ダスキン - 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算説明会資料 ★★

基本情報

連結業績ハイライト(前年同期比・予想比)

<前年同期比>売上高は全セグメントが増収となったことで、前年同期比+3.7%の増収

利益面では、営業利益が前年同期比+19.5%となり、全ての段階で増益

<予想比>売上高は僅かに下振れたものの、概ね予想通りに進捗

利益面は、各段階利益において上振れ

(百万円)

2025年3月期 公表(2025/5/15) 第2Q予想 ①利益率 ②利益率 2026年3月期 第2Q 前年同期比 予想比 ③利益率 ③①増減率 ③②乖離率 Col3
売上高 91,727 ― 95,100 ― 95,078 ― +3,350 +3.7% △21 △0.0%
営業利益 3,924 4.3% 4,400 4.6% 4,691 4.9% +766 +19.5% +291 +6.6%
経常利益 5,503 6.0% 6,300 6.6% 6,569 6.9% +1,066 +19.4% +269 +4.3%
親会社株主に帰属する中間純利益 3,490 3.8% 3,900 4.1% 4,248 4.5% +758 +21.7% +348 +8.9%
EPS 72.98円 ― 82.23円 ― 90.47円 ― +17.49円 +24.0% +8.23円 +10.0%

前年同期比増減

(百万円)

2025年3月期 第2Q ①利益率 2026年3月期 第2Q 前年同期比 ②利益率 ②①増減率 Col3
売上高 連結 91,727 ― 95,078 ― +3,350 +3.7%
営業利益 連結 3,924 4.3% 4,691 4.9% +766 +19.5%
売上高 訪販グループ 53,743 ― 55,609 ― +1,865 +3.5%
営業利益 訪販グループ 3,073 5.7% 2,572 4.6% △501 △16.3%
売上高 フードグループ 31,168 ― 32,420 ― +1,252 +4.0%
営業利益 フードグループ 3,754 12.0% 5,229 16.1% +1,474 +39.3%
売上高 その他 8,241 ― 8,420 ― +178 +2.2%
営業利益 その他 313 3.8% 368 4.4% +55 +17.6%
売上高 全社・消去 △1,425 ― △1,371 ― +53
営業利益 全社・消去 △3,217 ― △3,479 ― △261

<連結営業利益増減要因>

売上影響: +14 (億円)
原価影響: ▲3 (億円)
経費影響: ▲0 (億円)
全社: ▲3 (億円)

予想比乖離

(百万円)

公表(2025/5/15)予想 ①利益率 2026年3月期 第2Q 予想比 ②利益率 ②①乖離率 Col3
売上高 連結 95,100 ― 95,078 ― △21 △0.0%
営業利益 連結 4,400 4.6% 4,691 4.9% +291 +6.6%
売上高 訪販グループ 55,700 ― 55,609 ― △90 △0.2%
営業利益 訪販グループ 3,300 5.9% 2,572 4.6% △727 △22.0%
売上高 フードグループ 32,300 ― 32,420 ― +120 +0.4%
営業利益 フードグループ 4,500 13.9% 5,229 16.1% +729 +16.2%
売上高 その他 8,500 ― 8,420 ― △79 △0.9%
営業利益 その他 400 4.7% 368 4.4% △31 △7.9%
売上高 全社・消去 △1,400 ― △1,400 ― ±0
営業利益 全社・消去 △3,800 ― △3,479 ― +320

<連結営業利益乖離要因>

売上影響: ▲0 (億円)
原価影響: ▲3 (億円)
経費影響: +3 (億円)
全社: +3 (億円)

連結貸借対照表の状況

「現金及び預金」、「有価証券」等が減少

「有形固定資産」が減少する一方、「無形固定資産」、「投資有価証券」等が増加

「賞与引当金」、「未払金」等が減少

・「利益剰余金」、「その他有価証券評価差額金」等が増加

(百万円)

2025年3月期末 2026年3月期 第2Q末 前期末比増減 Col3
資産合計 203,318 201,190 △2,128
流動資産 60,594 56,105 △4,488
現金及び預金 18,096 16,140 △1,955
売上債権 11,370 11,996 +626
棚卸資産 11,863 12,399 +535
有価証券 7,988 4,698 △3,289
その他 11,275 10,870 △405
固定資産 142,724 145,084 +2,360
有形固定資産 50,160 49,407 △753
無形固定資産 9,014 10,097 +1,083
投資その他の資産 83,549 85,579 +2,030
投資有価証券 69,509 71,507 +1,998
その他 14,039 14,071 +32
負債・純資産合計 203,318 201,190 △2,128
負債合計 51,776 47,515 △4,260
流動負債 42,097 38,299 △3,798
買入債務 8,273 7,833 △440
その他 33,824 30,466 △3,357
固定負債 9,678 9,216 △462
長期借入金 197 3 △194
その他 9,480 9,213 △267
純資産 151,542 153,674 +2,131
資本金 11,352 11,352 ±0
利益剰余金 119,146 120,473 +1,327
自己株式 △3,389 △3,176 +213
その他有価証券評価差額金 8,902 10,044 +1,141
その他 15,529 14,978 △550

訪販グループ 業績概況(前年同期比・予想比)

(百万円)

2025年3月期 公表(2025/5/15) 第2Q予想 ①利益率 ②利益率 2026年3月期 第2Q 前年同期比 予想比 ③利益率 ③①増減率 ③②乖離率 Col3
売上高 53,743 ― 55,700 ― 55,609 ― +1,865 +3.5% △90 △0.2%
営業利益 3,073 5.7% 3,300 5.9% 2,572 4.6% △501 △16.3% △727 △22.0%

<売上高前年同期比>

➢ 主力のクリーンサービス事業は、家庭向け、事業所向けともに減収

  • 家庭用営業専任組織活動による新規獲得軒数は増加
  • ウェブサイトをはじめ、デジタルチャネル販売にも注力し、受注件数も増加
  • 依然として新規獲得軒数が解約軒数を上回るまでは至っておらず、顧客軒数は減少

➢ ケアサービス事業やレントオール事業を中心に、訪販グループのその他事業は全て増収

➢ 「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」の会場内清掃等の提供により業績に寄与

<売上高予想比>

➢ 主力のクリーンサービス事業が計画から下振れしたものの、訪販グループのその他事業が計画を上回った結果、全体では僅かな下振れ

訪販グループ 営業利益(前年同期比・予想比)

<営業利益前年同期比>

増収効果があったものの、ケース付きモップクリーナー関連の原価計上に加え、マット・モップ等の新布投入が増加し原価が増加

デジタル施策強化に伴い、販売促進費が増加

<営業利益予想比>

ケース付きモップクリーナーが想定を上回る出荷となったことで原価が上振れ

フードグループ 業績概況(前年同期比・予想比)

(百万円)

2025年3月期 公表(2025/5/15) 第2Q予想 ①利益率 ②利益率 2026年3月期 第2Q 前年同期比 予想比 ③利益率 ③①増減率 ③②乖離率 Col3
売上高 31,168 ― 32,300 ― 32,420 ― +1,252 +4.0% +120 +0.4%
営業利益 3,754 12.0% 4,500 13.9% 5,229 16.1% +1,474 +39.3% +729 +16.2%

<売上高前年同期比>

➢ 主力のミスタードーナツは引き続き好調を維持

  • 全店ベースお客様売上: 前年同期比 +3.7%
  • 既存店ベースお客様売上: 前年同期比 +1.2%
  • 店舗数増減: 前年9月末比 +27店 (今年9月末時点:1,057店)
  • 平均お客様単価: 前年同期比 +4.6%(価格改定効果等)
  • 来店お客様数(1店舗当たり): 前年同期比 ▲3.6%

<売上高予想比>

➢ 55周年記念商品を販売

“もっちゅりん”はお客様からの反響も大きく、来店動機へと繋がったことで業績に寄与

※ミスタードーナツの店舗数算出基準は当期より稼働店から契約店に変更

フードグループ 営業利益(前年同期比・予想比)

<営業利益前年同期比>

増収効果に加えて、価格改定による原価率の改善、販売促進費の減少等によって大幅な増益

<営業利益予想比>

売上が予想より上振れたことに加えて、売上構成比の変動等により、全体でも上振れ

その他 業績概況(前年同期比・予想比)

(百万円)

2025年3月期 公表(2025/5/15) 第2Q予想 ①利益率 ②利益率 2026年3月期 第2Q 前年同期比 予想比 ③利益率 ③①増減率 ③②乖離率 Col3
売上高 8,241 ― 8,500 ― 8,420 ― +178 +2.2% △79 △0.9%
営業利益 313 3.8% 400 4.7% 368 4.4% +55 +17.6% △31 △7.9%

<売上高・営業利益前年同期比>

➢ ダスキン共益は減収ながら増益、ダスキンヘルスケアは増収増益

➢ 海外事業は減収減益

  • ダスキン上海は大口顧客の解約影響等により減収
  • 店舗数の増加等でビッグアップルは増収

<売上高・営業利益予想比>

➢ 売上高、営業利益ともに、ダスキン共益、ダスキンヘルスケアは上振れ

  • 海外事業は下振れ
  • 香港向けのドーナツ原材料売上は上振れ
  • 台湾向けのドーナツ原材料売上、マット売上が下振れ

2026年3月期セグメント別業績予想

➢ 連結・個別の業績予想については変更なし

➢ 訪販グループでは主力クリーンサービスの減収傾向に加えて、ケース付きモップクリーナーによる原価計上影響が下期にも継続して発生する見込み

➢ 好調傾向を維持したフードグループは、下期も好調を維持すると予想

➢ 上期において一部経費の未使用があった全社費用を通期予想に反映

2026年3月期 通期

(百万円)

売上高 営業利益
訪販グループ 111,700 △1,200 △17.9%
フードグループ 68,900 +800 +9.3%
その他 17,000 +100 +0.6%
全社・消去 △2,600 +400
連結 195,000 ±0

株主還元

「中期経営方針2028」期間中の株主還元方針

  • 財務健全性とのバランスを考慮した上で、業績に応じた利益配分を行うことを基本方針とし、毎期の配当額は、連結配当性向60%または自己資本配当率(DOE)3.0%のいずれか高い額とする。

(百万円)

2024年3月期(前々期実績) 2025年3月期(前期実績) 2026年3月期(当期予想)
普通配当 3,874 5,297 5,400
(1株当たり) (80円) (112円) (115円)
記念配当 968 (20円)※1
合計 4,842 5,297 5,400

※1 創業60周年記念配当

株式会社ダスキン 中期経営方針2028の取り組み

中期経営方針2028で目指すこと<基本方針>

4つの経営テーマのもと、経営の根幹である「道と経済の合一」、すなわち社会価値と経済価値の両面において価値向上を目指し、「人に社会に寄り添い、安心と喜びのある豊かな明日の創造」を進めます。そのために、お客様との対面での関係性を大切にすると共に、それを支えるデジタル技術の向上にも努めてまいります。

新たな事業への「新化」の取り組み

両社のメンバーでプロジェクトを組成し、新サービスの展開を目指して検討を開始

周辺事業への「進化」の取り組み

訪販グループハウスメンテナンス領域について

  • 緊急トラブル対応サービス
  • 空き家管理サービス※
  • 住設機器交換サービス
  • 原状回復サービス※
  • 子育て支援領域サービス

※実証実験中

訪販グループ

緊急トラブル対応サービス

  • ダスキンレスキュー(鍵の交換や修理等に対応) 加盟展開の開始 ※東京・大阪の地域限定

空き家管理サービス

  • 各種実証実験開始

住設機器交換サービス

既存事業の「深化」の取り組み

訪販グループ

契約自治体数:97自治体 ※2025年9月末時点

周辺事業への「進化」と既存事業の「深化」の取り組み

フードグループ

  • 新たな飲食ブランド(業態)の展開

■ミスタードーナツの取り組み

  • 55周年企画の展開
  • 多様な店舗形態での展開
    • 【もっちゅりん】
    • 【ニューホームカット】
    • 【キッチンレス店舗】

経営基盤の強化の取り組み

■人的資本経営の推進

人財のパフォーマンス最大化を目指した各種取り組み

  • タレントマネジメントシステムの導入
  • 各種アセスメントの実施
    • 参考:DiSC理論4つのパターン

■DX推進を加速するPoC(概念実証)制度の導入

システムに関する新技術やサービス導入のスピード向上を目的とした制度

■コーポレートガバナンス体制強化に向けた取り組み

  • オフサイトミーティングの実施
  • サクセッションプランの見直し

Appendix

株式会社ダスキン単体決算概要

(百万円)

2025年3月期 第2Q ①利益率 2026年3月期 第2Q 前年同期比 ②利益率 ②①増減率 Col3
売上高 73,951 ― 75,847 ― +1,895 +2.6%
営業利益 2,769 3.7% 3,411 4.5% +641 +23.2%
経常利益 6,095 8.2% 7,311 9.6% +1,216 +20.0%
中間純利益 4,555 6.2% 5,383 7.1% +828 +18.2%

全国チェーンお客様売上

(百万円)

2025年3月期 第2Q 2026年3月期 第2Q 増減 増減率 Col3
訪販グループ 134,148 136,746 +2,597 +1.9%
クリーンサービス合計 83,495 81,931 △1,563 △1.9%
クリーンサービス(家庭向け) 38,662 37,542 △1,119 △2.9%
クリーンサービス(事業所向け) 44,832 44,389 △443 △1.0%
ケアサービス合計 31,519 33,119 +1,599 +5.1%
サービスマスター 17,900 19,006 +1,106 +6.2%
メリーメイド 6,171 6,334 +162 +2.6%
ターミニックス 5,088 5,247 +159 +3.1%
トータルグリーン 2,243 2,410 +167 +7.5%
ホームリペア 116 120 +4 +3.5%
レスキューサービス 155 253 +98 +63.5%
レントオール 7,002 8,258 +1,255 +17.9%
ヘルスレント 7,277 7,763 +485 +6.7%
ユニフォームサービス 1,567 1,807 +240 +15.3%
アザレプロダクツ 1,176 1,757 +580 +49.4%
ライフケア 1,071 1,106 +34 +3.2%
ヘルス&ビューティ 882 1,465 +580
フードグループ 66,706 69,240 +2,534 +3.8%
ミスタードーナツ 64,436 66,847 +2,411 +3.7%
かつアンドかつ 931 927 △3 △0.4%
ナポリの食卓等 1,338 1,465 +127 +9.5%
その他 20,922 21,904 +982 +4.7%
クリーン・ケア(海外) 4,625 4,810 +184 +4.0%
ミスタードーナツ(海外) 10,756 11,170 +413 +3.8%
Big Apple 997 1,058 +60 +6.1%
ダスキンヘルスケア 4,542 4,866 +323 +7.1%
合計 221,777 227,892 +6,114 +2.8%

※国内外の直営店・子会社売上高及び加盟店推定売上高の合計を参考数値として記載しております。
※海外のお客様売上高は、連結財務諸表に含まれる海外子会社の決算期に揃える為、1~6月の合計値を掲載しております。
※MOSDOはミスタードーナツに含まれております。※(株)ボストンハウスが運営する拠点はナポリの食卓等に含まれております。

営業拠点数

(拠点)

2025年3月期 第2Q末 2026年3月期 第2Q末 増減 Col3
訪販グループ 5,743 5,722 △21
クリーンサービス 1,810 1,784 △26
サービスマスター 1,198 1,213 +15
メリーメイド 800 796 △4
ターミニックス 550 550 ±0
トータルグリーン 181 185 +4
ホームリペア 104 102 △2
レスキューサービス 6 5 △1
レントオール 98 97 ±0
ヘルスレント 187 194 +7
ユニフォームサービス 214 212 △2
アザレプロダクツ 43 42 △1
ライフケア 96 96 ±0
ヘルス&ビューティ 456 446 △10
フードグループ 1,069 1,096 +27
ミスタードーナツ 1,030 1,057 +27
かつアンドかつ 16 16 ±0
ナポリの食卓等 23 23 ±0
その他 10,581 10,657 +76
クリーン・ケア(海外) 25 25 ±0
ミスタードーナツ(海外) 10,259 10,330 +71
Big Apple 89 99 +10
ダスキンヘルスケア 208 203 △5

※拠点には複数の事業を兼業する店舗があるため、全事業拠点数の合計は実際の店舗数とは異なっております。
※拠点数は、当社運営の拠点、子会社が運営する拠点及びフランチャイズ加盟店が運営する拠点の合計です。
※拠点数は稼働店舗数で掲載しております。 ※ミスタードーナツの国内拠点数については、2026年3月期より契約店舗で記載しております。
※海外の拠点数は6月末現在で掲載しております。 ※ダスキンヘルスケアは、契約施設数を掲載しております。※MOSDOはミスタードーナツに含まれております。
※(株)ボストンハウスが運営する拠点はナポリの食卓等に含まれております。

投資判断(AI生成)

投資評価: ★★☆☆

評価の理由は、フードグループの好調が訪販グループの低迷を補い、連結全体では増収増益を達成しているものの、その成長の質に懸念があるためです。

財務実績の分析:
連結売上高は前年同期比+3.7%増収、営業利益は+19.5%増益と堅調な結果です。利益率も改善しており、特にフードグループの営業利益率は16.1%と非常に高い水準を維持しています。しかし、この好調さはフードグループの貢献が非常に大きい一方で、主力である訪販グループの営業利益が前年同期比で▲16.3%減益と大幅に悪化している点が深刻です。

セグメント別の評価:
* フードグループ: ミスタードーナツの好調(既存店売上+1.2%、単価+4.6%)が利益を牽引しています。価格改定と販促費の抑制が利益率改善に寄与しており、これはポジティブです。
* 訪販グループ: クリーンサービス事業の顧客軒数が解約軒数を新規獲得軒数が上回れていない状況が続いており、売上・利益ともに低迷しています。さらに、ケース付きモップクリーナーの原価計上増が利益を圧迫しており、構造的な課題が露呈しています。
* 貸借対照表: 現金及び有価証券が減少し、投資有価証券が増加しています。これは事業投資やM&A、あるいは短期的な資金繰りの変化を示唆しますが、詳細な使途が不明瞭です。

経営陣の説明と数値の整合性:
経営陣は通期予想を据え置いており、上期の実績が好調であったにもかかわらず、下期に訪販グループの原価影響が継続する見込みとしています。これは、上期の利益上振れを一時的なものと認識しているか、あるいは訪販グループの構造的な問題が下期も続くことを織り込んでいると解釈できます。利益の上振れ要因として「経費影響: +3億円」が挙げられていますが、これは一時的な経費抑制によるものであり、持続的な利益改善とは言えません。

投資判断の根拠:
フードグループの好調は評価できますが、連結売上の約6割を占める訪販グループの構造的な課題(顧客離れ)が解決されていない点が大きなリスクです。このセグメントの低迷が続けば、連結業績への悪影響は避けられません。通期予想据え置きは、経営陣が現状の課題を認識している証左とも言えますが、成長の持続性には疑問が残ります。

重要なポイント:
1. 訪販グループのクリーンサービス事業の顧客軒数減少: 新規獲得が解約数を上回れていない構造的な課題。
2. フードグループへの過度な依存: 利益の大部分をミスタードーナツに依存しており、事業ポートフォリオの偏りが大きい。
3. ケース付きモップクリーナーの原価影響: 一時的か構造的か不明な原価増加が利益を圧迫している。
4. 中期経営方針の実行状況の不透明性: 新規事業への「新化」「進化」の具体的な進捗が見えにくい。

会社への質問(AI生成)

クリーンサービス事業において、新規獲得軒数が解約軒数を上回るための具体的な施策と、その進捗状況について詳細を教えてください。特に、既存顧客の解約率低下に向けた施策の進捗についてお伺いします。

ケース付きモップクリーナーの原価増加が下期も継続する見込みとのことですが、この原価増加の要因(原材料費、製造コスト、物流費など)の内訳と、コスト構造改善に向けた具体的なアクションプランを教えてください。

中期経営方針2028で掲げている「新たな事業への新化」について、現在検討中のプロジェクトの具体的な事業領域と、収益化に向けたマイルストーンを教えてください。

売上倍増のための施策(AI生成)

施策名 成功率(%) インパクト 評価コメント
訪販グループ:クリーンサービス事業の顧客維持・拡大戦略の抜本的改革 60% S 既存の家庭向け・事業所向けクリーンサービスにおいて、解約率を低下させ、新規獲得を上回るための抜本的なサービス設計と価格戦略の見直しが必要です。特にデジタルを活用した顧客エンゲージメント強化と、現場スタッフのインセンティブ設計の変更が鍵となります。
フードグループ:ミスタードーナツの既存店売上成長率向上と新規業態展開の加速 75% A 好調なミスタードーナツの既存店売上成長率を維持・向上させるため、地域特性に合わせた商品開発と、キッチンレス店舗などの多様な店舗形態の展開を加速させます。また、中期経営方針にある新ブランド展開を具体化し、フード事業の多角化を図ります。
訪販グループ:高収益なケアサービス・レントオール事業の積極的な拡大 70% A 訪販グループ内で成長率と利益率が高いケアサービス(サービスマスター、メリーメイド等)とレントオール事業の拠点数とサービス提供範囲を拡大します。特に、高齢化社会に対応したヘルスレント事業の成長を加速させるための投資が必要です。
訪販グループ:新規事業(空き家管理、トラブル対応)の実証実験から本格展開への移行 50% B 実証実験中の新規事業を早期に本格展開し、新たな収益源を確立します。特に緊急トラブル対応サービスは、既存の訪販ネットワークを活用しやすく、成功すれば大きなインパクトが期待できますが、オペレーション構築が課題です。

最優先戦略(AI生成)

最優先戦略:訪販グループ:クリーンサービス事業の顧客維持・拡大戦略の抜本的改革

現在のダスキン連結業績は、フードグループの好調によって支えられていますが、売上・利益の約6割を占める訪販グループのクリーンサービス事業が構造的な低迷に陥っていることは、企業の持続的成長にとって最大のリスクです。このセグメントの低迷は、単なる一時的な要因ではなく、顧客軒数の減少という形で現れており、早急な対策が求められます。

最優先戦略として、このクリーンサービス事業の顧客維持・拡大戦略の抜本的改革を位置づけます。現状、新規獲得軒数が解約軒数を上回れていない状況は、サービス価値が市場の期待に応えられていないか、あるいは競合に対する優位性が失われていることを示唆します。

具体的な施策としては、まず顧客維持を最優先とし、既存顧客の解約率低下を目指します。これには、サービス品質の標準化と向上、顧客接点におけるエンゲージメント強化が不可欠です。特に、デジタルチャネルでの顧客との対話機会を増やし、解約予兆を早期に検知する仕組みの導入が必要です。

次に、新規獲得戦略の見直しです。家庭向け・事業所向けそれぞれにおいて、競合他社との差別化要因を明確にし、価格戦略とサービス内容を再構築します。例えば、単なる清掃サービスから、健康や快適な生活環境を提供するソリューション提供へとサービス価値を再定義する必要があります。

この戦略の成功は、訪販グループ全体の収益性改善に直結し、連結業績の安定化に不可欠です。経営陣がこのセグメントの課題を認識し、リソースを集中させることが求められます。

ITコンサルからの提案(AI生成)

訪販グループ:クリーンサービス事業の顧客維持・拡大戦略の抜本的改革に対するIT支援

  1. 顧客解約予兆検知・対応システムの構築:

    • 目的: 既存顧客の解約リスクを早期に特定し、先回りした対応を行うことで解約率を低下させる。
    • 支援内容: 過去の契約履歴、サービス利用頻度、クレーム情報、アンケート結果などを統合したデータ分析基盤を構築します。AI/機械学習モデルを用いて解約予兆スコアを算出し、スコアが高い顧客に対して営業担当者やサービス担当者にアラートを自動通知するダッシュボードを導入します。
    • 期待効果: 顧客維持率の向上、営業リソースの最適配分。
  2. フィールドサービス管理(FSM)システムの高度化:

    • 目的: サービス提供の品質均一化と効率化を図り、顧客満足度を向上させる。
    • 支援内容: サービス担当者のモバイルデバイス向けに、作業指示、顧客情報、サービス履歴、品質チェックリストをリアルタイムで連携するFSMシステムを導入します。これにより、作業の標準化と、サービス完了後の即時フィードバック収集を可能にします。
    • 期待効果: サービス品質の安定化、作業時間の短縮、顧客からの信頼獲得。
  3. 営業・サービス担当者向けナレッジマネジメント基盤の構築:

    • 目的: 現場担当者が持つノウハウを組織全体で共有し、新規獲得・既存顧客対応の質を底上げする。
    • 支援内容: 成功事例、トラブルシューティング、競合情報などを集約・検索可能なナレッジベースを構築します。特に、ケース付きモップクリーナーの原価上昇要因分析や、新しいサービス(空き家管理など)のオペレーション手順をデジタル化し、現場への展開を迅速化します。
    • 期待効果: 現場の対応能力向上、サービス品質の均一化、新サービス展開のスピードアップ。