藤コンポ - 2026年3月期第2四半期(中間期)決算説明資料 ★★★
基本情報
- 会社コード: 51210
- 会社名: 藤コンポ
- タイトル: 2026年3月期第2四半期(中間期)決算説明資料
- 発表日時: 2025年12月05日 09:00
- PDF URL: https://www.release.tdnet.info/inbs/140120251204515041.pdf
- YahooFinance: https://finance.yahoo.co.jp/quote/5121.T
2026年3月期第2四半期決算
決算サマリー
連結業績
(単位:百万円)
| 項目 | 実績(2025年3月期2Q) | 実績(2026年3月期2Q) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 19,667 | 20,230 | +2.9% |
| 営業利益 | 2,250 | 2,684 | +19.3% |
| 営業利益率 | 11.4% | 13.3% | +1.9pt |
| 中間純利益 | 2,140 | 2,199 | +2.7% |
- 取り巻く環境
- 雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により緩やかな回復基調を維持
- 一方、米国による関税政策の影響、不安定な国際情勢、物価高の継続等、先行きが不透明な状況
- 売上面
- 自動車関連部品および住宅設備関連の受注回復
- 半導体および液晶市場の設備投資は堅調に推移
- 新商品『SPEEDER NX GOLD』、新モデル『MCI』ともに好調
- 営業利益面
- 販売価格の改善や固定費増加の抑制
- ゴルフシャフトにおいて自社ブランド品の構成比率がアップ
概要
(単位:百万円)
| 項目 | 2025年3月期2Q実績 金額 | 2025年3月期2Q実績 構成比 | 2026年3月期2Q実績 金額 | 2026年3月期2Q実績 構成比 | 前年同期比 金額 | 前年同期比 増減率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 19,667 | 100.0% | 20,230 | 100.0% | 563 | +2.9% |
| 営業利益 | 2,250 | 11.4% | 2,684 | 13.3% | 434 | +19.3% |
| 経常利益 | 2,510 | 12.8% | 2,892 | 14.3% | 381 | +15.2% |
| 中間純利益 | 2,140 | 10.9% | 2,199 | 10.9% | 59 | +2.7% |
| 1株当たり中間純利益(円) | 106.65 | ー | 114.77 | ー | +8.12 | +8.12 |
| 為替(円) | 実績(2025年3月期2Q) | 実績(2026年3月期2Q) | 変動 |
|---|---|---|---|
| USD | 152.36 | 148.41 | ▲3.95 |
| RMB | 21.06 | 20.44 | ▲0.62 |
売上構成 ー主要セグメント
産業用資材
2025年3月期2Q 売上高 11,423 百万円
2026年3月期2Q 売上高 11,507 百万円
(製品例:Oリング/パッキン・ガスケット、複合成形部品、逆止弁アンブレラダックビル、レギュレータ、輸液回路用逆止弁、液体検知センサ、熱膨脹ゴム、BFダイヤフラム、水ガバナ、除振台)
引布加工品
2025年3月期2Q 売上高 1,466 百万円
2026年3月期2Q 売上高 1,700 百万円
(製品例:膨脹式救命浮器、片面ゴム布、両面異種ゴム布、両面ゴム布、小型船舶用膨脹式救命いかだ、CO2回収バッグ、シューター垂直降下式乗込装置)
スポーツ用品
2025年3月期2Q 売上高 6,607 百万円
2026年3月期2Q 売上高 6,848 百万円
(製品例:C1-02S、C1-DL MID、SPEEDER NX GOLD、Vita Amo GK-ALT HI、NEW MCI)
売上高・営業利益増減 2025年3月期2Q実績⇒ 2026年3月期2Q実績
(単位:百万円)
売上高 + 562百万円
* 産業用資材 +85
* スポーツ用品 +242
* 引布加工品 +234
* その他 +1
営業利益 + 434百万円
* 産業用資材 +273
* スポーツ用品 +140
* 引布加工品 +79
* 共通費等 - 47
* その他 - 11
主要セグメント別 2025年3月期2Q実績⇒ 2026年3月期2Q実績
(単位:百万円)
産業用資材
| 項目 | 2025年3月期2Q実績 | 2026年3月期2Q実績 | 前年同期比(%) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 11,423 | 11,507 | +0.7% |
| 営業利益 | ▲4 | 268 | - |
引布加工品
| 項目 | 2025年3月期2Q実績 | 2026年3月期2Q実績 | 前年同期比(%) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,466 | 1,700 | +16.0% |
| 営業利益 | ▲63 | 15 | - |
スポーツ用品
| 項目 | 2025年3月期2Q実績 | 2026年3月期2Q実績 | 前年同期比(%) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,607 | 6,848 | +3.7% |
| 営業利益 | 2,652 | 2,791 | +5.2% |
| 営業利益率 | 37.2% | 40.8% | +3.6pt |
主要セグメント別 営業利益の増減要因分析
産業用資材 +272 百万円
* 売上変動 +144
* 価格転嫁効果 +180
* 材料費 - 45
* エネルギー費 0
* 為替影響 - 10
* その他 - 5
引布加工品 +78 百万円
* 売上変動 +98
* 価格転嫁効果 +20
* 材料費 - 25
* エネルギー費 0
* 為替影響 - 10
* その他 - 5
スポーツ用品 +139 百万円
* 売上変動 +144
* 材料費 - 5
* エネルギー費 0
* 為替影響 0
* その他 - 45
売上高セグメント別・地域別マトリクス
(単位:百万円)
| 項目 | 日本 金額 | 日本 構成比 | 海外 北米 金額 | 海外 北米 構成比 | 海外 アジア 金額 | 海外 アジア 構成比 | 海外 他 金額 | 海外 他 構成比 | 合計 金額 | 合計 構成比 | 営業利益 合計 金額 | 営業利益 合計 構成比 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 産業用資材 | 7,052 | 34.9% | 926 | 4.6% | 2,935 | 14.5% | 594 | 2.9% | 11,507 | 56.9% | 268 | 8.7% |
| 前年同期増減率 | +9.6% | ▲9.3% | ▲11.0% | ▲11.6% | +0.7% | - | ||||||
| 引布加工品 | 1,278 | 6.3% | 9 | 0.0% | 365 | 1.8% | 48 | 0.2% | 1,700 | 8.4% | 15 | 0.5% |
| 前年同期増減率 | +24.3% | +57.6% | ▲1.3% | ▲22.8% | +16.0% | - | ||||||
| スポーツ用品 | 2,709 | 13.4% | 3,750 | 18.5% | 388 | 1.9% | - | - | 6,848 | 33.9% | 2,791 | 90.4% |
| 前年同期増減率 | ▲1.5% | 14.3% | ▲32.4% | - | +3.7% | - | ||||||
| その他 | 174 | 0.8% | - | - | - | - | - | - | 174 | 0.8% | 11 | 0.4% |
| 前年同期増減率 | +0.7% | - | - | - | +0.7% | - | ||||||
| 合計 | 11,213 | 55.4% | 4,686 | 23.2% | 3,688 | 18.2% | 642 | 3.2% | 20,230 | 100.0% | 3,087 | 100.0% |
| 前年同期増減率 | +8.0% | +8.8% | ▲13.0% | ▲12.5% | +2.9% | +18.4% |
(※)営業利益には、セグメント間取引消去および全社費用を含めていない。
2026年3月期業績予想
2026年3月期予想
(単位:百万円)
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期予想 | 前期比 金額 | 前期比 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 41,600 | 41,000 | ▲625 | ▲1.5% |
| 営業利益 | 4,950 | 5,142 | +192 | +3.9% |
| 経常利益 | 5,100 | 5,245 | +145 | +2.9% |
| 当期純利益 | 3,900 | 3,811 | ▲89 | ▲2.3% |
| 1株当たり当期純利益(円) | 198.24 | 193.73 | ▲2.51 | ▲1.3% |
| 為替(円) | 実績(2025年3月期) | 予想(2026年3月期) | 変動 |
|---|---|---|---|
| USD | 158.15 | 145.00 | ▲13.15 |
| RMB | 21.67 | 20.00 | ▲1.67 |
| EUR | 164.86 | 155.00 | ▲9.86 |
主要セグメント別予想・進捗率
(単位:百万円)
産業用資材
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期2Q予想 | 2026年3月期2Q実績 | 2026年3月期予想 | 進捗率(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 23,740 | 11,120 | 11,508 | 23,100 | 49.8% |
| 営業利益 | 219 | 220 | 269 | 850 | 31.6% |
| 営業利益率 | 0.9% | 2.0% | 2.3% | 3.7% | - |
引布加工品
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期2Q予想 | 2026年3月期2Q実績 | 2026年3月期予想 | 進捗率(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,422 | 1,690 | 1,700 | 3,600 | 46.6% |
| 営業利益 | ▲131 | ▲15 | 16 | 50 | 32.0% |
| 営業利益率 | ▲3.8% | - | 0.9% | 1.4% | - |
スポーツ用品
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期2Q予想 | 2026年3月期2Q実績 | 2026年3月期予想 | 進捗率(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 13,817 | 6,910 | 6,849 | 13,630 | 50.2% |
| 営業利益 | 5,460 | 2,330 | 2,791 | 4,570 | 61.1% |
| 営業利益率 | 39.5% | 33.7% | 40.8% | 33.5% | - |
配当
- 年間業績見通しは修正がないため、配当予想も据え置き。前期比では2円増配。
年間配当金:上期 33.0円、下期 33.0円、合計 66.0円
≪株主還元方針≫
i. 株主資本配当率(DOE)4.0%以上を目途とし配当を実施
ii. 一株当たり年間配当額は、54円を下限とする。
iii. 自己株式の取得について、財務状況や資本効率、株価の状況等を勘案し、適切な時期に実施
足元の活動と今後の方針
第7次中期経営計画
2026年3月期-2028年3月期
第7次中期経営計画基本方針
現状~今後 ー資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
第7次中期経営計画基本方針
稼ぐ力の強化 ー人的資本への投資
- 取締役に対し、信託を用いた株式報酬制度を導入
- 従業員インセンティブ・プラン「株式付与ESOP信託」の継続
新成長戦略 ー成長分野へのリソース再配分(産業用資材セグメント)
未来を拓くシングルユース部素材
~QUALIQ 発売のお知らせ~
QUALIQのシングルユース部材は、厳格な品質管理のもと国内で開発・生産されており、安定調達が可能です。これにより、製造現場の安全性と信頼性を最大限に引き上げ、より効率的で持続可能なバイオ医薬品製造を実現します。
【ブランド名】 シリコーン(Q) のコンポジット技術で高い品質(QUALITY) を「つなぐ」! ~キュアリック~
* 7月発売開始
* 26年発売予定:シリコーンチューブ、ヘルールガスケット、無菌コネクタ
新成長戦略 ー成長分野へのリソース再配分(スポーツ用品セグメント)
ゴルフ人口地域別推移
新成長戦略 ー成長分野へのリソース再配分(スポーツ用品セグメント)
販売シェアおよびツアー選手使用率は継続的に上昇。幅広い層でフジクラシャフトファンを拡大し、No.1ブランドを目指します。
国内カスタムシャフトの販売シェア
ツアードライバーシャフト使用率
※1 GfKジャパンによる集計データ
※2 カスタムシャフトとは、クラブにオプションで装着される自社ブランド(SPEEDER NXもしくはVENTUS)のシャフトを指す
※3 男子ツアー(JGTO)は、Darrell Surveyのデータ
※4 女子ツアー(JLPGA)は、Darrell Surveyのデータと一部自社調べ
※5 アメリカ男子ツアー(USPGA)は、Darrell Surveyのデータ
- 基盤を強化し、自社ブランド商品の強化に向けて企画と開発を推進
- 「VENTUS」「SPEEDER」両ブランドの強化
- カーボンアイアン市場の開拓「MCI」「TRAVIL」
新成長戦略 ー新規分野への投資(オープンイノベーションの取り組み)
成長著しいスマートビルディング市場に向け、革新的センシング技術でイノベーションを起こし、新たな価値提供に挑戦します。
提携の背景と目的
* 革新的な漏水検知システムを共同開発し、スマートビルディング市場への参入を目指す。
* スマートビル市場は今後急成長が期待される注目業域
* 漏水検知はビル管理における重大課題
* 当社の「バッテリーレスセンサ技術」と、テクサーのビル管理DXプラットフォームを融合
期待される効果とシナジー
* 技術シナジーによってビル管理のDX化を推進
* スマートビルディング市場への早期参入と新規収益源獲得
* 老朽施設・公共インフラの安全管理レベル向上に寄与
* 成長市場に向けた戦略的投資による将来性のある事業展開
* ESG・SDGsへの貢献を通じた中長期視点での企業価値向上
- Step 1 国内市場への本格参入 (~2024)
- 目標:国内市場2%を獲得
- Step 2 共同ソリューション開発開始 (~2030)
- Step 3 グローバル市場参入 (~2035)
- 目標:海外市場1%を獲得
- 目標:売上50億円
株主還元方針
- 2025年11月10日の取締役会において、自己株式の消却を決議
株主・投資家との対話の状況
面談した株主、投資家の概要
* セルサイド
* バイサイド
主なテーマや投資家の関心事項
* 利益率改善についての取組み
* 事業環境の動向、当社の認識
* 各事業における特性
* PBR1倍超に向けての施策
* 資本政策
経営陣へのフィードバック状況
* IR活動状況 半期ごと
* 投資家との対話の内容 面談実施時
株主・投資家との対話に基づく主な対応
* PBR1倍超の施策について進捗を教えてほしい ⇒本資料にて進捗を開示
* 地域別の売上高が分かりにくい ⇒決算短信への記載を追加、決算説明会資料にも記載を追加
* 計画に対しての実績はどのようになったのか ⇒本資料にて進捗を開示
| ESG強化 | 2024年度実績 | 2025年度指標 | 実施事項 |
|---|---|---|---|
| 環境 (気候変動) | 2013年度比: 22.5%削減 | 「変わる」から「変える」へ ~TRANSFORM~ 2013年度比: 46%削減 | ●全てのエネルギー使用の合理化推進、GHG排出量削減 ●製造プロセスの効率化、各種省エネ活動の対策、エネルギー消費の「見える化」 |
| 環境 (循環経済) | 最終処分量: 8.6t | 最終処分量: 6.2t | 廃棄物の分別や再生利用処理による資源の循環利用の促進 |
| 環境 (循環経済) | 最終処分率: 0.92% | 最終処分率: 1%以下 | 最終処分率: 1%以下 |
| 環境 (循環経済) | 廃プラ類再資源化率: 98% | 廃プラ類再資源化率: 85%以上 | 廃プラ類再資源化率: 85%以上 |
| 環境 (生物多様性) | 環境負荷物質関連情報の適時更新 | 環境負荷物質の使用停止 | 製品に含まれる化学物質管理の徹底、環境に配慮した製品の提供 |
| 環境 (生物多様性) | 鎮魂復興支援植樹祭への参加 | 植樹活動の積極参加 | 生産活動を行っている地域と協力して、環境保全・生物多様性の活動を推進 |
| 社会 (ダイバーシティ 人権 人材育成) | 女性採用比率: 37.5% | 女性採用比率: 30% | ●事業環境の変化に対応した、目指す人材ポートフォリオの実現 ●エンゲージメント向上に対する取り組みの強化 ●評価制度の見直しを行い、新たな分配制度として従業員株式報酬制度を導入 ●従業員のキャリア開発支援に向け、教育訓練や海外経験の機会提供 ●障がい者雇用制度の拡充 ●従業員持株会奨励金の増額 ●働き方改革の推進およびオフィス機能の強化 |
| 社会 (ダイバーシティ 人権 人材育成) | 新卒者の女性採用比率 : 33.3% | 新卒者の女性採用比率 : 30% | 新卒者の女性採用比率 : 30% |
| 社会 (ダイバーシティ 人権 人材育成) | 管理職に占める女性比率: 2% | 管理職に占める女性比率: 10% | 管理職に占める女性比率: 10% |
| 社会 (ダイバーシティ 人権 人材育成) | 男性社員の育児休業取得率: 17.6% | 男性社員の育児休業取得率: 40% | 男性社員の育児休業取得率: 40% |
| 社会 (ダイバーシティ 人権 人材育成) | 障がい者雇用率: 2.6% | 障がい者雇用率: 2.5% | 障がい者雇用率: 2.5% |
| 社会 (ダイバーシティ 人権 人材育成) | 労働災害件数: 2 件 | 労働災害件数: 0 件 | 労働災害件数: 0 件 |
| ガバナンス | ●リスクマネジメント委員会を中心にリスク洗い出しの見直し実施 ●情報セキュリティ推進室の設置 | 取締役に株式報酬制度を導入 | 業務の効率性・透明性・公正性を高めるとともに、皆様の信頼に応えつつ、企業価値の持続的な向上を掲げ、コーポレート・ガバナンス体制の強化に努める |
キャッシュアロケーション ー2028年3月期末想定
- 生産設備の効率化や生産拠点の統廃合等、事業最適化により、キャッシュ創出力の向上
- 成長分野、新規分野への積極的な投資
- 投資機会に応じた資金調達、資本構成適正化に向けた施策は状況等を勘案し、機動的に実施
Appendix
主要な連結子会社
杭州藤倉橡膠有限公司(杭州藤倉)
中国浙江省所在の工業用ゴム製品の製造販売拠点、販売のための分公司を上海と広州に有する。原材料から金型の開発も担い中国地域のR&D拠点でもある。1996年3月18日設立。資本金40,036千元。
安吉藤倉橡膠有限公司(安吉藤倉)
中国浙江省所在の工業用ゴム製品の製造販売拠点。2016年7月第二工場竣工、同年10月より稼働している。自動車部品用に最新鋭の自動化成形加工設備を導入している。2011年2月28日設立。資本金149,465千元。
FUJIKURA COMPOSITES HAIPHONG,INC.(FCH)
ベトナム北部ハイフォン市に所在の産業用資材、引布加工品およびゴルフ用カーボンシャフトの製造拠点。2014年6月に第二工場を竣工、2017年4月には検査棟が竣工され、さらに工業用品部門の拡大を予定している。2002年9月18日設立。資本金2,947千米ドル。
IER Fujikura,Inc.(IFI)
米国オハイオ州所在の工業用ゴム製品の製造販売拠点。北米での営業を強化すると同時に、自動車分野以外の市場開拓を進めている。1958年創業のIER社を2006年3月に買収し、同年5月24日設立。資本金3,800千米ドル。
Fujikura Composite America,Inc. (FCA)
米国カリフォルニア州カールスバッド所在のゴルフ用カーボンシャフトの開発および販売拠点。最大のゴルフ市場である米国において、ブランディング戦略の推進と更なるシェアの確保に邁進している。1994年7月14日設立。資本金4,000千米ドル。
株式会社キャラバン
1952年に製造開始した軽登山用「キャラバンシューズ」をはじめとして、登山、アウトドア用品の開発製造販売および輸入販売を行っている。1954年6月19日設立。資本金156百万円。
沿革
- 1901年10月:藤倉電線護謨合名会社を創立、ゴム引布の製造を開始
- 1910年 3月:電線部門とゴム部門を分離、藤倉合名会社防水布製造所を設立
- 1920年 4月:株式会社に改め藤倉工業株式会社を設立
- 1948年10月:藤倉ゴム工業株式会社に商号変更
- 1949年 5月:東京証券取引所に上場
- 1953年 2月:藤栄運輸株式会社(現連結子会社)を設立
- 1959年 4月:大阪営業所(現大阪支店)を開設
- 1969年 4月:福島県原町市(現南相馬市)に原町工場開設
- 1971年 9月:埼玉県岩槻市(現さいたま市岩槻区)に岩槻工場開設
- 1972年10月:茨城県勝田市(現ひたちなか市)に勝田出張所(現勝田営業所)開設
- 1985年 6月:藤栄産業株式会社を設立
- 1991年 4月:株式会社キャラバン(現連結子会社)を子会社化
- 1994年 7月:米国カリフォルニア州ビスタ市にFujikura Composite America, Inc.(現連結子会社)を設立
- 1996年 5月:中国浙江省杭州市に杭州藤倉橡膠有限公司(現連結子会社)を設立
- 2000年11月:名古屋営業所を開設
- 2002年 9月:ベトナムハイフォン市にFUJIKURA COMPOSITE HAIPHONG, Inc.(現連結子会社)を設立
- 2006年 5月:米国オハイオ州のIER Fujikura, Inc.(現連結子会社)を子会社化
- 2010年11月:福島県南相馬市に小高工場開設
- 2011年 1月:岩槻工場内にエンジニアリングセンタ 開設
- 2011年 2月:中国浙江省安吉経済開発区に安吉藤倉橡膠有限公司(現連結子会社)を設立
- 2012年 3月:本社事業所及びスポーツ用品営業部を東京都江東区へ移転
- 2012年 4月:韓国ソウル市にFujikura Composite Korea, Co., Ltd.を設立
- 2017年 4月:埼玉県加須市に加須工場開設
- 2019年 4月:FUJIKURA COMPOSITES HAIPHONG,Inc.の検査棟を竣工
- 2020年 4月:藤倉コンポジット株式会社に商号変更
- 2022年 6月:藤栄産業株式会社を吸収合併
- 2024年 9月:原町工場内にLIM棟開設
- 2024年11月:有限会社テクノロジ サービスを子会社化
- 東日本大震災で被災した、小高工場を再稼働
- 本社事業所を東京都品川区西五反田へ移転
国内拠点~国内製造4拠点~
【営業拠点】
1 本社
2 大阪支店
3 名古屋営業所
4 勝田営業所
グローバル拠点 ~米国、中国、ベトナムを中心に計7社~
生産拠点
国内生産拠点
岩槻工場
- 設立:1971年9月
- 所在地:埼玉県さいたま市岩槻区
- 従業員数:375名(2025年3月末現在)
- 敷地面積:49,088㎡
- 延床面積:34,950㎡
- 主要製品:電気材料、ゴム引布、加工品
岩槻工場EC(エンジニアリングセンター)
- 設立:2011年1月
- 概要:研究開発
原町工場
- 設立:1969年4月
- 所在地:福島県南相馬市
- 従業員数:298名(2025年3月末現在)
- 敷地面積:47,981㎡
- 延床面積:18,752㎡
- 主要製品:工業用ゴム製品、医療用品
国内生産拠点
原町工場LIM棟
- 設立:2020年4月
- 概要:医療用ゴム製品を含むLIM製品の製造
小高工場
- 設立:2010年11月
- 所在地:福島県南相馬市
- 従業員数:62名(2025年3月末現在)
- 敷地面積:137,682㎡
- 延床面積:9,834㎡
- 主要製品:制御機器、スポーツ用品
加須工場
- 設立:2012年4月
- 所在地:埼玉県加須市
- 従業員数:132名(2025年3月末現在)
- 敷地面積:28,840㎡
- 延床面積:16,343㎡
- 主要製品:工業用ゴム製品、混練り
グローバル生産拠点
米国法人
IER Fujikura, Inc.
* 設立:2006年5月
* 所在地:オハイオ州
* 従業員数:87名(2025年3末現在)
* 事業内容:工業用ゴム製品の製造販売
Fujikura Composite America, Inc.
* 設立:1994年4月
* 所在地:カリフォルニア州
* 従業員数:33名(2025年3月末現在)
* 事業内容:ゴルフ用カーボンシャフトの開発及び販売
ベトナム法人
杭州藤倉橡膠有限公司
* 設立:1996年3月
* 所在地:浙江省杭州市
* 従業員数:337名(2025年3月末現在)
* 事業内容:工業用ゴム製品、制御機器の製造販売
* 支店:広州市
安吉藤倉橡膠有限公司
* 設立:2012年2月
* 所在地:浙江省湖州市
* 従業員数:272名(2025年3月末現在)
* 事業内容:工業用ゴム製品の製造販売
* 支店:大連市
FUJIKURA COMPOSITES HAIPHONG, Inc.
* 設立:2002年9月
* 所在地:ハイフォン市
* 従業員数:794名(2025年3月末現在)
* 事業内容:産業用資材、引布加工品及びゴルフ用カーボンシャフトの製造
投資判断(AI生成)
投資評価: ★★★
評価の理由は、全体として堅調な業績推移と収益性改善が見られる一方で、将来の成長ドライバーの不確実性や、セグメント間の業績格差が明確であるためです。
評価の理由:
1. 収益性の顕著な改善: 売上高は前年同期比+2.9%と微増に留まる中、営業利益は+19.3%と大幅に増加し、営業利益率は11.4%から13.3%へ改善しました。これは、スポーツ用品セグメントの好調に加え、産業用資材と引布加工品セグメントが赤字から黒字転換(または大幅改善)したことによるものです。特に産業用資材の営業利益が前年同期の赤字から268百万円の黒字に転換した点は高く評価できます。
2. セグメント間の業績格差: スポーツ用品セグメントは売上高の約34%を占め、営業利益の約90%を稼ぎ出す「キャッシュカウ」としての役割を担っています。一方、産業用資材と引布加工品は売上構成比は高いものの、利益貢献度は低く、特に産業用資材は売上高の約57%を占めながら営業利益率はわずか2.3%です。
3. 通期予想の保守性: 上期実績は好調でしたが、通期予想では売上高が前期比で減少し、純利益も微減となっています。これは、為替レートの前提(USD/JPY 145.00円)が保守的であるか、下期に何らかの減速要因を見込んでいる可能性があります。特に、上期実績が好調にもかかわらず、通期予想が据え置きである点は、経営陣の慎重な姿勢を示唆しています。
4. 成長戦略の具体性: 産業用資材セグメントでの「QUALIQ」展開や、スポーツ用品セグメントでのブランド強化は進んでいますが、これらが今後の売上・利益成長にどれだけ貢献するかはまだ不透明です。特に、産業用資材の利益率改善は価格転嫁効果に大きく依存しており、持続的な改善には構造的な競争力強化が必要です。
投資判断の根拠:
保有。上期の実績は堅調であり、特に収益性の改善は評価できます。しかし、売上成長の鈍化と、利益の大部分をスポーツ用品セグメントに依存している構造はリスクです。PBR1倍超えを目指す姿勢は見られますが、成長戦略の実行と、産業用資材セグメントの収益性向上が確認されるまでは、積極的な買い材料とはなりにくいと判断します。
重要なポイント:
1. 産業用資材の黒字転換と利益率: 前年同期の赤字から黒字化し、利益貢献度が向上した点。
2. スポーツ用品への利益依存度: 営業利益の約90%をスポーツ用品セグメントに依存している構造。
3. 通期予想の保守性: 上期好調にもかかわらず、通期予想が微減または横ばいである点。
4. 為替前提の保守性: 通期予想の為替前提(USD/JPY 145.00円)が、上期実績(148.41円)よりも円高に設定されている点。
会社への質問(AI生成)
上期実績が好調にもかかわらず、通期売上高予想が前期比で減少している点について、下期に見込まれる具体的な減速要因(受注状況、市場環境の変化など)を教えてください。
産業用資材セグメントの営業利益率が2.3%と依然として低い水準にありますが、価格転嫁効果以外の持続的な利益率改善策(コスト構造改革、高付加価値製品比率向上など)の具体的なロードマップを教えてください。
スポーツ用品セグメントの利益率が40%超と非常に高い水準ですが、この高収益性が維持できる根拠は何ですか?特に、競合他社との差別化要因と、将来的な価格競争リスクについてどう認識していますか?
売上倍増のための施策(AI生成)
| 施策名 | 成功率(%) | インパクト | 評価コメント |
|---|---|---|---|
| 産業用資材:QUALIQの国内・海外展開加速 | 70% | A | バイオ医薬品市場の成長を取り込むため、新製品「QUALIQ」の国内での早期導入と、海外(特に米国・欧州)での認証・販売チャネル構築を加速する。成功の鍵は品質保証と供給安定性の証明。 |
| スポーツ用品:カーボンアイアン市場への本格参入 | 65% | A | 現在のシャフト事業の強みを活かし、カーボンアイアン市場への本格参入を加速する。既存の「MCI」「TRAVIL」ブランドの認知度向上と、プロツアーでの使用率向上を狙う。 |
| 産業用資材:既存顧客へのクロスセル強化と新規市場開拓 | 80% | B | 既存の自動車・住宅設備関連顧客に対し、既存製品群(Oリング、パッキン等)の販売を深耕しつつ、新技術(バッテリーレスセンサ等)を組み合わせたソリューション提案を強化する。 |
| 引布加工品:高付加価値製品へのシフトと海外展開 | 55% | B | 救命浮器などの既存製品に加え、CO2回収バッグや特殊用途向け製品の売上比率を高める。特に、海外の海洋・防災関連市場への展開を強化する。 |
最優先戦略(AI生成)
最優先戦略:産業用資材セグメントの収益性改善と成長ドライバー確立
現在の業績構造において、スポーツ用品セグメントは高い利益率を維持していますが、売上構成比の約57%を占める産業用資材セグメントの収益性が極めて低い(営業利益率2.3%)ことが、企業全体の成長を阻害する最大の要因となっています。上期実績では営業利益が大幅に改善しましたが、その要因は「価格転嫁効果」に大きく依存しており、持続的な成長には構造的な収益性改善が不可欠です。
最優先戦略として、この産業用資材セグメントの収益性を抜本的に改善し、成長ドライバーを確立することを目指します。具体的には、新製品「QUALIQ」の国内市場での早期導入と、海外市場への展開を加速させることが重要です。QUALIQはバイオ医薬品製造という高付加価値市場をターゲットとしており、この分野での成功はセグメント全体の利益率を押し上げる可能性があります。
また、既存顧客へのクロスセル強化と、新規事業として取り組むスマートビルディング市場への参入も並行して進めるべきです。特に、バッテリーレスセンサ技術を活用した漏水検知システムは、新たな収益源となり得ます。
この戦略の成功には、QUALIQの品質と供給安定性を市場に認知させ、価格転嫁効果に依存しない競争優位性を確立することが求められます。これにより、スポーツ用品セグメントへの利益依存度を低減し、企業全体の収益構造を安定化させることが、売上倍増に向けた強固な基盤となります。
ITコンサルからの提案(AI生成)
産業用資材セグメントの収益性改善とQUALIQ展開支援
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QUALIQ製品のサプライチェーン最適化と品質管理システム導入:
- 目的: 新製品QUALIQの国内・海外展開を加速するため、製造プロセスの標準化とトレーサビリティを確保する。
- 支援内容: 複数拠点(国内、ベトナム)にまたがるQUALIQの製造プロセスをデジタル化し、リアルタイムでの品質データ収集・分析基盤を構築します。特に、バイオ医薬品製造向けの高水準な品質要件を満たすためのデジタル監査証跡システムを導入し、顧客への信頼性を高めます。
- 期待効果: 製造リードタイムの短縮、不良率の低減、グローバル展開時の品質標準化の迅速化。
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産業用資材セグメントの需要予測・在庫最適化システム導入:
- 目的: 自動車・半導体市場の変動に対応し、在庫コストを削減しつつ、顧客への納期遵守率を向上させる。
- 支援内容: 過去の受注データ、市場トレンド、主要顧客の生産計画などを統合した高度な需要予測モデルを構築します。これにより、各製造拠点(日本、中国、米国)の在庫水準を最適化し、過剰在庫や欠品リスクを低減します。
- 期待効果: 在庫回転率の向上、キャッシュフローの改善、生産計画の精度向上による利益率改善。
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スマートビルディング向けセンシング技術のデータ基盤構築:
- 目的: 新規事業であるスマートビルディング市場への参入を加速するため、バッテリーレスセンサ技術とビル管理DXプラットフォームの統合基盤を構築する。
- 支援内容: 提携先(テクサー)のプラットフォームと自社のセンサデータを連携させるためのAPI連携基盤を設計・構築します。収集したデータを分析し、漏水検知の精度向上や予兆保全アルゴリズムの開発を支援します。
- 期待効果: 新規ソリューションの早期市場投入、データに基づく付加価値の創出、将来的な売上源の確保。


