三協立山 - 2026年5月期 第2四半期(中間期) 決算説明資料 ★

基本情報

2026年5月期第2四半期(中間期)実績

前年同期比、内部計画比ともに減収減益

  • 前年同期比

    • 売上高は、アルミ地金市況に連動した売上の増加があったものの、国内外において市場低迷による販売量の減少が継続し、前年同期比で約34億円の減収。
    • 営業利益は、国内外でコスト削減を進めたが、地金価格の上昇影響や販売量減少の影響をカバーできず、約14億円の減益。
  • 内部計画比

    • 売上高は、国内外での販売量減少により約42億円の減収。特に建材事業では、建築基準法改正を受けた戸建て市場の停滞が計画前提以上となり約34億円の減収。
    • 営業利益は、上期の内部計画10億円に対して約6億円のマイナス。国際事業では販売量減少と粗利率低下により大きく減益。建材事業は想定以上の市場落ち込みの中で、価格改定やコスト削減に注力したが、販売量減少影響を補えず約4億円の減益。
  • 通期業績見通しについて

    • 下期に価格改定効果と構造改革効果を見込んでいること。
    • 構造改革に伴う特別損失を予定している資産売却でカバーすること。
    • 以上を踏まえて通期の業績予想を据え置く。

6ヵ月累計(2025年6月~2025年11月)

(金額は億円未満切り捨て表示、率は四捨五入表示)

項目 2026/5期 2Q実績 前年同期比(2025/5期 2Q実績) 内部計画比(2026/5期 2Q内部計画)
売上高 (億円) 1,787 増減額 ▲ 34 (▲ 1.9%) 増減額 ▲ 42 (▲ 2.3%)
営業利益 (億円) 3 増減額 ▲ 14 (▲ 81.9%) 増減額 ▲ 6 (▲ 67.8%)
営業利益率 0.2% 1.0% (▲ 0.8p) 0.5% (▲ 0.3p)
経常利益 (億円) 0 増減額 ▲ 14 (▲ 95.3%) 増減額 ▲ 2 (▲ 76.0%)
親会社株主に帰属する中間純利益 (億円) ▲ 21 増減額 ▲ 21 増減額 ▲ 17

上期は欧州子会社の構造改革に伴う特別損失の計上などにより中間純損失21億円。
*欧州子会社は下期に土地の売却益約19億円を計上予定。

配当
1株当たり 中間配当12.5円、期末配当12.5円(予定)


事業環境

建材事業

住宅の高断熱化ニーズに応え、省エネ化促進に貢献する基幹サッシとして、スマート、エコ、レジリエンスを兼ね備えた高断熱スリム窓「STINA(スティナ)」を2025年8月に発売し、拡販を進めました。
また、価格改定の効果や堅調なリフォーム需要を取り込み、エクステリア市場における基幹商品の販売強化にも注力しましたが、新設住宅着工戸数の減少による販売量の落ち込みが大きく影響し、売上高および営業利益ともに前年同期比で減収減益となりました。

マテリアル事業

国内アルミ形材押出重量(前年同期比)

自動車のEV化など車体軽量化ニーズの高まりから、新湊東工場に20年ぶりとなる大型形材の新押出ラインを増設しました。稼働開始は2025年12月となり、⾧期的な市場拡大に合わせ段階的な増産を進める予定にしております。
このような成⾧領域として注力している自動車を含む輸送分野の販売量増加により、売上高は前年同期比で増収となりました。しかしながら、減価償却費の増加により、営業利益は前年同期比で減益となりました。

商業施設事業

デジタル化の加速や多様化する消費者ニーズに対応すべく、積極的な投資を行っている小売業態の新規出店や店舗の改装需要の取り込みに注力したものの、受注予定物件の延期や計画縮小が見られました。
また、価格改定や環境の変化に対応した物流の最適化を進めておりますが、販売量の低下や物流費などのコスト増加により、売上高および営業利益は前年同期比で減収減益となりました。

国際事業

業績不振が続く欧州子会社の経営資源の効率的活用や財務体質強化を目的とした構造改革を推進しております。
市場の変化に対する対応力強化として、物量確保や付加価値向上、新領域開拓に向けた取り組みを進めましたが、ドイツおよびタイ経済の低成⾧による物量減少の影響により、売上高は前年同期比で減収、営業損益はコスト削減効果などにより損失額が改善となりました。


貸借対照表・キャッシュ・フロー

項目 2025/5期 期末 2026/5期 2Q期末 前期末比
総資産 (億円) 3,004 3,063 58
自己資本 (億円) 912 926 14
自己資本比率 30.4% 30.2% ▲0.2p
有利子負債 (億円) 872 976 104
有利子負債比率 95.6% 105.4% 9.8p

※自己資本 :純資産ー非支配株主持分
自己資本比率 :自己資本/総資産
有利子負債:短期借入金+⾧期借入金+社債
有利子負債比率:有利子負債額/自己資本

キャッシュ・フロー 営業CF 投資CF 財務CF
2025/5期実績 39 ▲88 90
2026/5期 2Q実績 ▲10 ▲88 ▲19

計画前提・実績

項目 2025/5期 期末 2026/5期 2Q期末 前期末比
連結子会社 (社) 45 45 0
持分法適用会社 (社) 6 7 + 1
合計 (社) 51 52 + 1
人員状況(正社員) (名) 2025/5期 期末 2026/5期 2Q期末 前期末比
三協立山 4,686 4,528 ▲ 158
連結子会社 5,326 5,211 ▲ 115
合計 10,012 9,739 ▲ 273
指標 期間 2025/5期 2Q実績 2026/5期 前提 (通期) 2026/5期 2Q実績
アルミ地金価格(円/kg) 6~11月 457.5 455.0 473.9
為替 (円) 4~9月
ドル 152.8 145.0 146.0
ユーロ 166.0 160.0 168.1
バーツ 4.3 4.0 4.5
21.2 21.0 20.3

カーボンニュートラルへの挑戦

  • 資源の循環
    循環型社会の実現に向けて、主要原材料の循環使用の促進と、廃棄物の再資源化を推進します。
    2030年度目標
    建材向け アルミリサイクル率 80%
    課題の対応により100%を目指す

  • 人財を未来へつなぐ
    多様性や人権を尊重し人材育成を推進することで活力ある企業風土を創生し、豊かな暮らしを実現する原動力となる「人財」を未来につないでいきます。
    女性管理職比率 10%

  • 事業活動に伴う温室効果ガス排出削減と、環境技術で創出する商品・サービスによる温室効果ガス排出削減貢献とのバランスにより、カーボンニュートラルを目指します。
    温室効果ガス排出量
    Scope1+2 50%減 (2017年度比)
    Scope3 25%減 (2022年度比)

投資判断(AI生成)

投資評価: ★☆☆

評価の理由は、今回の決算が前年同期比、内部計画比ともに大幅な減収減益であり、特に営業利益率が0.2%と極めて低い水準にある点にあります。通期見通しを据え置いているものの、上期実績が計画を大きく下回っており、下期の大幅な改善(構造改革効果と価格改定効果)が実現しなければ、通期計画達成は困難であると判断されます。

財務状況の懸念点:
1. 収益性の急激な悪化: 営業利益率が0.2%と、前年同期の1.0%から大幅に悪化しています。これは、地金価格上昇の影響と販売量減少が利益を圧迫していることを示しています。
2. 計画未達の深刻さ: 売上高は計画比で2.3%減、営業利益は計画比で67.8%減と、計画達成への乖離が大きいです。
3. キャッシュフローの悪化: 営業CFが前期の39億円から今期は▲10億円と大幅なマイナスに転じており、事業活動による資金創出能力が低下しています。
4. 財務レバレッジの増加: 有利子負債比率が105.4%と100%を超えており、財務の安全性が低下しています。

事業環境の懸念点:
建材事業は建築基準法改正による戸建て市場の停滞という構造的な逆風に直面しており、新商品「STINA」の拡販が市場全体の落ち込みをカバーできていません。マテリアル事業ではEV化による需要増が見込まれるものの、減価償却費の増加が利益を圧迫しています。国際事業の不振も継続しており、構造改革の進捗が不透明です。

経営陣の説明と実績の乖離:
経営陣は下期に価格改定効果と構造改革効果を見込んで通期見通しを据え置いていますが、上期の実績が計画を大幅に下回った状況で、下期にどれだけ挽回できるかについて具体的な根拠が示されていません。特に、営業利益の計画未達が深刻であり、構造改革による特別損失計上も純利益を圧迫しています。

投資判断の根拠:
現状の財務状況は極めて脆弱であり、収益性が著しく悪化しています。通期見通し達成には下期に劇的な改善が必要ですが、その確度は不透明です。財務レバレッジの上昇とキャッシュフローの悪化はリスク要因として大きく、投資対象としては現状では魅力的ではありません。

重要なポイント:
1. 営業利益率が0.2%と極めて低い水準にあり、収益性が著しく悪化している点。
2. 営業CFがマイナスに転落し、資金繰りに懸念が生じている点。
3. 建材事業における市場構造的な逆風(新設住宅着工戸数減少)が業績に大きく影響している点。
4. 通期見通し据え置きの根拠となる下期の大幅な改善が不透明である点。

会社への質問(AI生成)

上期実績が内部計画を大幅に下回ったにもかかわらず通期見通しを据え置いている点について、下期における具体的な売上・利益の回復シナリオと、その達成に必要なマージン率の具体的な目標値を教えてください。

マテリアル事業において、新押出ライン増設に伴う減価償却費増加が利益を圧迫しているとのことですが、このラインの具体的な稼働率目標と、損益分岐点を超えるための必要な販売単価・販売量を教えてください。

国際事業の欧州子会社における構造改革の進捗について、特別損失計上後の具体的な財務状況と、下期における黒字化に向けた具体的なコスト削減策の進捗状況を教えてください。

売上倍増のための施策(AI生成)

施策名 成功率(%) インパクト 評価コメント
マテリアル事業におけるEV向け大型形材の生産能力最大化と高付加価値化 70% S 新ライン稼働(2025年12月)を最大限活用し、自動車・輸送分野の需要増を取り込む。高付加価値製品へのシフトで単価向上を図る。
建材事業における高断熱窓「STINA」の販売チャネル拡大とリフォーム市場への集中 60% A 新設住宅市場の低迷を補うため、リフォーム市場やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)関連の補助金制度を活用した販売を強化する。
商業施設事業におけるデジタル化・店舗改装需要の深掘りと高付加価値ソリューション提供 55% A 受注延期・縮小の要因を分析し、デジタル化対応や省エネ改修など、顧客の投資意欲が高い分野に特化した提案を強化する。
国際事業の構造改革完了と高収益市場へのリソース集中 40% B 欧州子会社の構造改革を早期に完了させ、不採算事業からの撤退や高成長が見込まれる地域へのリソース再配分を行う。

最優先戦略(AI生成)

最も優先すべき戦略は、「マテリアル事業におけるEV向け大型形材の生産能力最大化と高付加価値化」です。

理由と詳細:
現在の業績悪化の主要因は、建材事業の市場低迷と国際事業の不振ですが、マテリアル事業は唯一、明確な成長ドライバー(EV化による車体軽量化ニーズ)を抱えています。新湊東工場への大型形材新押出ライン増設(2025年12月稼働予定)は、長期的な市場拡大に対応するための重要な投資であり、この投資を早期に回収し、収益の柱とすることが最優先課題です。

施策の具体化:
1. 稼働率の早期最大化: 2025年12月の稼働開始後、計画よりも早期に目標稼働率を達成するための生産計画とサプライチェーンの最適化が必要です。特に、大型形材は製造難易度が高いため、初期の品質安定化と生産効率向上が鍵となります。
2. 高付加価値製品へのシフト: 単に販売量を増やすだけでなく、EV向けに特化した軽量・高強度なアルミ押出材の開発・供給に注力し、単価を引き上げることが重要です。これにより、地金価格変動の影響を受けにくい収益構造を構築します。
3. 顧客との連携強化: 自動車メーカーやTier1サプライヤーとの密接な連携により、次世代モデルへの採用を早期に確定させ、安定的な受注基盤を確保します。

この戦略は、市場の成長トレンドに乗っており、既存の設備投資を最大限に活用することで、売上倍増に向けた最も確実性の高い成長エンジンとなり得ます。上期の減益要因である減価償却費の増加を相殺し、全体の収益性を改善するためにも、この分野での利益創出が不可欠です。

ITコンサルからの提案(AI生成)

マテリアル事業におけるEV向け大型形材の生産能力最大化と高付加価値化を支援するため、以下のITコンサルティングサービスを提案します。

  1. スマートファクトリー化による生産最適化と品質管理の高度化:

    • 目的: 新押出ラインの早期安定稼働と歩留まり向上。
    • 支援内容: IoTセンサーを活用したリアルタイムの設備稼働状況監視システム(OEE分析)を導入し、ボトルネックを特定・解消します。特に大型形材の押出プロセスにおける温度、圧力、速度などのパラメータをAIで分析し、最適な製造条件を自動推奨するシステムを構築します。
    • 期待効果: 生産効率の向上(歩留まり改善による実質的な生産能力向上)と、品質の均一化による不良品率の低減。
  2. サプライチェーン・マネジメント(SCM)の高度化:

    • 目的: 原材料(アルミ地金)の調達最適化と在庫管理の効率化。
    • 支援内容: 地金価格の変動予測モデルを導入し、最適なタイミングでの調達計画を立案します。また、新ラインの生産計画と連動した原材料在庫の最適化を行い、キャッシュフローへの影響を最小化します。
    • 期待効果: 地金価格変動リスクの低減と、在庫コストの削減。
  3. 製品ライフサイクル管理(PLM)システムの導入・強化:

    • 目的: EV向け高付加価値製品の開発リードタイム短縮と設計品質の向上。
    • 支援内容: 自動車メーカーとの連携を前提に、設計データ、材料特性、製造条件を一元管理するPLMシステムを導入します。特に、軽量化と強度を両立させるためのシミュレーションデータ管理を強化します。
    • 期待効果: 新規採用までのリードタイム短縮と、設計段階でのコスト最適化。