高島屋 - 2026年2月期 第3四半期 決算説明会資料 ★★

基本情報

2026年2月期(2025年度)第3四半期決算説明会

2026年1月6日 株式会社髙島屋

アジェンダ
I. 2026年2月期(2025年度) 第3四半期業績
II. 2026年2月期(2025年度) 通期計画
III. 中期経営計画(2024~2026年度)進捗

□当社独自の利益指標「事業利益」の導入(2025年度より)について

1)算出方法

事業利益=営業利益+持分法投資利益+受取配当金

2)導入目的

  • 当社では経営環境の変化に柔軟に対応できるバランスの良い事業ポートフォリオ(国内・海外/百貨店・百貨店以外)実現に向け、ROIC経営を推進
  • ROIC算出($^*$)の分子となるNOPAT[EBIT]については、成長ドライバーと位置づけるベトナム事業における配当金等、今後増大していく計画
  • 独自の利益指標「事業利益」を導入(KPI設定)することで、ROIC経営の実効性を向上

$^*$ROIC(投下資本利益率)=NOPAT÷ 投下資本
NOPAT =EBIT(経常利益+支払利息-受取利息)×(1-実効税率)

Ⅰ. 2026年2月期(2025年度) 第3四半期業績

1.業績のポイント 2.連結業績 3.セグメント別業績 4.連結BS 5.連結CF
1.第3四半期業績のポイント
  • 累計では国内百貨店業におけるインバウンド売上高の前年反動等で減収、営業減益も3Qは増収増益を確保
  • 3Qの事業利益、経常利益も増益、純利益は累計で増益
  • 国内百貨店業は、国内顧客売上高が堅調に推移したことに加え、コスト削減策の着実な実行により、3Qは営業増益に転換
  • 各セグメントとも概ね想定通りの水準

<国内百貨店業:店頭売上高のポイント>

  • 国内顧客 :累計前年比+3%(既存店対比)※3Q 同+5%
    外商以外、外商顧客とも堅調
    3Qの商品別では高額品、ファッション、食料品、いずれも前年プラス
  • インバウンド:累計702億円 (前年871億円)
    通期840億円(前年1,160億円)下期400億円に対する3Q想定から上振れ
    3Qにおける単価、件数(客数)は前年プラス、特に10月が国慶節効果で押し上げ
2.連結業績
  • 累計ではインバウンドの前年反動等で減収・営業減益も3Qは増収増益を確保
  • 3Qの事業利益、経常利益も持分法投資利益の増加及び、為替差損の縮小で増益
  • 純利益は累計で増益、上期の固定資産売却益に加え、3Q各利益の増益が寄与

※事業利益・・・営業利益+持分法投資利益+受取配当金

3-1.セグメント別業績(一覧)
  • 累計における連結営業減益43億円の主因は国内百貨店業の減益(44億円減益)
  • 一方、3Qでは9億円の増益、国内百貨店業も4億円の増益に転換
  • 10月計画(営業利益)に対しては各セグメントとも概ね想定通りの水準
事業利益 持分法投資利益 受取配当金(ベトナム事業)
3Q累計 400 23 0
前年増減 △50 △8 + 0
3Q 149 12 0
3Q前年比 + 14 + 5 + 0

(当初より計画なし)

3-2.【国内百貨店業】業績
  • 国内顧客売上高が上期と同様3Qでも堅調に推移したことで累計の減収幅が縮小
  • 商品利益率は累計で前年微減、3Qにおける国内顧客の高額品シェア拡大が主因
  • 販管費は全体をコントロールすることで前年からの増加を最小限に抑制
3-2.【国内百貨店業】店頭売上高 (顧客別)
  • 総売上高の前年比は累計で前年微減も3Qは各月ともプラスで推移
  • 国内顧客は安定した推移、外商は大型催事(関東・関西開催)の好調により押し上げ
  • インバウンドは前年反動により月別に大きく変化も3Qでは前年プラスを確保
Q別 (既存店) 1Q 2Q 3Q
総売上高 △0% △4% △2%
国内顧客 +3% +1% +2%
(外商以外の顧客) +4% +3% +2%
(外商顧客) +2% △3% +2%
インバウンド △19% △30% △28%
3Q月別 9月 10月 11月
総売上高 +5% +4% +8%
国内顧客 +5% +5% +7%
(外商以外の顧客) +5% +6% +6%
(外商顧客) +6% +2% +11%
インバウンド +5% +3% +15%

※ 決算にともなう会計処理(引渡基準)による売上高修正前の実質推移

3-2.【国内百貨店業】店頭売上高 (商品別)
  • 高額品は国内顧客がけん引し、3Qでは大きく前年から伸長
  • ファッションは重点取引先との商品強化策による効果もあり3Qはプラス転換
  • 食料品は各月とも前年プラス、堅調な物産展等の催事も売上高増大に寄与
Q別 (前年比既存店) 1Q 2Q 3Q
総売上高 △0% △4% △2%
ファッション [※] △0% △1% △1%
(内、正価品) +0% △1% △1%
高額品 [※] △2% △11% △7%
食料品 +2% +4% +1%
3Q月別 9月 10月 11月
総売上高 +5% +4% +8%
ファッション [※] +1% △1% +3%
(内、正価品) +2% △1% +4%
高額品 [※] +12% +11% +16%
食料品 +2% +1% +4%

※ ファッション:紳士服・婦人服・雑貨(化粧品含む) / 高額品:特選・宝飾品

3-2.【国内百貨店業】インバウンド売上高(国別)
  • 累計実績は702億円 (前年増減△169億円[△19%])、3Qは前年比+5%とプラス転換
  • 前年は為替動向により各月変化、本年は9月まで70億円前後、10月は100億円超
  • 3Qの中国は前年比+11%、10月計画に対する想定を上回る水準
国別 3Q累計 (3月~11月) 1Q 2Q 3Q
中国 △22% △40% △27% +11%
シェア 本年 前年
57% 58%
3-2.【国内百貨店業】インバウンド売上高(商品別・件数/単価)
  • 高額品が前年反動でマイナスも化粧品・スポーツ・子供等は伸長、シェア拡大
  • 高額品は前年から3割減と全体単価を押し下げ、件数も消費行動変化により減少
  • 一方、3Qは単価、件数(客数)とも前年プラス、特に10月が国慶節効果で押し上げ
項目 1Q 2Q 3Q
総売上高 △30% △28% +5%
単価 △41% △36% +3%
件数(客数) +2% △7% +9%
項目 9月 10月 11月
総売上高 +3% +15% △3%
単価 △1% +13% △5%
件数(客数) +8% +18% +0%

■為替:米ドル/円(3月~11月の月末平均)
本年:148.52円 前年:152.27円 前年比△2%(円高)

※高額品:特選・宝飾品 ファッション:紳士服・婦人服・雑貨(化粧品含む)

項目 3Q累計 (3月~11月)
本年 前年
67% 74%
13% 10%
20% 16%
3-2.【国内百貨店業】販売管理費
  • ベースアップ等、人的資本経営の推進に向けた費用は継続的に配分
  • 新規催事の開発等、営業力強化につなげる費用は効果性見極め、適正に投下
  • 光熱費等の物価高影響もコスト削減策の着実な実行で増加を最小限に抑制
3Q累計(3月~11月)前年増減 総務費 庶務費
396 +2 90 △5 551 +7
202 +2 人的資本投資 +14 営業力強化 +7
物価高 +9 比例費・制度変更 △5 コスト削減 △20 +2
3-3.【海外百貨店業】業績
  • シンガポールはインフレ下での消費停滞もコスト削減を推進したことで増益
  • 上海は景気低迷の長期化、サイアムは改装工事等の影響でいずれも減収赤字
  • ベトナムは化粧品等の改装効果で増収増益、各店とも想定通りの水準
3Q累計 前年比/前年増減(1月~9月) 営業収益 営業利益
シンガポール 187 △1.6% 29 +11.6%
上海 52 + 0 8 + 1
サイアム 17 △7.4% 16 △11.9%
ベトナム △ 1 + 0 △ 2 △0
連結合計 248 △1.4% 56 + 1
(為替) 本年 前年
1SGD/JPY 112.88 113.38
1CNY/JPY 20.47 21.04
1VND/JPY 0.0058 0.0062
1THB/JPY 4.46 4.25
3-4.【国内・海外商業開発業】業績
  • 国内商業開発業は改装影響や外部委託費等の増加で減益も想定通り
  • 海外商業開発業はシンガポールでの改装影響で減収減益もベトナム事業は成長
3-5.【金融業・建装業・その他の事業】業績
  • 金融業はカード取扱高の伸長や年会費収入の増大により増収増益
  • 建装業は受注増に加えコスト管理強化、利益率改善もあり増収増益
  • その他事業においても概ね想定通りの水準
事業区分 セグメント
金融業 髙島屋ファイナンシャルパートナーズ(TFP)
建装業 髙島屋スペースクリエイツ(TSC)
その他 アール・ティー・コーポレーション
その他 センチュリー アンド カンパニー
その他 エー・ティ・エー
その他 グッドリブ
4.連結BS
  • 総資産は410億円増加、固定資産売却及び、使用権資産減少も売掛金が増加
  • 固定資産売却で得たキャッシュを原資に自己株式を取得
  • 株主資本は自己株式取得、配当金支払により増加を抑制
5.連結CF
  • 営業CFは売上債権の増加や法人税等の支払増加もあり前年から△80億円
  • 投資CFは成長投資増加も固定資産売却による収入等で前年から+46億円
  • 財務CFは自己株式取得、配当金支払増加も負債活用により前年から+60億円

現金等期首・3Q末残高△106

Ⅱ. 2026年2月期(2025年度) 通期計画

1.計画のポイント 2.連結計画
1.2025年度通期計画のポイント
  • 連結営業利益・事業利益・経常利益は10月計画から修正なし ※各セグメントとも修正なし
  • 純利益は「2028年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(以下CB)」買入消却実施にともなう特損影響を踏まえ今後修正・開示予定
    (上記影響を除く、調整後純利益は当初計画通りの400億円)
  • 10月中間決算にて、2026年度の自己株式取得200億円規模、次期中計においては総還元性向70%を意識した自己株式取得を実施することを発表
    (CB転換[発行総額600億円・転換価額1,066.1円)によるEPS希薄化懸念の払拭も目的)
    ⇒ CBの買入消却実施により大規模な株主還元を早期に実現することを意図
    CB買入消却により完全希薄化(CB転換)考慮後のEPSは10%台後半の改善を見込む
    なお、買入原資については、手元資金や長期借入、普通社債等、資本性の低い調達手法を検討
    ※6月1Q決算にて発表し、11月に取得を終了した自己株式については、消却を見合わせ、CB転換に際して交付する株式に充当
    充当されずに残存した自己株式は速やかに消却予定
  • 期末配当は17円(年間配当34円)を維持
2.連結計画
  • 連結営業利益・事業利益・経常利益は10月計画から修正なし
  • 純利益は「CB買入消却実施」にともなう影響を踏まえ今後修正・開示予定
  • 国内百貨店業のインバウンド売上高は今後の中国「訪日自粛」リスクを考慮
項目 通期計画 前年比/前年増減
売上高 10,150 △1.7%
営業利益 2,971 △23
事業利益 2,446 +27
経常利益 525 △50
純利益 570 △64

※事業利益・・・営業利益+持分法投資利益+受取配当金
(通期計画にはベトナム事業の受取配当金 17億円を含む)

(CB買入消却スケジュール)
  • 買入銘柄名:2028年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債
  • 満期日:2028年12月6日
  • 買入対象:残存する本新株予約権付社債の全額(発行額面600億円)
  • 転換価額:1,066.1円(2025年10月14日公表)
  • 買入価額の総額:上限なし ※申込状況等により全部の買入れが行われない場合あり

特別損失額については、①下限および、②最終確定後、速やかに「業績予想修正」とともに公表いたします。

  • 本日1月6日
    • 1月15日:CB買入消却公表(買入申込期間)
    • 1月16日:買入数確定 ①特別損失額の下限確定
    • 1月19日:(買入価額の計算期間)
    • 2月16日:買入価額の総額確定 ②特別損失額の最終確定
    • 2月20日:(予定)買入・消却の完了

CB転換に際して交付する株式に充当されず、残存した自己株式は速やかに消却予定。
※詳細は本日開示の「2028年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の買入れ及び消却に係る事項の決定並びに自己株式の消却見合わせに関するお知らせ」をご覧ください。

Ⅲ. 中期経営計画 (2024~2026年度) 進捗

1.進捗(変更点)のポイント 2.キャッシュ・アロケーション 3.株主還元
1.中期経営計画 (2024~2026年度) 進捗 (変更点) のポイント
  • 現時点、2026年度の連結営業利益575億円・事業利益635億円は10月計画から修正なし(※各セグメントとも修正なし)
  • 成長ドライバーと位置づける商業開発業、金融業等への投資および、人的資本投資・ESG投資等、経営の要諦となるマルチステークホルダーへの利益配分・投資は計画通り実施
  • 10月中間決算にて発表した「2026年度配当性向は30%、以降も累進配当を志向、DOEは2031年度に2.5%以上を目指す」方針に変更はなし
  • CB買入状況を踏まえ、今後も機動的な株主還元策を検討
    資本政策(CB買入消却後のキャッシュ・アロケーション、株主還元および、資産等のBSマネジメント)財務KPIのローリングについては2025年度決算発表にて説明予定
2.キャッシュ・アロケーション(2024~2026年度累計)
  • 営業CFは計画通り、成長投資、人的資本投資等その他投資への配分は変更なし
  • 財務健全性を確保しつつ負債を活用、株主還元にシフトする方針に変更なし
  • 上記方針に基づき、CB買入消却を実施 (負債活用・増加額はCB買入状況により変動)

(単位:億円)

~営業CFは計画通り(2,500億円)~

  • 設備投資:計画通りに実行(変更なし)
  • 資産売却:政策保有株・ノンコア資産売却済み
  • 負債活用:△12%
  • 株主還元(配当):10%
  • 自己株式取得:20% 500
3.株主還元
  • CB買入消却は通常の自己株式取得と比べ、大規模な株主還元を早期に実現
  • CBの株式転換による希薄化懸念を払拭し、既存株主の価値を堅守
  • 2025年度の純利益のみ一過性で減少も、資本の健全化と株主価値の向上に寄与
項目 内容
配当 2025年度:期末17円(年間34円)
2026年度:配当性向30%・DOE2.0%
2031年度:累進配当志向・DOE2.5%以上
項目 内容
自己株式取得 2025年度:150億円取得済み
2026年度:200億円規模で取得予定
2027~2029年度:次期中計中は総還元性向70%を意識した自己株式取得

以下、参考資料

【実績】 1.セグメント別総額営業収益
【計画】※上期実績・下期計画 1.セグメント別 2.セグメント別総額営業収益
(参考)【実績】1.セグメント別 総額営業収益
(参考)【計画】1-1.セグメント別(上期・下期)
(単位:億円) 通期 前年比/前年増減 上期 前年比/前年増減 下期 前年比/前年増減
国内 商業開発業 3,246 △3.4% 1,638 △3.4% 1,608 △3.4%
海外 百貨店業 230 △55 142 △45 88 △10
国内 百貨店業 354 +0.5% 171 +0.5% 183 +0.5%
海外 商業開発業 88 + 5 44 + 5 44 + 0
連結合計 520 +2.0% 251 +2.0% 269 +2.0%
その他の事業 61 △7 30 △7 31 △0
建装業 163 +1.3% 80 +1.3% 83 +0.1%
金融業 58 △1 29 △1 29 △0
(参考)【計画】1-2.国内百貨店業(上期・下期)
項目 通期 前年比/前年増減 上期 前年比/前年増減 下期 前年比/前年増減
総売上高 8,359 △2.7% 4,018 △4.9% 4,341 +0.1%
商品利益率 22.33% +0.21 22.23% +0.12 22.42% +0.30
販管費 1,916 △51 920 △44 996 △7
商品利益 1,686 +5 824 +5 862 +0
販管費率 20.2% +0.6 20.5% +1.1 19.9% +0.1
販売費 230 △55 96 △48 134 △7
販管費率 2.8% △0.6 2.4% △1.0 3.1% △0.2
(参考)【計画】1-3.国内百貨店業 販売管理費(上期・下期)
(参考)【計画】1-4.海外百貨店業(上期・下期)
(参考)【計画】1-5.国内・海外商業開発業(上期・下期)
(参考)【計画】1-6.金融業・建装業・その他の事業(上期・下期)
(参考)【計画】2.セグメント別 総額営業収益
本資料に記載されている将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

投資判断(AI生成)

投資評価: ★★☆☆

評価の理由:
髙島屋は、国内百貨店事業において、インバウンド需要の反動減という外部環境の逆風を受けつつも、国内顧客(特に外商顧客)の堅調な需要と高額品へのシフトにより、3Q累計では減収減益ながら、3Q単月では増収増益を達成しました。コスト削減策も一定の効果を上げており、国内百貨店業の収益性は改善傾向にあります。

しかし、通期計画では営業利益・事業利益は前年比微減、経常利益・純利益は減益を見込んでおり、全体的な成長性は鈍化しています。特に、インバウンド売上高は前年比で大幅な減少が続いており、今後の中国市場の動向によってはさらなるリスク要因となり得ます。

また、中期経営計画の進捗では、2026年度の利益目標(営業利益575億円、事業利益635億円)は据え置いていますが、3Q累計の業績(事業利益400億円)から考えると、下期で大幅な成長が必要となります。

最も注目すべきは、2028年満期ユーロ円建CBの買入消却による大規模な株主還元策です。これはEPS希薄化懸念を払拭し、株主価値向上に寄与するポジティブな要素ですが、その原資を負債活用で賄う方針であり、財務の健全性維持と成長投資のバランスが問われます。

全体として、国内顧客基盤の強さとコスト管理能力は評価できますが、インバウンド依存からの脱却と持続的な成長戦略の具体性、そしてCB買入消却後の財務構造の安定性について懸念が残るため、平均的な評価とします。

投資判断の根拠:
保有。国内顧客の堅調さとコスト管理能力は評価できるものの、インバウンドの不確実性、通期計画の微減益、そしてCB買入消却後の財務戦略の不透明性から、積極的な買い材料としては不十分です。既存の投資家にとっては、株主還元策の実行状況を見極める「保有」が妥当と考えられます。

重要なポイント:
1. 国内顧客の堅調さ: 外商顧客を含む国内顧客売上高が安定的に成長しており、高額品シフトが収益性を支えている。
2. インバウンドの不確実性: 3Qでプラス転換したものの、中国依存度が高く、今後の動向次第で業績に大きな影響を与えるリスクが残る。
3. CB買入消却と財務戦略: 大規模な株主還元策は評価できるが、その原資を負債で賄う方針であり、財務健全性への影響を注視する必要がある。
4. 利益目標の据え置き: 3Q時点での通期利益目標据え置きは、下期への自信の表れとも取れるが、インバウンドの不確実性を考慮すると楽観的とも言える。

会社への質問(AI生成)

  1. 3Q累計で事業利益が400億円に対し、通期計画2,446億円(約6.1倍)と下期への依存度が高いですが、下期にこれほどの成長を達成する具体的な要因(特にインバウンド以外の国内顧客の伸び)は何でしょうか?
  2. CB買入消却による株主還元は評価できますが、その原資を負債活用で賄う方針です。財務KPIのローリングを2025年度決算で説明予定とのことですが、CB消却後の負債比率やROA/ROEの目標値について、具体的な数値目標を教えてください。
  3. 国内百貨店業のインバウンド売上高は、3Q累計で前年比7%減少し、高額品シェアが74%から67%に低下しています。高額品単価の回復が見られない中、インバウンドの回復をどのように見込んでいますか?

売上倍増のための施策(AI生成)

施策名 成功率(%) インパクト 評価コメント
高額品特化型ECプラットフォーム構築 70% A 国内顧客の「高額品シフト」という強みを活かし、既存の百貨店顧客層をターゲットにした高付加価値ECを構築。実店舗での体験をデジタルで補完し、地理的制約を超えた販売機会を創出する。
富裕層向けパーソナライズド・コンシェルジュ機能の強化 80% S 外商顧客の堅調な実績を基盤に、既存顧客のロイヤリティを最大化。AIを活用した購買履歴分析に基づき、専属コンシェルジュによる「お誂え」や「限定品提案」を強化し、客単価と購入頻度を向上させる。
商業開発業のテナントミックス最適化と賃料収入の最大化 65% A 商業開発事業の収益性を高めるため、高感度なテナントの誘致と賃料交渉を強化。特に都心部の優良物件において、競合他社にはない独自のブランドミックスを構築し、安定的な賃料収入を増やす。
ベトナム事業の多角化と国内ノウハウ移転 75% B 成長ドライバーであるベトナムでの百貨店事業を拡大し、国内で培った高額品販売や外商ノウハウを移転。現地富裕層向けに特化したサービスを展開し、事業利益への貢献度を高める。

最優先戦略(AI生成)

最優先戦略:富裕層向けパーソナライズド・コンシェルジュ機能の強化

髙島屋の現状分析から、最も確実性が高く、かつ既存の強みを最大限に活かせるのは「富裕層向けパーソナライズド・コンシェルジュ機能の強化」です。

現状の強みと課題:
国内百貨店事業において、インバウンドの反動減という外部環境の逆風がある中で、国内顧客、特に外商顧客の売上が堅調に推移し、高額品へのシフトが見られます。これは、髙島屋が長年培ってきた富裕層との強固な信頼関係と、質の高い接客サービスが評価されている証拠です。一方で、この富裕層ビジネスは属人的な要素が強く、スケールアップが難しいという課題があります。

施策の具体的内容:
この戦略では、既存の外商顧客および優良な一般顧客に対し、AIとデータ分析を駆使した「デジタル・コンシェルジュ」を導入します。具体的には、過去の購買履歴、催事への参加履歴、顧客からのフィードバックなどを統合した顧客データプラットフォーム(CDP)を構築します。このデータに基づき、専属の担当者が顧客一人ひとりの嗜好に合わせた限定商品や新作情報を、最適なタイミングでデジタルチャネル(LINE、メール、専用アプリなど)を通じて提案します。

売上倍増への貢献:
この施策のインパクトは「S」と評価します。既存顧客のロイヤリティ向上は新規顧客獲得よりもコスト効率が高く、客単価と購入頻度の両方を向上させることが可能です。特に高額品は、信頼できる担当者からの提案が購買の決め手となるため、デジタル技術による提案の精度向上は、売上高の安定的な成長と利益率の維持に直結します。中期経営計画の利益目標達成には、このコアビジネスの強化が不可欠です。

成功の前提:
成功の鍵は、データ分析の精度と、現場のコンシェルジュ・外商担当者がデジタルツールを使いこなすためのトレーニングです。デジタル化によって顧客接点が失われるのではなく、むしろ質の高い接点を創出するための支援ツールとして機能させることが重要です。

ITコンサルからの提案(AI生成)

「富裕層向けパーソナライズド・コンシェルジュ機能の強化」戦略をITの側面から支援するための具体的な提案は以下の通りです。

  1. 統合顧客データプラットフォーム(CDP)の構築とデータガバナンスの確立:
    目的:実店舗POSデータ、外商顧客情報、ECアクセスログ、CRMデータを一元化し、顧客の360度ビューを構築します。
    期待効果:顧客の購買行動や嗜好の深いインサイトをリアルタイムで抽出可能にし、コンシェルジュ提案の精度を飛躍的に向上させます。
    実現可能性:既存の基幹システムとのAPI連携設計が重要ですが、データ分析基盤のクラウド化により迅速な導入が可能です。

  2. AI駆動型レコメンデーションエンジンの開発と導入:
    目的:CDPのデータを基に、次に購入する可能性が高い高額品や、関連性の高い限定商品を自動でスコアリングし、担当者へアラートとして提供します。
    期待効果:属人的な勘に頼っていた提案業務をデータドリブン化し、提案のヒット率を向上させます。特に、高額品カテゴリにおけるクロスセル・アップセル機会の最大化を図ります。
    実現可能性:機械学習モデルの構築が必要ですが、まずは過去の成功事例データを用いたPoCから着手することで、リスクを抑えつつ効果検証が可能です。

  3. コンシェルジュ向けモバイルワークプレイスの構築:
    目的:外商担当者や店舗スタッフが外出先からでも、顧客情報、在庫状況、限定品のプロモーション情報をセキュアに確認・共有できる専用モバイルアプリケーションを提供します。
    期待効果:情報検索にかかる時間を削減し、顧客との対話により多くの時間を割けるようにします。また、提案内容の履歴を一元管理することで、顧客体験の一貫性を担保します。
    実現可能性:既存のエンタープライズモビリティソリューションを活用し、セキュリティを確保した上で迅速に展開可能です。