メディアドゥ - 2026年2月期 通期決算説明資料 ★★

基本情報

株式会社メディアドゥ 2026年2月期通期決算説明資料 証券コード:3678

決算ハイライト

業績推移

Executive Summary

電子書籍流通事業の貢献により 売上高は4年ぶりに過去最高を更新 一方、戦略投資事業の改善遅れにより減益

指標 実績 前年同期比
売上高 1,085.3億円 +6.5%
EBITDA 36.6億円 -3.2%
営業利益 24.5億円 -0.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 18.1億円 +33.3%1

26/2期営業利益

期初計画対比、電子書籍流通事業は好調に推移 一方、戦略投資事業の損益改善の遅れ(日本文芸社/フライヤー)や 海外展開加速のための翻訳システムの開発投資等を行った結果、 減益に

事業成長に向けた進捗

各注力事業で長期的な成長を見据えたアライアンスが進捗

  • 2025年2月【電子書籍流通】めちゃコミック2 と業務提携を締結
  • 2025年7月【海外展開】SHIFTと業務資本提携を締結
  • 2026年3月【海外展開】Seven Seasを連結子会社化
  • 2026年4月【SC】xIB JAPANがB.LEAGUEと連携協定を締結

27/2期業績予想

  • 増収継続の一方、注力事業への投資強化で減益を見込む アライアンスの効果最大化を目指した基盤の強化を実施
    • 売上高 1,180億円(前期比+8.7%)
    • 営業利益 24.0億円(前期比-2.2%)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益 12.0億円(前期比-34.0%)

連結業績ハイライト

  • 売上高: 電子書籍流通事業において既存商流・新規商流ともに成長し、増収。4年ぶりに過去最高を更新
  • EBITDA・営業利益: 期初計画対比、電子書籍流通事業は好調に推移。一方、戦略投資事業の損益改善の遅れ(日本文芸社/フライヤー)や海外展開加速のための翻訳システムの開発投資等を行った結果、減益に
  • 当期純利益: 2025年3月のMyAnimeList(MAL)売却益計上の影響により、増益
    • 4Qに日本文芸社ののれんの減損等による特別損失を計上した一方、関係会社の整理に伴う特別利益を計上
25/2期累計 26/2期累計 前期比
売上高 1,019.1億円 1,085.3億円 +6.5%(+66.2億円)
EBITDA 37.9億円 36.6億円 -3.2%(-1.3億円)
営業利益 24.7億円 24.5億円 -0.9%(-0.2億円)
親会社株主に帰属する当期純利益 13.6億円 18.1億円 +33.3%(+4.5億円)

通期業績達成率

  • 売上高は、電子書籍流通事業の既存商流・新規商流の期初計画以上の成長により通期予想を達成
  • 利益項目については、下期に発生した戦略投資事業の改善遅れ(日本文芸社/フライヤー)の影響により期初予想に対して未達となった
指標 実績 通期予想 達成率
売上高 1,085.3億円 1,060.0億円 102.4%
EBITDA 36.6億円 39.3億円 93.3%
営業利益 24.5億円 27.2億円 90.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 18.1億円 20.0億円 90.9%

営業利益期初予想と実績の比較

  • 主力の電子書籍流通事業は、3Qに利益率の高いサービスが終了することによる利益減の影響を期初に想定したものの、既存商流・新規商流ともに想定を上回る成長を実現し、期初予想を上振れて着地
  • 戦略投資事業は前年対比では累計322百万円の損益改善を実現した一方、主に日本文芸社とフライヤーの改善遅れが影響し、期初予想比では下振れで着地

事業ポートフォリオ見直しについて

  • 資本コストや資本収益性を意識しながら規律ある投資と効率的な事業運営に努め、グループの企業価値最大化を図る
  • 26/2期においてはMyAnimeListをはじめとした関係会社や出資先、計7件の売却及び清算を実施
  • 27/2期においても選択と集中を推進。成長領域に経営リソースを集中させ、グループ全体の収益力を高めていく ※今後は基本的にマイノリティ出資は実施しない方針
子会社 持分法適用会社 関連会社未満・事業
24/2期 Jコミックテラス 売却 縦スクロールコミック事業 (作品制作からの撤退)、エーアイスクエア 撤退 売却
25/2期 ジャイブ (紙書籍編集事業からの撤退)、エブリスタ 撤退 売却 PUBNAVI 音楽事業、Creatubbles 売却 売却 売却
26/2期 ジャイブ、アルトラエンタテインメント 清算 売却 MyAnimeList、PUBFUN 売却 売却 StorySoop、MediBang、WCS 売却 売却 売却
27/2期 Seven Seas Entertainment 買収 Contents Lab. Blue 売却

26/2期の株主還元について

  • 26/2期の1株当たり配当金は、期初予想通り過去最高額の40円で決議予定。配当性向は33%
  • 10億円の自己株式取得を実施した23/2期を除き、1株当たり配当金は増額または維持を継続

セグメント別売上高

単位:百万円 電子書籍流通事業 戦略投資事業 25/2期累計 26/2期累計 前年同期比
取次 電子書籍取次事業 92,653 100,148 +8.1%(+7,495)
書籍・雑誌出版 日本文芸社 2,0203 2,0173 -0.2%(-3)
Webサービス運営 フライヤー 3,662 2,688 主にエブリスタ売却による減収 -26.6%(-974)
出版業界向けソリューション Firebrand NetGalley Supadü 2,787 2,806 利益率が低い非注力ストック型事業の売上は増加も、事業の売上減により、微増 +0.7%(+19)
その他 MD-i4 アルトラ4 がんばろう徳島 789 876 +11.0%(+86)
合計 101,914 108,537 +6.5%(+6,623)

業績推移

連結業績

概況

  • 売上高は、通期および4Qとして過去最高を更新
  • 営業利益は、注力事業の成長加速のための投資(翻訳システムの開発費・セキュリティ強化)を実行したことに加え、下期に電子書籍流通事業において利益率の高いサービスが終了したこと、同じく下期に戦略投資事業(日本文芸社・フライヤー)の損益改善遅れが発生したことにより減益

売上高推移(セグメント別)

  • 電子書籍流通事業は既存商流・新規商流ともに成長し、増収。4Qとして過去最高を更新
  • 戦略投資事業は、エブリスタ売却影響を控除した実力値では増収

営業利益推移(セグメント別)

  • 電子書籍流通事業は26/2期3Qより利益率の高いサービスが終了したことで、利益率が悪化
  • 戦略投資事業は通期で累計322百万円の損益改善を実現した一方、3Q単体は主に日本文芸社の業績不振、4Q単体はフライヤーのZealox買収関連費用41百万円と日本文芸社の業績不振が影響し損益が悪化
  • 調整額(本部費用)は翻訳システムの開発費等の計上によりYoYで増加

著作料等原価推移

  • 売上高の増減に伴い著作料等原価も変動

売上原価・販管費推移(著作料等以外)

  • 2025年2月のエブリスタ売却ならびに子会社のれん減損計上により、26/2期はコストが減少
  • 26/2期2Qより、「その他」に翻訳システムの開発費を計上。3Qよりフライヤーが買収したAIStep社の連結開始や、Bリーグのシーズン インで費用が増加。4Qは子会社フライヤーによるZealox社の買収関連費用41百万円を計上

電子書籍流通事業

売上高前年比成長率5

  • 引き続き既存商流・新規商流ともに順調。26/2期の既存商流の売上成長率が前年を上回った
  • 2025年7月より新規商流(めちゃコミック)の取引が開始したことにより、7月~翌2月の新規商流成長率6 は+4.4%と順調に推移

売上高・営業利益推移

  • 売上高は、4Qとしては過去最高を更新
  • 営業利益は、3Qに利益率の高いサービスが終了することによる利益減の影響を期初に想定したものの、既存商流・新規商流ともに期初想定を上回る成長を実現。減益は期初想定よりは小幅となった

コスト構造(著作料等を除く原価・販管費)

  • 著作料等を除く原価・販管費率は、業務効率化の継続により、原価・販管費の絶対額・率ともに改善傾向を維持

戦略投資事業

戦略投資事業の主なサービス概要

26/2期より、戦略投資事業内の領域を変更。中長期における注力領域を事業として構成。主軸である電子書籍流通事業を基盤に、メディアドゥグループの新たな成長ドライバーの早期確立を目指す。

戦略投資事業は、26/2期より以下3事業で構成

  • 国際事業: 米サンディエゴに位置し、海外取次事業などを担うグループの国際事業拠点。書誌情報管理、情報配信、電子書籍配信等の出版社向けサービス。
  • IP・ソリューション事業: 実用書やコミック、小説、雑誌など幅広いジャンルを手掛ける70年以上の歴史をもつ出版社(日本文芸社)。書籍の要約コンテンツを提供するサービス「flier」を運営。
  • SC事業: 男子プロバスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」の運営。起業家支援「徳島イノベーションベース(TIB)」の運営。TIBをモデルケースに「xIB JAPAN」で日本全国へ拡大。

売上高・営業利益推移

  • 売上高は、エブリスタ売却影響を控除した実力値では増収
  • 営業損益は累計322百万円の改善を実現。一方で3Qは主に日本文芸社の業績不振が影響、4QはフライヤーのZealox買収関連費用41百万円と日本文芸社の業績不振が影響し損益が悪化

コスト構造

  • エブリスタ売却に伴う売上減により、26/2期より原価・販管費の総額は減少傾向

営業利益前年同期比較

  • 戦略投資事業全体としてはYoYで322百万円の改善を実現
  • 国際事業は海外展開強化に向けた体制強化の影響で損益が悪化
  • 日本文芸社は、改革の結果、実用書の利益は最高水準。現在は、コミックと組織体制の改革に注力
  • フライヤーは1Qの大型顧客ダウンセルが影響し遅延も下期より回復基調。加えて25年9月よりAIStep社を子会社化、増益に寄与

参考資料

P/L実績

単位:百万円 25/2期 1Q 25/2期 2Q 25/2期 3Q 25/2期 4Q 26/2期 1Q 26/2期 2Q 26/2期 3Q 26/2期 4Q
売上高 25,113 25,943 24,385 26,471 26,011 27,852 26,644 28,028
電子書籍流通事業 23,248 (92.6%) 23,907 (92.2%) 22,315 (91.5%) 24,347 (92.0%) 24,203 (93.0%) 26,043 (93.5%) 24,770 (93.0%) 26,089 (93.1%)
戦略投資事業 2,207 (8.8%) 2,364 (9.1%) 2,420 (9.9%) 2,425 (9.2%) 2,167 (8.3%) 2,130 (7.6%) 2,157 (8.1%) 2,260 (8.1%)
売上原価、販売管理費 24,638 (98.1%) 25,322 (97.6%) 23,791 (97.6%) 25,687 (97.0%) 25,357 (97.5%) 27,106 (97.3%) 26,135 (98.1%) 27,483 (98.1%)
EBITDA 793 (3.2%) 953 (3.7%) 924 (3.8%) 1,119 (4.2%) 950 (3.7%) 1,042 (3.7%) 815 (3.1%) 860 (3.1%)
営業利益 475 (1.9%) 621 (2.4%) 594 (2.4%) 784 (3.0%) 654 (2.5%) 745 (2.7%) 508 (1.9%) 545 (1.9%)
親会社株主に帰属する当期純利益 244 (1.0%) 276 (1.1%) 391 (1.6%) 451 (1.7%) 818 (3.1%) 508 (1.8%) 306 (1.1%) 185 (0.7%)

※ 26/2期よりSC事業としてプロバスケットボールチーム「徳島ガンバロウズ」を運営するがんばろう徳島の業績を戦略投資事業に含める形に変更。25/2期の実績についても同様のセグメント区分で算出

B/S実績

単位:百万円 25/2期末 26/2期末 増減 主たる変動要因
流動資産 39,960 44,001 4,041 -
現金及び預金 13,591 14,014 423 -
受取手形、売掛金及び契約資産 24,033 27,764 3,731 -
固定資産 13,199 12,924 -275 -
のれん 4,198 4,029 -169 -
資産合計 53,160 56,926 3,766 -
流動負債 32,220 35,686 3,466 -
支払手形及び買掛金 28,273 31,022 2,749 -
固定負債合計 3,231 2,017 -1,214 -
負債合計 35,451 37,704 2,253 -
株主資本合計 16,488 17,849 1,361 -
利益剰余金 4,645 5,916 1,271 -
純資産の合計 17,708 19,221 1,513 -
負債・純資産合計 53,160 56,926 3,766 -

成長戦略

①電子書籍流通事業

国内出版社からコンテンツが集まり続ける 圧倒的な信頼とポジションを確立

  • 取引社数 2,200+ (国内ほぼ全て)
  • 新規登録コンテンツ数 150+ (月平均約7.7万点)
  • 流通総額 1,930億円 (2026年2月期)

電子書籍取次シェアNo.1

貢献範囲を拡大し、更なるシェアの拡大を目指す

  • ①BIツールの開発
  • ②人員体制の強化

出版社の皆さまが安心してコンテンツを預けられる環境を整える

②海外展開

日本のコンテンツを世界に届ける

  • 2026年3月、海外最大級の翻訳出版社、Seven Seasを買収
  • Seven SeasのPMIを完遂するとともに、あらゆる出版社のコンテンツの翻訳出版を加速することで、日本の本を世界中に届けるNo.1の企業へ

③SC事業

地域のアセットを結びつけ、地域・日本全体をアップトレンドへ転換する

  • 2026年4月、xIB × B.LEAGUE 連携協定を締結
  • 起業家の挑戦とスポーツの熱量を、地域の活力へ。徳島を起点としたモデルを確立するため、他団体との連携を強化し、周囲を巻き込みながらポジション確立を目指す

27/2期通期業績予想

26/2期 実績 27/2期 予想 前期との差異
売上高 1,085.3億円 1,180.0億円 +8.7%(+94.7億円)
営業利益 24.5億円 24.0億円 -2.2%(-0.5億円)
経常利益 25.5億円 20.5億円 -19.6%(-5.0億円)
親会社株主に帰属する当期純利益 18.1億円 12.0億円 -34.0%(-6.1億円)
EBITDA 36.6億円 41.0億円 +11.8%(+4.4億円)

27/2期通期業績予想(2/4):セグメント別

売上高 26/2期(実績) 27/2期(予想) 差異 増減率
電子書籍流通事業 1,011.0億円 1,041.0億円 +30.0億円 +3.0%
戦略投資事業 87.1億円 152.0億円 +64.9億円 +74.4%
調整額 -12.8億円 -13.0億円 -0.2億円
合計 1,085.3億円 1,180.0億円 +94.7億円 +8.7%
営業利益 26/2期(実績) 27/2期(予想) 差異 増減率
電子書籍流通事業 49.1億円 46.9億円 -2.2億円 -4.7%
戦略投資事業 -6.3億円 -2.8億円 +3.5億円
調整額 -18.3億円 -20.1億円 -1.8億円
合計 24.5億円 24.0億円 -0.5億円 -2.2%

27/2期通期業績予想(3/4):営業利益

  • 電子書籍流通事業: 26/2期に利益率の高いサービスが終了したことに加え、出版業界のインフラとなるための投資の実行により減益
  • 戦略投資事業:
    • 国際事業:買収したSeven Seasの業績が2Qから9か月分寄与。一方で、PMI費用、事業拡大のための投資等を想定
    • IPソリューション事業:各事業で損益改善
    • SC事業:プロバスケットボール事業(㈱がんばろう徳島)はB.ONE参入に伴い、費用増を見込むも、黒字を維持。その他事業拡大のための投資を見込む
  • 調整額: セキュリティ対策や体制強化のための費用が増加

27/2期通期業績予想(4/4):1Q 営業利益進捗率

  • 1Qの通期予想に対する進捗率は例年より悪化する見通し
  • 2Q以降は、2026年3月に買収したSeven Seas社のPLを連結する予定。9か月間で2.8億円の営利貢献を想定

事業ポートフォリオ見直しについて

選択と集中

  • 26/2期は関係会社や出資先計7件の 売却・清算・撤退を実施
  • 成長のための体制固め
  • 27/2期:「選択と集中」を引き続き推進+挑戦と展開
    • 2026年3月に、日本コンテンツの年間発行タイトル数が世界最大級の翻訳出版社「Seven Seas Entertainment」を買収
    • メディアドゥの強みが生かせる領域に経営リソースを集中し、グループ全体の収益力を高める

株主還元方針

  • 26/2期の1株当たり配当金は、過去最高額となる40円を予定。27/2期も1株当たり配当金40円と同水準を維持で見込む
  • 27/2期は減益予想となるものの、将来成長への自信を踏まえ、安定的な配当を継続
  • 株主還元方針は引き続き「総還元性向30%以上」を掲げ、段階的な還元率の引き上げによる株主価値のさらなる向上を目指す

2026年6月以降の経営体制

  • 取締役(3名)
  • 社外取締役(3名)
    • 独立役員比率 50%(6名中3名)
    • 女性取締役比率 50%(6名中3名)
  • 監査役(4名)
  • 執行役員(5名)

メディアドゥは4月1日に設立30周年を迎えました

メディアドゥは今年で株式上場から13年、電子書籍事業参入から20年、そして1996年の法人設立から30周年を迎えました。これもひとえに、当社を育ててくださった出版業界の皆様をはじめ、すべての社内外の皆様のお力添えによるものと改めて深く御礼申し上げます。日本の本を本に届け、地域や地方の価値を未来に繋ぐために、社員一同、これからも変わらず努力を重ねてまいります。

投資判断(AI生成)

投資評価: ★★☆☆

評価:★2

評価の理由:
メディアドゥは電子書籍流通事業において国内シェアNo.1の地位を確立しており、売上高は過去最高を更新するなど堅調に推移しています。特に、既存商流に加え、大手プラットフォームとの新規商流(めちゃコミック)が成長に寄与しており、事業基盤は強固です。しかし、27/2期予想では売上高は増加するものの、営業利益が前期比で減益となる見通しであり、利益率の低下が懸念されます。

戦略投資事業の改善遅れや、海外展開(Seven Seas買収)および国内インフラ強化(翻訳システム開発、セキュリティ強化)への先行投資が利益を圧迫しています。特に、電子書籍流通事業においても利益率の高いサービス終了による減益影響が継続すると見込まれており、収益性の低下が鮮明です。

過去の資料と比較すると、戦略投資事業のポートフォリオ見直し(選択と集中)は進んでいるものの、その成果が利益に結びつく前に、先行投資負担が先行している状況です。Seven Seasの買収は海外展開の重要な一歩ですが、PMI費用や翻訳システム開発費など、コスト増の要因が複数重なっており、短期的な利益圧迫は避けられないと判断されます。

投資判断の根拠:
保有(中立)。電子書籍流通事業の安定した収益基盤と、海外展開への積極的な投資は評価できますが、27/2期予想の減益見通しと、先行投資の回収時期が不透明であることから、積極的な買い材料としては不十分です。既存株主にとっては、配当維持(40円)は評価できるものの、成長期待が利益に反映されるまでの期間が長期化するリスクがあります。

重要なポイント:
1. 電子書籍流通事業の収益性低下: 利益率の高いサービス終了とインフラ投資により、主力事業の利益率が低下傾向にある点。
2. 戦略投資事業の先行投資負担: 海外展開(Seven Seas買収)や国内インフラ強化(翻訳システム開発)への投資が利益を圧迫し、27/2期は減益予想となっている点。
3. ポートフォリオ見直しの遅れ: 多数の事業売却・清算を進めているが、戦略投資事業全体の黒字化が遅れている点。
4. 海外展開の不確実性: Seven Seas買収によるPMI費用や、紙書籍流通網確立の進捗が不透明である点。

会社への質問(AI生成)

電子書籍流通事業において利益率の高いサービス終了の影響が継続する中、27/2期も同事業の営業利益が減益予想となっています。この減益幅(2.2億円減)は、新規商流の成長や既存商流の拡大で吸収できないレベルと見てよろしいでしょうか。

戦略投資事業の黒字化目標が中期計画で示されていますが、27/2期も赤字幅縮小に留まる見込みです。Seven Seas買収による寄与が2Q以降に本格化するとのことですが、PMI費用や翻訳システム開発費の具体的な削減計画と、黒字化達成の具体的な時期について教えてください。

26/2期実績では、電子書籍流通事業の売上高成長率が前年を上回った既存商流の成長が、利益率低下により営業利益の伸びを鈍化させています。この利益率低下の構造的な要因(例:特定の取引先への依存度上昇やコスト構造の変化)について、詳細な分析と今後の改善策を教えてください。

売上倍増のための施策(AI生成)

施策名 成功率(%) インパクト 評価コメント
国内電子書籍流通シェアの完全独占と付加価値向上 85% S 国内取次シェアNo.1の地位を活かし、競合他社が参入できないレベルの付加価値(BIツール、データ分析支援)を提供し、取引先数を増やしつつ、既存取引先からの手数料率向上を目指す。
日本コンテンツの海外展開加速(MDTSの本格活用) 70% S 翻訳システム(MDTS)を活用し、翻訳コストとリードタイムを劇的に削減。Seven Seasとの連携を強化し、紙・電子問わず、日本のコンテンツの海外流通量を飛躍的に増加させる。
戦略投資事業の選択と集中と早期黒字化 60% A 収益性の低い事業からの撤退を加速し、黒字化が見込める事業(例:フライヤーの法人向け事業拡大、SC事業のモデル横展開)にリソースを集中。不採算事業の売却・清算を迅速化する。
電子書籍流通事業における新規商流の拡大 75% A めちゃコミックとの提携実績を基に、国内の未開拓または競合が弱いプラットフォームとの新規商流を積極的に開拓し、売上基盤をさらに強固にする。

最優先戦略(AI生成)

最優先戦略:国内電子書籍流通シェアの完全独占と付加価値向上

メディアドゥの現在の強みは、国内電子書籍取次シェアNo.1という圧倒的なポジションです。売上高の約9割を占めるこの事業の安定成長と収益性向上が、全社的な成長の基盤となります。27/2期予想では、この主力事業の利益率が低下する見通しであり、このトレンドを反転させることが最優先事項です。

この戦略の核心は、単なる取次機能の提供に留まらず、出版社の「インフラ」としての地位を確立し、競合他社が容易に模倣できない付加価値を提供することです。具体的には、資料で言及されている「BIツールの開発」と「人員体制の強化」を加速させ、出版社の経営判断をデータで支援するレベルに引き上げます。

実行ステップ:
1. データドリブンな意思決定支援の強化: 既存のBIツールをさらに高度化し、販売動向、読者属性、在庫最適化に関する詳細なインサイトを提供します。これにより、出版社はメディアドゥへの依存度を高め、取引の継続性が担保されます。
2. 手数料体系の見直し: 提供する付加価値(データ分析、マーケティング支援、セキュリティ強化など)に見合った手数料体系への見直しを、主要取引先から順次交渉します。
3. 取引先数の拡大: 既存の2,200社に加え、中小規模の出版社や個人クリエイターに対しても、導入しやすいパッケージを提供し、取引先数を拡大します。

期待される効果:
この戦略により、電子書籍流通事業の売上高成長を維持しつつ、提供する付加価値に見合った利益率の改善が見込めます。特に、競合他社が参入しにくい「データとインフラ」の領域で優位性を確立することで、事業の持続的成長と収益性の両立が可能となり、戦略投資事業の先行投資負担を吸収するキャッシュフローを生み出すことができます。

ITコンサルからの提案(AI生成)

最優先戦略である「国内電子書籍流通シェアの完全独占と付加価値向上」を実現するため、ITコンサルタントとして以下の支援を提案します。

  1. データ分析基盤の高度化とBIツール開発の加速支援:

    • 目的: 出版社向けBIツールの開発ロードマップ策定と、データ収集・分析基盤のアーキテクチャ設計を支援し、開発リソースの最適化を図ります。
    • 期待される効果: 開発のボトルネックを解消し、市場投入までの期間を短縮します。提供するインサイトの質を高めることで、出版社のデータ活用レベルを引き上げ、メディアドゥへの依存度を高めます。
    • 実現可能性: 既存のデータ基盤の評価と、モダンなデータウェアハウス(DWH)/データレイクハウスの導入支援により、迅速な機能拡張が可能です。
  2. 取引先向けデータ連携プラットフォームの標準化と自動化:

    • 目的: 2,200社を超える取引先とのデータ連携プロセスを標準化し、手動でのデータ投入や調整作業を自動化するプラットフォームを構築します。
    • 期待される効果: 業務効率が大幅に向上し、人員体制強化のコストを抑制しつつ、取引先へのサービス品質を均一化できます。これにより、リソースを付加価値の高いBIツール開発に集中できます。
    • 実現可能性: API連携の標準化とRPA/自動化技術の導入により、既存システムへの影響を最小限に抑えつつ、オペレーションコストを削減できます。
  3. セキュリティ・コンプライアンス体制の強化と可視化:

    • 目的: 電子書籍流通事業の基盤強化として、データセキュリティ対策を強化し、その対策状況を取引先に対して可視化するダッシュボードを構築します。
    • 期待される効果: 出版社が懸念するセキュリティリスクを低減し、信頼性を向上させます。これは、手数料率交渉や新規取引獲得において強力な交渉材料となります。
    • 実現可能性: 既存のセキュリティポリシー評価に基づき、必要な技術的対策の導入と、その状況をリアルタイムで報告する仕組みを構築します。

  1. 2025年3月のMyAnimeList(MAL)売却益計上による影響 

  2. 業務提携締結時の社名はアムタス 

  3. 電子書籍の売上等を除外した紙媒体での売上を主体とした数値 

  4. MD-i=Media Do International、アルトラ=アルトラエンタテインメントの略 

  5. 電子書籍流通事業における取次事業のみの数値を記載 

  6. 新規商流成長率:前期比成長率のうち新規商流が占める寄与度。2025年3~6月の新規商流成長率は+0.7%