アステナHD - 2025年11月期決算説明資料 ★★★
基本情報
- 会社コード: 80950
- 会社名: アステナHD
- タイトル: 2025年11月期決算説明資料
- 発表日時: 2026年01月13日 15:00
- PDF URL: https://www.release.tdnet.info/inbs/140120260113532216.pdf
- YahooFinance: https://finance.yahoo.co.jp/quote/8095.T
Executive Summary
各段階利益において過去最高益を達成
2024年度の減損損失計上の影響を除き着実な増益を達成
2025年11月期 実績
| 項目 | 実績 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高(億円) | 627 | +8.2 % |
| 営業利益(億円) | 30 | +7.2 % |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(億円) | 21 | (前期実績) -25 億円 |
| ROE | 8.4 % | +17.8pt |
さらなる最高益の更新を目指す
2025年11月期決算概況
増収増益の主な要因
- 売上高・営業利益は、ファインケミカル事業、HBC・食品事業の寄与により増収増益を達成
- 特別利益として政策保有株式の売却益を計上
- 前期計上の減損損失の剥落により当期純利益は黒字化
(注)EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 ※業績予想は2025年7月11日に開示の修正業績予想
2025年11月期セグメント別業績
売上高は、HBC・食品事業における池田物産グループの第4四半期からの連結子会社化を主因に前期比4,750百万円の増収。営業利益は、ファインケミカル事業、HBC・食品事業の増益により、前期比201百万円の増益を達成。
(単位:百万円)
| 項目 | 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| ファインケミカル事業 | 22,347 | 2,815 | 12.6% |
| HBC・食品事業 | 18,139 | 1,813 | 10.0% |
| 医薬事業 | 11,437 | 1,304 | 11.4% |
| 化学品事業 | 9,704 | 733 | 7.6% |
| ソーシャルインパクト事業 | 57 | -300 | -526.3% |
| 全社・調整額 | - | -1,049 | - |
| 合計 | 61,684 | 5,316 | 8.6% |
※FY2024実績は、全社費用の配賦基準をFY2025と同様に組み替えた実績を記載しています。
営業利益前期比増減
ファインケミカル事業の増益が大きく牽引し、ソーシャルインパクト事業や調整額における一過性費用を吸収し、前期比で増益を達成。
ファインケミカル事業
当期業績
| 部門別増減要因 | 詳細 |
|---|---|
| 医薬品開発エコシステム部門 | CMC分野では、新規案件獲得に注力し、MicroED、ニトロソアミン関連の受注が順調に推移。ペプチド・核酸分野では、中分子原薬プロセス開発案件の受注が順調に推移。 |
| 医薬品原料プラットフォーム部門 | 輸入原薬および新薬向け中間体が利益率改善もあり増益に寄与。 |
| 医薬品CDMO部門 | 製剤製造分野では、製造の2シフト制導入により工場稼働率が上昇。原薬製造分野では、高付加価値の受託品が好調に推移し増益に寄与。 |
四半期推移
| 項目(百万円) | FY2024 | FY2025 |
|---|---|---|
| 売上高 | 21,136 | 22,347 |
| 営業利益 | 2,614 | 2,815 |
HBC・食品事業
当期業績
| 部門別増減要因 | 詳細 |
|---|---|
| 食品原料部門 | 新規獲得は減少も、既存納入品や高利益品の需要が増加したことにより増益。 |
| 化粧品原料部門 | 第4四半期より池田物産グループの収益取り込み開始により業績に寄与。 |
| ライフサイエンス部門 | 新生児向け医療機器市場は縮小傾向もシェアの拡大を達成。 |
| 化粧品製販部門 | 輸入化粧品韓国コスメ“Torriden”シリーズの新製品発売効果もあり大幅な増収増益を達成。 |
四半期推移
| 項目(百万円) | FY2024 | FY2025 |
|---|---|---|
| 売上高 | 13,389 | 18,139 |
| 営業利益 | 1,477 | 1,813 |
化粧品原料部門の機能強化
堅調なマーケット成長が見込まれる化粧品原料部門における機能強化を目指し、化粧品原料部門に強みを有する池田物産グループの株式95%を取得し、連結子会社化。
池田物産グループの概要
- 設立:1956年
- 本社:神奈川県横浜市
- 従業員数:約50名
- 事業概要:化粧品原料の輸入・販売
- 米国拠点を有し米国の販売網に強み(IKEDA CORPORATION OF AMERICA:米国ニューヨーク州)
連結子会社化のねらい
製品ラインナップ及び販売チャネルの拡充を通じ、化粧品原料部門と食品原料部門の機能を強化し、プラットフォーマーとしての地位をより強固にすることを目指す。
- HBC・食品事業(イワキ):グローバル調達力
- 池田物産グループ:国内仕入れ中心
- 国内外の調達力強化、研究開発機能の強化
- 規模拡大による食品原料領域の拡大、商圏の拡大
医薬事業
当期業績
| 部門別増減要因 | 詳細 |
|---|---|
| 医薬品部門 | 選定療養に指定された先発医薬品に対し、後発医薬品の販売が好調に推移。薬価改定により先発医薬品と同等以上の薬価となった後発医薬品の販売が低調に推移。原料不足などにより一部製品の製造停止の継続もあり、部門としては減益。 |
| 美容医療部門 | 医療機関専売化粧品“NAVISION DR”シリーズが引き続き伸長。2025年度から取扱い開始の“illsera”シリーズの販売が計画以上に伸長。 |
四半期推移
| 項目(百万円) | FY2024 | FY2025 |
|---|---|---|
| 売上高 | 12,418 | 11,437 |
| 営業利益 | 1,304 | 1,143 |
化学品事業
当期業績
| 部門別増減要因 | 詳細 |
|---|---|
| 表面処理薬品部門 | 高付加価値製品である「微細配線形成用薬品」、「受動部品向けめっき薬品」、「半導体電極形成用薬品」の販売促進に注力。電子部品向け薬品は海外での新規顧客獲得により堅調に推移し、部門として増益。 |
| 表面処理設備部門 | 得意先の設備投資が一巡したことで設備の販売が大幅に減少。修理、メンテナンス案件及び部品販売に注力するも部門としては減益。 |
| その他・調整額 | HDへの経営管理料の増加により減益。その他・調整額を除く両部門計は増益。 |
四半期推移
| 項目(百万円) | FY2024 | FY2025 |
|---|---|---|
| 売上高 | 9,704 | 9,704 |
| 営業利益 | 733 | 733 |
ソーシャルインパクト事業
「能登から、未来の地域経済のかたちが生まれる。」を目指してヘルスケア部門と地方創生部門を中心に事業を展開。販路拡大などにより売上高は前期比50%増の57百万円と大幅に増収も、先行投資もあり営業損失3億円を計上。
ヘルスケア部門(NAIA)
NAIAは10年後、20年後、さらにその先まで、健やかな暮らしを提供し、豊かな自然を保護することを目指す、石川県奥能登発のヘルスケアブランドを展開。「2025年度グッドデザイン賞」をスキンケア4商品で受賞。2025年度はメディアへの掲載やECモールへの展開により増収を達成。一方、商品開発や商品認知向上などの費用投下もあり、営業損失を計上。
地方創生部門
- ふるさとNOW:地域の域外の人々が現地に赴いた際に、その場で納税ができて、その場で返礼品を受け取ることができるサービス「ふるさとNOW」を自治体向けに展開。売上高が前期比+53%と大きく伸長し、ふるさとNOW単体で損益分岐点を超え黒字化を達成。
- ファンド投資:能登地域を中心地域とする企業の支援や能登地震からの復興目指す企業へ投資を行うファンド投資を行い持続可能な社会の実現を目指す。(のとSDGsファンド:累計16件の投資案件を実行中、のとBeyond復興ファンド:第1号投資先として能登に浄溜所を有する酒蔵NOTO Naorai(株)へ投資を実行)
能登地域における地域共創型の取り組み
地域に根ざした産業と当社の事業を融合させ、地域で「稼ぐ力」と「人の循環」を生み出す。
- 自社で農業に取り組み課題を抽出:担い手不足、高齢化、域外からの収益獲得が困難
- 地域を巻き込み組織的な協力体制を構築:地域農業の再構築、地域農産物の高付加価値、省力化、販路拡大を支援
- 地域資源×科学でブランド創出:農業副産物を原材料として一次産業の出口戦略を拡大
政策保有株式の縮減
政策保有株式の削減を進めており、2025年度までの5年間で約15億円を削減。今後2027年度末までに連結純資産比率10%未満まで削減を進める。
| 年度 | FY2021 | FY2022 | FY2023 | FY2024 | FY2025 |
|---|---|---|---|---|---|
| 計上額(百万円) | 3,359 | - | - | - | - |
| 削減額(百万円) | 83 | 374 | 68 | 476 | 503 |
5ヵ年合計 1,505百万円
2026年11月期通期業績予想
売上高は、HBC・食品事業を中心に増収を見込む。すべての段階利益において過去最高益を目指す。営業利益は、ファインケミカル事業を中心とする増益のほか、前期計上のHDなどにおける一過性費用の剥落もあり12.7%の増益を予想。
| 項目 | 2025年11月期 実績 | 2026年11月期 予想 |
|---|---|---|
| 売上高(億円) | 627 | 680 |
| 営業利益(億円) | 30 | 34 |
| 当期純利益(億円) | 21 | 23 |
| ROE | 8.4% | 8.5% |
セグメント別の見通し
| 項目 | 2026年度の見通し | 営業利益の見通し |
|---|---|---|
| ファインケミカル事業 | 医薬品市場においては、国内外で外部委受託が進み受託需要は底堅く推移するものと予測。医薬品開発エコシステム部門では、受託獲得に向け重点企業へのアプローチを強化。医薬品原料プラットフォーム部門では、品質保証や薬事対応力を強化しシェアの向上を目指す。医薬品CDMO部門では、引き続き固形剤、注射剤の案件獲得に注力。 | - |
| HBC・食品事業 | 食品、化粧品市場は緩やかな拡大を見込む。食品原料、化粧品原料部門では、2025年度に連結化した池田物産とのクロスセルなどシナジー創出を目指す。一方、連結化によるPMI費用やのれん償却負担も発生。化粧品製販部門では、新規ブランド・カテゴリーの参入や販促、広告宣伝PR強化を推進。 | - |
| 医薬事業 | 医療用医薬品市場は、選定療養の拡大などにより後発医薬品市場は拡大するものと予測。岩城製薬および製品群の皮膚科への認知度向上を図るとともに、安定供給へ向け製造委託を推進。美容医療市場は、自由診療へのハードルが下がっており引き続き拡大するものと予測。「NAVISION DR」、「illsera」の知名度向上とともに、日焼け止めなどの新製品の開発を推進。 | - |
| 化学品事業 | 表面処理市場においては、AI向け電子部品の堅調な需要やPC、スマホ向けのプリント基板関連需要増を期待。表面処理薬品部門は、需要増を取り逃さないために供給体制の整備を推進。表面処理設備部門は、引き合いも増加しており納期対応や開発装置の新規投入を推進。 | - |
| ソーシャルインパクト事業 | ヘルスケア市場においては、ナチュラル志向や地域性・ストーリー性を重視した商品への関心が引き続き高まる一方、ECモールを中心とした競争環境は激化。既存商品の販売拡大およびリピート購入の促進を軸に、自社ECサイト、ECモール、BtoBチャネルの特性に応じた販売戦略を強化。 | - |
中長期ビジョン、中期経営計画
2030年度の中長期ビジョン達成を目指し、3ヵ年中期経営計画(2026-2028)をローリングしています。
| 項目 | 中期経営計画(2028年度) | 中長期ビジョン(2030年度) |
|---|---|---|
| 売上高(億円) | 760 | 900 億円 |
| 営業利益(億円) | 34 | 40 億円 |
| ROE | 9.0 % | 13.0 % |
還元方針
当社は事業の成長と企業価値の向上に努めていくと共に、株主価値を考慮した資本政策等を勘案し、株主の皆様への利益還元の充実を図るため、安定的でありかつ業績連動性を持たせた「純資産配当率(DOE)1.5%を下限とし、配当性向30%を目途」とする配当方針を基本方針としております。
2026年度
- 中間配当予想:9円
- 期末配当予想:9円
- 合計:18円
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
(対応内容の詳細は図表に記載されているため、ここでは項目のみ列挙します)
- 政策保有株式の縮減
- 資本効率の向上(ROEの改善)
- IR活動の強化、情報開示の充実
PBR, ROE の推移
ROE の改善により PBR も改善傾向であるものの 1 倍未満で推移している状況。PBR1 倍割れを重要な経営課題と認識し、収益性・資本効率・市場評価の三位一体で改善を図る。
- 2020年度までプラットフォーム戦略の推進に伴いROEは大きく改善
- 2024年度は減損損失計上により一時的に下落も2025年度には回復
- 2020年度までROEの改善に伴いPBRも改善傾向
- 2021年度以降はROEの低下もあり、PBRも悪化
中長期的な企業価値向上に向けて
多様な事業を支える「人」を最大の資本として位置づけ、柔軟性、革新性、自律性を備えた人材育成を組織的、計画的に推進。人的資本への注力を起点に、企業価値向上を3つの観点から推進。
持続的な 企業価値 向上 PBR向上
- 資本効率向上
- 付加価値の向上と適正分配
- 政策保有株式の縮減
- 適切な株主還元策の検討
- 事業成長戦略
- 収益基盤の強化と成長ドライバーの育成による、持続的な価値創造
- M&A含む戦略投資の実行
- 非財務施策
- ガバナンスの強化:パーパスの策定
- IR活動の強化、情報開示の充実
資本効率向上
付加価値の適正分配
人的資本への投資を起点に、持続可能な成長の好循環を構築。創出した付加価値を、株主を含むステークホルダーへ適正に還元。
- 付加価値創出に向けた取り組み:事業の成長ステージや役割に応じ持続的な成長のための投資、M&A含むビジネス機会の拡大を機動的に検討・実行。
- 付加価値の分配:人材へ、取引先へ、株主へ、社会へ。
- 株主還元:DOE1.5%以上、連結配当性向30%目途に実施(FY2026 中間配当金9円、期末配当9円を予想)。
事業成長戦略
進捗と今後の成長に向けた取り組み
- プラットフォーム戦略:グループ全体の経営を支える収益性と社会性を両立させる。
- ニッチトップ戦略:グループの利益構造を転換する高収益ドライバー。
- ソーシャルインパクト戦略:第2の成長ドライバー。
非財務施策 ESG への取り組み
- Environmental:環境情報イニシアティブであるCDPが実施する調査により「気候変動」分野で「B-」に選定(2024年度より改善)。
- Social:当社グループ従業員持株会を通じた「特別奨励金スキーム」の導入(持株会への加入率が約30pt向上)。行動指針の策定(パーパスに加え、行動指針を新たに策定)。
- Governance:IR活動、情報開示の強化(IR組織の設置に加え、第3四半期の決算説明資料の開示、スプレッドシートベースのDATABOOKの開示を開始)。
成長投資、ポートフォリオの転換
2019年度以降に非中核事業・資産の売却、事業撤退を進めるととも、各事業の注力領域へM&Aなど総額200億円を超える戦略的な投資を実行。プラットフォーム戦略の強化により、高収益のポートフォリオへの転換に注力しています。
会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会 社 名 | アステナホールディングス株式会社 (Astena Holdings Co., Ltd.) |
| 本 社 | 本社/東京都中央区日本橋本町四丁目8番2号、珠洲本社/石川県珠洲市上戸町北方四字177番3 |
| 創 業 | 1914年(大正3年)7月10日 |
| 設 立 | 1941年(昭和16年)9月20日 |
| 代 表 者 | 代表取締役社長 瀬戸口 智 |
| 決 算 期 | 毎年11月末 |
| 資 本 金 | 46億2千9百万円(2025年11月末日現在) |
| 事 業 内 容 | ファインケミカル事業、HBC・食品事業、医薬事業、化学品事業、ソーシャルインパクト事業 |
| グループ会社 | [スペラファーマ(株)、イワキ(株)、岩城製薬(株)、メルテックス(株)、アステナミネルヴァ(株)など] 子会社27社、関連会社1社 |
株式情報
- 上 場 市 場:東証プライム市場
- 証 券 コ ド:8095
- 発行可能株式総数:136,000,000株
- 発行済み株式総数:41,097,566株
- 株 主 数:52,810人
事業概要
5つの事業で合計13部門で日々の暮らしに密接に関わる多様な製品・サービスを提供しています。
| 戦略 | 事業 | 部門 | 事業概要 | 主要事業会社 |
|---|---|---|---|---|
| プラットフォーム戦略 | ファインケミカル事業 | 医薬品開発エコシステム部門 | 医薬品のCMC研究開発および製造受託 | スペラファーマ、JITSUBO |
| プラットフォーム戦略 | ファインケミカル事業 | 医薬品原料プラットフォーム部門 | 医薬品原料の販売 | スペラネクサス(商社機能) |
| プラットフォーム戦略 | ファインケミカル事業 | 医薬品CDMO部門 (*Contract Development and Manufacturing Organization) | 医薬品、医薬品原料の製造・販売 | スペラネクサス(製造機能)、岩城製薬佐倉工場 |
| プラットフォーム戦略 | HBC・食品事業 | 食品原料部門 | 食品原料、機能性食品原料の販売、受託加工 | イワキ |
| プラットフォーム戦略 | HBC・食品事業 | 化粧品原料部門 | 化粧品原料の販売 | イワキ、池田物産 |
| プラットフォーム戦略 | HBC・食品事業 | ライフサイエンス部門 | 創薬支援・体外診断用医薬品、医療機器、薬事サポート事業 | アプロス、イワキ |
| プラットフォーム戦略 | HBC・食品事業 | 化粧品製販部門 | 化粧品、健康食品等の卸売り、通信販売、化粧品の輸入代行など | マルマンH&B、アインズラボ |
| ニッチトップ戦略 | 医薬事業 | 医薬品部門 | 後発医薬品を主とした医薬品の製造・販売 | 岩城製薬 |
| ニッチトップ戦略 | 医薬事業 | 美容医療部門 | 医療機関向け化粧品の販売 | 岩城製薬 |
| ニッチトップ戦略 | 化学品事業 | 表面処理薬品部門 | 表面処理薬品の製造・販売 | メルテックス、海外子会社 |
| ニッチトップ戦略 | 化学品事業 | 表面処理設備部門 | プリント配線板等の製造プラントの製造・販売 | 東京化工機など |
| ソーシャルインパクト戦略 | ソーシャルインパクト事業 | ヘルスケア部門 | ヘルスケアブランド「NAIA」の企画・販売など | NAIA |
| ソーシャルインパクト戦略 | ソーシャルインパクト事業 | 地方創生部門 | ふるさと納税プラットフォームの構築 | アステナミネルヴァなど |
事業概要(ファインケミカル事業)
医薬品開発エコシステム部門、医薬品原料プラットフォーム部門、医薬品 CDMO 部門の3部門を柱とし、原材料調達から CMC 研究開発、 商用原薬生産から商用製剤製造まで、医薬品開発・製造の幅広いバリューチェーンでサービスを提供しています。(※CDMO : Contract Development & Manufacturing Organization、※CMC : Chemistry, Manufacturing and Control)
- 医薬品開発エコシステム部門(スペラファーマ、JITSUBO):日本トップクラスの医薬品CMC研究開発を展開。ペプチド医薬品を支える特許技術であるMolecular Hiving 法の開発。
- 医薬品原料プラットフォーム部門(スペラネクサス(商社機能)):医薬品原料、原薬の国内外における仕入れ・販売。国内大半の医薬品製造販売業とのビジネスコンタクトを有する。
- 医薬品CDMO部門(スペラネクサス(製造機能)、岩城製薬佐倉工場):多彩かつ高度な大量製造技術を保有し、後発医薬品の商用原薬の製造、新薬の中間体及び原薬の受託製造。新薬製造にも耐えうる注射剤、半固形剤、固形剤の製造受託が可能。
事業概要(HBC・食品事業)
HBC とは、「 Health & Beauty Care 」の略称です。化粧品原料・食品原料の販売、化粧品・健康食品の販売と導入支援、研究用試薬・体外診断用医薬品・医療機器の販売と導入支援を中心に4つの部門で展開しています。
- 食品原料部門(イワキ):食品原料、機能性食品原料の仕入れ・販売。
- 化粧品原料部門(イワキ、池田物産):化粧品原料の仕入れ・販売。国内外の原料素材メーカーのあらゆる商品を選別し化粧品メーカーに供給。
- ライフサイエンス部門(アプロス、マルマンH&B、アインズラボ、イワキ):創薬支援製品/受託サービス・研究用試薬・臨床検査薬、国内外の医療機器、人工呼吸器などの提供・販売。医療機器の薬事申請と製造販売業受託を主とする薬事支援業務。
- 化粧品製販部門(マルマンH&B、アインズラボ):自社ブランド化粧品の通信販売。韓国などからのコスメの輸入・販売。健康食品、自社化粧品ブランドなどの開発・販売。海外化粧品の輸入代行、化粧品分析・広告表現適法チェックなど。
事業概要(医薬事業)
医薬品や医療機関専売化粧品の開発・製造・販売を行っております。医薬品部門は、軟膏やクリーム・ローションなどの半固形剤を主とする開発・製造・販売を行っております。美容医療部門では、美容施術の前後にも使用していただける医療機関専売化粧品を展開しています。
- 医薬品部門(岩城製薬):皮膚科領域の半固形剤に特化したニッチトップメーカー。高い皮膚科カバレッジを有する。稀少な半固形剤の製剤開発技術を有する。
- 美容医療部門(岩城製薬):医療機関専売化粧品である「NAVISION DR (ナビジョンDR)」および「illsera(イルセラ)」ブランドを展開。
事業概要(化学品事業)
表面処理薬品の先端を目指して、プリント基板・電子部品・半導体・自動車の4セグメントを中心に研究開発や新しい製造方法の開発に注力しています。また、プリント基板製造に欠かせない装置を製造販売し、薬品と装置の総合的なソリューションを提供しています。
- 表面処理薬品部門(メルテックス、海外子会社):エレクトロニクス業界におけるハイエンド表面処理薬品に特化したニッチトップメーカー。主としてアジア諸国に広いカバレッジを有し、半導体・電子部品領域で高い市場シェアを確保。
- 表面処理設備部門(東京化工機、海外子会社):プリント基板製造用の高品質、高精細なエッチングマシンメーカーの製造販売。
投資判断(AI生成)
投資評価: ★★★
評価の理由:
2025年11月期は、減損損失の剥落により当期純利益が黒字化し、売上高・営業利益ともに過去最高益を更新しました。特にファインケミカル事業とHBC・食品事業が堅調に推移し、営業利益率は8.6%と堅実な水準を維持しています。ROEも8.4%と改善傾向にあります。
しかし、成長の牽引役であるHBC・食品事業では、池田物産グループの連結化による一時的な売上増の寄与が大きく、本業のオーガニック成長の持続性には注意が必要です。また、医薬事業は後発医薬品の薬価改定や原料不足により減益しており、ニッチトップ戦略の柱の一つに課題が見られます。化学品事業は売上高が横ばいで、設備投資の一巡の影響を受けています。
2026年度予想では、売上高680億円、営業利益34億円と過去最高益更新を見込んでいますが、これは一過性費用の剥落とHBC・食品事業のシナジー効果に依存する部分が大きいです。PBRが1倍を割れている現状を経営陣も認識し、資本効率向上や政策保有株式の縮減を進めている点は評価できますが、持続的な高収益体質の構築には、各事業のオーガニック成長の加速が不可欠です。
投資判断の根拠:
保有。現状の業績は堅調であり、過去の減損損失剥落による利益改善も評価できます。しかし、成長ドライバーの持続性や、化学品事業の停滞、医薬事業の課題を考慮すると、積極的な買い材料としては不十分です。PBR1倍割れからの脱却に向けた取り組みは評価できますが、具体的な成長戦略の実行状況を注視する必要があります。
重要なポイント:
1. HBC・食品事業の池田物産連結化による一時的成長の寄与度:本業のオーガニック成長の持続性。
2. 医薬事業の課題:後発医薬品の薬価改定や原料不足が利益に与える影響と、ニッチトップ戦略の実行力。
3. 化学品事業の停滞:設備投資一巡後の売上高横ばいと利益率維持の持続性。
4. 政策保有株式縮減と資本効率改善の進捗:PBR1倍割れ脱却に向けた具体的な成果。
会社への質問(AI生成)
HBC・食品事業における池田物産グループの連結化による売上増が大きいため、連結化によるシナジー効果(クロスセルなど)が具体的にどの程度売上・利益に貢献しているのか、その内訳と今後の見通しについて詳細を伺いたいです。
医薬事業において、後発医薬品の薬価改定や原料不足が減益の要因とされていますが、岩城製薬のニッチトップ戦略の柱である半固形剤の製造能力(稼働率、キャパシティ)と、安定供給に向けた製造委託の進捗状況を具体的に教えてください。
化学品事業の売上高が横ばいである点について、表面処理設備部門の設備販売が減少した一因として「得意先の設備投資が一巡した」とありますが、これは市場全体の需要が減退したのか、それとも一時的なサイクル要因なのか、今後の市場見通しと設備投資の回復見込みについて詳しくお聞かせください。
売上倍増のための施策(AI生成)
| 施策名 | 成功率(%) | インパクト | 評価コメント |
|---|---|---|---|
| ファインケミカル事業のCDMO機能強化と高付加価値案件の獲得 | 70% | S | 医薬品開発エコシステム部門とCDMO部門の連携を強化し、高付加価値な原薬・製剤受託開発製造(CDMO)の受注を拡大。特にペプチド・核酸分野の技術力を活かし、グローバル大手製薬企業からの案件獲得を目指す。成功には、製造キャパシティの増強と品質保証体制の強化が不可欠。 |
| HBC・食品事業における池田物産グループのグローバル販売網活用 | 80% | A | 池田物産グループの米国販売網を活用し、イワキのグローバル調達力と組み合わせることで、化粧品原料の輸出入ビジネスを拡大。既存の国内中心の調達から脱却し、新たな収益源を確立する。既存事業とのシナジー創出が鍵。 |
| 化学品事業の表面処理薬品における高付加価値製品のシェア拡大 | 65% | A | AI向け電子部品や半導体向けの高付加価値薬品(微細配線形成用薬品など)の販売を加速。海外新規顧客獲得を継続し、市場シェアを拡大。設備投資サイクルに依存しない安定収益源として育成する。 |
| 医薬事業の美容医療部門における新ブランド・製品ラインナップの拡充 | 60% | B | 「NAVISION DR」「illsera」に加え、日焼け止めなどの新製品開発を加速し、美容医療市場での売上拡大を図る。ただし、市場競争が激しいため、差別化された製品開発とマーケティングが成功の鍵となる。 |
最優先戦略(AI生成)
最優先戦略:ファインケミカル事業のCDMO機能強化と高付加価値案件の獲得
この戦略を最優先とすべき理由は、ファインケミカル事業が企業の収益基盤として最も堅牢であり、かつ高い成長ポテンシャルを秘めているためです。2025年度実績では、同事業が営業利益の牽引役となっており、医薬品開発エコシステム部門のCMC研究開発力とCDMO部門の製造能力が連携することで、プラットフォーム戦略の中核を担っています。
現在の医薬品業界では、開発コスト削減と効率化のため、CDMOへの外部委託需要が世界的に高まっています。特にペプチドや核酸といった高付加価値分野での需要は今後も底堅く推移すると予測されており、この分野での受注獲得は高い利益率を維持しながら売上を大きく伸ばすことが可能です。
成功の鍵は、既存の技術力(Molecular Hiving 法など)を活かしつつ、製造キャパシティの増強と、グローバル基準での品質保証体制を迅速に構築することです。特に、医薬品CDMO部門では「2シフト制導入による工場稼働率上昇」が報告されていますが、さらなるキャパシティ増強がなければ、高付加価値案件の獲得機会を逃すリスクがあります。
この戦略は、企業のコアコンピタンスを最大限に活用し、持続的かつ高収益な成長を実現するための最も確実な道筋です。他の事業(化学品事業の停滞、HBC・食品事業の一時的成長)が抱える課題を補完し、中長期ビジョンである2030年度売上900億円達成に向けた最大のドライバーとなり得ます。
ITコンサルからの提案(AI生成)
ファインケミカル事業のCDMO機能強化と高付加価値案件獲得を支援するため、ITコンサルタントとして以下の施策を提案します。
1. 研究開発・製造プロセスにおけるデータ統合基盤の構築
目的:医薬品開発エコシステム部門(CMC研究開発)とCDMO部門(製造)間の情報連携をシームレスにし、開発から製造へのスムーズな移行(スケールアップ)を支援します。具体的には、研究段階で得られた実験データ、プロセスパラメータ、品質管理データを一元管理するLIMS(ラボ情報管理システム)とMES(製造実行システム)を連携させます。
期待される効果:開発リードタイムの短縮、スケールアップ時のプロセス変更に伴う手戻りの削減、品質保証の迅速化。これにより、高付加価値案件の受注から製造完了までの期間を短縮し、受注キャパシティを実質的に向上させます。
2. 医薬品原料プラットフォーム部門の需要予測・在庫最適化システムの導入
目的:医薬品原料の安定供給と在庫コスト削減を両立させるため、過去の受注データ、市場の薬価改定情報、顧客の製造計画などを統合的に分析する需要予測システムを導入します。
期待される効果:原料の過剰在庫や欠品リスクを低減し、キャッシュフローを改善します。また、供給体制の安定化は、顧客からの信頼性向上に直結し、CDMO案件の獲得において有利に働きます。
3. CDMO部門の製造稼働率最大化に向けた予知保全システムの導入
目的:製造設備の予期せぬダウンタイムを最小化し、生産計画の確実性を高めます。主要な製造設備(特に高付加価値製品を扱う設備)にセンサーを設置し、稼働状況や異常兆候をリアルタイムで監視する予知保全システムを導入します。
期待される効果:計画外の停止による納期遅延リスクを低減し、報告されている2シフト制の稼働率をさらに高めることが可能になります。これにより、顧客への納期遵守率が向上し、競争優位性が強化されます。


