高純度化 - 2026年3月期 第3四半期決算説明資料 ★★★

基本情報

めっき方式の説明

用語 最終用途 説明
電解めっき、純金めっき、硬質金めっき、パラジウムめっき 金属などの表面に電気を流してめっきする方法
電解めっき、純金めっき、硬質金めっき、パラジウムめっき PC・スマホ等のプリント基板(CPU・GPU等) 高純度な純金めっき
電解めっき、純金めっき、硬質金めっき、パラジウムめっき スマートフォン・車載・産業機械等のコネクター 合金成分を入れて硬くした合金めっき
電解めっき、純金めっき、硬質金めっき、パラジウムめっき PC・車載・産業機械等のリードフレーム 金めっきの下地めっきとして使用される
無電解めっき、置換金めっき、還元金めっき、還元パラジウムめっき 電気を流さず化学反応によりめっきする方法
無電解めっき、置換金めっき、還元金めっき、還元パラジウムめっき DRAM・NAND等の半導体メモリ、サーバー・PC・スマートフォン等の半導体搭載基板 金属ごとの溶けやすさ(イオン化傾向)を利用し、下地金属の表面を置き換えて形成するめっき方法
無電解めっき、置換金めっき、還元金めっき、還元パラジウムめっき 半導体搭載基板、サーバー・PC等のCPU・GPU等 還元剤による化学反応を利用し、厚く形成できるめっき方法
無電解めっき、置換金めっき、還元金めっき、還元パラジウムめっき サーバー・PC等の半導体搭載基板 還元剤による化学反応を利用し、厚く形成できるめっき方法(金めっきの下地として使用される)

製品ラインアップ

めっき方式 用途 製品ラインアップ
電解:純金 ①粗面上でも均一な膜厚が得られる純金めっき
②硬度の高い純金めっき
電解:硬質金 マイクロコネクター用省金硬質金めっき
電解:パラジウム PPF用薄膜パラジウムめっき(PPF: Pre Plated Lead frame)
無電解:置換金 中〜高リンニッケルで使える置換金めっき
下地ニッケルの腐食が少ない置換金めっき
ニッケル不使用置換金めっき
無電解:還元金 亜硫酸金を使った薄膜還元金めっき
シアン化金を使った薄膜還元金めっき
無電解:還元パラジウム ENEPIG用還元パラジウムめっき
ニッケル不使用還元パラジウムめっき
周辺分野 周辺分野 卑金属(銅、スズ、ニッケル)、合金めっき、後処理剤など

めっきプロセスの説明

用語 説明 めっき層構成
ENIG 銅上に無電解ニッケルめっき及び置換金めっきをする方法。層構成はCu-Ni-Au。Electroless Nickel Immersion Goldの略 Cu 15-30μm、Ni 2-7μm、Au 0.06μm
ENEPIG 銅上に無電解ニッケルめっき、無電解パラジウムめっき及び置換金めっきをする方法。薄ニッケル化の動きが進んでいる。層構成はCu-Ni-Pd-Au。Electroless Nickel Electroless Palladium Immersion Goldの略 Cu 15-30μm、Ni 0.15-7μm、Pd 0.04μm、Au 0.06μm
DIG 銅上に置換金めっきを直接する方法。Niめっきを省いているためENIGに比べファインピッチ対応が可能。層構成はCu-Au。Direct Immersion Goldの略 Cu 15-30μm、Au 0.06μm
EPIG 銅上に無電解パラジウムめっき及び置換金めっきをする方法。層構成はCu-Pd-Au。Electroless Palladium Immersion Goldの略 Cu 15-30μm、Pd 0.04μm、Au 0.06μm

μm(マイクロメートル):1mの100万分の1

Au:金、Pd:パラジウム、Ni:ニッケル、Cu:銅

2025/3期 3Q累計(単位:百万円) 2026/3期 1Q、2Q、3Q(単位:百万円) 増減率 3Q累計 増減率 3Q累計 3Q進捗率(10/24公表比)
2025/3期 3Q累計 1Q、2Q、3Q 増減率 3Q累計 増減率 増減率
売上高 10,061 3,406、4,129、4,730 12,267 +21.9% 87.6%
営業利益 417 92、178、166 437 +4.8% 85.8%
経常利益 563 184、193、242 620 +10.1% 92.6%
四半期純利益 1,331 135、489、810 1,434 +7.7% 98.9%
1株当たり四半期純利益 230.83円 23.40円、84.60円、140.00円 248.10円
営業利益(コネクター・マイクロスイッチ用 プリント基板・半導体搭載基板用)
1,686、2,187、453、639、1,520、1,826、70、77、150、166 営業利益 1,686、2,187、453、639、1,520、1,826、70、77、150、166
1Q、2Q、3Q、4Q(2025/3期)、1Q、2Q、3Q(2026/3期)
輸出比率(台湾、韓国、シンガポール・マレーシア、中国、その他)
850、947、129、195、520、487、135、195、294、473、51.7、48.6 850、947、129、195、520、487、135、195、294、473、51.7、48.6
1Q、2Q、3Q、4Q(2025/3期)、1Q、2Q、3Q(2026/3期)

2026年3月期見通し

  • サーバ/データセンター向けは、AI向けインフラ需要の拡大を背景に好調な推移を予想
  • 車載向けは電気自動車の需要鈍化による在庫調整長期化の懸念あり
  • 直近の業績や貴金属価格の変動を勘案し、売上高や利益に関する通期見通しを修正
  • 追加的な政策保有株式の売却を織り込む
  • 政策保有株式の売却の進捗を踏まえ、期末配当予想を1株あたり74円増額の137円、年間配当予想を1株あたり200円に見直す
    • [中期経営計画に沿った政策保有株式の縮減に合わせて、今後も機動的な株主還元を継続予定]
(単位:百万円) 2025/3期 2026/3期(前期比、10/24公表比)
2025/3期 2026/3期 前期比
売上高 12,611 17,500
営業利益 502 540
経常利益 657 730
投資有価証券売却益 1,512 1,650
当期純利益 1,579 1,750
1株あたり配当 126円 200円
ROE 11.3% 10.6%
2024年12月末 2025年3月末 2025年6月末 2025年9月末 2025年12月末
売却額※(百万円) 553 275 493 933
保有株式時価(百万円) 7,108 5,974 6,740 8,416 9,308
純資産額(百万円) 14,149 13,594 13,891 15,566 16,659
純資産に対する割合(%) 50.2 43.9 48.5 54.1 55.9

投資判断(AI生成)

投資評価: ★★★

評価の理由:
企業の売上高は前年同期比で+21.9%と堅調に成長しており、特にAI向けインフラ需要を背景としたサーバー/データセンター向けが好調であることが示唆されます。これは、同社が提供する高機能なめっき技術が、先端半導体や高密度実装基板の需要増に対応できていることを示しています。

しかし、営業利益の伸びは売上高の伸び(+21.9%)を大きく下回る+4.8%に留まっており、収益性の悪化が懸念されます。これは、貴金属価格の変動や、製品ミックスの変化、あるいは生産コストの上昇が利益を圧迫している可能性を示唆します。

また、2026/3期の通期見通しでは、売上高を前期比+38.8%と大幅に上方修正していますが、営業利益の伸びは+7.4%と控えめです。これは、売上高の成長が主に貴金属価格の上昇や、利益率の低い製品構成比率の上昇によって牽引されている可能性を示唆します。

特筆すべきは、政策保有株式の売却益が当期純利益の大きな部分を占めている点です。2026/3期見通しでは、投資有価証券売却益が16.5億円と、営業利益5.4億円を大きく上回っています。これは、本業の収益力だけでは高い純利益水準を維持できない構造であることを示しており、持続的な成長性という観点では評価が限定的になります。ROE(10.6%)も平均的であり、特筆すべき高収益体質とは言えません。

投資判断の根拠:
AI関連需要による売上成長は評価できますが、本業の利益成長が鈍化している点、および純利益が株式売却益に大きく依存している構造がリスクと見なされます。市場環境は追い風ですが、収益性の改善が見られないため、平均的な評価とします。

重要なポイント:
1. AIインフラ需要による売上成長は堅調(前年同期比+21.9%)。
2. 営業利益の伸びが売上高の伸びを大幅に下回っており、収益性が悪化傾向にある。
3. 当期純利益の多くが政策保有株式の売却益に依存しており、本業の収益力に懸念がある。
4. 車載向け需要の鈍化が業績見通しに織り込まれている。


会社への質問(AI生成)

[売上高の伸び(+21.9%)に対して営業利益の伸び(+4.8%)が著しく低い理由について、貴金属価格の変動以外の要因(例えば、製品ミックスの変化、生産効率の低下、販管費の増加など)を具体的に説明してください。]

[2026/3期の売上高見通しが前期比+38.8%と大幅に上方修正された一方で、営業利益見通しは+5.9%と控えめな理由を明確にしてください。特に、AI向け需要の拡大が利益率に与える影響について教えてください。]

[政策保有株式の売却益が当期純利益の大部分を占める状況が続く中、本業の営業利益率を改善するための具体的な施策(コスト削減、高付加価値製品へのシフトなど)について、中期経営計画における具体的な目標値と進捗状況を教えてください。]

売上倍増のための施策(AI生成)

施策名 成功率(%) インパクト 評価コメント
高付加価値製品(ENEPIG/EPIG)への集中と生産効率化 75% S AIサーバーや高性能CPU/GPU向けの高密度実装基板向け製品(ENEPIG, EPIGなど)のシェア拡大に注力。特にNiフリーや薄膜化技術の競争優位性を活かし、単価の高い製品へのシフトを加速させる。生産ラインの自動化・最適化による歩留まり向上とコスト削減が必須。
車載向け在庫調整後の需要回復を見据えた戦略的供給体制の構築 60% A 現在の車載向け在庫調整期間を、次世代EV向け(特に高信頼性コネクタやセンサー向け)の技術開発と供給体制の強化に活用。既存顧客との関係を維持し、回復期に備える。ただし、EV市場の不確実性がリスク。
既存顧客の次世代製品への早期参画と技術提案の強化 70% A 主要顧客(特にサーバー・PCメーカー)の次世代製品ロードマップに早期に参画し、めっき技術の最適化を提案。これにより、設計段階から自社製品の採用を確約し、競合他社との差別化を図る。
貴金属価格変動リスクを吸収する価格設定・契約モデルの導入 80% B 貴金属価格の変動が利益を圧迫しているため、価格連動条項の導入や、長期供給契約における価格調整メカニズムを導入し、収益の安定化を図る。

最優先戦略(AI生成)

上記の施策の中で最も優先すべきは、「高付加価値製品(ENEPIG/EPIG)への集中と生産効率化」です。

理由と詳細:
現在の業績分析では、売上高は伸びているものの、営業利益の伸びが鈍化しており、収益性の悪化が明確な課題です。これは、貴金属価格の変動や、利益率の低い製品構成比率の上昇が影響している可能性があります。売上を2倍にするためには、単なる数量の増加だけでなく、利益率の高い製品へのシフトが不可欠です。

同社はENIG、ENEPIG、DIG、EPIGといった多様なめっきプロセスを提供しており、特にENEPIGやEPIGは、薄ニッケル化やNiフリー化のトレンドに対応する高付加価値製品です。これらはAIサーバーや高性能デバイスの需要拡大と密接に関連しており、市場の成長性が高い分野です。

この戦略の成功には、以下の要素が重要です。
1. 技術的優位性の最大化: 既存の技術的強み(例:薄膜パラジウムめっき、ニッケル不使用プロセスなど)を、ENEPIG/EPIGの生産ラインに最大限適用し、競合他社に対する技術的優位性を確立します。
2. 生産ラインの最適化: 高付加価値製品の需要増に対応するため、生産ラインのボトルネックを特定し、自動化やプロセス改善による歩留まり向上とコスト削減を徹底します。これにより、売上増に伴う利益率の低下を防ぎます。
3. 顧客との連携強化: AIインフラ関連の主要顧客に対し、次世代製品の要求仕様を満たすための技術提案を強化し、設計段階からの採用を確実なものとします。

この戦略は、市場の成長ドライバーであるAI関連需要を直接取り込みつつ、収益性の改善にも寄与するため、売上倍増と企業価値向上に向けた最優先事項と判断します。

ITコンサルからの提案(AI生成)

提案するITコンサルティング支援は、最優先戦略である「高付加価値製品(ENEPIG/EPIG)への集中と生産効率化」を技術的・オペレーション面から強力にサポートすることに焦点を当てます。

1. 製造実行システム(MES)の高度化とリアルタイムデータ統合

  • 目的: ENEPIG/EPIGのような高精度・高付加価値製品の生産ラインにおける歩留まり向上と品質安定化。
  • 支援内容: 既存の生産管理システムと、めっきプロセスにおける各種センサー(温度、濃度、膜厚など)からのデータをリアルタイムで統合するMESを導入・高度化します。特に、ENEPIGプロセスにおけるニッケル層の厚さやパラジウム層の均一性をリアルタイムで監視し、異常発生前にプロセスパラメータを自動調整する機能(フィードバック制御)を実装します。
  • 期待される効果: プロセス変動の早期検知による不良品の発生抑制、歩留まりの最大化、および生産リードタイムの短縮。これにより、高付加価値製品の生産効率が向上し、コスト競争力が高まります。

2. AI/機械学習を活用したプロセス最適化・予知保全

  • 目的: 貴金属使用量の最適化と、生産設備のダウンタイム削減。
  • 支援内容: 過去の生産データ(使用した貴金属量、プロセス条件、最終的な製品品質データ)を機械学習モデルで分析し、最適なめっき条件を導出します。また、めっき液の劣化や設備の摩耗パターンを学習させ、メンテナンスの最適なタイミングを予測する予知保全システムを構築します。
  • 期待される効果: 貴金属(金、パラジウム)の使用量を最小化し、原価低減を実現します。また、予期せぬ設備停止による生産ロスを防ぎ、安定供給能力を向上させます。

3. サプライチェーン・リスク管理システムの強化

  • 目的: 貴金属価格変動リスクの低減と、原材料調達の安定化。
  • 支援内容: 貴金属市場の価格変動データをリアルタイムで取り込み、在庫レベルと連動させた調達計画システムを構築します。価格変動に応じた最適な発注タイミングや、代替材料(例:ニッケル不使用プロセスにおける代替技術)の適用可能性をシミュレーションする機能を提供します。
  • 期待される効果: 貴金属価格の急騰による利益圧迫リスクを低減し、原材料コストの平準化を図ります。これにより、価格交渉力の強化と収益の安定化に貢献します。