テクノメディカ - 2026年3月期 第2四半期決算説明会資料 ★★

基本情報

1. 事業の概要

社名 株式会社テクノメディカ / Tech Medi C Ltd
事業内容 臨床検査用分析装置、医療機器の研究開発、製造、販売、輸出及び、これら装置で使用する消耗品の製造、販売
事業所 本社
研究開発センタ-、物流センタ-
支店 :大阪、名古屋、福岡
営業所:札幌、仙台、北関東、甲信越、広島、松山
出張所:盛岡、金沢、岡山
海外販売拠点 台湾支店(新北)
従業員数 (2025年9月末) 243(63)名、 派遣社員を含まず
()内は、パート社員の人員を外数で記載

沿革

  • 1987年9月 神奈川県川崎市高津区にて創立
  • 1988年 全自動血液ガス分析装置の販売を開始
  • 1991年 自動採血管準備装置の販売を開始
  • 1997年 本社社屋の竣工(横浜市都筑区仲町台)
  • 1998年 本社第2研究所竣工⇒研究開発部門の充実
  • 2004年 ジャスダック証券取引所へ店頭登録
  • 2005年 本社第3研究所竣工⇒研究開発部門+物流の充実
  • 2008年 東京証券取引所市場第一部に指定
  • 2009年 本社第4ビル竣工⇒生産業務施設の充実
  • 2012年 8月 血液ガス分析装置新製品GASTAT-Proの販売開始
  • 2018年 採血管準備装置ROBO7の販売開始
  • 2019年 テクノメディカ台湾支店開所、横浜市緑区に物流倉庫を開設
  • 2020年 採血管準備装置ROBO900の販売開始
  • 2021年 採血受付システム・採血採尿受付システム の販売開始
  • 2023年 1月研究開発センタ-へ研究開発機能を全面移管、10月東証スタンダ-ド市場へ移行
  • 2024年 3月 クラウド採血待合システムの販売開始、10月 尿中エクオ-ル検査キットの販売開始
  • 2025年 10月 ROBO9000 RFIDの販売開始

売上高の推移(百万円)

年度 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025
売上高 5,363 5,905 6,658 6,591 6,345 7,421 7,694 8,142 8,933
年度 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025
売上高 9,145 9,032 8,457 8,654 9,332 9,810 9,040 9,699 9,367
年度 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025
売上高 10,283 9,905

品目別に見た主要製品

製品カテゴリ 製品名
採血管準備装置・システム 全自動尿分取装置 UA・ROBO-2000RFID
卓上型 採血管準備装置 BC・ROBO7
RFID検体情報 統括管理システム TRIPS アンテナボックス
採血管スタンド
採血管準備装置 BC・ROBO-8001RFID
検体検査装置 血液ガス分析装置 GASTAT-700モデル
<その他> 赤血球沈降速度測定装置等
コンパクト血液ガス分析器 GASTAT-pro
電解質分析装置 STAX-6
消耗品等 <その他> 採血管準備装置および検体検査装置の保守等
センサーカード
ハルンカップ
ラベル
電極
尿中エクオール検査キット

採血管準備装置・システムは、テクノメディカが他社に先駆け1991年に発売し、現在約2,500施設以上で稼働しています。このたび、8001RFIDの後継となる9000RFIDを上市しました。

採血業務支援システム

  • 採血カルテ登録:採血後画面タッチで患者情報を入力。採血カルテはピクトグラムを多用し、登録も簡単。患者の詳しい採血情報の共有も可能。

全自動pH/血液ガス分析装置 GASTAT-700 Model

  • 〇データの信頼性を追求
  • 〇長寿命設計で、低ランニングコスト
  • 〇IoTによりトラブルの予兆を検知

コンパクト血液ガス分析器 GASTAT-Pro

  • 〇コンパクト、高機能新型装置
  • 〇新開発センサカード
  • 〇操作性をアップグレード

尿中エクオール検査キット「EQUOTEST/エクオテスト」

ご自宅などその場で簡単・10分でエクオール産性能を調べられる検査キットが「エクオテスト」

  • <展開先>
    • ECモールを使用した一般消費者へ直接提供
    • 病院・クリニック様でご提供
    • 女性の健康問題に取り組む企業様で福利厚生の一環として

2. 2026年3月期 第2四半期決算

第2四半期累計 損益計算書

売上高は前年同期並みであったが、コストアップにより売上総利益が減少したため、販管費は減少したものの、営業利益は、前年同期比△38百万円となり、当期中間純利益も同△18百万円の203百万円にとどまった。(単位:百万円)

項目 2Q累計 (24年度) 2Q累計 (25年度) 増減額 増減率
売上高 4,116 4,104 △12 △0.3%
売上原価 2,038 2,147 109 5.3%
売上総利益 (粗利率) 2,078 (50.5%) 1,956 (47.7%) △121 (△2.8pt) △5.8%
販管費 1,773 1,690 △83 △4.7%
営業利益 (営業利益率) 304 (7.4%) 266 (6.5%) △38 (△0.9pt) △12.6%
経常利益 298 294 △3 △1.4%
中間純利益 221 203 △18 △8.4%

売上高、販管費 前年同期比増減要因

(グラフの説明:売上高は41億円をキープしているが、営業利益は24年、25年と販管費の増加等により、低水準で推移。)

第2四半期累計 品目別売上高推移

採血管準備装置・システムは減少も、消耗品等が堅調に推移し、全体の売上高は41億円をキープ

品目区分 24年2Q累計 (百万円) 25年2Q累計 (百万円) 増減額 (百万円) 増減率 (%)
採血管準備装置・システム 1,152 1,099 △52 △4.6%
検体検査装置 296 291 △5 △1.8%
消耗品等 2,669 2,715 46 1.7%
4,116 4,104 △12 △0.3%

第2四半期累計 国内品目別売上推移

消耗品等は堅調に推移するも、採血管準備装置・システムが、低調に推移し、全体の売上高は前年並み

第2四半期累計 海外品目別売上推移

  • 25年度2Q累計の海外売上高は、前年と同じ水準をキープ(17.1%)。
  • 採血管準備装置・システムは、22、23年度の低迷から回復し、2億円まで増加。
  • 検体検査装置、消耗品等は、24年度で大幅増加となったが、25年度は減少。
  • 海外売上高比率は、前年と同様、17%。

第2四半期 貸借対照表

  • 資産合計は166億円で、前年度末比△13.8億円の減少(売上債権△14.9億円、棚卸資産+4.4億円、他)
  • 負債合計は 24.1億円で、同△11.4億円減少(買入債務△8.9億円、他)
  • 純資産合計は141億円で、同△2.4億円の減少(純利益+2.0億円、配当△4.7億円、他)
    (単位:百万円)
項目 25年3月末 25年9月末 増減
流動資産 15,678 14,356 △1,322
現預金 9,061 8,808 △253
売上債権 3,905 2,413 △1,491
棚卸資産 2,607 3,051 +444
その他 105 84 △21
固定資産 2,260 2,202 △58
有形固定資産 1,404 1,394 △10
無形固定資産 60 56 △4
投資その他 796 753 △44
資産合計 17,938 16,558 △1,380
項目 25年3月末 25年9月末 増減
流動負債 3,275 2,131 △1,145
買入債務 1,576 691 △885
その他 1,700 1,440 △260
固定負債 274 278 +4
負債合計 3,550 2,409 △1,141
純資産合計 14,389 14,149 △240
資本金 1,070 1,070 0
資本剰余金 996 991 △5
利益剰余金 16,265 15,997 △268
自己株式 △3,942 △3,909 +33
負債純資産合計 17,938 16,558 △1,380

第2四半期累計 キャッシュフロー

  • 今期25年度2Q累計について、現預金等は2.5億円減少し、期末残高は88.1億円
  • 営業活動によるキャッシュフローは、前年同期に比べ運転資金が増加し、11.6億円減の+2.7億円
  • 財務活動によるキャッシュフロ-は、配当金の支払いで△4.7億円。

(単位:百万円)

摘 要 24年度 2Q累計 25年度 2Q累計 増 減
営業活動によるキャッシュフロー (A) 1,427 270 △1,157
投資活動によるキャッシュフロー (B) △9 △52 △43
フリーキャッシュフロー (A+B) 1,418 217 △1,201
財務活動によるキャッシュフロー △470 △471 △1
現預金等増減 (A+B+C) 948 △253 △1,202
現預金等の期首残高 9,061 8,586 475
現預金等の中間期末残高 9,535 8,808 △727

第2四半期累計 品目別売上構成

品目区分 24年2Q累計 (百万円) 25年2Q累計 (百万円) 増減額 (百万円) 増減率 (%)
採血管準備装置・システム 1,152 1,099 △52 △4.6%
検体検査装置 296 291 △5 △1.8%
消耗品等 2,669 2,715 46 1.7%
4,116 4,104 △12 △0.3%

品目別売上高、利益 四半期ごとの推移

主力の採血管準備装置・システムの売上が、4Qに集中するため、全社の売上、利益とも4Q偏重

[国内新規・更新、海外別]採血管準備装置・システム-BC・ROBO納入施設数

<2Q累計 納入施設数推移>

  • 国内新規:25年度は前年比減(小型 中型機 減)
  • 国内更新:は前年比増(中型機 増)
  • 海外 :は前年比減(小型機 減)

採血管準備装置・システム-国内納入施設数の推移

【累計施設数】

3. 2026年3月期 業績見通し

2026年3月期業績見通し 損益計算書

  • 26年3月期の売上高は、採血管準備装置・システムの着実な受注が見込まれ、対前年増収
  • 営業利益は、販管費の増加(労務費、補修費、他)により、対前年1.8億円増益の見込み

(単位:百万円)

項目 2025年3月期 実績 2026年3月期 業績見通し 増減額 増減率
売上高 9,905 10,600 695 7.0%
売上総利益 (粗利率) 4,928 (49.8%) 5,230 (49.3%) 302 (△0.4pt) 6.1%
販管費 3,628 3,750 122 3.4%
営業利益 (営業利益率) 1,300 (13.1%) 1,480 (14.0%) 180 13.8%
経常利益 1,303 1,480 177 13.6%
当期純利益 1,004 1,100 96 9.6%

売上高・営業利益推移

25年度は、販管費の増加が見込まれるが、増販により利益の回復を見込む。

品目別売上高推移

  • 25年度見通しは、採血管準備装置・システムの売上高が大幅に増加、消耗品等、検体検査装置も堅調の見込み。

4. 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

1)ROEの推移

(グラフの説明:ROEは株主資本コスト7%(株式益利回り(17~24年度(8年間)の単純平均値ベース)を上回って推移。25/3期実績及び26/3期見通しのROEは8%に届かず、推移。)

2)当社の四半期毎のPBR(株価純資産倍率)推移

PBR(株価純資産倍率)=株価÷BPS(一株当たり純資産額(自己株式数を除く))

株価は22年3月末で底を打ち、上昇傾向にあるが、BPSを超えることはできず。よって、PBRは概ね1倍割れで推移。

➔PBR1倍超に向けて 収益拡大とともに株主還元(増配 自社株買い)の強化が必要

3)当社のROE(自己資本利益率)とPBRの推移

PBR(株価純資産倍率)=株価÷BPS(一株当たり純資産額(自己株式数を除く))
ROE(自己資本利益率)=当期純利益÷自己資本((前期末+当期末)/2)×100

4)ROE向上策

継続的にROEを8%超に高めるべく、持続的成長とともに、以下の施策に取り組むことが必要

$$\text{ROE} = \frac{\text{[当期純利益]}}{\text{総資産}} \times \frac{\text{総資産}}{\text{純資産}}$$

$$\text{ROE} = \left( \frac{\text{当期純利益}}{\text{売上高}} \times \frac{\text{売上高}}{\text{総資産}} \right) \times \frac{\text{総資産}}{\text{純資産}}$$

  • ①売上高純利益率
    • コスト削減
    • 仕入れ品の利ざやの確保
  • ②総資産回転率
    • 非効率な資産(現預金、遊休資産)の圧縮
    • 在庫削減
  • ③財務レバレッジ
    • 自己資本を減少させる(株主還元の増加)

継続的にROEを高める

5)キャッシュイン・アウト(23-25年度実績+25年度見込)

  • 23-25年度の3年間において、成長投資に21億円、株主還元に52億円をキャッシュアウト。

6)26中計におけるキャッシュ・アロケ-ションに関する方針

  • 26中計方針(現在策定中)として、事業運営に必要な現預金の水準を踏まえ、
    • 成長投資(研究開発費+設備投資)
    • 戦略投資(M&A)を実行するとともに 株主還元を強化する

7)株主還元(26中計方針)

【総還元性向】26中計3ヶ年において、ROE8%超の継続を目指し、株主還元を強化する

8)当期純利益と自己資本、及びROEの推移

  • 26~28年度の3ヶ年で 収益拡大と共に 株主還元を強化し 継続的なROE向上を図る

<注意事項>

当資料に記載された内容は、現時点において一般的に認識されている経済・社会等の情勢及び当社が合理的に判断した一定の前提に基づいて作成されておりますが、経営環境の変化等の事由により、予告なしに変更される可能性があります。投資に際しての最終的なご判断は、ご自身がなされるよう、お願い致します。

ご清聴ありがとうございました

投資判断(AI生成)

投資評価: ★★☆☆

評価の理由:
テクノメディカは、臨床検査用分析装置および関連システムに特化したニッチな市場で事業を展開しており、特に「採血管準備装置・システム」においては長年の実績と高い導入施設数を誇ります。しかし、直近の業績推移には懸念が見られます。2025年度第2四半期累計では、売上高は前年同期比で横ばい(△0.3%減)でしたが、売上原価が5.3%増加した結果、売上総利益率が2.8ポイント悪化し、営業利益率は6.5%(前年同期7.4%)に低下しました。これは、コスト上昇が利益を圧迫していることを示しています。

過去の売上高推移(2017年度〜2025年度)を見ると、2022年度以降、成長が鈍化し、2023年度には前年比で減収となっています。2025年度第2四半期累計の売上高が横ばいであるにもかかわらず、営業活動によるキャッシュフローが前年同期比で大幅に減少(△1,157百万円)し、フリーキャッシュフローも大幅に減少している点は深刻です。これは、売上債権の減少(△1,491百万円)と棚卸資産の増加(+444百万円)が運転資金を圧迫したためであり、収益性の低下とキャッシュフローの悪化が同時に発生しています。

2026年度の見通しでは増収増益(売上高+7.0%、営業利益+13.8%)を計画していますが、これは主に「採血管準備装置・システム」の売上増加に依存しており、その実現性には不透明感が残ります。また、ROEは8%に届かない水準で推移しており、PBRは概ね1倍割れと、株主資本コストを意識した経営ができていない状況です。

投資判断の根拠:保有
現状の財務状況とキャッシュフローの悪化を考慮すると、積極的な買い推奨は困難です。しかし、主要製品である採血管準備装置・システムにおける高い導入実績と、消耗品等の堅調な売上構成(売上構成比約66%)は安定した収益基盤を示唆しています。2026年度の見通しでは利益率改善を見込んでいますが、直近のコスト増とキャッシュフローの悪化がリスクです。現状の株価がPBR1倍割れで推移していることを踏まえ、現状の保有を継続し、次の中期経営計画(26中計)における具体的なROE向上策とキャッシュ・アロケーションの実行状況を見極めるべきと判断します。

重要なポイント:
1. 利益率の悪化: 2Q累計で売上総利益率が2.8pt悪化し、コスト上昇が利益を圧迫している。
2. キャッシュフローの急減: 営業CFが大幅に減少し、運転資金の悪化が目立つ。
3. 成長の鈍化: 過去数年の売上成長が鈍化しており、2026年度の見通し達成には不透明感がある。
4. 株主資本効率の低迷: ROEが8%に届かず、PBRが1倍割れで推移しており、資本効率改善が喫緊の課題。



会社への質問(AI生成)

  1. 2Q累計で売上総利益率が2.8pt悪化し、売上原価が5.3%増加した主な要因は何ですか?特に、主力の「採血管準備装置・システム」と「消耗品等」の原価構造にどのような変化があったか、詳細な内訳を教えてください。

  2. 2Q累計で売上債権が14.9億円減少し、営業CFが大幅に減少した背景を教えてください。これは一時的なものか、あるいは主要顧客の支払いサイトの長期化や、新規大型案件の入金遅延によるものか、具体的な回収状況を説明してください。

  3. 2026年度見通しでは、採血管準備装置・システムの売上高が大幅に増加すると見込んでいますが、この増加は主に新規導入によるものか、既存顧客の更新・買い替えによるものか、また、その内訳と受注残高の状況を具体的に教えてください。

売上倍増のための施策(AI生成)

施策名 成功率(%) インパクト 評価コメント
消耗品・保守契約のサブスクリプション化と単価向上 85% S 既存顧客基盤を活用し、安定収益源を強化。ROIC向上に直結。
採血管準備装置の海外市場(特にアジア)への本格展開 60% A 台湾支店を足掛かりに、導入実績のあるアジア諸国へ展開。初期投資と現地化が鍵。
検査装置のIoT機能強化とデータ活用サービスによる付加価値向上 75% A 予兆検知や遠隔保守サービスを強化し、装置単価と保守収益を向上させる。
尿中エクオール検査キットのBtoBチャネル拡大 50% B ECモールだけでなく、製薬会社や健康診断機関との連携を強化し、検査数を増やす。

最優先戦略(AI生成)

最優先戦略:消耗品・保守契約のサブスクリプション化と単価向上

テクノメディカの事業構造において、売上高の約3割を占める「消耗品等」は、安定的な収益源であり、かつ売上高の成長鈍化局面においても堅調に推移している数少ないセグメントです。このセグメントの収益性を最大化することが、売上倍増に向けた最も確実な第一歩となります。

現状、消耗品等の売上は、主要製品である採血管準備装置・システムの稼働台数に依存していますが、単なる消耗品の販売に留まっている可能性があります。最優先戦略として、これらの消耗品(センサーカード、ラベル、電極など)および装置の保守サービスを、より収益性の高いサブスクリプションモデルへと移行させることを提案します。

実行の具体的内容:
1. 保守契約の標準化とアップセル: 既存の保守契約を、IoT機能を利用した予兆検知や遠隔サポートを含む高付加価値なプラン(例:プレミアムサポート)にアップグレードする。これにより、保守単価を引き上げ、利益率を改善します。
2. 消耗品の自動発注システム導入: 顧客の装置稼働データに基づき、消耗品の消費量を予測し、自動的に発注・納品する仕組みを構築します。これにより、顧客の利便性を高めると同時に、在庫管理の最適化と売上の平準化を図ります。
3. 価格改定の実施: 原材料費や物流コストの上昇を吸収するため、消耗品や保守サービスの価格改定を段階的に実施します。特に、他社製品との代替が難しい独自の消耗品については、価格弾力性を考慮しつつ、収益性を確保する水準まで引き上げます。


期待される効果:
この戦略は、売上高の安定化と利益率の向上に直結します。特に、保守・消耗品によるストック収益の割合が増加することで、新規装置販売の変動に左右されにくい強固な収益基盤が構築され、ROE向上にも貢献します。既存の約2,500施設の導入実績を最大限に活用できるため、新規開拓に比べて成功率が高く、売上倍増に向けた確実な土台となります。

ITコンサルからの提案(AI生成)

テクノメディカの最優先戦略である「消耗品・保守契約のサブスクリプション化と単価向上」を実現するために、ITコンサルタントとして以下の支援を提供します。マーケティング活動ではなく、業務プロセスとデータ活用に焦点を当てます。

  • 保守・消耗品サブスクリプション管理プラットフォームの構築支援:

    • 目的:既存の販売管理システムやCRMと連携し、装置ごとの保守契約ステータス、消耗品消費履歴、次期交換・発注時期を一元管理するプラットフォームを設計・導入します。
    • 期待効果:契約更新漏れの防止、自動的なアップセル提案のトリガー設定、保守契約の収益認識の正確性向上。
    • 実現可能性:既存の基幹システムとのAPI連携の設計が鍵となりますが、実現可能性は高いです。
  • IoTデータに基づく予兆保全・自動発注ロジックの設計と実装:

    • 目的:GASTAT-700などのIoT対応装置から収集される稼働データ(センサーカードの利用回数、エラーログなど)を分析し、消耗品の交換時期や装置の故障予兆を検知するロジックを開発します。
    • 期待効果:顧客への先回りした保守対応による顧客満足度向上と、計画的でない緊急対応コストの削減。また、予測に基づいた自動発注により、消耗品売上の平準化と在庫最適化を実現します。
    • 実現可能性:データ収集基盤の整備状況によりますが、既存のIoTデータを活用することで、迅速なプロトタイプ開発が可能です。
  • 在庫・物流プロセスの最適化(棚卸資産削減とリードタイム短縮):

    • 目的:需要予測ロジックに基づき、消耗品や交換部品の最適な安全在庫水準を算出し、物流センターの在庫配置と発注計画を最適化します。
    • 期待効果:棚卸資産の圧縮(2Q累計で増加傾向にある在庫の是正)と、顧客への納品リードタイムの短縮。
    • 実現可能性:販売実績データと需要予測モデルを統合することで、在庫管理の精度を向上させ、キャッシュフロー改善に貢献します。