製品設計の常識を覆す!電池3Dプリントから熱で動くCPUまで登場🚀(2026年2月16日ニュース)

今日のニュースは、モノづくりの常識を根底から変える可能性を秘めた革新的な技術が目白押しです。中でも、製品の形状に合わせて電池を3Dプリントする技術や、コンピューターの廃熱をエネルギー源として計算を実行する新構造の開発は、設計の自由度を飛躍的に高めるでしょう。また、エネルギーとITインフラを統合した次世代データセンターの登場も、産業のあり方を大きく変えそうです。🌍 一方で、EUでは売れ残り衣類の廃棄を禁止する新規則が発表されるなど、サステナビリティがビジネスの前提条件となる動きが加速しています。これらの技術革新と社会の変化が、未来のビジネスにどのような影響を与えるのか、注目が集まります。

電池を3Dプリント。ドローンの翼が丸ごとバッテリーになる日も近い

アメリカのスタートアップMaterial Hybrid Manufacturing Inc. (MATERIAL)が、バッテリーを3Dプリンターで製品に直接製造する革新的な技術「HYBRID3D」を開発しました。この技術は、リチウムイオン電池の構成要素を製品の形状に合わせて一体で積層印刷するもので、従来の円筒形や直方体の電池が持つ設計上の制約を根本から覆します。同社は「ガソリンはタンクの形を選ばない。電気も同じであるべきだ」と語り、バッテリーを形状に縛られない「素材」として再定義しようとしています。この技術により、ドローンの翼自体をバッテリーにしたり、スマートグラスの細いフレームを電池にしたりと、デザインの自由度が飛躍的に向上します。すでにアメリカ空軍から125万ドルの契約を獲得し、ドローンメーカーPerformance Drone Works (PDW)と提携して実用化を進めており、試作ドローンではエネルギー密度が50%向上し、内部容積も35%増加するという成果を上げています。

電池を3Dプリント。ドローンの翼が丸ごとバッテリーになる日も近い

電気の代わりにコンピューター自身の廃熱を利用して計算を実行できるシリコン構造をMITの研究者らが開発

マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが、電気の代わりにコンピューターから発生する「廃熱」を利用して計算を実行できる革新的なシリコン構造を開発しました。これはアナログコンピューティングの一種で、温度と熱の流れを連続した物理値として利用し、信号を処理します。研究チームは、特定の熱伝導特性を持つナノ構造を逆設計するソフトウェアを用い、ちりの粒子ほどの大きさの複雑なシリコン構造を設計。この構造に熱が流れることで、行列乗算などの基本的な数学計算を行います。シミュレーションでは、多くの場合で99%以上という高い精度で計算を実行できることが確認されました。この技術は、AIなどで増大するコンピューティング需要に対し、エネルギー効率を劇的に向上させる可能性を秘めています。

電気の代わりにコンピューター自身の廃熱を利用して計算を実行できるシリコン構造をMITの研究者らが開発

パワーエックスとIIJ、電力とデータセンター統合の「ワット・ビット連携」で協業

蓄電池メーカーのパワーエックスは、自社の蓄電技術を応用したコンテナ型データセンター「Mega Power DC」を商品化し、インターネットイニシアティブ(IIJ)との協業検討を開始したと発表しました。この「ワット・ビット連携」は、電力供給とデジタルインフラを融合させる新しいビジネスモデルです。Mega Power DCは、10フィートコンテナ内にサーバー、電源、冷却装置に加え、最大800kWhの蓄電システムを一体化。これにより、電力系統に制約のある場所でも運用が可能となり、電力価格が安い夜間に充電し、日中のサーバー稼働に利用するといった柔軟な電力運用が実現します。建築工事が不要なため、導入コストを約25%抑制し、運転開始までの期間も従来の約4〜5年から約1年程度に短縮できる見込みです。

パワーエックス、蓄電技術を応用したコンテナデータセンターを商品化 IIJと協業検討も

売れ残った衣類や靴の廃棄を禁止する新規則をEUが発表

欧州委員会(EC)は、売れ残った衣類や靴、アクセサリーなどのアパレル商品を廃棄することを禁止する新規則「持続可能な製品のためのエコデザイン規則(ESPR)」の具体的な委任法を発表しました。ヨーロッパでは毎年、売れ残った繊維製品の4〜9%が廃棄され、約560万トンものCO2を排出しているとされています。この新規則は、こうした環境負荷を削減し、持続可能なビジネスモデルを推進する企業を後押しすることを目的としています。大規模企業には2026年7月19日から適用され、違反した企業には罰則が科される可能性があります。また、製品の素材や修理情報などを追跡する「デジタル製品パスポート(DPP)」の導入も進められており、アパレル業界のサプライチェーン全体で透明性と循環性を高める動きが加速しています。

売れ残った衣類や靴の廃棄を禁止する新規則をEUが発表

EVの象徴「格納ドアハンドル」が中国で禁止に

中国工業情報化省は、電気自動車(EV)などで普及している「格納式ドアハンドル」について、内外両方に機械式の解除機構を備えることを義務付ける新規則を発表しました。この規制は、事故や火災の際に電気系統の故障でドアが開かなくなり、救助活動が遅れるリスクを問題視したもので、2027年1月1日から施行されます。テスラをはじめ多くのEVメーカーが採用する格納式ドアハンドルは、空力性能の向上とミニマルなデザインの象徴とされてきましたが、安全性への懸念が指摘されていました。世界最大のEV市場である中国のこの決定は、今後のEVデザインのトレンドに大きな影響を与え、グローバルな自動車メーカーに設計変更を促す可能性があります。

EVの象徴「格納ドアハンドル」が中国で禁止に

慶大やパナら、電池交換不要センサーの新国際規格が承認

慶應義塾大学、デンソーウェーブ、パナソニック ホールディングスなどが提案していた、電池交換不要センサーを実現する新たな国際規格「ISO/IEC 18000-65」が承認されました。この規格は、UHF帯RFIDの無線通信技術を応用し、リーダーからの電波をエネルギー源としてセンサーを駆動させるものです。従来のRFIDが1回限りのデータ読み取りだったのに対し、新規格では複数センサーの連続データを同時に取得できるのが特徴です。これにより、温度、振動、ひずみといった多様なセンサーを電池なしで無線化することが可能になります。電池交換が不要になることで、インフラ監視や設備点検における保守コストが大幅に削減され、インフラDXの加速が期待されます。

慶大やパナら、電池交換不要センサーの新国際規格が承認--インフラDX加速

キユーピー 日本初、油付きペットボトルの水平リサイクルを実現

キユーピーは、日清オイリオグループとの協働により、国内で初めて「油付きペットボトル」の水平リサイクル(ボトルtoボトル)を実現したと発表しました。これまで油が付着したペットボトルは、洗浄工程で油が残り品質に影響を与えるため、リサイクルが困難とされていました。しかし両社の知見を活かした技術検証の結果、特定の資源循環スキームにおいて品質に問題がないことを確認。今回、両社の工場から排出された油付きペットボトルを再生材料として使用した新しいドレッシング容器を開発し、2026年4月から数量限定で販売を開始します。この取り組みは、食品業界におけるサーキュラーエコノミーの実現に向けた大きな一歩となります。

キユーピー 日本初、油付きペットボトルの水平リサイクルを実現

人間の放屁量と質を測定できる「スマート下着」を開発

メリーランド大学の研究チームが、人間の放屁(おなら)を継続的に測定できる「スマート下着」を開発しました。このウェアラブルデバイスは、下着に装着したセンサーがおならに含まれる水素濃度や頻度、強度をリアルタイムで検知し、Bluetoothでスマートフォンにデータを送信します。研究チームは「マイクロバイオーム・アクティビティ・インデックス(MAI)」という独自の指標を開発し、腸内細菌の活動を定量化することに成功。これにより、食事や環境の変化が腸内環境に与える影響を非侵襲的かつ客観的に把握できます。将来的には、小腸内細菌異常増殖症(SIBO)などの診断を支援する医療デバイスとしての活用も目指しており、スタートアップ「Ventoscity」を通じて実用化が進められています。

人間の放屁量と質を測定できる「スマート下着」を開発、おならを検知しBluetoothで水素濃度を追跡

三菱地所が茅場町に作った“タイパ重視”ハイテク賃貸の全貌。

三菱地所レジデンスが、最新のIoT設備を標準装備した次世代型賃貸マンション「ザ・パークハビオ 日本橋茅場町」を竣工しました。このマンションは、顔認証だけでエントランスから玄関まで解錠できる「FreeiD」や、配送業者がオートロックを解錠して各住戸の宅配ボックスまで直接荷物を届けられる「Pabbitロッカー」を全戸に導入。室内にはスマートホームサービス「HOMETACT」も標準装備され、エアコンや照明などを一括で操作できます。賃料は月額18万〜36万円と高価格帯ですが、大手町・丸の内エリア勤務者やセカンドハウス需要をターゲットとし、タイムパフォーマンスを重視する入居者のニーズに応える新しい住まいの形を提案しています。

三菱地所が茅場町に作った“タイパ重視”ハイテク賃貸の全貌。「家賃30万円超」でも人気、丸の内勤務者やセカンドハウス需要に

UFOのような見た目のスピーカーは、一般的なそれとは鳴らし方の発想が違った

株式会社エヌエスイーが開発したUFOのような見た目のスピーカー「WRAPSOUN(ラプソン)」は、従来のスピーカーとは全く異なる発想で設計されています。一般的なスピーカーが音を反射させて拡散するのに対し、WRAPSOUNは複数の音を空間で合成して放射するという仕組みを採用。このため、スピーカーの向きや置き場所を変えても音の印象がほとんど変わらず、「どこで鳴っているかわからない」という不思議な音響体験を生み出します。その特性から、ピアニストの角野隼人氏がグランドピアノの音を損なわずに拡声するための「楽器」として演奏システムに組み込むなど、単なる再生装置を超えた活用が始まっています。スピーカー固有の音色を主張せず、楽器や声の響きをそのまま空間に再現する革新的な製品です。🎵

UFOのような見た目のスピーカーは、一般的なそれとは鳴らし方の発想が違った

考察

今日のニュースからは、2つの大きな潮流が読み取れます。1つは、製品設計の根幹を揺るがす「基盤技術のブレークスルー」、もう1つは、ビジネスのルールそのものを変える「サステナビリティの本格実装」です。これらの動きは、もはや一部の先進的な取り組みではなく、あらゆる産業に影響を及ぼす不可逆的な変化と言えるでしょう。💡

まず、基盤技術の進化は、製品開発の「前提」を覆しています。製品の形状に合わせてバッテリーを3Dプリントする技術や、廃熱をエネルギー源にするCPUは、これまで当たり前だった物理的な制約からデザイナーやエンジニアを解放します。これにより、これまで実現不可能だった形状や機能を持つ、全く新しいプロダクトが生まれる土壌が整いました。ドローンの翼がバッテリーになる未来は、単なる空想ではなくなっています。こうした革新は、スタートアップだけでなく大学の研究室からも生まれており、産学連携によるオープンイノベーションが今後ますます重要になるでしょう。🚀

一方で、EUの廃棄衣類禁止令や中国のEVドアハンドル規制のように、サステナビリティや安全性が「新たな非関税障壁」として機能し始めています。これは、グローバル市場で戦う企業にとって、製品設計からサプライチェーンまで、事業のあらゆる側面で見直しを迫るものです。しかし、これを単なるコスト増と捉えるか、リサイクル技術や新素材開発といった新たなビジネスチャンスと捉えるかで、企業の競争力は大きく変わってきます。すでに食品業界では油付きペットボトルの水平リサイクルが実現するなど、課題解決が新たな価値を生む好循環も生まれています。これからのビジネスは、環境や社会への配慮を抜きにしては成り立たない時代に本格的に突入したと言えそうです。♻️

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