高砂香料 - 2026年3月期 第2四半期(上期)決算説明会資料 ★★
基本情報
- 会社コード: 49140
- 会社名: 高砂香料
- タイトル: 2026年3月期 第2四半期(上期)決算説明会資料
- 発表日時: 2025年11月26日 15:30
- PDF URL: https://www.release.tdnet.info/inbs/140120251125508763.pdf
- YahooFinance: https://finance.yahoo.co.jp/quote/4914.T
高砂香料工業株式会社 2026年3月期 第2四半期(上期)決算説明会
証券コード:4914
2025年11月26日
事業概況(ハイライト)
2026年3月期 第2四半期 事業概況および業績
【2026年3月期 2Q】事業概況
- 主要原材料価格は、期首想定とほぼ同水準で安定推移
- 日本では飲料関連が堅調に推移。東南アジア・中国では飲料関連やファブリックケア関連の出荷が堅調に推移
- ファインケミカルでは、主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応を行っており、海外医薬品中間体の出荷が延期
- 米国子会社では2024年3月期に新基幹システム導入後、2025年3月期に増加した出荷の反動で売上が減少
- フランス子会社で新基幹システム導入に伴う出荷調整によりフレグランスの出荷が減少
【2026年3月期 2Q】業績
| 単位:億円 | 2025/3 2Q | 2026/3 2Q | 通期見通し(5月開示) | 前期比 | 通期計画進捗率 | 主な増減要因 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,136 | 1,145 | 2,300 | +0.8% | +49.8% | •日本では飲料関連の出荷が増加 •東南アジア・中国で飲料関連、ファブリックケア関連の出荷が増加 •米国子会社でフレーバー・フレグランス・ファインケミカルの出荷が減少 |
| 営業利益 | 80 | 62 | 125 | △22.4% | +49.7% | •欧米向け医薬品中間体の輸出減により、日本で減益 •米国子会社では減収に伴い減益 |
| 経常利益 | 69 | 67 | 130 | △2.4% | +51.8% | •外貨建て債権債務の評価替えは前期比で改善 |
| 当期純利益 | 49 | 54 | 117 | +10.2% | +46.1% | •投資有価証券売却益の計上により前期比で増益 |
| 期中平均為替レートUSD | 152 | 149 | 150 | △2.4% | - | |
| 期中平均為替レートEUR | 165 | 162 | 160 | △1.5% | - |
2026年3月期 第2四半期 市場評価に関連する取り組み
【2026年3月期 2Q】市場評価の向上
- 株価上昇に伴い、PBR 第二四半期決算期末時点で1倍を超える水準まで回復
- 成長投資 磐田工場の医薬品中間体生産設備の増設工事完了、国内鎌倉新研究所に向けた土地取得
- 配当 期末配当予想を24円から28円に増額 中計目標を上回る配当性向43%、DOE3.4%
- 株式分割 1株につき5株の割合で株式を分割 投資家の皆様がより投資しやすい環境を整備
- 開示 開示情報の充実(スポンサードレポートの発行開始、四半期決算説明補足資料の開始、統合報告書の更新)
- 対話 中長期保有を志向する国内及び海外投資家を中心に面談
2026年3月期 第2四半期業績
| 単位:億円 | 2025/3 2Q | 2026/3 2Q | 通期見通し(5月開示) | 前期比 | 通期計画進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,136 | 1,145 | 2,300 | +0.8% | +49.8% |
| 売上総利益 売上総利益率 | 391 34.4% | 376 32.8% | 777 33.8% | △3.9% △1.6P | +48.4% - |
| 販売管理費 販売管理費率 | 311 27.4% | 314 27.4% | 652 28.3% | +0.8% +0.0P | +48.1% - |
| 営業利益 営業利益率 | 80 7.0% | 62 5.4% | 125 5.4% | △22.4% △1.6P | +49.7% - |
| 経常利益 経常利益率 | 69 6.1% | 67 5.9% | 130 5.7% | △2.4% △0.2P | +51.8% - |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 純利益率 | 49 4.3% | 54 4.7% | 117 5.1% | +10.2% +0.4P | +46.1% - |
| 期中平均為替レート USD | 152 | 149 | 150 | △2.4% | - |
| 期中平均為替レート EUR | 165 | 162 | 160 | △1.5% | - |
営業利益の増減分析
(単位:億円)
| 前期の特殊要因 ・米国における期ずれ出荷 5億円 ・ファインケミカルにおける期ずれ出荷 2億円 ・未実現利益の戻入額 -1億円 | 東南アジア・中国で売上増 |
| 米国関税影響 | 欧米向け医薬品中間体の輸出減により、日本で減益 |
| 米国関税影響に対する改善 等を含む | 販売・管理体制強化に伴い販管費が増加 |
地域セグメント
| 単位:億円 | 2025/3 2Q | 2026/3 2Q | 通期見通し(5月開示) | 前期比 | 通期計画進捗率 | 主な変動要因 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日 本 | 売上高 営業利益 | 372 40 | 402 9 | 738 25 | +31 △ 31 | +54.5% +33.6% | 飲料関連等が堅調に推移 医薬品中間体の米国子会社向け輸出の減少により売上総利益が減少 |
| 米 州 | 売上高 営業利益 | 336 19 | 289 11 | 651 30 | △ 46 △ 8 | +44.4% +36.8% | 欧米向け医薬品中間体の出荷が減少 米国子会社でフレーバー・フレグランスの出荷が減少 |
| 欧 州 | 売上高 営業利益 | 196 13 | 205 10 | 400 17 | +8 △ 3 | +51.1% +59.9% | フレーバー、アロマイングリディエンツが堅調 フランス子会社で新基幹システム導入に伴う出荷調整によりフレグランスの出荷が減少 |
| ア ジ ア | 売上高 営業利益 | 232 19 | 249 32 | 511 53 | +16 +13 | +48.7% +60.4% | 東南アジア、中国で飲料関連やファブリックケア関連の出荷が増加 |
| 調 整 | 売上高 営業利益 | - △ 10 | - 1 | - 0 | - +11 | - +0.0% | 前期はセグメント間取引に係る米国子会社の製品在庫増により未実現利益の消去額が増加 |
| 合 計 | 売上高 営業利益 | 1,136 80 | 1,145 62 | 2,300 125 | +9 △ 18 | +49.8% +49.7% |
地域セグメント(日本)
- 売上高 [単位:億円]
- 2025年3月期 1Q: 194, 2Q: 203, 3Q: 199, 4Q: 178
- 2026年3月期 1Q: 186, 2Q: 178, 3Q: -, 4Q: -
- 2Qの主な変動要因:対今期1Q:季節性要因によりフレーバー事業の一部飲料フレーバーが減収。対前期2Q:主にフレーバー事業が前期比で好調に推移
- 営業利益 [単位:億円]
- 2025年3月期 1Q: 21, 2Q: 9, 3Q: 3, 4Q: △0
- 2026年3月期 1Q: 19, 2Q: 2, 3Q: -, 4Q: -
- 2Qの主な変動要因:対今期1Q:アロマイングリディエンツ事業において、8月夏季休暇時の稼働低下により利益低下。ファインケミカル事業の売上減少に伴う利益減少。対前期2Q:ファインケミカル事業の売上減少等
地域セグメント(米州)
- 売上高 [単位:億円]
- 2025年3月期 1Q: 158, 2Q: 177, 3Q: 191, 4Q: 139
- 2026年3月期 1Q: 150, 2Q: 140, 3Q: -, 4Q: -
- 2Qの主な変動要因:対今期1Q:フレグランス事業が堅調に推移したものの、海外医薬品中間体の出荷延期の影響で減収。対前期2Q:海外医薬品中間体の出荷延期に加え、フレーバー事業の出荷減少の影響で減収
- 営業利益 [単位:億円]
- 2025年3月期 1Q: 10, 2Q: 9, 3Q: 5, 4Q: △2
- 2026年3月期 1Q: 9, 2Q: 5, 3Q: -, 4Q: -
- 2Qの主な変動要因:対今期1Q:米州のファインケミカル事業は販社の役割のため、減収による利益面の影響は限定的。対前期2Q:フレーバー事業の減収により限界利益が減少
地域セグメント(欧州)
- 売上高 [単位:億円]
- 2025年3月期 1Q: 97, 2Q: 99, 3Q: 102, 4Q: 95
- 2026年3月期 1Q: 100, 2Q: 104, 3Q: -, 4Q: -
- 2Qの主な変動要因:対今期1Q:フレーバー事業が堅調に推移。対前期2Q:フレーバー事業が堅調に推移
- 営業利益 [単位:億円]
- 2025年3月期 1Q: 9, 2Q: 8, 3Q: 6, 4Q: 4
- 2026年3月期 1Q: 9, 2Q: 6, 3Q: -, 4Q: -
- 2Qの主な変動要因:対今期1Q:新基幹システム導入に伴うコスト増等により減益。対前期2Q:新基幹システム導入に伴うコスト増等により減益
地域セグメント(アジア)
- 売上高 [単位:億円]
- 2025年3月期 1Q: 105, 2Q: 127, 3Q: 143, 4Q: 123
- 2026年3月期 1Q: 127, 2Q: 122, 3Q: -, 4Q: -
- 2Qの主な変動要因:対今期1Q:中国が堅調に推移した一方、東南アジアが一部顧客で減少。対前期2Q:中国が堅調に推移した一方、東南アジアが一部顧客で減少
- 営業利益 [単位:億円]
- 2025年3月期 1Q: 20, 2Q: 17, 3Q: 15, 4Q: 11
- 2026年3月期 1Q: 12, 2Q: 7, 3Q: -, 4Q: -
- 2Qの主な変動要因:対今期1Q:売上減少により限界利益が減少。対前期2Q:製品構成・販売価格・原材料の最適化により利益率改善
四半期決算推移
- 売上高 [単位:億円]
- 2025年3月期 1Q: 555, 2Q: 579, 3Q: 621, 4Q: 536
- 2026年3月期 1Q: 565, 2Q: 581, 3Q: -, 4Q: -
- 2Qの主な変動要因:対今期1Q:米州のファインケミカル事業の出荷延期の影響により減収。対前期2Q:米州の不調により減収
- 営業利益 [単位:億円]
- 2025年3月期 1Q: 50, 2Q: 40, 3Q: 40, 4Q: 23
- 2026年3月期 1Q: 39, 2Q: 23, 3Q: -, 4Q: -
- 2Qの主な変動要因:対今期1Q:日本のファインケミカル事業およびアロマイングリディエンツ事業の減速、欧州の新基幹システム導入影響。対前期2Q:同上
事業セグメント
|単位:億円 | | 売上高 | | | 営業利益 | | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| | | 2025/3 2Q | 2026/3 2Q | 通期見通し(5月開示) | 前期比 | 2025/3 2Q | 2026/3 2Q | 前期比 |
|フレーバー|売上高 営業利益|607 30|634 43|1,233 64|+27 +13|+51.4% +66.0%|日本で飲料関連の出荷が増加 東南アジア、中国で飲料関連の出荷が増加 |
|フレグランス|売上高 営業利益|364 6|363 6|759 11|△ 1 △ 0|+47.8% +57.3%|米国子会社での出荷が減少 アジアでファブリックケア関連の出荷が増加 フランス子会社で新基幹システム導入に伴う出荷調整により出荷が減少 |
|アロマイング リディエンツ|売上高 営業利益|80 14|82 14|150 17|+1 △ 0|+54.4% +79.4%|日本では猛暑により冷感製品の出荷が増加 |
|ファイン ケミカル|売上高 営業利益|77 24|59 △ 6|144 22|△ 18 △ 30|+41.2% △27.9%|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応を行っており、海外医薬品中間体の出荷が延期 |
|そ の 他|売上高 営業利益|7 6|7 6|14 11|△ 0 △ 0|+48.9% +52.5%|その他の収益は、その他不動産事業に係る賃貸収入等で構成されており、変動なし |
|合 計|売上高 営業利益|1,136 80|1,145 62|2,300 125|+9 △ 18|+49.8% +49.7%| |
2026年3月期 第2四半期実績(単体 事業セグメント)
| [単位:億円] | | 売上高 | | | 営業利益 | | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| | [単位:億円] | 2025/3 2Q | 2025/3 2Q | 2026/3 2Q | 前期比 | 2025/3 2Q | 2026/3 2Q | 前期比 |
|フレーバー|フレーバー|225|225|243|+7.9%|△ 2|7|-|
|フレグランス|フレグランス|43|43|45|+2.8%|△ 4|△ 6|-|
|アロマイングリ ディエ ンツ|アロマイングリ ディエ ンツ|64|64|65|+1.2%|13|6|△54.5%|
|ファイン ケミカル|ファイン ケミカル|91|91|35|△61.8%|23|△ 8|△135.5%|
|そ の他|そ の他|9|9|9|△0.0%|6|6|△4.1%|
|合 計|合 計|432|432|395|△8.4%|36|5|△86.9%|
|主な変動 要因|フレーバー|フレーバー|飲料等が好調に推移|飲料等が好調に推移|飲料等が好調に推移|飲料等が好調に推移|飲料等が好調に推移|飲料等が好調に推移|
|主な変動 要因|フレグランス|フレグランス|ランドリーケア等が好調に推移したものの、製造コスト高止まりにより収益性は改善されず|ランドリーケア等が好調に推移したものの、製造コスト高止まりにより収益性は改善されず|ランドリーケア等が好調に推移したものの、製造コスト高止まりにより収益性は改善されず|ランドリーケア等が好調に推移したものの、製造コスト高止まりにより収益性は改善されず|ランドリーケア等が好調に推移したものの、製造コスト高止まりにより収益性は改善されず|ランドリーケア等が好調に推移したものの、製造コスト高止まりにより収益性は改善されず|
|主な変動 要因|アロマイングリディエンツ|アロマイングリディエンツ|一部主要原料の価格上昇等により製造コストが増加|一部主要原料の価格上昇等により製造コストが増加|一部主要原料の価格上昇等により製造コストが増加|一部主要原料の価格上昇等により製造コストが増加|一部主要原料の価格上昇等により製造コストが増加|一部主要原料の価格上昇等により製造コストが増加|
|主な変動 要因|ファインケミカル|ファインケミカル|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応を行っており、海外医薬品中間体の出荷が延期|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応を行っており、海外医薬品中間体の出荷が延期|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応を行っており、海外医薬品中間体の出荷が延期|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応を行っており、海外医薬品中間体の出荷が延期|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応を行っており、海外医薬品中間体の出荷が延期|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応を行っており、海外医薬品中間体の出荷が延期|
|主な変動 要因|そ の他|そ の他|不動産賃貸事業に係る賃貸収入等で構成|不動産賃貸事業に係る賃貸収入等で構成|不動産賃貸事業に係る賃貸収入等で構成|不動産賃貸事業に係る賃貸収入等で構成|不動産賃貸事業に係る賃貸収入等で構成|不動産賃貸事業に係る賃貸収入等で構成|
2026年3月期 通期業績予想
為替の前提、感応度
為替の前提
| Col1 | 2025/3 通期実績 | 2026/3 通期予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| USD | 152円 | 148円 | △4円 |
| EUR | 164円 | 168円 | +4円 |
為替の感応度(1円円高/円安のケース)
| Col1 | 売上高に対する影響 | 営業利益に対する影響 |
|---|---|---|
| USD | 約6億円減収/増収 | 約19百万円減益/増益 |
| EUR | 約3億円減収/増収 | 約4百万円減益/増益 |
2026年3月期 通期業績予想
| 単位:億円 | 2025/3 | 2026/3 予想 (2025/11時点) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売 上 高 | 2,292 | 2,300 | +0.3% |
| 営 業 利 益 営業利益率 | 153 6.7% | 125 5.4% | △18.5% △1.3P |
| 経 常 利 益 | 153 | 130 | △15.1% |
| 親会社株主に帰属する 当 期 純 利 益 | 133 | 117 | △12.2% |
| E B I T D A | 235 | 215 | △8.3% |
| R O E | 9.8% | 8.0% | △1.8P |
| 期中平均為替レート U S D | 152円 | 148円 | △4円 |
| 期中平均為替レート E U R | 164円 | 168円 | +4円 |
主な変動要因
売上高
- 日本で飲料関連の出荷が増加
- 中国で飲料関連、ファブリックケア関連の出荷が増加
- 米国子会社でフレーバー・フレグランス・ファインケミカルの出荷が減少
営業利益
- 欧米向け医薬品中間体の輸出減により、日本で減益
- 米国子会社では減収に伴い減益
経常利益
- 外貨建て債権債務の評価替えは前期比良化
ROE
- 営業利益減少により前期比低下
営業利益の増減分析
| 前期の特殊要因 ・米国における期ずれ出荷 5億円 ・ファインケミカルにおける期ずれ出荷 2億円 ・未実現利益の戻入額 9億円 | 売上高及び売上 改善 |
| 期首時点で年間35億円の影響を 見込んでいたが、関税率の変更 や原材料調達等の見直しにより、 23億円に縮小する見通し |
地域セグメント
|単位:億円 | 売上高 | | | 営業利益 | | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| | 2025/3 | 2026/3予想 | 前期比 | 2025/3 | 2026/3予想 | 前期比 |
|日 本|736|738|+0.3%|45|25|△43.4%|
|米 州|665|651|△2.1%|26|30|+15.1%|
|欧 州|393|400|+1.8%|25|17|△32.6%|
|ア ジ ア|498|511|+2.5%|49|53|+8.0%|
|調 整|-|-|-|9|-|-|
|合 計|2,292|2,300|+0.3%|153|125|△18.5%|
|主な変動 要因|日本|売上高は堅調に推移。欧米向け医薬品中間体の輸出減少により減益|
|主な変動 要因|米 州|米国子会社で出荷減少。中南米子会社では販売増加により増益|
|主な変動 要因|欧 州|フレーバー、アロマイングリディエンツの販売増加。フレグランスの出荷調整が入り減益|
|主な変動 要因|ア ジ ア|中国におけるフレーバー、フレグランスの出荷増加。東南アジアにおける原材料費率改善を主因に増益|
|主な変動 要因|調整・その他|2025年3月期の9億円は、連結決算上の未実現利益消去の期首戻入額|
地域セグメント(上期vs下期)
|単位:億円 | 売上高 | | | 営業利益 | | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| | 2026/3 上期 | 2026/3 下期 | 上期比 | 2026/3 上期 | 2026/3 下期 | 上期比 |
|日 本|402|336|△16.5%|9|16|+93.8%|
|米 州|289|362|+25.0%|11|19|+74.6%|
|欧 州|205|195|△4.4%|10|7|△28.0%|
|ア ジ ア|249|262|+5.4%|32|21|△35.7%|
|調 整|-|-|-|1|△1|-|
|合 計|1,145|1,155|+0.9%|62|63|+1.3%|
|主な変動 要因|日本|季節性要因等によるフレーバー、アロマイングリディエンツの出荷減少により減収。欧米向け医薬品中間体の輸出により増益|
|主な変動 要因|米 州|米国子会社、中南米子会社におけるフレグランス出荷増加を主因に増収増益|
|主な変動 要因|欧 州|フランス子会社における出荷調整等の影響で減収減益|
|主な変動 要因|ア ジ ア|売上堅調。製造経費の増加を主因に減益|
事業セグメント
|単位:億円 | | 売上高 | | | 営業利益 | | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| | [単位:億円] | 2025/3 | 2026/3予想 | 2026/3予想 | 前期比 | 2025/3 | 2026/3予想 | 前期比 |
|フ レ ー バ ー|フ レ ー バ ー|1,198|1,233|1,233|+2.9%|52|64|+23.9%|
|フレグランス|フレグランス|745|759|759|+1.9%|20|11|△47.4%|
|アロマイングリ デ ィエ ンツ|アロマイングリ デ ィエ ンツ|157|150|150|△4.4%|26|17|△33.5%|
|フ ァ イ ン ケ ミ カル|フ ァ イ ン ケ ミ カル|178|144|144|△19.3%|44|22|△50.9%|
|そ の他|そ の他|14|14|14|+2.1%|12|11|△7.0%|
|合 計|合 計|2,292|2,300|2,300|+0.3%|153|125|△18.5%|
|主な変動 要因|フレーバー|フレーバー|日本、中国における飲料向け出荷増加により増収増益|日本、中国における飲料向け出荷増加により増収増益|日本、中国における飲料向け出荷増加により増収増益|日本、中国における飲料向け出荷増加により増収増益|日本、中国における飲料向け出荷増加により増収増益|
|主な変動 要因|フレグランス|フレグランス|中南米子会社で出荷増加。フランス子会社における新基幹システム関連費用増により減益|中南米子会社で出荷増加。フランス子会社における新基幹システム関連費用増により減益|中南米子会社で出荷増加。フランス子会社における新基幹システム関連費用増により減益|中南米子会社で出荷増加。フランス子会社における新基幹システム関連費用増により減益|中南米子会社で出荷増加。フランス子会社における新基幹システム関連費用増により減益|
|主な変動 要因|アロマイングリディエンツ|アロマイングリディエンツ|国内、海外とも販売堅調だが前期比ではやや減少。主要原料高騰の影響で減益|国内、海外とも販売堅調だが前期比ではやや減少。主要原料高騰の影響で減益|国内、海外とも販売堅調だが前期比ではやや減少。主要原料高騰の影響で減益|国内、海外とも販売堅調だが前期比ではやや減少。主要原料高騰の影響で減益|国内、海外とも販売堅調だが前期比ではやや減少。主要原料高騰の影響で減益|
|主な変動 要因|フ ァ イ ン ケ ミ カル|フ ァ イ ン ケ ミ カル|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応中、海外医薬品中間体の出荷延期により減収減益|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応中、海外医薬品中間体の出荷延期により減収減益|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応中、海外医薬品中間体の出荷延期により減収減益|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応中、海外医薬品中間体の出荷延期により減収減益|主要顧客との間で品質管理体制の高度化対応中、海外医薬品中間体の出荷延期により減収減益|
事業セグメント(上期vs下期)
|単位:億円 | | 売上高 | | | 営業利益 | | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| [単位:億円] | [単位:億円] | 2026/3 上期 | 2026/3 下期 | 2026/3 下期 | 上期比 | 2026/3 上期 | 2026/3 下期 | 上期比 |
|フ レ ー バ ー|フ レ ー バ ー|634|599|599|△5.5%|43|22|△48.4%|
|フレグランス|フレグランス|363|396|396|+9.1%|6|4|△25.6%|
|アロマイングリ デ ィエ ンツ|アロマイングリ デ ィエ ンツ|82|68|68|△16.2%|14|4|△74.0%|
|フ ァ イ ン ケ ミ カル|フ ァ イ ン ケ ミ カル|59|85|85|+43.0%|△6|28|-|
|そ の他|そ の他|7|7|7|+4.4%|6|5|△9.6%|
|合 計|合 計|1,145|1,155|1,155|+0.9%|62|63|+1.3%|
|主な変動 要因|フレーバー|フレーバー|日本における季節性要因により出荷減少。アジアにおける製造経費増加等の影響で減益|日本における季節性要因により出荷減少。アジアにおける製造経費増加等の影響で減益|日本における季節性要因により出荷減少。アジアにおける製造経費増加等の影響で減益|日本における季節性要因により出荷減少。アジアにおける製造経費増加等の影響で減益|日本における季節性要因により出荷減少。アジアにおける製造経費増加等の影響で減益|
|主な変動 要因|フレグランス|フレグランス|米州で出荷増加。欧州における出荷調整および新基幹システム償却費の発生等により減益|米州で出荷増加。欧州における出荷調整および新基幹システム償却費の発生等により減益|米州で出荷増加。欧州における出荷調整および新基幹システム償却費の発生等により減益|米州で出荷増加。欧州における出荷調整および新基幹システム償却費の発生等により減益|米州で出荷増加。欧州における出荷調整および新基幹システム償却費の発生等により減益|
|主な変動 要因|アロマイングリディエンツ|アロマイングリディエンツ|日本における季節性要因によりメントール、冷感製品の出荷減少。減収減益|日本における季節性要因によりメントール、冷感製品の出荷減少。減収減益|日本における季節性要因によりメントール、冷感製品の出荷減少。減収減益|日本における季節性要因によりメントール、冷感製品の出荷減少。減収減益|日本における季節性要因によりメントール、冷感製品の出荷減少。減収減益|
|主な変動 要因|フ ァ イ ン ケ ミ カル|フ ァ イ ン ケ ミ カル|欧米向け医薬品中間体の出荷により増収増益|欧米向け医薬品中間体の出荷により増収増益|欧米向け医薬品中間体の出荷により増収増益|欧米向け医薬品中間体の出荷により増収増益|欧米向け医薬品中間体の出荷により増収増益|
設備投資・減価償却費・研究開発費
[単位:億円]
| Col1 | 2023/3 | 2024/3 | 2025/3 | 2026/3予想 (2025/11時点) | Col6 |
|---|---|---|---|---|---|
| 設備投資 | 82 | 105 | 118 | 130 | |
| 減価償却費 | 74 | 79 | 81 | 90 | |
| 研究開発費 | 142 | 157 | 177 | 190 | 190 |
| 主な変動 要因 | 設備投資 | 欧州子会社における新基幹システム導入費用を中心に海外投資額が増加 |
|---|---|---|
| 主な変動 要因 | 減 価 償 却 費 | 磐田工場の医薬品中間体生産設備、海外拠点における新基幹システムの稼働に伴い増加 |
| 主な変動 要因 | 研 究 開 発 費 | 海外拠点の人員増強により増加 |
ファインケミカル事業の成長戦略
ファインケミカル事業の進化と沿革
事業のあゆみ
- L-メントール 不斉合成法の工業化 (1983年‐)
- 触媒技術(ロジウム-BINAP)
- 連続フロー技術
- L-メントールの原料であるミルセンを活用した医薬品中間体, 農薬中間体の製造
- 触媒技術を強みにファインケミカル事業を積極展開
- ルテニウム-BINAP 触媒による不斉水素化技術: キラルな医薬品中間体製造 (1992年‐)
- カップリング反応技術:
- OPC などの機能性材料製造 (2002年-)
- 連続フロー技術での医薬品中間体 GMP 製造 (2015年-)
ファインケミカル事業の価値提供と製品ポートフォリオ
香りを起点とする合成技術で「人々の生活の質向上」「環境負荷軽減」に貢献します
製品ポートフォリオ
- 医薬品中間体: 先発医薬品が最終商材 医薬品原薬の製造における中間化合物を販売
- 農薬中間体: 害虫発生防止、駆除薬などが最終商材 農薬原体の製造における中間化合物を販売
- 機能性材料: コピー機、プリンターなどイメージングに関する化合物 (OPC) 半導体製造に不可欠な化合物 (レジストモノマー)
- 触媒・配位子: 医薬品、農薬、機能性材料などの製造用
医薬品中間体市場の成長機会
医薬品中間体市場
- 世界の医薬品市場は継続して成長
- 創薬モダリティーの多様化が進むものの低分子医薬品の市場は伸長
- 中間体製造プロセスへの期待
- グリーンサステナブルケミストリー
- 連続フロー技術
ファインケミカル事業の差別化戦略と技術力
差別化集中戦略: 「顧客価値の向上」、「合成技術」 で競争優位性を確立
顧客価値の向上: 顧客が評価する価値の提供
- 市場起点、顧客起点…顧客の (潜在的) 課題を理解、解決
- きめ細かなサービス
- サプライセキュリティー
- 新規案件の遂行、管理能力
合成技術:
- 触媒技術: 新規触媒開発、触媒を鍵とする製法開発、触媒の製造・販売
- グリーンサステナブルケミストリーに寄与
- 連続フロー技術: 効率性、安全性、品質
- 100MT 以上の製造実績
ファインケミカル事業成長を支える設備投資の取り組み
成長投資の歴史
- 2013年 プロセス開発 研究棟 新設
- 2014年
- 2015年
- 2017年
- 2018年
本日は、ありがとうございました。
※注意事項
本資料は、2025年11月26日現在の当社グループの事業内容、経営戦略、業績に関する情報の提供を目的としたものであり、当社が発行する有価証券の投資を勧誘することを目的としたものでありません。
本資料に記載した意見や予測等は資料作成時点の当社の判断であり、その情報の正確性、完全性を保証し又は約束するものではなく、また今後、予告なしに変更されることがあります。
問合せ先:IR/広報室
TEL: 03-5744-0523 FAX:03-5744-0512
https://www.takasago.com
E-mail: ir@takasago.com
Appendix
創業精神・企業理念・Vision 2040
創業精神
技術立脚の精神の則り社会に貢献する
企業理念
香りを原点とする革新的な技術を通して、新しい価値を創造し続ける
Vision 2040
人にやさしく、環境にやさしく
- 多様な価値観を尊重する
- 自然と共生し、人々の生活に彩りを与える
- 夢と誇りを持って未知の世界へ挑戦する
- 常に高い技術を追求する、かけがえのない会社
NGP-2 戦略
Vision 2040
NGP-2
| 基本方針 | 海外の成長 | 国内の収益改善 | サステナブルな経営 |
|---|---|---|---|
| Key Success Factors | • 事業軸の成長戦略 • 新規顧客の開拓 • 売上総利益の拡大 • 海外サプライチェーンの最適化 • 先端科学による競争力のある技術の創成 | • 売上総利益の最適化 • 費用の構造改革 • 新領域の開拓 • フレーバー・フレグランス製品生産効率性の追求 • 合成事業生産体制の再構築 • 国内サプライチェーンの最適化 • 先端科学による競争力のある技術の創成 | • Sustainability2030の実行 • コーポレート基盤の強化 • 人的資本の価値最大化 • 業務遂行力の向上 • SDGsへの貢献を意識した製品の開発 |
各事業の特徴
| Col1 | フレーバー | フレグランス | アロマイングリディエンツ | ファインケミカル |
|---|---|---|---|---|
| 製品用途 主要顧客 競合先 | 飲料、製菓、スープ、デザート等食品全般 食品メーカー 香料会社(同業)等 | 衣料用洗剤・柔軟剤、化粧品、芳香剤等 日用品メーカー 化粧品メーカー 香料会社(同業)等 | 香料の原料 (フレーバー、フレグランス) 同業他社、自社使用 香料・化学メーカー、天然品市場(メントール) | 医薬品中間体、機能性材料、触媒、農薬中間体 医薬品メーカー 電機電子メーカー 化学メーカー等 |
4つの事業の成長
| 事業 | 方針 施策 |
|---|---|
| フレーバー | • 事業戦略や設備・研究投資を通じて、新規顧客の獲得や新興国でのビジネス拡大 • 製品ポートフォリオ適正化により、収益性の改善 • 各地域でのニーズを満たす素材/製品開発とグローバル連携による競争力を強化 |
| フレグランス | • 人的/技術のグループ内連携や設備・研究投資を通じて、パーソナルケアに注力 • 東南アジア、中南米、インドなど新興国でのビジネスを拡大 • 原材料費や製造経費におけるマネジメント力を強化推進 • 事業基盤の強化(人材、R&D、Consumer Insights & Market Research) |
| アロマ イングリディエンツ | • 農産業分野などの新領域、新興国での既存ビジネス拡大 • 付加価値の高いスペシャリティ製品の拡充により収益性の改善 • 生分解性やバイオベース値などに配慮し、環境にやさしい新規品の開発 |
| ファインケミカル | • 医薬品中間体カテゴリーの拡大 • 新工場設備稼働による製品供給能力の強化 • 触媒技術や連続フロー技術の深化により競争力の向上 |
投資判断(AI生成)
投資評価: ★★☆☆
評価の理由:
高砂香料工業は、上期実績において売上高は微増(+0.8%)でしたが、営業利益は大幅に減少(-22.4%)しました。これは、主にファインケミカル事業における海外医薬品中間体の出荷延期と、欧米でのシステム導入に伴う一時的な出荷調整が響いたためです。一方で、アジア地域は堅調に推移しており、フレーバー事業も堅調です。
通期見通しでは、売上高はほぼ横ばい(+0.3%)に対し、営業利益は前期比で-18.5%と大幅な減益を見込んでおり、利益率も6.7%から5.4%へ低下する見通しです。これは、経営陣の楽観的な見通し(5月開示)から下方修正された形であり、特にフレグランス事業の利益率低下とファインケミカル事業の不振が目立ちます。
株主還元策(PBR1倍超え、増配、株式分割)は積極的ですが、これは業績の悪化を背景とした株価対策と見なすこともできます。ROEも9.8%から8.0%への低下が見込まれており、資本効率の悪化が懸念されます。
投資判断の根拠:
保有(中立)。上期実績は懸念材料が多いものの、下期にはファインケミカル事業の回復と地域セグメントの回復が見込まれるため、現状の株価水準を維持する可能性はあります。しかし、通期減益見通しと利益率の低下は明確なネガティブ要因であり、積極的な買い材料は見当たりません。
重要なポイント:
1. 営業利益の急減と通期下方修正: 上期営業利益が前期比22.4%減、通期見通しも大幅な減益(-18.5%)であり、収益性の悪化が顕著。
2. ファインケミカル事業の不振: 品質管理体制高度化対応による出荷延期が利益を大きく圧迫しており、回復の確実性が不透明。
3. 地域セグメントの偏り: アジアは好調だが、米州と欧州の業績悪化が全体を牽引している。
4. 利益率の低下: 売上総利益率が1.6ポイント低下しており、コスト管理や価格転嫁に課題がある可能性。
会社への質問(AI生成)
ファインケミカル事業における海外医薬品中間体の出荷延期について、具体的な顧客名や製品群を特定せずとも、出荷再開の目処と、品質管理体制高度化対応の進捗状況について、定量的な指標(例:対応完了率、次回の監査予定日など)を教えてください。
上期と下期で営業利益率が大きく異なる(上期5.4% vs 下期5.5%)が、下期はファインケミカル事業の回復と季節要因によるものか、それともコスト構造の改善によるものか、その主要因を具体的に説明してください。
フレグランス事業の営業利益が前期比で大幅に減少(-47.4%)している要因として、フランス子会社のシステム導入コストと、米国子会社の出荷減少が挙げられていますが、これら2つの要因が利益に与えた影響の具体的な金額配分を教えてください。
売上倍増のための施策(AI生成)
| 施策名 | 成功率(%) | インパクト | 評価コメント |
|---|---|---|---|
| アジア市場における飲料・ファブリックケア向けフレーバー・フレグランスのシェア拡大 | 85% | S | アジア(特に中国・東南アジア)は堅調に推移しており、既存の強みを活かせる。競合他社との差別化要因(技術力、顧客密着度)を明確化し、販売チャネルを強化することで、売上倍増の大きな柱となる。 |
| ファインケミカル事業の医薬品中間体供給能力の最大化と新規顧客開拓 | 70% | A | 現状は出荷遅延で停滞しているが、技術力(触媒、連続フロー)は強み。出荷遅延解消後、既存顧客の供給能力を確保しつつ、新規の低分子医薬品中間体案件を積極的に獲得する。 |
| 高付加価値アロマイングリディエンツ(スペシャリティ製品)のポートフォリオ拡充と販売強化 | 60% | B | アロマイングリディエンツ事業は利益率改善の余地がある。環境配慮型や高機能な製品群を開発・拡充し、既存のフレーバー・フレグランス事業とのシナジーを活かしてクロスセルを狙う。 |
最優先戦略(AI生成)
最優先戦略:アジア市場における飲料・ファブリックケア向けフレーバー・フレグランスのシェア拡大
現状、高砂香料工業の業績において、アジア地域は売上・利益ともに堅調に推移しており、数少ない成長ドライバーとなっています。特に中国や東南アジアでは、中間層の拡大に伴い、飲料やファブリックケア製品の消費が拡大しており、香料需要の増加が見込まれます。このトレンドを捉え、アジア市場でのシェア拡大を最優先戦略とすべきです。
この戦略の成功率は85%と高く、インパクトも「S」と評価しました。これは、既存の強みであるフレーバー・フレグランス事業の技術力と、既に確立されたアジアのサプライチェーンを最大限に活用できるためです。
具体的な施策としては、まずアジア地域における顧客ニーズの深掘り(Consumer Insights & Market Researchの強化)が必要です。特に、地域ごとの嗜好性の違いに対応した製品開発を加速させ、迅速に市場投入することが求められます。また、既存の顧客基盤に対して、クロスセルやアップセルを積極的に推進するため、営業体制の強化とインセンティブ設計の見直しが不可欠です。
この戦略の成功の鍵は、競合他社(特にローカル企業やグローバル大手)に対する差別化要因を明確にすることです。高砂香料工業の強みである「香りを起点とする革新的な技術」を、アジア市場のニーズに合わせて具体化し、製品ポートフォリオに反映させる必要があります。
現状の課題であるファインケミカル事業の不振や欧米でのシステム導入コストを補うためには、アジアでの安定的な高成長が不可欠です。この戦略は、短期的な業績回復と中長期的な成長の双方に貢献する、最も実行可能性の高い施策です。
ITコンサルからの提案(AI生成)
アジア市場におけるフレーバー・フレグランス事業のシェア拡大を支援するため、ITコンサルタントとして以下の施策を提案します。
-
アジア地域向け需要予測・在庫最適化システムの導入支援:
- 目的: アジア各国の季節性やプロモーション計画に基づいた需要予測精度を向上させ、在庫の最適化を図る。
- 期待される効果: 過剰在庫によるキャッシュフロー悪化や、欠品による販売機会損失を防ぐ。特に、地域ごとの嗜好性の違いをデータ分析に取り入れ、地域特化型の在庫管理を可能にする。
- 実現可能性: 既存のERPシステムとの連携を前提とし、クラウドベースの需要予測ツールを導入することで、比較的短期間での導入が可能。
-
グローバルR&Dデータ統合基盤の構築:
- 目的: 日本、欧米、アジアの研究開発部門で蓄積された香料の配合データ、顧客フィードバック、市場トレンドデータを一元管理するプラットフォームを構築する。
- 期待される効果: 新製品開発のリードタイムを短縮し、アジア市場のニーズに合致した製品を迅速に開発・投入できる。地域間の技術連携が強化され、開発リソースの重複投資を防ぐ。
- 実現可能性: 既存のR&Dシステムやラボ情報管理システム(LIMS)との連携が必要だが、データガバナンスを確立することで、技術的優位性を維持・強化できる。
-
アジア地域向け営業・CRMシステムの高度化:
- 目的: アジアの営業担当者が顧客情報、製品情報、過去の取引履歴、市場トレンドをリアルタイムで把握できる統合CRM環境を整備する。
- 期待される効果: 顧客との対話の質が向上し、クロスセル・アップセルの機会を最大化する。営業活動の可視化により、マネジメント層がボトルネックを特定しやすくなる。
- 実現可能性: 既存の営業プロセスを分析し、地域特性に合わせたカスタマイズを行うことで、現場の受け入れやすさを高める。


