TSI HD - 2026年2月期 通期決算説明会資料 ★★

目次

基本情報

2026年4月13日

各 位

会社名
代表者名 代表取締役社長 CEO 下地 毅
(東証プライム市場 コード番号 3608)
問合せ先 経営戦略部 財務広報IR 課 長谷川 俊介
TEL 03(5785)6400

2026年2月期 通期決算説明会資料

当社は、このたび、「2026年2月期 通期決算説明会資料」を開示しましたのでお知らせいたします。
詳細につきましては、添付の資料をご参照ください。

以上

2026年2月期通期決算概況

2026年2月期通期決算概況 販売チャネル別概況 事業トピックス 構造改革の進捗 通期連結業績予想 資本政策 補足資料

2026年2月期 通期決算概況 エグゼクティブサマリ

当期を通じ、日本国内の消費、物価、雇用情勢などは堅調に推移した。それを背景とした賃上げや、高市政権による経済政策・物価高対策等に期待が高まっている。一方で、日中関係のインバウンド消費への影響や、今後の中東情勢を始めとする地政学リスクに対しては予断を許さない状況にある。
アパレル市場においては、マクロ経済環境の影響に加え、秋冬以降は気候が比較 的安定し、総じて消費マインドおよび市場環境は堅調であった。
当社の業績は、販売チャネルやブランドにより好不調のばらつきが年間を通じて見られたが、営業利益においては構造改革の成果があり大幅に増益した。
また、(株)デイトナ・インターナショナルと(株)ウォーターフロントの連結により、売上高においても増収となった。

※ 修正計画:2025年10月14日公表の通期連結業績予想

2026年2月期 通期決算概況 業績ハイライト

売上高は連結範囲の拡大により前期比で増収となり、加えて収益構造改革の効果で、営業利益は前期比約2.6倍と大幅な増益となった。一方、計画に対しては既存事業の進捗が想定を下回り、売上高・営業利益とも未達となった。

売上高 通期累計 1,670億円 対前期 億円( ) 対修正計画※ ▲ 億円( )
営業利益 通期累計 43億円 対前期 億円( ) 対修正計画※ ▲ 億円( )
純利益 通期累計 37億円 対前期 ▲ 億円( ) 対修正計画 ※ ▲ 億円( )

【通期累計ハイライト】

  • 売上高は、デイトナ・インターナショナルおよびウォーターフロントの連結寄与により増収。但し、年間を通じて既存主力ブランドの勢いが弱く、また新規顧客獲得の苦戦が続き、計画には未達。
  • 営業利益は、収益構造改革の効果により前期比で大幅増益も、計画比では既存ブランドの売上苦戦が影響し未達。
  • 純利益は、前期の不動産売却益の反動および当期の減損損失等により、前期比・計画比ともに落とす結果に。

業績ハイライト 単位:億円

売上高 売上総利益 販管費
1670億円 914億円 871億円
前期比106.7% 前期比108.9% 前期比105.8%
前期差 +104億円 前期差 +74億円 前期差 +47億円
  • 前期の事業撤退・売却による減収要因があったが、営業利益ベースではプラスに影響した

既存事業は弱含みで推移

  • 主力ブランドを中心とした既存ブランドの苦戦と、自社ECの回復遅れ
  • 米国既存事業では市況の悪化が継続し、それに伴い減収

    • M&Aの影響を除くと売上高は前年比90.4%
  • 既存事業は売上高減少に伴い、売上総利益額が前期比で94.3%と減少したものの、構造改革の効果により売上総利益率は2.4ポイント改善

    • 仕入先集約やプライシングの効果で仕入原価率が改善
    • 需給改善施策として、前期に実施した過年度在庫の消化が一巡したことに加え、過度な値引きを抑制したことが収益性改善に寄与
  • 前期までに実施した構造改革施策の効果が実現しており、売上高が苦戦した中でも物流費や広告販促費など改革対象費目の効率は改善した

  • 適正な販管費コントロールを引き続き実施
    • M&Aの影響を除くと販管費は前期比92.1%

営業利益について

構造改革による収益改善効果が前期に対して約52億円あり、順調に進行した。
一方で既存事業減収の影響が大きく、営業利益としては前期比大幅増となったものの計画(57億円)には未達。
また、EBITDAベースでの実質的な稼ぐ力は、大きく向上している。

※ EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費で算出

純利益影響項目の内訳

受取配当金、不動産収入、為替差益などの営業外収益により、営業外損益は約+11億円、経常利益は54億円。支払利息はM&A資金の借り入れにより増加している。
特別損益では、特別利益に政策保有株式の売却益を計上し、その一方で、特別損失には米国事業ののれん減損を計上した。
この結果、税引前純利益は61億円、親会社株主に帰属する当期純利益は37億円、当期純利益率は2.2%となった。

営業外収益
* 受取配当金・・・・・・・・・・ 8 億円
* 不動産収入・・・・・・・・・・ 2 億円
* 為替差益・・・・・・・・・・・ 2 億円

営業外費用
* 支払利息・・・・・・・・・・・ 2 億円
* 投資有価証券売却損益(益) ・・・ 33 億円

特別損益
* 減損損失・・・・・・・・・・・ 18 億円
* 法人税/ 住民税/ 事業税・・・・ 25 億円

法人税等
* 法人税等調整額 ・・・・・・・・ 1 億円

※ 主要科目のみ表示

2026年2月期 通期決算概況 貸借対照表

2025.2期末 実績(百万円) 構成比(%) 2026.2期末 実績(百万円) 構成比(%) 前期差(百万円) 前期比(%)
流動資産 86,273 61.1% 79,682 45.7% ▲6,591 92.4%
うち現金及び預金 46,325 32.8% 28,478 16.3% ▲17,847 61.5%
うち棚卸資産 25,909 18.4% 30,841 17.7% 4,932 119.0%
固定資産 54,885 38.9% 94,522 54.3% 39,637 172.2%
うち投資有価証券 23,490 16.6% 28,628 16.4% 5,138 121.9%
うち投資不動産 2,248 1.6% 2,237 1.3% ▲11 99.5%
資産合計 141,159 100.0% 174,204 100.0% 33,046 123.4%
流動負債 26,864 19.0% 35,190 20.2% 8,326 131.0%
うち短期借入金 107 0.1% 7,637 4.4% 7,530 7137.4%
うち1年内返済予定の長期借入金 1,140 0.8% 5,552 3.2% 4,412 487.0%
固定負債 6,063 4.3% 39,693 22.8% 33,630 654.7%
うち長期借入金 407 0.3% 31,621 18.2% 31,214 7769.3%
負債合計 32,928 23.3% 74,883 43.0% 41,956 227.4%
純資産 108,230 76.7% 99,321 57.0% ▲8,909 91.8%
うち自己株式(▲) ▲6,160 -4.4% ▲5,233 -3.0% 927 85.0%
負債純資産合計 141,159 100.0% 174,204 100.0% 33,045 123.4%

現金及び預金

  • 前期比61.5%。前期末は不動産売却により残高が膨らんだが、成長投資(M&A)や株主還元等に積極的に取り組み、当期末残高は通常の運転資金の範囲内。

棚卸資産

  • 既存事業ベースで前期比97.8%。
  • 在庫効率化はまだ十分でなく、引き続き強化する。

投資有価証券

  • 政策保有株の売却を進めており、簿価ベースでは前期末に対して削減している。

短期/長期借入金

  • 運転資金およびM&A資金の銀行借り入れで増加。
  • 借り入れに際し、サステナブルファイナンスである「Mizuho Eco Finance」を採用。
  • コミットメントライン設定でより機動的な借入が可能に。

自己株式

  • 2025年7月に120億円の自己株式取得を実施。2026年1月末に全数消却済み。

販売チャネル別概況

販売チャネル別売上

国内リアル店合計売上高は+65億円、前期比107.2%。百貨店は前期の事業撤退や退店の影響により同85.3%。非百貨店はデイトナ・インターナショナルや既存のメンズカジュアルブランドがけん引し、同112.6%となった。国内その他は前期事業撤退影響により同86.9%。海外は米国事業の苦戦継続および前期事業撤退の影響で同70.0%となった。

百貨店 非百貨店※1 EC 国内その他※2 海外
2024年2月期 通期実績 192億円 (構成比:12.4%) 704億円 (構成比:45.3%) 347億円 (国内小売EC化率:27.9%) 187億円 (構成比:12.0%) 123億円 (構成比:7.9%)
2025年2月期※3 通期実績 180億円 (構成比:11.5%) 731億円 (構成比:46.7%) 336億円 (国内小売EC化率:27.0%) 197億円 (構成比:12.6%) 120億円 (構成比:7.7%)
20262月期※4 通期実績 154億円 (構成比:9.2%) 823億円 (構成比:49.3%) 438億円 (国内小売EC化率:31.0%) 171億円 (構成比:10.3%) 84億円 (構成比:5.0%)
前期比 85.3% 112.6% 130.1% 86.9% 70.0%
  • ※1 非百貨店:ファッションビル、駅ビル、アウトレット等
  • ※2 その他:卸や社販等のその他アパレル事業、グループ会社の非アパレル事業
  • ※3 誤計上と連結消去を一部修正しております。連結売上高には影響ございません。
  • ※4 2025年9月より(株)デイトナ・インターナショナル、同年12月より(株)ウォーターフロントが連結しております。

EC売上

国内EC売上高は+101億円、前期比130.1%。9月から連結したデイトナ・インターナショナルが自社・3rdとも大きく貢献。国内自社EC売上高は+18億円、同112.3%。3rdECは+83億円、同143.7%。
海外ECは米国の事業撤退と既存事業の減収要因がECにも波及し、同52.2%。

自社 EC (国内 EC 自社比率) 3rdEC (国内 EC 3rd 比率) 国内 EC 合計 (国内 EC 化率) 海外 EC (海外 EC 化率) EC 売上高合計 (EC化率)※1
2024年2月期 通期実績 158億円 (45.7%) 188億円 (54.3%) 347億円 (27.9%) 39億円 (32.0%) 386億円 (28.3%)
2025年2月期※2 通期実績 146億円 (43.4%) 190億円 (56.6%) 336億円 (27.0%) 41億円 (34.2%) 377億円 (27.6%)
20262月期※3 通期実績 164億円 (37.5%) 273億円 (62.5%) 438億円 (31.0%) 21億円 (25.5%) 459億円 (30.7%)
前期比 112.3% 143.7% 130.1% 52.2% 121.6%
  • ※1 EC化率について、国内その他売上(卸や社販等)を除き算出
  • ※2 誤計上を一部修正しております 海外 。連結売上高には影響ございません。
  • ※3 2025年9月より(株)デイトナ・インターナショナル、同年12月より(株)ウォーターフロントが連結しております。

事業トピックス

年2月期通期 事業トピックス

主力ブランド

メンズ主力の「AVIREX」、下期から連結した「FREAK’S STORE」は好調が続き2ケタ増収。他の主力ブランドは、客単価が向上傾向にあるものの、新規顧客獲得や退店などの要因により苦戦した。

  • FREAK’S STORE

    • 前期比 118.5%
    • 自社EC「Daytona Park」や既存店舗の堅調な推移に加え、3rdECや「PUBLUX」「CAHLUMN」などの強化カテゴリの伸長も売上に寄与し、前年比2ケタ増収。
    • 「いくぞー祭り」をはじめとする各種販促施策が継続的な支持につながった。
  • AVIREX

    • 前期比 124.8 %
    • 一貫して好調を維持し、成長を牽引。
    • 通年実施した50周年記念のコラボ企画は全般に好評を博し、締めくくりのライブイベントは、コミュニティの熱量を感じる貴重な機会に。今期はウィメンズの強化に取り組む。
  • MARGARET HOWELL

    • 前期比 96.0%
    • 欧州事業や国内メンズカテゴリに好調な部分があり、また価格見直しにより客単価が向上。一方で、国内事業の客数減少が売上高に大きく影響した。
    • 店舗大型化による効率向上のため出退店を増やしており、今期も推進する。
  • NANO universe

    • 前期比 88.6%
    • 自社ECを中心に客数の面で苦戦したことに加え、主力店舗を含む退店も影響した。
    • 2026年3月より「N.Natural Beauty Basic*」の展開を見直し、新体制へ移行。幅広い生活シーンに合わせた提案でアプローチしていく。
  • NATURAL BEAUTY BASIC

    • 前期比 88.3%
    • 不採算店舗の退店が最も売上高に影響したが、既存店の客数減でも苦戦した。
    • 一方で客単価の向上などにより、収益性は大きく改善している。
    • 新コンテンツ「これさえあれば」を開始し、新たな接点を創出している。
  • HUF

    • 前期比 81.7%
    • 前年の在庫消化の反動により客数・客単価とも上期を中心に伸び悩み。下期はプロパー販売に回復の兆しを見せた。
    • 契約プロの来店イベントや、「スヌーピー」等のキャラクター施策は客数向上に貢献。引き続きファンに向けた企画を強化し、ロイヤリティ向上につなげる。

成長・好調ブランド

好調ブランドには、トレンドを捉えたヒット商品があり、SNS戦略強化により認知・関心を高めてEC売上につながるという傾向が共通して見られた。また、3月より「FREE’S MART」の「Daytona Park」での販売を開始し、シナジー創出を狙う。

  • PEARLY GATES

    • 前期比 118.7 %
    • スイーツブランドとのコラボ施策が話題性を創出。認知度向上および売上拡大となった。
    • スナップ投稿やインスタライブなどのSNSを活用した施策により顧客接点が強化され、ブランドへの支持が高まった。
    • ▲NY発チョコレートブランド「IMARIEBELLE」とのコラボ
  • Schott

    • 前期比 114.6 %
    • 戦略的な出店の推進により販売機会が拡大、売上の成長となった。
    • デニムパンツのヒットなどMD政策がニーズに適合し店頭売上が安定。
      • 併せてSNS発信が成果を上げ、月間400万~500万リーチを獲得。
      • ベーシックワイドデニムパンツが ▲ 累計販売6万本突破
    • 3月より「Daytona Park」での取り扱いが開始し、新たな販売チャネルを獲得。

東洋エンタープライズ株式会社とTSIグループ入りに合意

TIP27の発表以降、成長戦略として当社の販売力のさらなる強化を検討してきた結果、今回「TAILOR TOYO」「SUGAR CANE」「BUZZ RICKSON’S」などを運営する東洋エンタープライズ株式会社の株式100%取得に合意した。

会社概要

会社名 東洋エンタープライズ株式会社
所在地 東京都墨田区
設立 1965年11月
代表者 代表取締役 小林 亨一
関係会社 株式会社レイラニトレーディング ネットワーク有限会社
主力ブランド 「TAILOR TOYO」「SUGAR CANE」「BUZZ RICKSON’S」「SUN SURF」等

米軍基地へのスカジャン納入業から発展した、アメリカンカジュアルを中心にブランド展開する老舗アパレルメーカー。直営店に加え、全国専門店へ販路を持ち、約44億円の年間売上高を擁する事業規模。
ヴィンテージの徹底再現を通じた「文化の継承者」として、素材や製法を極限まで追求したモノづくりを貫く。

事業の強み・特徴

歴史的背景に裏打ちされた「圧倒的な正統性と再現力」

流行に左右されない「ニッチ・トップ」

※ 本取得の詳細や当社の今期業績および中期経営計画への影響は、クロージング後すみやかに開示する予定

mix.tokyoの進捗

売上において期初から厳しいスタートとなったものの、メンズブランドの伸長が寄与し、通期では徐々にキャッチアップした。メンバーズが100万人の大台に達し、ヒット商品も生み出せているため、今期の成長に向けた土台が整ってきた。

mix.tokyo 売上推移

  • 四半期ごとに前年同期比は回復基調にあるものの、ブランドによって進捗に課題。
  • 2月の全社横断セール「Special Thanks Sale」は集客・売上高ともに過去最大の成果につながった。

mix.tokyo メンバーズ状況

  • 会員数100万人に到達。
  • 引き続き認知拡大施策を継続。

商品企画

セール期である第4四半期は、コラボ企画等がヒット商品となり集客に寄与

  • 「AVIREX」は、「ファイナルファンタジーVII リメイク」とのコラボが話題となり継続して伸長。
  • 「JILL by JILL STUART」は、キルティングのミニ財布など、ウォレットシリーズが好調でSNSからの新規流入につながった。

mix.tokyo拡大戦略

第4四半期はセールでの売上最大化に注力し、通期において最大の成果となった。
この1年の振り返り検証を多角的に行っており、その結果をもとに、1周年企画や、ブランド横断・個別ブランド打ち出しなど多様なプロモーション施策を仕掛けていく。

最終消化を目的にセール強化

冬物の苦戦から12月後半よりセールを強化。様々な切り口でプロモーションを実施し、横断セール施策「Special Thanks SALE」は過去最大の集客と売上を記録。

1周年を祝う様々な企画を展開

mix.tokyoは1周年を迎え、3月より1周年の感謝を込めた、“mix DAYS”を実施。特別なキャンペーンや限定アイテム、オンラインストアとお店で広がる企画を継続的に実施予定。

  • サイト認知向上施策を継続的に実施
  • 「JAPAN GOLF FAIR 2026」にてファッションショーを実施
  • 毎回異なるゲストを迎えてお届けするクロストーク番組、「mix.Room」を開始。

サステナビリティ経営

当社は従来よりサステナビリティ経営による財務価値・非財務価値の両輪の向上に取り組んでおり、第三者による評価を獲得している。今後も持続可能な事業成長を推進していく。

「FTSE JPX Blossom Japan Sector Relative Index」に初選定

ESG投資指数「FTSE JPX Blossom Japan Sector Relative Index」の構成銘柄に、初めて選定。

2025年調査におけるCDPで、「B」スコアを獲得

国際的な非営利団体CDP調査において、「気候変動」および「水セキュリティ」の分野で、8段階中、いずれも上位から3番目に位置する「B」スコアを取得。

「日経サステナブル総合調査」<SDGs経営編>[※] ★★★(★5つ中)を獲得

「SDGs戦略・経済価値」「社会価値」「環境価値」で「A+」、「ガバナンス」で「A」の評価を受け、総合評価★5つのうち、★3つのご評価を獲得。

※ SDGsを経営と結びつけることで、事業を通じて、社会・経済・環境の課題解決に取り組み、価値向上につなげている企業を評価するもの。

サステナビリティ経営

2026年2月18日に公表した「一般財団法人TSIファッション未来財団」について、設立を正式決定した。

設立の目的

お客様のニーズにお応えする製品を通じて、ファッションを通じた幸福をお届けし続けるためには、持続可能にファッションを楽しむことができる社会や文化が醸成される必要があると考えています。そこで、企業としての活動だけではなく、ファッションに関わる社会課題に財団と両輪で取り組むことで、より多くの人々にファッションを楽しめる社会づくりをしていくことを目的に、本財団の設立を決定いたしました。
高い公益性を持って、ファッションを楽しむ豊かな文化が育まれた社会づくりに貢献し、持続可能な企業価値向上を図りたいと考えています。

概要

名称 一般財団法人TSIファッション未来財団
名称 一般財団法人TSIファッション未来財団
所在地 東京都港区赤坂
代表理事 下地毅(予定)
活動内容 a. 奨学金・助成金を通じた次世代育成の活動
b. 生物多様性に関する活動
c. 地域社会の活動
活動地域 日本
活動原資 年間約40百万円(予定)
設立年月 2026年6月(予定)
その他 本財団が保有する当社株式の議決権は行使しない旨を定款に記載予定

構造改革の進捗

年2月期通期 構造改革の進捗

構造改革の進捗

構造改革の各領域において、前年に対しての改善が年間を通して具体化しており、営業利益に対して合計で約52億円の改善効果があった。今期においても、検証と見直しを繰り返しながら、最大限の効果を追求する。

通期改善効果 前期差

改革項目 具体的な打ち手 前期差( )
仕入原価低減 + 需給管理 TSI全社としての生産・製造に対する戦略推進(仕入先集約・工場集約・生産地移転・納品形態の転換・現地決済等)プライシングのアプローチの基本型に基づく分析と値付け 16 億円
店舗改革 エリアを中心とした販売員の最適配置・制度改革 約9億円
EC 統合 サイト統合による費用削減効果 約5億円
販管コストの効率化等 業務オペレーション/ 運用体制の整備による業務効率化
物流費最適化の推進
横断的なコスト統制(広告費・販促費・業務委託費)
前期実施の人員スリム化 等
22 億円
合計 52 億円

通期連結業績予想

2027年2月期通期損益計画

売上高は、既存事業の成長やM&A2社の通期貢献等により 2,000億円/ 前期比+19.7% 。
営業利益は、上記に加えて収益構造改革の効果発現により 75億円 / 前期比+73.4% 。
なお、経常利益は72億円/ 前期比+32.3%、当期純利益77億円の見込み。

2025年2月期実績 2026年2月期実績 2027年2月期計画 増減額 増減率
売上高 1,566億円 (前期比:100.8%) 1,670億円 (前期比:106.7%) 2,000億円 +329億円 +19.7%
営業利益 16億円 (利益率:1.0%) 43億円 (利益率:2.6%) 75億円 (利益率:3.8%) +31億円 +73.4%
経常利益 20億円 (利益率:1.3%) 54億円 (利益率:3.2%) 72億円 (利益率:3.6%) +17億円 +32.3%
当期純利益 152億円 (利益率:9.7%) 33億円 (利益率:2.0%) 77億円 (利益率:3.7%) +33億円 +130.5%

2027年2月期通期損益計画 TIP27の達成状況

TIP27最終年度の目標として設定した指標に対し、売上高、純利益、ROE、DOEについては達成の見込み。
一方で、足元の既存事業の売上高が落ち込んでいる状況を考慮して、営業利益の水準は修正する。

2027年2月期通期損益計画 営業利益の補足

営業利益は、2026年2月期実績に対し、既存事業の成長と構造改革のさらなる効果等を増益要素として織り込み、75億円(+73.4%)と設定。
一方で、TIP27の最終目標とした100億円からは修正している。TIP27での既存事業売上目標に対して約100億円程度の下振れが足元の状況であり、今期計画においては十分な水準までの回復を見込めていないため。
なお、構造改革効果はTIP27の計画にほぼ到達する見込み。

2026年2月実績 事業の成長 構造改革等改善効果 戦略投資 2027年2月期計画
43億円 +19億円 +18億円 ▲6億円 75億円

資本政策

財務・資本政策 資源配分のアップデート

TIP27策定から2期経過した実績は、キャッシュの創出において不動産等の非事業資産売却が大きな増加要因。加えて、成長投資のための外部借入も計画を上回って実施した。
資源配分は、成長投資としてM&Aを積極的に推進したことや、株主還元の強化により大きく計画を超過した。
今期も加えた3期累計では、930億円規模の創出・配分の見込み。

財務・資本政策 株主還元 配当予想について

還元方針として配当性向30%以上を指標とし、TIP27期間中は特別配当を加算。
今期は、基本配当55円(配当性向41.6%)に特別配当15円を加えた70円(同53.0%)とする。
これにより過去最高水準となるとともに、TIP27で当初目標としたDOE4%を達成する見込み。

2024.2期 2025.2期 2026.2期 予想 2027.2期 予想
配当金 15円 65円 40円 70円
(うち特別配当) (46円) (15円) (15円)
配当性向 25% 30% 61% 53%

株主還元 自己株式取得について

2026年10月末までに30億円を上限とした自己株式取得を発表。TIP27期間累計での当初目標を100億円以上としていたのに対し、本取得により200億円を超える規模となった。
なお、TSIファッション未来財団設立に伴い、発行済み株式数(自己株式含む)の1%未満にあたる630,000株を割り当てる。

取得期間 2026年4月13日~2026年10月30日
取得し得る株式の総数 3,300,000株

2027年2月期に向けて

  • 国内外において社会環境の不確実性が増しており、そのような状況下で選ばれるブランドは明確な個性や楽しさを持つブランドであると考えている。当社のビジネスにおいては、そこを重点的に磨いていく。
  • 売る力の強化が今後の成長のキーであり、TSIグループに参加した新しい仲間たちとともに、モノ作りと販売の両輪をさらに磨いて、リテーラーとしての本質を追求していく。
  • 働く場所として選ばれ続ける会社をめざし、経営層と社員の対話の機会を増やし、社員が安心して挑戦し、誇りを持って働き続けられる環境作りを推進する。
  • 既存事業、成長投資、株主還元のすべてを強化し、企業価値向上を図る。
    • ファッションエンターテインメント創造企業の実現

ファッションエンターテインメントの力で、 世界の共感と社会的価値を生み出す。 ファッションエンターテインメント創造企業

補足資料

2026年2月期通期業績ハイライト

2025.2期 下期 実績(百万円) 2026.2期 下期 実績(百万円) 前期差(百万円) 前期比(%)
売上高 81,376 100,918 +19,541 124.0
売上総利益 43,441 54,630 +11,188 125.8
販管費 41,583 50,944 +9,361 122.5
販管費(のれん償却費・減価償却費 除) 39,715 47,369 +7,654 119.3
のれん償却費 235 1,279 +1,043 542.2
減価償却費 1,632 2,296 +663 140.7
営業利益 1,857 3,685 +1,827 198.4
経常利益 2,244 4,107 +1,862 183.0
特別利益 24,883 2,744 ▲22,138 11.0
特別損失 3,225 ▲22,138 ▲19,228 19.6
税金等調整前四半期純利益 23,901 2,178 ▲21,723 9.1
親会社株主に帰属する四半期純利益 16,022 2,480 ▲13,542 15.5
EBITDA ※ 3,726 7,261 +3,534 194.9

※ 営業利益+のれん償却費+減価償却費
※ 年9月より(株)デイトナ・インターナショナル、同年 月より(株)ウォーターフロントが連結しております。

2026年2月期通期業績ハイライト

2025.2期 通期累計 実績(百万円) 2026.2期 通期累計 実績(百万円) 前期差(百万円) 前期比(%)
売上高 156,606 167,085 +10,478 106.7
売上総利益 83,995 91,458 +7,462 108.9
販管費 82,359 87,132 +4,772 105.8
販管費(のれん償却費・減価償却費 除) 78,726 81,779 +3,053 103.9
のれん償却費 479 1,501 +1,022 313.3
減価償却費 3,154 3,850 +696 122.1
営業利益 1,636 4,325 +2,689 264.4
経常利益 2,076 5,440 +3,363 262.0
特別利益 25,350 3,470 ▲21,880 13.7
特別損失 3,567 ▲17,739 ▲14,172 497.3
税金等調整前当期純利益 23,860 6,120 ▲17,740 25.6
親会社株主に帰属する当期純利益 15,230 3,793 ▲11,437 24.9
EBITDA ※ 5,269 9,678 +4,408 183.7

※ 営業利益+のれん償却費+減価償却費
※ 年9月より(株)デイトナ・インターナショナル、同年 月より(株)ウォーターフロントが連結しております。

2026年2月期通期業績ハイライト

販路別の売上高(下期) (新収益認識基準)

2025.2期 下期 ※3 実績(百万円) 2026.2期 下期 ※4 実績(百万円) 前期比(%)
百貨店 8,748 7,836 89.6
非百貨店※1 37,928 48,498 127.9
EC 14,624 16,424 112.3
国内その他※2 19,737 17,160 86.9
海外 12,026 8,420 70.0
合計 156,606 167,085 106.7
  • ※ 1 非百貨店:ファッションビル、駅ビル、路面店、アウトレット等
  • ※ 2 その他:卸や社販等のその他アパレル事業、グループ会社の非アパレル事業等
  • ※ 3 誤計上と連結消去を一部修正しております。連結売上高には影響ございません。
  • ※ 4 年9月より(株)デイトナ・インターナショナル、同年 月より(株)ウォーターフロントが連結しております。

販路別の売上高(通期) (新収益認識基準)

2025.2期 通期累計 ※3 実績(百万円) 2026.2期 通期累計 ※4 実績(百万円) 前期比(%)
百貨店 18,059 15,413 85.3
非百貨店※1 73,113 82,291 112.6
EC 33,669 43,800 130.1
国内その他※2 19,737 17,160 86.9
海外 12,026 8,420 70.0
合計 156,606 167,085 106.7
  • ※ 1 非百貨店:ファッションビル、駅ビル、路面店、アウトレット等
  • ※ 2 その他:卸や社販等のその他アパレル事業、グループ会社の非アパレル事業等
  • ※ 3 誤計上と連結消去を一部修正しております。連結売上高には影響ございません。
  • ※ 4 年9月より(株)デイトナ・インターナショナル、同年 月より(株)ウォーターフロントが連結しております。

2026年2月期通期業績ハイライト

ブランド別の売上高(下期) (新収益認識基準)

ブランド 2025.2期 下期 売上高(百万円) 2026.2期 下期 売上高(百万円) 前期比(%)
1. FREAK'S STORE※1 - 25,074 -
2. MARGARET HOWELL 8,157 7,442 91.2
3. NANO universe 5,279 6,861 130.0
4. AVIREX 5,470 6,485 118.6
5. PEARLY GATES※2 5,101 4,713 92.4
6. NATURAL BEAUTY BASIC 4,244 4,654 109.7
7. HUF 2,922 3,534 121.0
8. STUSSY 2,393 3,087 129.0
9. New Balance Golf 2,306 2,606 113.0
10. Schott - 2,832 -
TOP10 計 43,054 67,292 156.3
その他 計 35,834 33,571 93.7
継続ブランド 計 78,889 100,864 127.9
廃止ブランド 等 2,487 53 2.1
合計 81,376 100,918 124.0
  • ※ 年9月より(株)デイトナ・インターナショナルが連結しております。

ブランド別の売上高(通期) (新収益認識基準)

ブランド 2025.2期 通期 売上高(百万円) 2026.2期 通期 売上高(百万円) 前期比(%)
1. FREAK'S STORE※1 - 25,074 -
2. MARGARET HOWELL 14,586 13,476 92.4
3. NANO universe 8,841 12,877 145.7
4. AVIREX 11,577 10,476 90.5
5. PEARLY GATES※2 10,428 9,454 90.7
6. NATURAL BEAUTY BASIC 8,369 9,242 110.4
7. HUF 6,043 6,191 102.4
8. STUSSY 4,989 6,147 123.2
9. New Balance Golf 3,469 5,136 148.0
10. Schott - 4,328 -
TOP10 計 82,345 102,406 124.4
その他 計 65,811 63,419 96.4
継続ブランド 計 148,157 165,825 111.9
廃止ブランド 等 8,449 1,260 14.9
合計 156,606 167,085 106.7
  • ※ 年9月より(株)デイトナ・インターナショナルが連結しております。

国内既存店・全店売上高の推移

店舗数の状況

2025.2期 期末 2026.2期 期末 出店 退店 前年同期差 前期末差
国内 アパレル 688 726 +111 ▲73 +38 +38
海外 アパレル 18 16 +2 ▲4 ▲2 ▲2
合計 アパレル 706 742 +113 ▲77 +36 +36
国内 飲食 1 5 +4 ▲1 +4 +4
コスメ 32 30 +1 ▲3 ▲2 ▲2
総計 739 777 +118 ▲80 +38 +38

※ 年9月より(株)デイトナ・インターナショナルが連結しております。(111店舗) 年 月より(株)ウォーターフロントが連結しております。(1店舗)

投資判断(AI生成)

投資評価: ★★☆☆

評価の理由:
2026年2月期は、M&Aによる連結範囲の拡大により売上高は増加し、構造改革の成果により営業利益は前期比で大幅増益(約2.6倍)となりました。これはポジティブな側面です。しかし、既存事業の売上高はM&Aを除くと前年比90.4%と大幅に減少し、計画未達という結果に終わっています。

特に懸念されるのは、既存事業の弱さです。主力ブランドの多くが苦戦しており、新規顧客獲得の課題が継続しています。また、純利益は前期の不動産売却益の反動や、米国事業ののれん減損損失(18億円)により、前期比・計画比ともに大幅に減少しています。

バランスシート面では、M&Aに伴う借入金増加により負債比率が上昇し、現預金が大幅に減少しています。ROEやROAに関する具体的な数値は提示されていませんが、純利益率が2.2%と低水準であることから、資本効率には改善の余地が大きいと推測されます。

2027年2月期計画では売上高2,000億円、営業利益75億円(利益率3.8%)と回復を見込んでいますが、これはTIP27の当初目標(営業利益100億円)から下方修正されたものです。既存事業の回復が不透明な中で、M&Aの通期寄与と構造改革効果に依存する計画であり、楽観的と評価せざるを得ません。

投資判断の根拠:
保有(ニュートラル)。構造改革による収益性改善とM&Aによる成長ドライバーの獲得は評価できますが、既存事業の構造的な弱さが顕在化しており、計画未達が常態化している点、およびのれん減損による一過性の損失計上はリスク要因です。財務基盤の安定性(負債比率上昇)と収益性の低さ(純利益率2.2%)を考慮すると、積極的な買い材料には乏しいものの、構造改革の成果とM&Aによる成長余地から、即時の売り判断には至りません。

重要なポイント:
1. 既存事業の構造的弱さ: M&Aを除くと売上高が前年比90.4%と大幅減少し、主力ブランドの多くが苦戦している点。
2. 収益性の低迷: 純利益率が2.2%と低く、のれん減損損失が純利益を圧迫している点。
3. M&A依存の成長戦略: 売上高・利益の成長がM&A(デイトナ・インターナショナル、ウォーターフロント)の寄与に大きく依存している点。
4. TIP27目標の下方修正: 既存事業の不振を理由に、中期目標の営業利益が下方修正された点。

会社への質問(AI生成)

既存事業の売上高がM&Aを除くと前年比90.4%と大幅に減少している要因について、ブランド別・チャネル別の詳細な分析と、具体的な回復戦略を教えてください。

新規連結したデイトナ・インターナショナルのPMI(買収後統合)の進捗状況と、既存事業とのシナジー創出の具体的な成果(売上・コスト面)について、詳細な実績と今後の見通しを教えてください。

純利益が前期比・計画比ともに大幅に減少した主な要因は、米国事業ののれん減損損失(18億円)と前期の不動産売却益の反動ですが、のれん減損の背景となった米国事業の具体的な業績悪化要因と、今後の事業再編計画について教えてください。

売上倍増のための施策(AI生成)

施策名 成功率(%) インパクト 評価コメント
既存主力ブランドの抜本的リブランディングとMD改革 60% S AVIREXやFREAK'S STOREの成功要因(トレンド捉え、SNS活用)を他ブランドに横展開し、ブランドの「個性」を明確化する。特に苦戦ブランド(MARGARET HOWELL, NANO universe, NATURAL BEAUTY BASIC)のターゲット再定義と商品構成の見直しが不可欠。成功には強力なクリエイティブとマーケティングリソースの集中が必要。
M&Aによる事業ポートフォリオの拡大とクロスセル強化 75% A 東洋エンタープライズ買収を皮切りに、既存の「ファッションエンターテインメント」領域と親和性の高いニッチトップブランドを戦略的に追加取得し、既存チャネル(特にEC)でのクロスセルを強化する。成功率は高いが、PMIの質が鍵となる。
ECプラットフォームの機能強化とデータドリブンな顧客体験の実現 70% A 国内EC化率31.0%は伸びているが、自社ECの回復が遅れている。既存顧客のLTV最大化のため、mix.tokyoの会員基盤(100万人)を活用し、パーソナライズされたレコメンデーションや在庫連動を強化。データ分析基盤の高度化が必須。
海外事業(特に米国)の構造改革と撤退・縮小の迅速化 80% B 米国事業の苦戦が継続しており、のれん減損も発生。不採算事業の早期整理と、成長が見込めるアジア市場(特にM&A先との連携)へのリソースシフトを加速させる。成功率は高いが、売上インパクトは限定的。

最優先戦略(AI生成)

上記の施策の中で最も優先すべきは、「既存主力ブランドの抜本的リブランディングとMD改革」です。

理由:
現在の業績ハイライトを見ると、売上高の成長はM&A(デイトナ・インターナショナル、ウォーターフロント)と好調ブランド(AVIREX, FREAK'S STORE)に完全に依存しており、既存事業の多くが苦戦しています。特に、MARGARET HOWELL (96.0%)、NANO universe (88.6%)、NATURAL BEAUTY BASIC (88.3%)、HUF (81.7%)といった主要ブランドの売上減少は、企業全体の持続的成長にとって致命的なリスクです。

経営陣は「選ばれるブランドは明確な個性や楽しさを持つブランド」と認識していますが、その個性が既存ブランドで発揮されていないことが、新規顧客獲得の苦戦に直結しています。構造改革による収益性改善効果(約52億円)は評価できますが、これはコスト削減によるものであり、売上倍増という目標達成には繋がりません。

売上を倍増させるためには、既存の強力な販売チャネル(非百貨店チャネルの好調、ECの伸び)を最大限に活用できる、魅力的な商品群が必要です。好調ブランドの成功要因(トレンド捉え、SNS戦略)を、苦戦ブランドに横展開し、ブランドの「個性」を再定義するMD改革を最優先で実行しなければ、M&Aによる一時的な成長も持続しません。既存事業の売上回復なくして、売上2,000億円達成は極めて困難です。

ITコンサルからの提案(AI生成)

最優先戦略である「既存主力ブランドの抜本的リブランディングとMD改革」をITの側面から支援するため、以下の具体的な施策を提案します。マーケティング活動ではなく、商品企画・在庫管理・オペレーション効率化に焦点を当てます。

  1. 統合型MD・需要予測プラットフォームの導入とデータ連携の強化

    • 目的: ブランドごとのサイロ化された需要予測と在庫管理を統合し、MDの意思決定の精度を向上させる。
    • 支援内容: 既存の基幹システム(ERP)とEC、実店舗のPOSデータをリアルタイムで統合するデータレイクを構築します。特に、好調ブランド(AVIREX, FREAK'S STORE)の販売実績データ、顧客属性データ、SNSトレンドデータを統合分析し、苦戦ブランドのMD担当者に対して、ヒット商品の特徴(素材、デザイン要素、価格帯)を定量的にフィードバックするダッシュボードを開発します。
    • 期待される効果: 過度な値引き抑制(収益性改善に寄与)と、ヒット商品の機会損失削減。在庫の最適化により棚卸資産回転率を改善し、キャッシュフローを改善します。
  2. サプライチェーンの可視化とリードタイム短縮のためのデジタル化

    • 目的: 構造改革で進めた仕入先集約・生産地移転の効果を最大化し、トレンド変化への対応力を高める。
    • 支援内容: 主要な仕入先および生産拠点との間で、発注情報、生産進捗、品質管理情報を共有するクラウドベースのサプライチェーン・コラボレーション・プラットフォームを導入します。特に、リードタイムの長い海外生産における進捗の遅延や品質問題を早期に検知する仕組みを構築します。
    • 期待される効果: MD改革で打ち出した新商品の市場投入スピードを向上させ、機会損失を防ぎます。また、在庫の滞留リスクを低減し、構造改革で得られた原価低減効果を維持・強化します。
  3. 店舗オペレーションの標準化と効率化(特に人員配置の最適化)

    • 目的: 構造改革で言及された「エリアを中心とした販売員の最適配置」をデータに基づいて実行し、人件費効率を改善する。
    • 支援内容: 各店舗の客数、客単価、時間帯別売上実績、在庫状況をリアルタイムで分析し、最適なシフトパターンと人員配置を提案するAIベースのスケジューリングシステムを導入します。特に、不採算店舗の整理が進む中で、残存店舗の生産性を最大化します。
    • 期待される効果: 販管費(人件費)の効率化を継続し、構造改革効果を維持します。販売員の業務負荷を平準化し、顧客体験の質を安定させます。