G-セレンディップ - 2026年3月期 第2四半期決算説明会資料 ★★★

目次

基本情報

2026年3月期第2四半期 決算説明会

セレンディップ・ホールディングス株式会社

証券コード7318

2025年11月18日

決算概要

トピックス

Q&A

Appendix

【2026年3月期第2四半期】連結業績サマリ

昨年12月にM&Aしたエクセル・グループの業績を期首から取り込み、すべての項目で過去最高を更新

当期純利益は、サーテックカリヤのM&Aに伴う負ののれん発生益2,846百万円を特別利益として計上し、前年同期比17.2倍

過去最高 売上高 19,290 百万円 前年同期比 +96.9pt 前年同期 9,795 百万円 過去最高 営業利益 699 百万円 前年同期比 +139.8pt 前年同期 291 百万円 過去最高 経常利益 585 百万円 前年同期比 +47.3pt 前年同期 397 百万円
親会社株主に帰属する 当期純利益 3,064百万円 前年同期比 +1622.0pt 前年同期 177 百万円 過去最高 調整後EBITDA※ 1,500百万円 前年同期比 +65.2pt 前年同期 908 百万円 過去最高 M&A実行件数 1件 前年同期 1件

※調整後EBITDA:営業利益+のれん償却費+減価償却費+一過性の新規M&A関連費用

非連続成長(サーテックカリヤ)及びM&A関連費用等を除いたオーガニックベース

一過性のM&A関連費用を除くオーガニックベースで、営業利益は前年同期比+205.4%と大幅に増加

単位(百万円) 2Q累計 オーガニックベース 会計実績 (M&A関連費用除く) (M&A関連費用含む)
2025/3期 2026/3期 前年同期比
売上高 9,796 19,291 +96.9%
調整後EBITDA 932 1,763 +89.2%
営業利益 315 962 +205.4%
経常利益 421 967 +129.6%
当期純利益(参考) 194 508 +161.6%

※百万円未満を四捨五入しております。
※「オーガニックベース(M&A関連費用除く)」の当期純利益は、一過性の費用を法定実行税率で割り戻して算出しているため(参考)とさせていただいております。

オーガニックベースと会計実績の差異内訳(▲:減額要因、+:増額要因)

  • 販管費(M&A仲介およびデューデリジェンス費用):▲262百万円
  • 営業外支払手数料(ファイナンス手数料等):▲118百万円
  • 負ののれん発生益:+2,846百万円

M&Aの遅効性

業績が反映されるのはM&A公表直後ではなく、3ヶ月~半年

先行してM&A関連費用(営業利益に影響)が計上される

サーテックカリヤの場合

(1Q末) (2Q末) (3Q末) (本決算)

セグメント売上高の状況および連結売上高増減分析

エクセル・グループをはじめとする新規M&Aにより連結売上高は非連続的成長を達成

既存のグループ各社は、全体として前年同期を上回る水準を確保

増減分析

2026年3月期 2Q

(単位:百万円) 2025年3月期 2Q 2026年3月期 2Q 前年同期比
モノづくり事業 9,088 18,276 +101.1%
オートモーティブサプライヤー 7,407 16,525 +123.1%
ユニクレア(佐藤工業×イワヰ) 2,492 5,590 +124.3%
三井屋工業 4,915 5,259 +7.0%
エクセル・グループ 5,731
企画開発型モノづくり 1,683 1,782 +5.9%
天竜精機 428 446 +4.2%
アペックス 987 1,058 +7.2%
レディーバード 268 207 -22.8%
トライシス 71
プロフェッショナル・ソリューション事業 906 1,277 +40.9%
セレンディップ・ホールディングス 536 817 +52.4%
セレンディップ・テクノロジーズ 440 460 +4.5%
セレンディップ・ロボクロス 11 92 +736.4%
インベストメント事業 94 114 +20.8%
セレンディップ・フィナンシャルサービス 94 114 +20.8%

※個別業績については内部売上高又は振替高を含んでいるため、各個別業績の合計とセグメント別の数値は一致いたしません。
※ユニクレアの2025年3月期2Qの数値にイワヰは含まれておりません。

2025年3月期 2Q

※1新規連結子会社は、ロボクロス・イワヰ・トライシス・エクセル・グループを指します。

セグメント利益の状況および連結営業利益増減分析

エクセルの新規業績取込み、三井屋工業・ユニクレアも堅調でオートモーティブサプライヤー事業が大幅に増益

当社コンサル事業がDX増収に伴い増益

増減分析

2026年3月期 2Q

(単位:百万円) 2025年3月 2Q 2026年3月期 2Q 前年同期比
モノづくり事業 320 631 +97.2%
オートモーティブサプライヤー 244 621 +154.5%
ユニクレア(佐藤工業×イワヰ) -5 67
三井屋工業 249 297 +19.3%
エクセル・グループ 506
企画開発型モノづくり 116 32 -72.4%
天竜精機 -99 -103
アペックス 155 125 -19.4%
レディーバード 60 -5
トライシス 15
プロフェッショナル・ソリューション事業 -39 60
セレンディップ・ホールディングス -23 66
セレンディップ・テクノロジーズ 21 8 -61.9%
セレンディップ・ロボクロス -3 -14
インベストメント事業 11 7 -38.6%
セレンディップ・フィナンシャルサービス 11 7 -38.6%

※ユニクレアの2025年3月期2Qの数値にイワヰは含まれておりません。
※サーテックカリヤのM&A費用はオートモーティブサプライヤーに含めております。

2025年3月期 2Q

※1新規連結子会社は、ロボクロス・イワヰ・トライシス・エクセル・グループを指します。

連結貸借対照表サマリ

サーテックカリヤのB/Sを2Qで取り込み、資産・負債とも大幅に増加

「負ののれん」発生により、自己資本比率は20.1%と20%台を維持

(単位:百万円) 2025年3月期末 2026年3月期2Q 増減額
総資産 32,241 55,051 +22,809
流動資産 16,193 27,065 +10,871
固定資産 16,047 27,985 +11,937
負債 24,109 40,819 +16,709
流動負債 13,099 23,153 +10,053
固定負債 11,010 17,666 +6,656
純資産 8,132 14,231 +6,099
自己資本比率 24.8% 20.1% -4.7pt

自己資本比率の見通し

M&Aで一時的に自己資本比率が低下するも、安定した利益及び借入返済により増加する

当社の投資方針は、 キャッシュカウ(安定分野)の投資比率が高く 、一定の蓋然性はあるものと思料

2025年9月 2026年3月想定 2027年3月想定 2028年3月想定 2029年3月想定
自己資本比率 20.1% 21.3% 25.3% 28.9% 32.1%

※「借入返済」は、既存借入の返済・設備投資計画に沿った借入の実行を加味しております。
※「利益増加」は、新規M&Aを加味せず、既存グループ会社が稼ぐ利益を保守的に横引きし、税率を35%、一部被支配株主分を考慮して算出しております。

【参考:M&Aによる非連続成長を事業とする企業の自己資本比率】

社A 社B 社C 社D
19.0% 23.1% 30.2% 31.0%

A・B・C・D社は、GENDA、ヨシムラフードHD、技術承継機構、コロワイドのいずれか

エクイティファイナンスの優先順位

複数のM&Aファイナンススキームの組み合わせにより、自己資金の流出を最小化

株価の希薄化を抑えるため、エクイティファイナンスの実施を劣後

投資資源の調達方針

セレンディップ・チャレンジ500/ 2024年6月公表

当社が日本の中堅・中小製造業の持続的成長モデル となるべく連結売上高500億円を目指す

セレンディップ5つの成長戦略
  1. 非連続的な成長を実現する 事業承継M&A
  2. 成長する世界市場に挑戦する 海外進出
  3. 新しい価値創造に挑戦する 高付加価値領域、脱炭素・EV化
  4. 製造現場の生産性を劇的に向上する フューチャーファクトリー
  5. 中小・中堅企業が規模の経済を獲得する ホールディングスの企画機能強化

2024年3月期 (実績)

2025年3月期 (実績)

2026年3月期 2027年3月期

業績予測の修正(連結)

売上高は、3Qから取り込むサーテックカリヤの業績を上乗せし、対期首予測25%の 2ケタ上方修正

営業利益・経常利益は、2Qに一過性の新規M&A関連費用を計上するも、3Qから取り込むサーテックカリヤの業績が補い、ともに 2ケタ上方修正

当期純利益は、サーテックカリヤのM&Aにより「負ののれん発生益」 2,846百万円 が発生(特別利益)し、対期首予測3.7倍を予測

(単位:百万円) FY2026 期初予測 (5/12公表) FY2026 今回予測 (修正後) 増減 (増減率) 参考 オーガニックベース (サーテック・M&A関連費用除く)の予測値
売上高 40,000 50,000 +10,000 (25.0%) 40,000
営業利益 1,800 2,250 +450 (25.0%) 1,950
経常利益 1,850 2,180 +330 (17.8%) 2,000
親会社株主に帰属する 当期純利益 1,100 3,900 +2,800 (254.5%)
1株当たり当期純利益 (単位:円銭) 243.56 853.38

セレンディップ・チャレンジ500達成に向けて大きく前進

売上高は、中期経営計画を前倒しで達成見込み

営業利益はQ2に一過性の新規M&A(サーテックカリヤ)関連費用を計上するも、当初計画を大幅に上回る見込み

「非連続成長」を実現した当期のM&A実績

(単位:億円)

サーテックカリヤ
実施時期 2025年7月
連結売上高 216
連結営業利益 11

※上記の数値はM&A実施前

  • 中計数字(2024/6発表)
  • オーガニック成長
  • 非連続成長(サーテックカリヤ)

株価の推移|さらなる企業価値向上へ

サーテックカリヤM&A公表以降、株価は上昇基調を示し、出来高も安定して推移

時価総額230億円は通過地点、さらなる企業価値向上へ

時価総額 500億円超へ

目標

株式分割|株価上昇を踏まえた株式分割の実施

当社株価が堅調に推移している背景を踏まえ、より投資しやすい環境へ

株式の流動性を高めることで、投資家層のさらなる拡大を図る

基準日 :2025年11月30日※1

分割比率 1 対 4

効力発生日:2025年12月1日

株式分割前 株式分割後

(~2025年11月30日) (2025年12月1日~)

約50万円 4,975円×100株※2
約12万円 1,244円×100株

※1基準日である2025年11月30日(日曜日)は休日扱いとなるため、実質的には2025年11月28日(金曜日)となります。
※2投資単位は、2025年11月17日終値である1株4,975円を基準として100株で換算

ロールアップ型M&Aの加速

ロールアップ型のM&Aで、当社グループは単品売りから機能・技術を軸に総合提案できる体制に進化

“めっき・表面処理”の総合メーカー が加わり、提案領域をさらに拡充

単品売り 総合提案へ移行

機能・技術を軸としたロールアップ型 の事業承継M&Aを志向

金属プレス 加工 2025年4月合併 ユニクレア (佐藤工業×イワヰ)
樹脂成型 三井屋工業 エクセル
デザイン アペックス (アペックス×トライシス) 2025年10月合併
表面加工 など 白金鍍金 サーテック カリヤ 2025年7月
中核会社

グループ会社

ドライブトレイン、運転支援・情報通信、エンジン回り(駆動部)、外装部品、環境対策、電子・電装部品

ロールアップ型M&A|三井屋工業×エクセルの統合に向け中間HDの設立

経営資源の最適化と開発力の統合により、人材育成・獲得と競争力を強化し、さらなる収益向上へ

地域密着から広域対応へ、当社自動車事業部門の母体づくりを目指す

IRイベント情報

イベントでは、代表取締役社長兼CEOの竹内が登壇し、事業説明と成長戦略についてお話しします。

投資家の皆様に当社への理解を深めていただく機会となりますので、ぜひご参加ください。

日 時 時 間 イベント名 開催形式 開催場所
2026年2月27日(金) 14:30~15:20 日本証券新聞主催 会場 福岡
2026年3月22日(日) 時間未定 湘南投資勉強会 会場+オンライン 湘南
イベントなどの最新情報は X(旧:Twitter) にて配信中

アカウントID: @SERENDIP_HD

Q&Aとアンケート

1.Q&A

「Q&A」欄にご質問を投稿してください。時間の都合上、すべてのご質問に回答できかねる場合がございます。予めご了承のほど、よろしくお願いいたします。

2.アンケートのお願い

右のQRコードもしくはURLから、ご回答いただけます。アンケートでは皆様のご意見やご感想によって、IR活動を改善してまいります。回答フォームからメルマガ登録(任意)も可能です。└決算情報・IRニュースなどを定期的にお届けします。

\皆様のご意見お待ちしております /

https://forms.office.com/r/n7hEKeN3XZ

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https://www.serendip-c.com/

愛知県名古屋市中区錦1-5-11 名古屋伊藤忠ビル

日本の中堅・中小製造業の危機

  1. 製造業は、日本のGDPの約2割を占め1,045万人が就業する、日本経済を支える中心的な産業
  2. 経営者の高齢化、後継者不在により「休廃業・解散」を選択する件数が増加傾向

依然重要な日本の製造業

事業承継M&Aへの圧倒的需要

解決すべき5つの課題と課題を解決する当社のビジネスモデル

当社は、日本の中堅・中小製造業の課題を解決する事業承継のトータルソリューションカンパニー

解決すべき課題 課題を解決する当社のビジネスモデル
Ⅰ 中堅・中小製造業の経営者の高齢化 M&Aによる事業承継
Ⅱ 日本のマーケット縮小 海外進出
Ⅲ 付加価値の源泉(スマイルカーブ)の変化・脱炭素化の進展 高付加価値領域・新領域へ進出
Ⅳ 中堅・中小製造業の現場の高齢化/人手不足、生産性の低さ 現場のスマート化・DXによる生産性向上・省人化
Ⅴ 中堅中小企業の ホールディングスによるグループ 管理・企画機能の弱さ 経営支援

当社は事業承継を総合的に解決するトータル・ソリューション・カンパニー

日本の中堅・中小企業が直面する課題解決に向けて、独自の 「モノづくり事業承継プラットフォーム」 を構築

モノづくり事業承継プラットフォーム

モノづくり基盤|製造現場の変革スタンダード

当社の製造現場の変革は、3つのステップで実現

品質向上・生産効率向上・IoT活用による省人化によって得られたリソースをR&D(研究開発)に集中投下

見える化を徹底し、「データを見て、ファクトで判断する」製造現場に

  • Step01 見える化の推進: データによる製造スタッフ/マネジメント層の意識変革
  • Step02 現場の標準化: 現場作業の標準化、改善手法の教育
  • Step03 省人化: IoTの活用(DX)、ロボット導入
品質向上・生産性向上 R&Dにリソース集中投下

モノづくり基盤|セレンディップ・フューチャーファクトリーをグループ内外へ展開

人材不足・ノウハウ不足の課題を解決するトータルソリューションを提供

セレンディップ・フューチャーファクトリー
  1. グループ会社のフューチャーファクトリー化(ロールモデル化)
  2. コンサルティング事業部がDX、RX(協働ロボット導入)サービスを拡大
    三井屋工業東北工場 環境保全推進賞知事賞受賞

省人化 可視化 DX

  • 自動搬送システム・協働ロボットによる省人化
  • スマートカメラを活用した遠隔指示
  • 生産データからCO2排出量を定量化し、見える化とコスト削減
  • データのリアルタイム見える化で現場改善活動の活発化
  • 次世代生産管理システム(ERPパッケージ)の導入
  • デジタルツインを活用して設計・製造を変革
事例|徹底した省人化で生産性2倍を実現

2025年4月三井屋工業株式会社(本社:愛知県豊田市)の東北工場を増床

三井屋工業 東北工場 環境保全推進賞知事賞受賞
環境保全推進賞知事賞受賞

グループ会社一覧

ユニクレア株式会社、三井屋工業株式会社、株式会社サーテックカリヤ、セレンディップ・ホールディングス株式会社、天竜精機株式会社、セレンディップ・フィナンシャルサービス株式会社、セレンディップ・テクノロジーズ株式会社、株式会社アペックス、株式会社レディーバード、セレンディップ・ロボクロス株式会社、エクセル・グループ

PT.SURTECKARIYA INDONESIA、SURTECKARIYA VIETNAM CO., LTD.

沿革

プライム上場へのロードマップ

日本の中堅・中小製造業の事業承継と経営革新を加速度的に促進するために、社会的インパクトを与えられる企業体への進化

当社のミッション・ビジョン・バリュー

社名の由来となった「Serendipity(セレンディピティ)」とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見することを意味します。セレンディピティが世界にもたらす可能性を私たちは信じています。

VISION

VALUES

代表者の紹介

幼少期より、曾祖父である竹内明太郎(コマツ創業者)の影響を受け、経営者としての道を志す。

  • 1994年 ニフティ株式会社
  • 1999年 株式会社東海総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)
  • 2001年 SAPジャパン株式会社
  • 2006年 日本オラクル株式会社
  • 2011年 株式会社シンプレクス・コンサルティング(現シンプレクス株式会社)
  • 2014年 当社代表取締役社長
  • 2023年 当社代表取締役社長兼CEO
竹内在|Ari Takeuchi

当社のMission

事業承継型M&Aにより 日本の中堅・中小製造業を世界に誇れる100年企業へ

曾祖父から学んだ哲学から事業承継型M&Aへ

  1. 経営合理化と近代化
    26歳の時に父から、芳谷(よしのたに)炭鉱の経営を一任。徹底した 技術革新と合理化 を行い、極力内製化しコストダウンを図った。当時の最新技術を導入し、近代的生産体制の確立した。

  2. 経営多角化・M&A
    鉱業・炭鉱だけでなく、鋳造、鍛造、金型など周辺事業も手掛けた。その次は機械工業への進出。その一つが唐津鉄工所。工作機械の開発製造を手掛ける。もう一つが鉱山用機械製作の 小松鉄工所全国の炭坑や鉱山を次々と買収し、事業拡大を図った。 快進社(DUTSUN)へ出資し、 日本の自動車業界の幕開けを作った

  3. 海外・研究開発
    欧州で鉱山、機械、造船等の視察と、当時開催中のパリ万博をも視察し、そこで技術の遅れを痛感した。帰国後、多くの事業を立ち上げ、機械など国産化を行う。

  4. 地方創生
    唐津、小松鉄工所にしても創設地から動かなかった。その理由として、
    1.その地方に受けた恩に報いる、2.移転すると地方の衰退につながる、3.地方は実直な若者が多い、4.国家的見地より、工業の地方分散がよい、5.良品に国境なし、造る場所は問題にはならない

『良品に国境なし 工業こそ富国の基』

  1. 教育・人づくり
    「人創りこそ企業の礎、また国を興す礎でもある」高知工業高校、早稲田大学理工学部へヒト、モノ、カネを寄贈

会社概要

社 名 セレンディップ・ホールディングス株式会社 SERENDIP HOLDINGS Co., Ltd.

代表者 代表取締役社長兼CEO 竹内在

本社所在地 愛知県名古屋市中区錦一丁目5番11号 名古屋伊藤忠ビル

設立 2006年8月

資本金 11億4273万円(2025年3月末現在)

株式公開市場 東京証券取引所グロース市場 証券コード:7318

従業員数 単体67名(2025年9月末現在) グループ全体4,182名(2025年9月末現在)

決算月 3月

M&A実行基盤|3つの投資モデル

成長戦略やオーナー経営者のニーズに合わせて、3つの投資モデルから選択

モデル 売上規模 目的 回収期間 投資実行会社 実行件数の目安 中期的なエグジット(予定)
グループ化投資 1 50億円 以上 ロールアップ・新規事業 長期 セレンディップ・ホールディングス 1~2件/年 程度
フロー型投資 2 50億円 未満 エグジット 短期 セレンディップ・フィナンシャルサービス 1~4件/年 程度 1~2件
グループ共同ファンド 3 50億円 未満 エグジット 短期 日本ものづくり事業承継投資 (共同投資会社) 1~2件/年 程度

SBI新生銀行グループ共同ファンド 3

主なM&Aの実績

2014年から、10件以上のM&Aを実施。

会社 投資モデル ストック型 株式取得 2014年 現在 連結子会社 特記事項
天竜精機株式会社 天竜精機株式会社 天竜精機株式会社 天竜精機株式会社
佐藤工業株式会社(現ユニクレア株式会社) ストック型 2015年 連結子会社
協立製作所株式会社 フロー型 2017年 売却済み(2020年)
三井屋工業株式会社 ストック型 2018年 連結子会社
サンテクト株式会社(現セレンディップ・テクノロジー株式会社) ストック型 2018年 連結子会社
株式会社エムジエク(現セレンディップ・テクノロジーズ株式会社) ストック型 2020年 連結子会社
三河鉱産株式会社 フロー型 2022年 投資中 名古屋銀行グループとの共同出資
株式会社アペックス ストック型 2023年 連結子会社
白金鍍金工業株式会社 ものづくりファンド 2023年 投資中
高島ロボットマーケティング株式会社 (現セレンディップ・ロボクロスマーケティング株式会社) ストック型 2024年 連結子会社 2025年3月期2Qから業績取込
株式会社レディーバード ストック型 2024年 連結子会社 2025年3月期1Qから業績取込
勝和産業株式会社 ものづくりファンド 2024年 投資中
株式会社イワヰ(現ユニクレア株式会社) ストック型 2024年 連結子会社 2025年3月期4Qから業績取込
エクセル・グループ ストック型 2024年 連結子会社 2025年3月期4Qから業績取込
株式会社トライシス ストック型 2024年 連結子会社 2025年3月期4Qから業績取込
コムコグループ ものづくりファンド 2025年 投資中
サーテックカリヤ・グループ ストック型 2025年 連結子会社 2026年3月期2Qから業績取込

(2025年5月20日時点)

M&Aの大型化とグローバル化加速

M&Aは年2~3件が目標

オートモーティブサプライヤー 企画開発型モノづくり
佐藤工業・イワヰ(現:ユニクレア)、三井屋工業 天竜精機、アペックス、トライシス(現:アペックス)、高島ロボットマーケティング(現:セレンディップ・ロボクロス)、レディーバード
エクセル・グループ、サーテックカリヤ

※円の大きさは、売上高をイメージ。

グループ拠点

当社ならではの競争優位性

国際競争力および参入障壁の高い自動車業界を中心にM&Aを展開

現場改善と経営変革を通じ、R&Dで成長を実現

M&A市場におけるポジショニング

長期保有前提 短期保有前提
当社

投資判断(AI生成)

投資評価: ★★★

評価の理由:
セレンディップ・ホールディングスは、M&Aを駆使した「事業承継型M&A」を核に、売上高と利益を非連続的に成長させており、今期は中期経営計画を前倒しで達成する見込みです。特に、エクセル・グループやサーテックカリヤのM&Aにより、連結売上高は前年同期比で約97%増、営業利益はオーガニックベースで205%増と、極めて高い成長率を達成しています。

しかし、この成長はM&Aによるものであり、オーガニックな成長力にはまだ課題が見られます。セグメント利益の分析では、モノづくり事業の利益の多くが新規M&A(エクセル・グループ、サーテックカリヤ)に依存しており、既存事業の多く(天竜精機、アペックス、レディーバードなど)は利益が低迷または減少しています。また、プロフェッショナル・ソリューション事業も利益貢献が限定的です。

自己資本比率はM&Aによる負債増加で20.1%まで低下していますが、経営陣は利益創出と借入返済により2029年3月期には32.1%まで回復する見通しを示しており、これはM&Aを繰り返す企業としては許容範囲内と考えられます。

全体として、M&A戦略の実行力は高いものの、M&A後の既存事業の収益性改善や、M&Aに依存しないオーガニック成長の確実性については、さらなる検証が必要です。株価対策としての株式分割は流動性向上に寄与する可能性がありますが、本質的な企業価値向上には直結しません。

投資判断の根拠:
買い:M&Aによる非連続的な成長が明確であり、中期経営計画を前倒しで達成する見込み。特に自動車関連事業の成長性が高い。
保有:M&A戦略の実行力は評価できるが、M&A後の既存事業の収益性改善や、M&Aに依存しないオーガニック成長の確実性には懸念が残るため、現状維持が妥当。
売り:M&A依存度が高く、買収後のシナジー創出や既存事業の収益性改善が不透明。

結論として、現状の成長性と将来の不確実性を考慮し、「保有」を推奨します。

重要なポイント:
1. M&A依存の成長構造:連結業績の急成長はM&Aによるものであり、オーガニック成長の持続性には不透明感が残る。
2. 既存事業の収益性:新規M&Aを除いた既存事業の利益成長が限定的であり、買収後のPMI(統合)の成果が問われる。
3. 自己資本比率の変動:M&Aによる負債増加で比率が低下しているが、将来的な回復見通しは示されている。
4. 負ののれん発生益:当期純利益の急増は、サーテックカリヤのM&Aに伴う一過性の負ののれん発生益(28億円)によるものであり、実態の収益力とは乖離している。

会社への質問(AI生成)

M&A後の既存事業の収益性改善策と、M&Aに依存しないオーガニック成長の具体的なロードマップについて、詳細な説明を求めます。

M&A関連費用が先行して計上される構造について、サーテックカリヤのM&Aで発生した費用(販管費262百万円、営業外支払手数料118百万円)が、今後のM&Aにおいても同様の規模で発生するのか、また、その費用対効果をどのように評価しているのか、具体的な説明を求めます。

新規連結子会社(エクセル・グループ、サーテックカリヤ)を除いた、既存のモノづくり事業におけるオーガニックベースの営業利益成長率が前年同期比+205.4%と非常に高いが、この成長を牽引した具体的な要因(価格転嫁、数量増加、コスト削減など)と、その持続可能性について詳細な説明を求めます。

売上倍増のための施策(AI生成)

施策名 成功率(%) インパクト 評価コメント
既存事業の収益性改善と高付加価値化(フューチャーファクトリーの横展開) 70% A 既存事業(特に天竜精機、アペックスなど)の利益率が低い現状を改善するため、フューチャーファクトリー化による生産性向上とコスト削減を加速させる。特にIoT導入による見える化と省人化を徹底し、R&Dリソースを確保する。
自動車関連事業の海外展開加速(特にEV/脱炭素関連) 65% S 自動車業界の構造変化に対応し、既存の自動車関連事業(ユニクレア、三井屋工業、エクセル)の海外展開を加速する。特にEV化や脱炭素化に対応した高付加価値部品の供給体制を構築し、新規顧客獲得を目指す。
M&A後のPMI(統合)の高度化とシナジー創出の早期化 80% A M&A後の統合プロセスを標準化し、特に技術・機能のロールアップによる総合提案力を早期に実現する。特にサーテックカリヤの表面処理技術と既存のプレス・成型技術の組み合わせによるクロスセルを強化する。
プロフェッショナル・ソリューション事業の収益化と拡大 55% B DX/RXコンサルティング事業を強化し、グループ内でのフューチャーファクトリー化ノウハウを外部顧客へ提供する。ただし、現状の利益貢献が限定的なため、売上倍増への直接的なインパクトは限定的。

最優先戦略(AI生成)

最優先戦略:既存事業の収益性改善と高付加価値化(フューチャーファクトリーの横展開)

セレンディップ・ホールディングスは、M&Aによる非連続的な売上成長を達成していますが、その成長の持続可能性は、買収した企業の収益性をいかに高められるかにかかっています。現状、新規M&Aを除いた既存事業の多く(天竜精機、アペックスなど)は利益率が低迷しており、M&Aに依存しないオーガニックな成長の基盤が脆弱です。

最優先戦略として、「フューチャーファクトリー化による既存事業の収益性改善と高付加価値化」を位置づけます。これは、同社が掲げる「Step01 見える化の推進」「Step02 現場の標準化」「Step03 省人化」を、既存のモノづくり事業全体に徹底的に横展開することを意味します。

実行の具体的内容:
1. 標準化されたDX/RX導入パッケージの適用:三井屋工業東北工場での成功事例(生産性2倍)をモデルケースとし、既存の全製造子会社に適用します。特に、IoTによる生産データのリアルタイム可視化と、協働ロボット(RX)導入による省人化を加速させます。
2. R&Dリソースの再配分:生産性向上とコスト削減によって捻出されたリソースを、高付加価値領域(脱炭素、EV化関連技術)への研究開発に集中投下します。これにより、自動車業界の構造変化に対応し、価格競争力だけでなく技術競争力で優位性を確立します。
3. グループ内でのノウハウ共有とコンサルティング事業との連携:フューチャーファクトリー化のノウハウを、プロフェッショナル・ソリューション事業を通じてグループ内外に展開し、収益源とします。

期待される効果:
この戦略は、M&A後のPMIを加速させ、買収企業の収益性を早期に改善します。また、M&Aに頼らずとも、既存事業の利益率を向上させることで、安定的なキャッシュフローを生み出し、次なるM&Aの原資を確保できます。これにより、M&A依存体質からの脱却と、持続可能な成長基盤の構築が可能となります。

ITコンサルからの提案(AI生成)

提案する施策は、主に「既存事業の収益性改善と高付加価値化(フューチャーファクトリーの横展開)」の実現を支援するITコンサルティングサービスに焦点を当てます。

  • 製造現場のデータ統合基盤(MES/ERP連携)構築支援

    • 目的: 各製造子会社でバラバラに存在する生産データ、品質データ、在庫データを統合し、リアルタイムでの「見える化」を徹底します。
    • 期待される効果: 経営層から現場まで、統一されたファクトベースでの意思決定が可能になります。特に、天竜精機やアペックスなど、既存事業の利益率改善のため、ボトルネックの特定と標準化の進捗管理を迅速化します。
    • 実現可能性: 既存のDXノウハウを活用し、スモールスタートで導入可能です。
  • 協働ロボット(RX)導入・運用最適化のためのデジタルツイン環境構築

    • 目的: 現場の省人化・自動化を加速するため、導入前にデジタルツイン環境でロボットの配置や動作シミュレーションを行います。
    • 期待される効果: 導入コストと期間を削減し、導入後の生産ラインへの影響を最小化します。これにより、フューチャーファクトリー化のスピードを向上させ、既存事業の生産性向上を支援します。
    • 実現可能性: 導入済みのIoTデータと連携させることで、シミュレーションの精度を高め、導入後の効果測定も容易になります。
  • グループ横断的な技術・ノウハウ共有プラットフォームの構築

    • 目的: ロールアップ型M&Aのシナジーを最大化するため、各社の設計データ、製造ノウハウ、品質管理手法などを一元管理・検索可能なナレッジマネジメントシステムを構築します。
    • 期待される効果: 新規M&A企業(例:サーテックカリヤ)の技術を既存事業(例:ユニクレア)に迅速に展開し、クロスセルや総合提案の機会を創出します。
    • 実現可能性: クラウドベースのプラットフォームを活用し、セレンディップ・ホールディングスが企画機能を強化する上で不可欠なIT基盤となります。