの内容は省略)

キャッシュフロー

前年同期比で棚卸資産の減少額が下回ったことにより、営業活動によるキャッシュフローが減少した。
財務活動によるキャッシュフローには前年同期に続き、自己株式取得および配当金支払が含まれている。

項目 2024年度 9ヵ月累計 (億円) 2025年度 9ヵ月累計 (億円) 増減 (億円)
営業活動によるキャッシュフロー 3,235 2,818 ▲418
投資活動によるキャッシュフロー ▲ 1,570 ▲ 1,167 +402
財務活動によるキャッシュフロー ▲ 2,398 ▲ 2,187 +211
為替変動による影響 249 107 ▲143
現金及び現金同等物の残高 5,737 5,822 +85
フリーキャッシュフロー 1,666 1,651 ▲15
固定資産の取得による支出 ▲ 1,462 ▲ 1,344 +117
減価償却費及び償却費 1,288 1,289 +1

2025年度業績予想

2025年4月~2026年3月

2025年度業績予想

通期業績予想は、10月予想比で売上収益を上方修正、営業利益を下方修正する見通し。
売上収益は、円安進行に加え、AIサーバーおよび周辺機器における電子部品の搭載数増加、スマートフォン生産台数の増加による当社製品需要の拡大により増収。一方、減損を含めた一時費用の影響もあり、営業利益は前回予想に対して減益を見込む。

売上収益:約90億円 営業利益:約45億円

項目 2025年度 上期実績 下期予想 通期予想(10月) (億円) 2025年度 上期実績 下期予想 通期予想(2月) (億円) 前回予想比 2月予想/10月予想 (億円) (%) 為替影響 (億円) 為替影響除き (%)
売上収益 9,028 8,372 17,400 (100.0) 9,028 8,972 18,000 (100.0) +600 (+3.4) +354 +246 (+1.4)
営業利益 1,651 1,149 2,800 (16.1) 1,651 1,049 2,700 (15.0) ▲100 (▲3.6) +177 ▲277 (▲9.9)
税引前利益 1,748 1,152 2,900 (16.7) 1,748 1,192 2,940 (16.3) +40 (+1.4) +1.4 +1.4
親会社の所有者に帰属する当期利益 1,324 876 2,200 (12.6) 1,324 877 2,200 (12.2) +0 (+0.0) +0.0 +0.0
ROIC(税引後) (%) 9.7 9.7

為替(円/USD) 145.52 149.06

業績予想の前提と当社の認識
  • スマートフォン :ハイエンド端末や中華圏IDHが好調であり、前年度比で総台数の増加を見込む。
  • 自動車 :前年度比でxEV比率の上昇を見込む。
  • PC :買い替え需要により、ノートPCを中心に前年度比で台数の増加を見込む。
項目 2024年度 実績 2025年度 前回予想(10月) 2025年度 今回予想(2月) 増減 前年度比 前回予想比
スマートフォン 11.7 億台 12.1 億台 12.3 億台 +5% +2%
5G端末構成比率 66.7 % 66.1 % 65.6 % +3% +1%
自動車xEV構成比率 8,950 万台 9,033 万台 9,129 万台 +2% +1%
xEV構成比率 39.0 % 43.7 % 43.1 % +13% ▲0%
PC 3.8 億台 3.9 億台 4.0 億台 +5% +2%
サーバー全体に占めるAIサーバー構成比率 12.5 % 13.1 % 13.1 % 1.1倍 横這い

(注)スマートフォンとPCは部品取込ベース、自動車は生産台数ベース、サーバーは出荷台数ベース
(注)サーバー台数の更新は半期に一度のため、今回は未更新

事業別セグメント売上予想
項目 2025年度 通期予想(10月) 2025年度 上期実績 下期予想 通期予想(2月) (億円) 前回予想比 2月予想/10月予想 (億円) (%) 上期実績比 下期予想(2月) (億円) (%)
コンデンサ 8,979 4,549 4,764 9,313 +334 (+3.7) +215 (+4.7)
インダクタ・EMIフィルタ 2,141 1,107 1,087 2,195 +54 (+2.5) ▲20 (▲1.8)
コンポーネント 11,120 5,656 5,851 11,508 +388 (+3.5) +195 (+3.4)
高周波・通信 3,627 2,027 1,749 3,776 +149 (+4.1) ▲278 (▲13.7)
エナジー・パワー 1,466 749 761 1,510 +45 (+3.0) +12 (+1.6)
機能デバイス 1,028 522 528 1,050 +22 (+2.1) +6 (+1.1)
デバイス・モジュール 6,121 3,298 3,038 6,336 +215 (+3.5) ▲260 (▲7.9)
その他 160 74 83 156 ▲3 (▲2.0) +9 (+12.4)
売上収益計 17,400 9,028 8,972 18,000 +600 (+3.4) ▲56 (▲0.6)
用途別売上予想
項目 2025年度 通期予想(10月) 2025年度 上期実績 下期予想 通期予想(2月) (億円) 前回予想比 2月予想/10月予想 (億円) (%) 上期実績比 下期予想(2月) (億円) (%)
通信 6,119 3,285 3,055 6,340 +221 (+3.6) ▲230 (▲7.0)
モビリティ 4,704 2,345 2,425 4,770 +67 (+1.4) +80 (+3.4)
コンピュータ 2,855 1,459 1,604 3,063 +208 (+7.3) +146 (+10.0)
家電 1,337 734 636 1,370 +33 (+2.5) ▲98 (▲13.3)
産業・その他 2,385 1,204 1,252 2,456 +71 (+3.0) +47 (+3.9)
売上収益計 17,400 9,028 8,972 18,000 +600 (+3.4) ▲56 (▲0.6)
利益変動要因 [2025年度通期予想(10月)→2025年度通期予想(2月)]

対ドル:145.52円(25年度(10月予想))→ 152.08円(25年度(2月予想))
対ドル為替感応度:約45億円(1円変動)/年
生産高:17,600億円(25年度(10月予想))→ 18,000億円(25年度(2月予想))

  • 営業利益 (10月予想: 2,700億円 → 2月予想: 2,800億円)
  • <主な 一時収益 ・費用の一覧>
    • 2025年度通期予想(10月)合計+50億円
      • マイクロ一次電池譲渡益+50億円
    • 2025年度通期予想(2月) 合計▲448億円
      • 表面波フィルタ製品に係る事業ののれんの減損▲438億円
      • 固定資産の減損▲45億円
      • 環境対策費用▲15億円
      • マイクロ一次電池譲渡益+50億円
  • 為替変動 +160
  • 準変動費の減少 +110
  • 操業度益 (推計値) +50
  • 減価償却費 +0
  • 合理化効果 (推計値) +0
  • 売価値下げ ▲400
  • その他 (品種構成差他) ▲20

※操業度損益は売価値下げ・為替変動の影響を除いた生産高をもとに計算しております。

利益変動要因 [2024年度実績→2025年度予想(2月)]

対ドル:152.57円(24年度)→ 152.08円(25年度予想(2月予想))
対ドル為替感応度:約45億円(1円変動)/年
生産高:17,260億円(24年度)→ 18,000億円(25年度予想(2月予想))

  • 営業利益 (2024年度実績: 2,797億円 → 2025年度予想(2月): 2,700億円)
  • <主な 一時収益 ・費用の一覧>
    • 2024年度実績 合計▲189億円
      • 電池事業の設備等の減損含む構造改革費用▲145億円
      • MEMS慣性力センサ事業の設備等の減損損失▲104億円
      • その他+60億円
    • 2025年度通期予想(2月) 合計▲448億円
      • 表面波フィルタ製品に係る事業ののれんの減損▲438億円
      • 固定資産の減損▲45億円
      • 環境対策費用▲15億円
      • マイクロ一次電池譲渡益+50億円
  • 操業度益 (推計値) +1,290
  • 合理化効果 (推計値) +390
  • 減価償却費の減少 +23
  • 為替変動 (推計値) +0
  • 準変動費 固定費の増加 ▲160
  • その他 (品種構成差他) ▲270
  • 売価値下げ ▲410
  • その他 ▲960

※操業度損益は売価値下げ・為替変動の影響を除いた生産高をもとに計算しております。

業績予想の前提
項目 2025年度 上期実績 2025年度 下期予想 2025年度 通期予想
減価償却費 846 億円 864 億円 1,710 億円
研究開発費 780 億円 770 億円 1,550 億円
設備投資額 754 億円 1,746 億円 2,500 億円
為替レート(USD) 146.04 円/USD 152.08 円/USD 149.06 円/USD
業績推移(四半期)

(グラフの内容は省略)

株主還元
• 2025年度(2026年3月期)の配当予定

1株当たり年間60円 (中間配当30円/期末配当30円)

• 2024年度(2025年3月期)の配当

1株当たり年間57円 (中間配当27円/期末配当30円)

※当株主還元は現時点での事業環境予測及び業績予想に基づくものであります。

補足

事業別セグメント売上 9ヵ月累計実績の状況

[2024年度9ヵ月累計→2025年度9ヵ月累計]

項目 2024年度 9ヵ月累計 (億円) 2025年度 通期予想(2月) (億円) 2025年度 9ヵ月累計 (億円) 前年同期比 増減率 (%) 通期予想に対する進捗率 (%)
コンデンサ 6,304 9,313 6,940 +10.1 75%
インダクタ・EMIフィルタ 1,525 2,195 1,671 +9.6 76%
コンポーネント 7,829 11,508 8,611 +10.0 75%
高周波・通信 3,465 3,776 3,049 ▲12.0 81%
エナジー・パワー 1,184 1,510 1,138 ▲3.8 75%
機能デバイス 737 1,050 793 +7.5 76%
デバイス・モジュール 5,386 6,336 4,980 ▲7.5 79%
その他 99 156 111 +12.0 71%
売上収益計 13,315 18,000 13,702 +2.9 76%
用途別売上 9ヵ月累計実績の状況

[2024年度9ヵ月累計→2025年度9ヵ月累計]

項目 2024年度 9ヵ月累計 (億円) 2025年度 通期予想(2月) (億円) 2025年度 9ヵ月累計 (億円) 前年同期比 増減率 (%) 通期予想に対する進捗率 (%)
通信 5,261 6,340 5,002 ▲4.9 79%
モビリティ 3,422 4,770 3,563 +4.1 75%
コンピュータ 1,826 3,063 2,232 +22.2 73%
家電 1,077 1,370 1,090 +1.2 80%
産業・その他 1,728 2,456 1,815 +5.0 74%
売上収益計 13,315 18,000 13,702 +2.9 76%
連結財政状態計算書

(単位:億円)

項目 2025年 3月期末 2025年 12月期末 増減
現金及び現金同等物 6,251 5,822 ▲429
営業債権 2,944 3,390 +446
棚卸資産 4,828 5,011 +183
その他の流動資産 955 939 ▲16
流動資産合計 14,979 15,162 +183
有形固定資産 11,837 12,579 +741
使用権資産 642 640 ▲2
のれん 1,357 982 ▲375
その他の非流動資産 1,466 1,552 +86
非流動資産合計 15,303 15,753 +450
資産合計 30,282 30,915 +633
社債及び借入金 24 32 +8
営業債務 696 720 +24
その他流動・非流動負債 3,762 4,027 +265
負債合計 4,482 4,780 +298
親会社の所有者に帰属する持分合計 25,808 26,144 +336
非支配株主持分 ▲8 ▲9 ▲1
資本合計 25,800 26,135 +336
負債及び資本合計 30,282 30,915 +633

期末日為替レート
為替 (円/USD) 2025年 3月期末: 149.53 | 2025年 12月期末: 156.54 | 7.01 円安

株主還元推移

2025年度は前年度比3円増配の1株当たり年間60円の配当金を予定している。
また、2025年10月末時点で1,000億円を上限とする自己株式取得を完了した。
中期的にDOE5%を目安に引き上げし、安定的な配当の実現を目指す。

(グラフの内容は省略)

四半期別財務データ_連結業績

(億円)

項目 2024年度 Q1 Q2 Q3 Q4 2025年度 Q1 Q2 Q3
売上収益 4,217 4,618 4,480 4,119 4,162 4,866 4,675
営業利益 664 918
税引前利益 836 805
親会社の所有者に帰属する当期利益 664 640
設備投資 417 430
減価償却費 424 428
研究開発費 379 357
四半期別財務データ_売上収益

(億円)

事業別セグメント売上収益 2024年度 Q1 Q2 Q3 Q4 2025年度 Q1 Q2 Q3
コンデンサ 2,033 2,140 2,131 2,014 2,173 2,376 2,391
インダクタ・EMIフィルタ 483 528
コンポーネント計 2,516 2,668
高周波・通信 993 1,263
エナジー・パワー 426 411
機能デバイス 252 240
デバイス・モジュール計 1,672 1,914
その他 29 36
売上収益計 4,217 4,618
用途別売上収益 2024年度 Q1 Q2 Q3 Q4 2025年度 Q1 Q2 Q3
通信 1,549 1,913
モビリティ 1,150 1,126
コンピュータ 572 643
家電 390 365
産業・その他 557 571
売上収益計 4,217 4,618
四半期別財務データ_セグメント情報

(億円)

項目 2024年度 Q1 Q2 Q3 Q4 2025年度 Q1 Q2 Q3
コンポーネント 売上収益 2,543
営業利益 737 768
営業利益率 29.0% 28.5%
デバイス・モジュール 売上収益 1,672
営業利益 ▲61 157
営業利益率 ▲3.7% 8.2%
その他 売上収益 154
営業利益 ▲12 ▲8
営業利益率 ▲7.5% ▲4.7%
消去 売上収益 ▲152
連結 売上収益 4,217
営業利益 664 918
営業利益率 15.7% 19.9%

投資判断(AI生成)

投資評価: ★★

評価の理由

村田製作所の2025年度第3四半期決算は、売上収益が前年同期比で堅調に増加し、特にサーバー向けコンデンサやAI関連需要が牽引していることが確認できます。しかし、営業利益は大幅に減少し、その主因はResonant社買収に伴うのれんの減損損失438億円という一時費用です。この一時費用を除いたベースでは、為替効果やサーバー向け需要増により堅調な推移を示しており、事業の基礎体力は維持されていると評価できます。

一方で、懸念点も複数存在します。
1. 高周波事業の戦略的失敗: Resonant社の買収は「高周波・通信」での差異化技術獲得を目的としていましたが、中華圏競合の台頭と高周波化の進展の遅れにより、買収から約2年遅れての量産開始となり、結果として巨額の減損損失を計上しました。これは経営戦略の実行能力と市場分析能力に重大な疑問を投げかけます。
2. 利益率の変動性: 一時費用を除いた営業利益率は、直近四半期で21.3%(Q2)から8.1%(Q3)へと大きく変動しており、一時費用を除いても、売上高の変動に対する利益の変動幅が大きい構造が見られます。
3. 業績予想の修正: 売上は上方修正されたものの、営業利益は下方修正されています。これは、売上増の恩恵が一時費用やコスト増によって相殺されていることを示唆しており、利益成長の確実性に欠けます。

財務体質は、現金及び現金同等物が潤沢であり、自己株式取得も完了するなど、キャッシュ創出力は高い水準にあります。しかし、戦略的な投資(Resonant社買収)の失敗が財務に大きな影響を与えた事実は、今後の投資判断において慎重な評価を要します。

投資判断の根拠

保有(中立)
売上高は堅調に推移しており、AIサーバー関連需要の拡大という追い風は継続しています。しかし、巨額の減損損失計上は経営の信頼性を損なうものであり、高周波事業の回復シナリオが不透明なため、積極的な買い材料とはなりにくい状況です。既存事業の強さ(コンデンサなど)と、戦略的失敗のインパクトを総合的に考慮し、現状維持の「保有」と判断します。

重要なポイント

  1. のれん減損のインパクト: 438億円の減損損失は、過去の戦略的投資の失敗を明確に示しており、今後の事業ポートフォリオ見直しが不可欠です。
  2. コンポーネント事業の堅調さ: MLCCを含むコンポーネント事業は、サーバー需要に支えられ売上・利益ともに堅調に推移しており、企業の収益基盤となっています。
  3. 高周波・通信セグメントの低迷: 同セグメントの売上は前年同期比で大幅減少し、利益率も低下しており、戦略的課題が顕在化しています。
  4. AIサーバー需要の寄与: コンピュータ用途の売上が前年同期比で大幅増(+26.5%)しており、AI関連の需要が業績を下支えしています。

会社への質問(AI生成)

[Resonant社買収に伴うのれん減損損失の計上は、買収時の事業評価モデルにどのような根本的な誤りがあったのか、具体的な要因(市場成長率、競合の技術力、製品ロードマップの遅延など)を定量的に説明してください。]

[高周波・通信セグメントの売上は前年同期比で15.4%減少していますが、下期予想ではさらに13.7%減少する見込みです。このセグメントの売上回復の具体的なロードマップと、競合に対する技術的優位性を再構築するための具体的な投資計画を教えてください。]

[コンポーネント事業の売上は堅調ですが、下期予想では上期実績比で売上成長率が鈍化しています。これはサーバー向け需要のピークアウトを示唆しているのか、あるいは他の要因(顧客在庫調整など)によるものか、下期における主要顧客の需要動向について詳細を教えてください。]

売上倍増のための施策(AI生成)

施策名 成功率(%) インパクト 評価コメント
AIサーバー向け高信頼性・高密度MLCCの市場シェア拡大 85% S サーバー向けMLCCは現在堅調だが、AIサーバーの高性能化に伴い、より高い定格電圧・大容量・低ESL/ESRの製品が求められる。既存のコンポーネント事業の強みを活かし、競合他社が追随できないレベルの製品を投入し、シェアを拡大する。
車載向けMLCCのハイエンド製品へのシフトと生産能力増強 75% A モビリティ用途は堅調だが、xEV比率の上昇に伴い、高信頼性・高耐熱性が求められる。既存の車載向けノウハウを活かし、次世代EV向けに特化した製品群(例:パワー半導体周辺用)にリソースを集中し、高付加価値化を図る。
産業機器・IoT向け高機能インダクタの製品ラインナップ拡充 70% A 産業機器やIoT分野は長期的な成長が見込まれる。特に、高周波ノイズ対策や電源効率化に貢献する高機能インダクタのラインナップを拡充し、新規顧客層を開拓する。
高周波・通信事業の抜本的見直しとリソース再配分 60% B Resonant社買収の失敗を教訓に、高周波事業の戦略を見直し、既存技術(SAWなど)とのシナジーを最大化できる領域に集中する。不採算事業からの撤退も視野に入れ、リソースを成長分野に再配分する。

最優先戦略(AI生成)

最優先戦略:AIサーバー向け高信頼性・高密度MLCCの市場シェア拡大

村田製作所の現在の収益の柱は、コンデンサ事業、特にMLCCであり、AIサーバー向け需要がその成長を牽引しています。このセグメントは前年同期比で売上を伸ばしており、企業の安定的なキャッシュフローを生み出しています。売上を倍増させるためには、この最も強固な基盤をさらに強化し、市場シェアを拡大することが不可欠です。

AIサーバーの進化は、より高い処理能力と電力効率を要求し、これに伴い、MLCCには高定格電圧、大容量、低ESL/ESRといった極めて高度な要求が課せられます。村田製作所は、長年の技術蓄積により、これらの要求に応える製品開発において優位性を持っています。

具体的な施策としては、まず、AIサーバー向けに特化した次世代MLCCの開発ロードマップを加速させる必要があります。特に、高周波ノイズ対策と電力供給の安定化に直結する製品群にリソースを集中させます。次に、主要なサーバーメーカーやAIチップメーカーとの連携を強化し、設計段階から村田製品の採用を確実にするための技術サポート体制を構築します。

この戦略の成功率は85%と評価しましたが、これは既存の技術力と市場ポジションに基づいています。しかし、中華圏競合の台頭や、顧客の設計変更リスクも存在するため、技術的優位性を維持し続けるための継続的な研究開発投資と、サプライチェーンの強靭化が成功の鍵となります。この戦略は、短期的な売上増加だけでなく、長期的な収益性の高い市場での競争優位性を確立する上で最も重要です。

ITコンサルからの提案(AI生成)

村田製作所の最優先戦略である「AIサーバー向け高信頼性・高密度MLCCの市場シェア拡大」をITコンサルティングの観点から支援する提案を以下に示します。マーケティング関連の提案は除外します。

  1. 製品開発・設計プロセスのデジタルツイン化とシミュレーション基盤構築

    • 目的: AIサーバー向けMLCCの要求仕様(高定格電圧、低ESL/ESRなど)を満たす製品開発のリードタイム短縮と、設計品質の向上。
    • 支援内容: 既存の設計・製造データを統合し、製品の物理特性と電気特性をリアルタイムでシミュレーションできるデジタルツイン環境を構築します。特に、サーバー環境下での熱挙動やノイズ特性を再現する高度なシミュレーションモデルを導入し、試作回数を削減します。
    • 期待される効果: 製品開発サイクルの短縮(例:20%短縮)、設計ミスによる手戻りの削減、顧客要求仕様への適合率向上。
  2. 製造ラインの予知保全(PdM)と品質管理の高度化

    • 目的: MLCC製造における歩留まり向上と、高信頼性製品の安定供給体制の確立。
    • 支援内容: 製造ラインのセンサーデータを収集・分析し、AIを活用した予知保全システムを導入します。特に、歩留まりに影響を与える微細なプロセス変動を早期に検知し、自動で是正措置を提案する仕組みを構築します。また、製品の品質データを製造履歴と紐づけるトレーサビリティシステムを強化します。
    • 期待される効果: 歩留まりの改善(例:数%向上)、ダウンタイムの削減、高信頼性製品の安定供給による顧客からの信頼獲得。
  3. サプライチェーンの可視化と需要予測精度の向上

    • 目的: AIサーバー市場の急激な需要変動に対応し、原材料調達から製品出荷までのリードタイムを最適化する。
    • 支援内容: 主要顧客(サーバーメーカー)の需要予測データと、自社の生産計画・在庫状況を統合するSCMプラットフォームを構築します。特に、AIチップの生産動向やサーバーの出荷計画に基づき、MLCCの必要量をリアルタイムで予測し、原材料の調達計画に反映させます。
    • 期待される効果: 在庫最適化(過剰在庫・欠品リスクの低減)、リードタイムの短縮、生産計画の精度向上。