リニカル - 2026年3月期 第2四半期決算 決算説明会資料 ★
基本情報
- 会社コード: 21830
- 会社名: リニカル
- タイトル: 2026年3月期 第2四半期決算 決算説明会資料
- 発表日時: 2025年12月05日 10:00
- PDF URL: https://www.release.tdnet.info/inbs/140120251205515101.pdf
- YahooFinance: https://finance.yahoo.co.jp/quote/2183.T
2026 年 3 月期第 2 四半期 決算説明会
2025 年 12 月 5 日(金)
株式会社リニカル
代表取締役社長 秦野和浩
東証スタンダード 2183
会社概要
| 社名 | 株式会社 リニカル |
|---|---|
| 所在地 | 大阪市淀川区宮原 1-6-1 |
| 設立 | 2005 年 6 月 7 日 |
| 代表者 | 代表取締役 秦野 和浩 |
| 資本金 | 214 百万円 |
| 事業内容 | 医薬品開発業務を受託する CRO 事業 |
| 従業員数 | 669 名(2025 年 3 月末時点) |
設立経緯
2005 年 山之内製薬と藤沢薬品が合併(アステラス製薬)
→ 藤沢薬品で新薬開発を担ったメンバ中心に、起業
経営理念
プロフェッショナルとしての質を提供し、ステークホルダーである製薬会社、医療機関、患者ならびに株主、従業員の幸せを追求する。
国際認証
情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格 ISO/IEC 27001 認証をグループ全拠点で取得
経営理念の実践
リニカルのロゴマークには、事業を通して世界中の患者様の幸せを追求していきたいという私たちの想いが込められています。
青は「差別することなき、誠実さを」
赤は「消えることなき、情熱を」
黄は「飽くことなき、探求心を」
リニカルの 3 つの事業
臨床開発に特化し、創薬段階から新薬開発、承認後まで一気通貫のサービス提供
- CRO 事業:医薬品の開発段階で行われる臨床試験(治験)に係る業務を代行、支援
- 育薬事業:医薬品の製造販売後の臨床研究やマーケティング活動を支援
- 創薬事業:市場分析、薬事・開発戦略立案、販売提携先の選定・契約締結等、医薬品開発のための広範囲な業務をトータルにサポートするコンサルティング
日本発グローバル CRO
約 20 か国 / 地域で従業員を雇用。提携パートナーを含めると 30 か国程度でサービス提供
業績推移
創業からの売上高、営業利益推移(単位:億円)
(年度)
2006/3 ~ 2025/3
韓国、欧州、米国での海外 M&A を経て、海外事業を中心に成長
地域別売上高比率、従業員比率
従業員:海外比率 55%
売上高:海外比率 67%
海外比率は売上高、従業員数とも 50%以上
事例1 既存顧客:再生医療(iPS 細胞由来)
Heartseed( 株 ) website より許可を得て引用
Heartseed 福田恵一慶應義塾大学名誉教授 創業のバイオベンチャー
他家 iPS 細胞由来の心筋細胞の微小組織(心筋球)を心臓に移植する治療法である「心筋再生医療」を確立し、重症心不全患者様への貢献を目的に HS-001 を開発中
事例2 海外バイオベンチャー:遺伝子送達医薬品
遺伝子送達プラットフォームとしてウイルスベクターシステムを使い、 HSV ベースのベクターを設計・製造
(*:ベクター (vector) とは、外来遺伝物質を別の細胞 に人為的に運ぶために利用される DNA または RNA 分子)
< HSV ベクターの特徴>
- 遺伝子治療用ベクターとして広く応用が進んでおり、様々な疾患を対象とした遺伝子治療用担体として有望視されている。
- 分裂 / 非分裂細胞の両方の様々な細胞種に対して高い感染能力を持つ。
- ウイルスゲノムが極めて大きいため (~150 kb), 単一ベクターで巨大かつ複数の治療遺伝子を運搬可能
- 神経系への遺伝子導入、腫瘍溶解剤、ガン、 HSV、その他感染症に対するワクチンの開発など、さまざまな用途に利用される。
連結業績
- 売上高:前年同期比で、日本、欧州、台湾及び中国が増収となったが、米国及び韓国が減収となったことから連結では減収。
- 営業利益:台湾、中国が黒字となったが、日本、米国、欧州及び韓国が営業赤字のため連結でも営業赤字。
- 四半期純利益:繰延税金資産の取り崩しにより法人税等調整額が増加。
| 単位:百万円、% | 2025 年 3 月期 2Q 実績 | 2026 年 3 月期 2Q 実績 | 対前年比 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,426 (100.0%) | 4,859 (100.0%) | △10.4% |
| 売上原価 | 4,111 (75.8%) | 3,787 (77.9%) | △7.9% |
| 販管費 | 1,507 (27.8%) | 1,583 (32.6%) | 5.0% |
| 営業利益 | △192 (△3.6%) | △511 (△10.5%) | - |
| 経常利益 | △239 (△4.4%) | △543 (△11.2%) | - |
| 四半期純利益 | △280 (△5.2%) | △927 (△19.1%) | - |
地域別業績
| 単位:百万円 | 2025 年 3 月期 2Q 実績 (売上高) | (営業利益) | (経常利益) | 2026 年 3 月期 2Q 実績 (売上高) | (増減率) | (営業利益) | (増減率) | (経常利益) | (増減率) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本 | 1,892 | △215 | △230 | 1,975 | 4.4% | △114 | - | △78 | - |
| 米国 | 2,513 | 410 | 431 | 1,923 | △23.5% | △76 | - | △56 | - |
| 欧州 | 1,565 | △54 | △102 | 1,709 | 9.2% | △142 | - | △206 | - |
| 韓国 | 375 | △73 | △80 | 327 | △12.8% | △58 | - | △83 | - |
| 台湾 | 42 | △28 | △25 | 98 | 130.9% | 14 | - | 11 | - |
| 中国 | 115 | △7 | △4 | 143 | 24.7% | 50 | - | 47 | - |
| 連結調整* | △1,077 | △223 | △227 | △1,318 | - | △184 | - | △178 | - |
| 合計 | 5,426 | △192 | △239 | 4,859 | △10.4% | △511 | - | △543 | - |
*のれんの償却費用は連結調整に含めております。
**売上高は内部取引控除前の数値となっております。
地域別業績概要
- 日本:増収・営業赤字縮小
- 国内外の製薬会社からの複数の新規案件を受託、売上計上したことで増収、営業赤字は縮小
- 人員稼働率向上のための施策遂行と、厳密な経費管理により業績改善を目指す
- 米国:減収・営業赤字化
- 大型案件終了に伴う売上減少を補うことができず減収、営業赤字化
- 複数の大型国際共同治験を受注内諾したものの、米国食品医薬品局 (FDA) による試験計画審査の遅れにより試験開始が遅延し、売上に未貢献
- 欧州:増収・営業赤字拡大
- 既存案件の期間延長や工数追加の契約変更により増収
- 外注費等の費用が増加したことで、営業赤字は拡大
地域別受注残高
※受注残高: 既に契約を締結済みの受託業務の受注金額の残高。今後1年から5年程度の期間で発生する売上高を示しており、当社グループの今後の業績予想の根拠となる指標。
(単位:百万円)
2025 年 11 月 14 日時点の受注残高は、 2025 年 3 月期末と比較して 1.4 %増の 119 億円となった。
地域別受注残高の状況
- 日本:
- 国内外の製薬会社から複数の新規案件を受託し、 2025 年 3 月末対比で受注残高は増加
- 日系製薬企業から、当社日本拠点が管理する豪州、アジア試験を受託するなど、豪州拠点設立による効果が発現
- 米国及び欧州:
- 米国、欧州、豪州を含む複数の大型国際共同治験を受注内諾し、一部を契約締結したものの、その他の部分について試験開始時期の遅延や試験実施の見送りにより契約完了に至っていないことで、 2025 年 3 月期末から受注残高が減少
- アジア:
- 韓国において、韓国国内案件及びグループ会社を経由したデータマネジメント・統計解析業務等を含む案件を複数受託した結果、 2025 年 3 月期末から受注残高が増加
- 台湾において、台湾国内及び米国で実施されるグローバル案件の獲得により受注残高は増加
通期予想
上期までの状況を鑑み、通期予想を下方修正
| 単位:百万円 | 2025 年 3 月期 実績 (金額) | 2026 年 3 月期 期初予想 (金額) | 2026 年 3 月期 修正予想 (金額) | 増減率 (対前期) |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 10,437 (100.0%) | 11,200 (100.0%) | 9,350 (100.0%) | △10.4% |
| 営業利益 | △583 (△5.6%) | 300 (2.7%) | △1,350 (△14.4%) | - |
| 経常利益 | △498 (△4.8%) | 320 (2.9%) | △1,400 (△15.0%) | - |
| 当期純利益 | △539 (△5.2%) | 150 (1.3%) | △1,700 (△18.2%) | - |
( 参考 ) のれん残高と残存償却期間 (2025/3 期末)
| 単位:百万円 | のれん (期末残高) | (残存償却期間) | (年間償却額※3) | のれん以外の関連する無形固定資産 (期末残高) | (残存償却期間) | (年間償却額※3) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 韓国 | 2019 年 3 月期で償却終了 | 2019 年 3 月期で償却終了 | 2019 年 3 月期で償却終了 | 2019 年 3 月期で償却終了 | 2019 年 3 月期で償却終了 | 2019 年 3 月期で償却終了 |
| 欧州 ※1 | 1,195 | 8-9 年 | 147 | 657 | 2 年 | 310 |
| USA ※1 | 1,949 | 9 年 | 220 | 22 | 2 年 | 11 |
| 合計 | 3,144 | ー | 368 | 85 | ー | 24 |
※1 Linical Accelovance America, Inc.買収により発生したのれんについて、その欧州子会社分を欧州に按分しています。
※2 のれん以外に Purchase Price Allocation により認識された無形固定資産
※3 2025 年 3 月期末の為替レートで換算しております。
成長戦略
将来のさらなる海外事業拡大に向け、高品質なサービス提供及び財務基盤を強化
成長戦略_ガバナンス
サービスを拡大しながら収益性を向上させるため、組織体制を変革及び強化する
- 拠点間のコミュニケーションの強化
各拠点の進捗状況や課題を迅速に共有し、協力できる体制を強化 - 人材の確保/育成
専門性の高いサービスを提供できるよう優秀な人材を採用/育成するとともに、人材リテンションのための取り組みを強化 - サービス間での協業
モニタリング業務に加え、創薬支援事業やデータマネジメント業務など、異なるサービス間の連携を強化し、迅速・柔軟なサービスを提供
成長戦略_営業
クライアントへのきめ細やかな提案力を強化し、大手グローバル CRO との差別化を図る
- 営業組織の改革
グローバルでの組織的な営業活動を行えるよう、手順の標準化を進めると共にノウハウを蓄積 - 顧客ごとの営業戦略の充実
欧米の新興バイオ医薬品企業を重点ターゲットとしつつ、大手製薬企業や日系製薬企業など顧客ごとに異なるニーズに合致する営業戦略を充実 - グローバル営業人材の育成
グローバルで連携しての営業活動を担える人材を確保
成長戦略_ IT 投資
デジタル技術を活用し、臨床試験の効率化ニーズへの対応及び経営の効率化を推進する
- AI の治験業務への活用
治験業務における AI の活用に向け、システムの導入検討を図るとともにテクノロジーと臨床開発の双方に精通した人材を育成 - 各ファンクションにおける DX の推進
グループ全体で統一したデジタルツールやシステム環境を整備し、 DX による生産性向上を図る。 - 協業関係の強化
分散型臨床試験(DCT)や AI 活用のために必要となるシステム系パートナー網の強化
臨床試験における AI の活用
臨床試験の各フェーズでの AI 活用に向け、ツールの導入検討を推進
- 試験デザイン策定
AI モデルが試験文書から情報を抽出
プロトコルの各要素が結果にどのように影響するかを評価 - 症例登録
AI が医療記録を検索し、臨床試験の基準を満たす潜在的な患者を特定
試験組入の迅速化と精度向上 が可能 - データアナリシス
AI が膨大な試験データを分析
患者の記録をマイニングしてパターンを見つけたり、反応を個別に予測することが可能 - リスクモニタリング
AI がリアルタイムに臨床試験データをモニタリング
安全性の懸念が生じるとアラートを発出 - レギュラトリー
AI がデータ間の不整合やエラーをチェックし、規制の遵守をサポート
ありたい姿
To be the “strongest” CRO
私たちは、最大ではなく、最強の CRO を目指しています。 最強の CRO になるためには、労働集約的ではなく知識集約的であり、業界で最高の収益性を達成する必要があります。 これを達成するため、チームの各メンバーは、一人当たりの収益の点で競合他社をしのぐことを目指します。
投資判断(AI生成)
投資評価: ★☆☆
評価の理由:
今回の決算は、売上高が前年同期比で10.4%減少し、営業利益が赤字幅を拡大(前年同期の-192百万円から-511百万円へ悪化)しており、非常に厳しい状況を示しています。通期予想も大幅な下方修正が行われ、売上高は前期比10.4%減、営業利益は前期の-583百万円から-1,350百万円への赤字拡大を見込んでいます。
特に懸念されるのは、地域別の業績です。売上高の約40%を占める米国事業が23.5%減収となり、営業赤字に転落しています。これは「大型案件終了に伴う売上減少を補うことができず」と説明されていますが、CRO事業の特性上、大型案件の終了は事前に予測可能であるはずであり、その代替ができていない点は事業計画の甘さを示唆します。また、欧州も増収ながら外注費増加で赤字幅が拡大しています。
受注残高は1.4%増と微増していますが、これは日本とアジアの増加分が、米国・欧州の減少分をかろうじて相殺した結果であり、特に米国・欧州での大型案件の遅延や見送り(契約完了に至っていない)が、今後の業績不透明性を高めています。
経営陣は「最強のCRO」を目指し、収益性向上と一人当たりの収益向上を掲げていますが、現状は売上減少と赤字拡大が進行しており、戦略と実績に大きな乖離が見られます。
投資判断の根拠:
売り。現状の財務実績は極めて悪く、通期予想も大幅な下方修正が行われています。特に米国事業の落ち込みが大きく、代替案件の獲得や大型案件の遅延が収益に深刻な影響を与えています。受注残高の増加も微々たるものであり、今後の成長性に対する確証が得られません。
重要なポイント:
1. 米国事業の急激な悪化: 売上高23.5%減、営業赤字転落は、主要市場での収益基盤の脆弱性を示唆。
2. 通期予想の大幅下方修正: 期初予想から売上高・利益ともに大幅な下方修正は、計画の信頼性を低下させる。
3. 受注残高の地域偏在: 日本・アジアの増加でかろうじて維持されているが、米国・欧州の減少が懸念材料。
4. 利益率の悪化: 売上原価率の上昇と販管費の増加により、営業利益率が-10.5%と悪化。
会社への質問(AI生成)
米国事業の大型案件終了後の売上減少を補えなかった要因と、今後同様のリスクを回避するための具体的な営業戦略の変更点を教えてください。
大型国際共同治験の遅延や見送りにより、米国・欧州の受注残高が減少していますが、これらの案件の契約完了に至らない具体的な理由(顧客側の問題か、自社の対応遅れか)と、今後の契約完了に向けた具体的なアクションプランを教えてください。
「最強のCRO」を目指し、一人当たりの収益向上を掲げていますが、具体的なKPI設定と、それを達成するための人員配置・業務効率化のロードマップを教えてください。
売上倍増のための施策(AI生成)
| 施策名 | 成功率(%) | インパクト | 評価コメント |
|---|---|---|---|
| 米国・欧州におけるバイオベンチャー特化型営業体制の再構築 | 60% | A | 米国・欧州のバイオベンチャー市場は成長性が高いが、競合も激しい。既存の大型案件依存から脱却し、中小規模のバイオベンチャーへの提案力を強化する必要がある。成功には、ターゲット層に響く専門性の高い営業チームの構築が不可欠。 |
| アジア(特に台湾・中国)でのCRO事業の垂直統合と拡大 | 75% | A | 台湾・中国は増収増益と好調。この地域での実績を基盤に、データマネジメントや統計解析など付加価値の高いサービスを強化し、地域内でのシェア拡大を目指す。成功率が高いのは、既に実績が出ているため。 |
| 専門性の高いニッチ領域(再生医療・遺伝子治療)へのリソース集中と先行投資 | 50% | S | 事例として挙げられている再生医療や遺伝子治療は、今後の成長ドライバー。これらの領域に特化した専門チームを組成し、先行投資することで、高単価・高利益率の案件獲得を目指す。成功には、技術的専門性と規制対応能力の向上が前提。 |
| 既存顧客に対するクロスセル・アップセル戦略の強化(特に日本・アジア) | 70% | B | 既存顧客との関係性を深め、CRO事業以外の育薬事業や創薬事業への展開を促進する。特に日本国内の顧客基盤を活用し、サービス範囲を拡大する。 |
最優先戦略(AI生成)
上記の施策の中で最も優先すべきは、「専門性の高いニッチ領域(再生医療・遺伝子治療)へのリソース集中と先行投資」です。
現在のリニカルは、米国事業の大型案件終了による売上減少と、それに伴う営業赤字の拡大という構造的な課題に直面しています。これは、従来の「労働集約的」なCROモデル、特に大型案件への依存が収益の不安定性を招いていることを示しています。経営陣が目指す「最強のCRO」=「知識集約的で業界最高の収益性」を達成するためには、高付加価値領域へのシフトが不可欠です。
再生医療や遺伝子治療といった分野は、規制が厳しく、高度な専門知識と経験が求められるため、新規参入障壁が高い領域です。リニカルは既に事例としてこれらを挙げていることから、一定の知見を有していると推測されます。この領域に特化し、リソースを集中させることで、競合他社との差別化を図り、高単価の案件を獲得することが可能になります。
具体的には、これらの領域に精通した専門家チームを組成し、AI活用戦略と連携させながら、試験デザイン策定からデータ解析まで一気通貫でサポートする体制を構築します。これにより、一人当たりの収益性を高め、労働集約的なビジネスモデルからの脱却を図ります。この戦略は、短期的な売上倍増には時間を要する可能性がありますが、長期的な収益性と競争優位性を確立するための最も重要な柱となります。
ITコンサルからの提案(AI生成)
1. 専門領域(再生医療・遺伝子治療)向け臨床試験データ管理基盤の構築
目的:ニッチ領域の高度な試験要件に対応し、データ品質と効率性を向上させる。
支援内容:再生医療や遺伝子治療特有のデータ構造(例:長期追跡データ、個別化医療データ)に対応したEDC(電子データ収集)システムやデータマネジメント基盤を導入・カスタマイズします。これにより、規制要件の遵守を徹底しつつ、データ収集・解析のリードタイムを短縮します。
期待効果:専門領域におけるサービス品質の向上と、データ管理業務の効率化による利益率改善。
2. グローバル拠点間での業務標準化とナレッジ共有プラットフォームの導入
目的:拠点間のコミュニケーション強化と営業・オペレーションの標準化をITで支援する。
支援内容:全拠点で利用可能な統一されたプロジェクト管理システム(PMOツール)とナレッジベースを構築します。特に米国・欧州の遅延案件の教訓をシステム上で共有し、ベストプラクティスを標準化します。
期待効果:業務の属人化を排除し、グローバルオペレーションの効率化と品質の均質化を実現。
3. AI活用に向けたデータガバナンスとインフラ整備
目的:説明会で言及されたAI活用を具体化するための基盤を整備する。
支援内容:AIモデルの学習に必要な高品質な臨床試験データの収集・統合・クレンジングのプロセスを自動化するデータパイプラインを構築します。また、セキュリティを担保したクラウド環境への移行を支援し、AI分析基盤の準備を加速させます。
期待効果:AI導入の実現可能性を高め、将来的な業務効率化と新たな付加価値創出の基盤を確立。


